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12 練習
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「もっと足を広げて、ケツを上げろ」
項垂れたエアネストを追い詰めるようにウォルフの指示が飛ぶ。手酷い恥辱だった。それでも呪いを消す為に必要なのだと自分に言い聞かせながら、エアネストは上半身を屈めて鏡に手を突き、性具が見えるように尻を上げた。
エアネストの密やかな窄まりに埋められているのは、ウォルフに渡された奇妙な形の道具――肛門を拡張する為に使う性具だ。小さなものから慣らしてゆき、最終的に男性器とほぼ同じ大きさのものが入るように拡げる。今エアネストの中に入っているのは三番目の太さのものだった。
楔につけられた輪に、ウォルフが指をひっかける。
「あっ、ま、まて――……んうッ!」
待て、もっとゆっくり、と請う間もなく、性具を一気に引き抜かれて、情けなく悲鳴を上げる。
ぐぽりと音を立てて性具が抜け落ちると、柔らかくなった桃色の窄まりから、たっぷりと塗りこめられた香油がとろりとあふれ、白い太ももを伝った。
衝撃に身を震わせるエアネストに追い打ちをかけるように、ひくつく秘所に指がねじ込まれる。
「ああぁっ!」
「やっと指が二本入るようになったな……」
「ああっ、や、やぁっ、ウォルフ……! き、きつい……」
昨日はもう少し優しかったのに。いきなり二本も指を差し込まれたエアネストは抗議の声を上げるが、鏡越しに見るウォルフは冷ややかにエアネストを見下ろすばかりだった。
「……なあ、あんた本当にわかってんのか?」
「な、なにが……」
「このお綺麗な尻穴に、指なんかよりももっと太い俺のブツを突っ込まれるって、ちゃんとわかってるのかって聞いてんだよ」
「わ……わかっている……」
そんなのは今更だ。解呪の為には、ウォルフの性器を受け入れて、体内に射精してもらわねばならない。
「本当に? 入れるだけじゃない、こうやって出し入れして……」
「ひあっ!」
ぬちゃぬちゃと音を立てて、ウォルフが指を動かす。窄まりから抜けそうなほどに引いて、再び指の付け根までずぶりと埋め込まれる。
「……っ、く、ひ……ッ!」
「何回も、何回も、こすりつけて、かきまぜて、ぐちゃぐちゃに突き入れて、この穴の中に種付けされてメスにされるんだって、わかってるか?」
節くれだった指で窄まりを犯され、耳元でひどくいやらしい言葉をささやかれる。ぞわぞわとした甘苦しい感覚に苛まれながら肯いたが、ウォルフの責めは少しも緩まない。
「あっ、ひ、うぅ……っ! わかった……、もう、わかったからぁ……っ! やっ、ああっ!」
「本当に? 何がわかったのか言ってみろ」
「ひっ、あ……! ウォルフの……、ウォルフのを……!」
「俺の何を? どこに、どうするって?」
「それは……あっ、ひぃっ、やっ、あああ……っ!」
――指よりも太い、ウォルフの性器を。何度も突き入れられて、家畜の雌のように種付けされる。まざまざと想像してしまったエアネストは、ふるふると首を振った。
「やっ、あぁぅ……っ、い、言えない……許して、くれ……」
「そうだよなあ。俺たちは人様に言えないような、恥ずかしくて破廉恥で淫らな事をするんだよ。これはそのための準備だ」
ようやくウォルフの言わんとする事を理解する。理由はどうであれ、今している行為も、これからする事も、淫らな性行為だ。それを理解せずに、解呪のために治療のようなものだと甘く考えていた。ましてや聖女の前に姿を見せるなど、酷い無礼だった。ウォルフが怒るのも当然だ。
目の前にある鏡には耳まで真っ赤にしたエアネストの顔が映っている。目が潤んで、頬が薔薇色に染まり、熱い息を吐く唇は物欲しそうに見えた。
「ひっ、う……すまなかった」
これ以上自分の顔を見ていられなくて項垂れると、エアネストを苛むウォルフの手の動きが止まった。
「……わかったならいい。もう性具を入れたまま人前に出ないでくれ」
奥まで突き入れられていた指をずぷりと抜かれて、エアネストは小さく悲鳴を上げた。赦しを得た事に安堵したエアネストだったが、不意に抱き上げられて寝台の上に転がされる。すでに腰砕けになっていたエアネストは抵抗する気力もなく仰向けにされて、足を開かせられる。その間に入り込んだウォルフが、身をかがめた。
「まて、駄目だ、ウォルフ、それは――!」
制止も聞かず、ウォルフはエアネストの性器を口に含んだ。
「あああっ! や、だ……ウォルフ、そんな……ああっ!」
ウォルフのものよりは小ぶりでつつましい性器が、ウォルフの熱い口の中で翻弄される。先日エアネストがウォルフにしたような拙い口淫ではない。唾液を絡ませながら舌で舐め上げ、やんわりと唇で食まれ、じゅるりと音が立つほどに吸われる。ごまかしようもない明確な快感を与えられたエアネストは、声を我慢する事もできずに甘い悲鳴を上げた。
「あっ、ひ……あ、あああッ!」
再び窄まりに指が差し入れられて、エアネストはびくりと腰を浮かせた。そのせいでよりウォルフに体を差し出すような姿勢になってしまう。
「だめ、駄目だ、ウォルフ……、もう……!」
反射的に身を捩って快楽から逃げようとするが、がっしりと腰を掴まれて身じろぎもできない。
性的な経験もなく、自慰すらほとんどした事のないエアネストはあっという間に追い詰められてしまう。
「あっ、あっ、う……っ! あっ……」
達する寸前でウォルフの唇が離れ、口淫が止まった。
「ふ……あ…………」
唐突に責めから解放されたエアネストは、あがってしまった息を整えながらウォルフを見つめた。その眼差しが物欲しげに揺れている事を自覚できず、ただただウォルフの口元を見つめてしまう。そんなエアネストの様子にウォルフは目を細め、わずかに口の端を吊り上げた。
先ほどまでエアネストの中に埋まっていたものよりも一回り大きい性具を手に取り、見せつけるようにべろりと舐めて唾液で濡らす。それをエアネストの窄まりにひたりとあてがった。
「ふあぁ……っ、ウォルフ、待って、待っ……うぁあっ!」
柔らかく解された窄まりに、ゆっくりと性具が埋め込まれていく。もう何度も繰り返しているのに少しも慣れることができず、圧迫感に鳥肌が立つ。
「ひぅううッ!」
再びぱくりと性器を口に含まれて、蕩けた嬌声が口から零れる。片手で自分の口を押え、もう片方の手でウォルフの頭を押し返すが、力が入らない。ただ弱々しくウォルフの黒髪を撫でるだけになってしまう。
「んっ……ひ……っ!」
責め苦のように続く快楽に翻弄されながら、じりじりと体の中に異物が埋まっていく。
性具を入れられる時は必ず、こうして快楽とともに与えられた。
痛みであれば耐えられるのに。甘く狂おしい責めに抗う方法を、エアネストは知らない。
「ふぁ……っ、ひっ、んん――……ッ!」
性具が窄まりにずぶりと埋まりきった途端、エアネストはウォルフの口の中で果ててしまった。そんな事をする必要などないというのに、ウォルフは喉を鳴らしてエアネストの精液を飲み干す。
「ま、まて、うぉるふ……、もぉ、でない、から……! あぁっ、あっ、やあっ!」
達してもなお、きつく吸われる。尿道の中に残った精液まですべて搾り取ってから、ウォルフはようやく口を離した。
「は……ふ……」
ウォルフの体が離れていく。手酷い快感から解放されて、エアネストは荒く息をしながら枕に顔をうずめた。やがて呼吸が整い、快楽の余韻が去っていくと、窄まりに飲み込まされた性具の感覚に意識がいってしまう。
ほんの少し大きくなっただけなのに、違和感がひどい。しばらくそのまま動けないでいたが、ウォルフの手によって性具を引っ張られ、エアネストはびくりと体を跳ねさせた。
「あああっ……!」
終わったと思った責め苦が再開され、エアネストは子供のようにいやいやと首を振る。
「やっ、やあ……っ! ウォルフ、もう……」
「俺は仕事に戻る。俺がいない間、一人で練習していてくれ」
「…………練習?」
「そうだ。こうやって……」
「あっ、ああぁ……っ!」
挿入されたばかりの性具がゆっくりと引きずり出され、抜ける直前で再び奥まで押し込まれる。苦しいのに、背筋がびりびりと痺れるような、奇妙な感覚が膨れ上がる。
「んぅうっ! まて、ぁあっ……!」
「この小さい穴に、俺のものをハメられるのを想像しながら抜き差しするんだ……できるか?」
「ひっ! で、できる……。できるから、もう、やめ……っ! やっ、ああっ!」
何度も出し入れされて、エアネストは半泣きで懇願する。一人でなどできそうにないと思うのに、責め苦から逃れたいが為に「できる」と口にする。自分の軟弱さに歯噛みするエアネストだったが、ウォルフはエアネストの内心になど興味がなさそうに手を離した。
それからエアネストは私室にこもりきりで過ごす事になった。軟禁状態とも言えるが、定期的にウォルフが顔を出し、何くれと世話をしてくれるおかげで不便はない。小隊の面々からの見舞いの品だと言って花や菓子を届けてくれる事すらあった。
小隊の者たちにまで心配をかけて申し訳ない。特にウォルフには情けないところばかり見せてしまう。これ以上嫌われたくはないと思うのだが、もはやこれ以上嫌うことができないほど底辺まで嫌われているような気もする。それでもなるべく迷惑をかけたくはない。
エアネストは素直にウォルフの言葉を信じ、「練習」に励んだ。
項垂れたエアネストを追い詰めるようにウォルフの指示が飛ぶ。手酷い恥辱だった。それでも呪いを消す為に必要なのだと自分に言い聞かせながら、エアネストは上半身を屈めて鏡に手を突き、性具が見えるように尻を上げた。
エアネストの密やかな窄まりに埋められているのは、ウォルフに渡された奇妙な形の道具――肛門を拡張する為に使う性具だ。小さなものから慣らしてゆき、最終的に男性器とほぼ同じ大きさのものが入るように拡げる。今エアネストの中に入っているのは三番目の太さのものだった。
楔につけられた輪に、ウォルフが指をひっかける。
「あっ、ま、まて――……んうッ!」
待て、もっとゆっくり、と請う間もなく、性具を一気に引き抜かれて、情けなく悲鳴を上げる。
ぐぽりと音を立てて性具が抜け落ちると、柔らかくなった桃色の窄まりから、たっぷりと塗りこめられた香油がとろりとあふれ、白い太ももを伝った。
衝撃に身を震わせるエアネストに追い打ちをかけるように、ひくつく秘所に指がねじ込まれる。
「ああぁっ!」
「やっと指が二本入るようになったな……」
「ああっ、や、やぁっ、ウォルフ……! き、きつい……」
昨日はもう少し優しかったのに。いきなり二本も指を差し込まれたエアネストは抗議の声を上げるが、鏡越しに見るウォルフは冷ややかにエアネストを見下ろすばかりだった。
「……なあ、あんた本当にわかってんのか?」
「な、なにが……」
「このお綺麗な尻穴に、指なんかよりももっと太い俺のブツを突っ込まれるって、ちゃんとわかってるのかって聞いてんだよ」
「わ……わかっている……」
そんなのは今更だ。解呪の為には、ウォルフの性器を受け入れて、体内に射精してもらわねばならない。
「本当に? 入れるだけじゃない、こうやって出し入れして……」
「ひあっ!」
ぬちゃぬちゃと音を立てて、ウォルフが指を動かす。窄まりから抜けそうなほどに引いて、再び指の付け根までずぶりと埋め込まれる。
「……っ、く、ひ……ッ!」
「何回も、何回も、こすりつけて、かきまぜて、ぐちゃぐちゃに突き入れて、この穴の中に種付けされてメスにされるんだって、わかってるか?」
節くれだった指で窄まりを犯され、耳元でひどくいやらしい言葉をささやかれる。ぞわぞわとした甘苦しい感覚に苛まれながら肯いたが、ウォルフの責めは少しも緩まない。
「あっ、ひ、うぅ……っ! わかった……、もう、わかったからぁ……っ! やっ、ああっ!」
「本当に? 何がわかったのか言ってみろ」
「ひっ、あ……! ウォルフの……、ウォルフのを……!」
「俺の何を? どこに、どうするって?」
「それは……あっ、ひぃっ、やっ、あああ……っ!」
――指よりも太い、ウォルフの性器を。何度も突き入れられて、家畜の雌のように種付けされる。まざまざと想像してしまったエアネストは、ふるふると首を振った。
「やっ、あぁぅ……っ、い、言えない……許して、くれ……」
「そうだよなあ。俺たちは人様に言えないような、恥ずかしくて破廉恥で淫らな事をするんだよ。これはそのための準備だ」
ようやくウォルフの言わんとする事を理解する。理由はどうであれ、今している行為も、これからする事も、淫らな性行為だ。それを理解せずに、解呪のために治療のようなものだと甘く考えていた。ましてや聖女の前に姿を見せるなど、酷い無礼だった。ウォルフが怒るのも当然だ。
目の前にある鏡には耳まで真っ赤にしたエアネストの顔が映っている。目が潤んで、頬が薔薇色に染まり、熱い息を吐く唇は物欲しそうに見えた。
「ひっ、う……すまなかった」
これ以上自分の顔を見ていられなくて項垂れると、エアネストを苛むウォルフの手の動きが止まった。
「……わかったならいい。もう性具を入れたまま人前に出ないでくれ」
奥まで突き入れられていた指をずぷりと抜かれて、エアネストは小さく悲鳴を上げた。赦しを得た事に安堵したエアネストだったが、不意に抱き上げられて寝台の上に転がされる。すでに腰砕けになっていたエアネストは抵抗する気力もなく仰向けにされて、足を開かせられる。その間に入り込んだウォルフが、身をかがめた。
「まて、駄目だ、ウォルフ、それは――!」
制止も聞かず、ウォルフはエアネストの性器を口に含んだ。
「あああっ! や、だ……ウォルフ、そんな……ああっ!」
ウォルフのものよりは小ぶりでつつましい性器が、ウォルフの熱い口の中で翻弄される。先日エアネストがウォルフにしたような拙い口淫ではない。唾液を絡ませながら舌で舐め上げ、やんわりと唇で食まれ、じゅるりと音が立つほどに吸われる。ごまかしようもない明確な快感を与えられたエアネストは、声を我慢する事もできずに甘い悲鳴を上げた。
「あっ、ひ……あ、あああッ!」
再び窄まりに指が差し入れられて、エアネストはびくりと腰を浮かせた。そのせいでよりウォルフに体を差し出すような姿勢になってしまう。
「だめ、駄目だ、ウォルフ……、もう……!」
反射的に身を捩って快楽から逃げようとするが、がっしりと腰を掴まれて身じろぎもできない。
性的な経験もなく、自慰すらほとんどした事のないエアネストはあっという間に追い詰められてしまう。
「あっ、あっ、う……っ! あっ……」
達する寸前でウォルフの唇が離れ、口淫が止まった。
「ふ……あ…………」
唐突に責めから解放されたエアネストは、あがってしまった息を整えながらウォルフを見つめた。その眼差しが物欲しげに揺れている事を自覚できず、ただただウォルフの口元を見つめてしまう。そんなエアネストの様子にウォルフは目を細め、わずかに口の端を吊り上げた。
先ほどまでエアネストの中に埋まっていたものよりも一回り大きい性具を手に取り、見せつけるようにべろりと舐めて唾液で濡らす。それをエアネストの窄まりにひたりとあてがった。
「ふあぁ……っ、ウォルフ、待って、待っ……うぁあっ!」
柔らかく解された窄まりに、ゆっくりと性具が埋め込まれていく。もう何度も繰り返しているのに少しも慣れることができず、圧迫感に鳥肌が立つ。
「ひぅううッ!」
再びぱくりと性器を口に含まれて、蕩けた嬌声が口から零れる。片手で自分の口を押え、もう片方の手でウォルフの頭を押し返すが、力が入らない。ただ弱々しくウォルフの黒髪を撫でるだけになってしまう。
「んっ……ひ……っ!」
責め苦のように続く快楽に翻弄されながら、じりじりと体の中に異物が埋まっていく。
性具を入れられる時は必ず、こうして快楽とともに与えられた。
痛みであれば耐えられるのに。甘く狂おしい責めに抗う方法を、エアネストは知らない。
「ふぁ……っ、ひっ、んん――……ッ!」
性具が窄まりにずぶりと埋まりきった途端、エアネストはウォルフの口の中で果ててしまった。そんな事をする必要などないというのに、ウォルフは喉を鳴らしてエアネストの精液を飲み干す。
「ま、まて、うぉるふ……、もぉ、でない、から……! あぁっ、あっ、やあっ!」
達してもなお、きつく吸われる。尿道の中に残った精液まですべて搾り取ってから、ウォルフはようやく口を離した。
「は……ふ……」
ウォルフの体が離れていく。手酷い快感から解放されて、エアネストは荒く息をしながら枕に顔をうずめた。やがて呼吸が整い、快楽の余韻が去っていくと、窄まりに飲み込まされた性具の感覚に意識がいってしまう。
ほんの少し大きくなっただけなのに、違和感がひどい。しばらくそのまま動けないでいたが、ウォルフの手によって性具を引っ張られ、エアネストはびくりと体を跳ねさせた。
「あああっ……!」
終わったと思った責め苦が再開され、エアネストは子供のようにいやいやと首を振る。
「やっ、やあ……っ! ウォルフ、もう……」
「俺は仕事に戻る。俺がいない間、一人で練習していてくれ」
「…………練習?」
「そうだ。こうやって……」
「あっ、ああぁ……っ!」
挿入されたばかりの性具がゆっくりと引きずり出され、抜ける直前で再び奥まで押し込まれる。苦しいのに、背筋がびりびりと痺れるような、奇妙な感覚が膨れ上がる。
「んぅうっ! まて、ぁあっ……!」
「この小さい穴に、俺のものをハメられるのを想像しながら抜き差しするんだ……できるか?」
「ひっ! で、できる……。できるから、もう、やめ……っ! やっ、ああっ!」
何度も出し入れされて、エアネストは半泣きで懇願する。一人でなどできそうにないと思うのに、責め苦から逃れたいが為に「できる」と口にする。自分の軟弱さに歯噛みするエアネストだったが、ウォルフはエアネストの内心になど興味がなさそうに手を離した。
それからエアネストは私室にこもりきりで過ごす事になった。軟禁状態とも言えるが、定期的にウォルフが顔を出し、何くれと世話をしてくれるおかげで不便はない。小隊の面々からの見舞いの品だと言って花や菓子を届けてくれる事すらあった。
小隊の者たちにまで心配をかけて申し訳ない。特にウォルフには情けないところばかり見せてしまう。これ以上嫌われたくはないと思うのだが、もはやこれ以上嫌うことができないほど底辺まで嫌われているような気もする。それでもなるべく迷惑をかけたくはない。
エアネストは素直にウォルフの言葉を信じ、「練習」に励んだ。
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