目覚めはガングロギャル?!黒歴史は封印!清楚系美少女になって初恋の彼の闇落ちを阻止します!!

むぎてん

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最終章② 身の丈に合わない男たち side百合子

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 side百合子

今日は待ちに待った、T大の男たちと合コンよ!
それはもう、朝から楽しみで楽しみで仕方なかったの!

だってT大よ? 将来有望。
結婚したらセレブな生活は約束されたも同然じゃない。
生まれて来る子どもだって、きっと頭のいい子に違いないわ!

さぁ、私をみて?
何てったって今年のミスN大よ!
ほら、今日参加してる女の子の中で、私が一番綺麗でスタイルもいいでしょう?

「急に参加することになってごめんね、宮本です。よろしく」

「宮本は医学部の六年なんだ。面白くていいヤツだよ」

わぁ、すごいイケメン!

 T大なら顔なんてどうでもいいと思ってたけど、やっぱり顔も綺麗に越したことはないわよね。

周りの女の子の達の目の色も変わった。
でも、あなた達はおよびでないのよ?
私が一番綺麗なんだから!


「宮本くんは一人で来てたの?」

向かい側に座るブスが我先にと声をかけてる。
くすっ、ブスに限ってがっつくんだから。
先ずはニコニコ笑って様子をみなきゃ。

「彼女が遅れるって言うから時間潰し。冷やかしでごめんね?」

はあ?  彼女ー?  彼女がいるなんて最悪!

でもどうせ私に比べればブスでしょう?
ミスN大の私が本気を出せば、男なんてコロッといくはずよ。

攻めなきゃ幸せは訪れないのよ。
彼女さん、申し訳ないわね、あなたの彼氏、私が頂くわ。


「精神科のお医者さんになるの? すごーい! 宮本くんは聞き上手そうだから、ぴったりじゃない?」

まずは持ち上げて誉めるコト!
今月号の no◯-no に書いてあったわ。

「百合子ちゃんは? 卒業後、何になるの? 美人だし、ミスN大なら女子アナとか?」

「美人だなんて、そんなことないけど、どこかの企業の受付嬢になろうと思ってるの。」

「ふーん、綺麗な百合子ちゃんに合ってるね、頑張ってね」

「ありがとう!」


さっきから綺麗とか美人とか、さらっと誉めてくる辺り、いい感じじゃない。
これはイケる。

男を落とす魔法の言葉、
さすが!
知らなかった!
すごい!
センスいい!
そうなんだ!
いわゆる『さしすせそ』を駆使して誉め倒すわよ。


「もとみやー、お待たせ。人間観察、はかどったー?」

「ありさちゃん! 意外と早かったね、でも待ちくたびれたよ」

「あ、そ。そのわりにはずいぶん楽しそーに見えたけど?」

「ありさちゃんを見てる方が楽しいよ、今日はすっぴんだし、また何か面白い事でもあった?」

「面白くなくて悪いけどー、顔に染め液が飛んだだけ」

「あー!その瞬間のありさちゃんの顔、見たかった!」

「きもい」


来たわね彼女!ブスが 邪魔しないでよ!
せっかくいい雰囲気だったのに・・・・・・
って・・・・・・

めっっっちゃ美人なんだけど!!

なにそれ、すっぴん?
すごい、本物の美人だ。
頭小っさ!
目も鼻も口もすべてが神々しいほどに美しい。
肌も陶器のお茶碗みたいに光ってる。
こんな綺麗な子、生まれて初めて見た!

ブスも男の子達もみんな固まってる。
そんな中、宮本君は全身全霊で彼女に構い倒している。

ダメだこれ。付け入る隙も、敵う美貌もないわね。


「あ、三宅だ、お前も飲みに来たの?」

田中がお店の入り口に向かって声をかけた。

これまたすごいイケメン!

「三宅、お前も一緒に飲もうぜ? N大の子達だよ」

この人もT大?
いいじゃないの!
仏頂面でちょっと冷たそうだけど、何てったってT大よ!イケメンよ!
さあ、私を見・・・・・・

「断る。恋人と一緒だ」

はぁ? あんたも恋人いるの?

「ありさ! もとみや君とデート? 一緒に飲も? 冬馬くん、いい?」

「ゆかりに任せる。俺はゆかりと一緒ならなんでもいい」

うわっ、さっきまでの仏頂面が一瞬でデロった。
くそ、この子も可愛いな。
美人と言うより童顔で清楚な美少女だ。
でも、この子なら私の方が勝ってる!

私の顔をチラリと見て、

「すごい、綺麗な人! 冬馬くんのお友だち?」

なんて言ってる。
いい子じゃないの。
まあ、私が綺麗なのは見れば分かる事だけど。

『冬馬くん』と呼ばれた男は、また一瞬でさっきの仏頂面に戻ると、眉間に皺を寄せ、私を睨み付けるように言った。

「いや、他人だと思うが。ゆかり以外の人間には興味がないからな」

・・・・・・これもダメだわ。
敵わない。
所詮私は整形の大学デビュー。

しょうがない、もう田中で手を打とう。

「俺、まだまだ合コン楽しみたいからさ、彼女作る気ないんだよね。院まで進んだのも合コンのためだったりして!あはは!」

・・・・・・田中もダメだった。

もうっ、これだからT大は!
どいつもこいつも、ズレまくってる男しかいないワケ?

・・・・・・もういいわ。
身の丈に合った男を捕まえよう。

──────────
    最終章③百合子と和弘へ

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