目覚めはガングロギャル?!黒歴史は封印!清楚系美少女になって初恋の彼の闇落ちを阻止します!!

むぎてん

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59 パパとママに挨拶 side三宅冬馬

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    side三宅冬馬

「はじめまして。ゆかりさんのクラスメートの三宅です」

ゆかりの家の玄関の前で、彼女の両親に挨拶をする。
ゆかりの匂いがする。
ゆかりの家だからな、当然か。

「三宅君、いらっしゃい。前に一度会ったよね。いつもゆかりと仲良くしてくれてありがとう。」

あの時のゆかりの『パパ』だ。
柔らかい物腰に少し下がり気味の目尻。
やっぱりゆかりとよく似ている。

「いらっしゃい。あなたが三宅君ね?ゆかりが倒れた時は本当にありがとう。ゆかりが助かったのはあなたのお陰よ。」

ゆかりの母親が涙ぐんでお礼を言う。

「いえ、自分に出来ることをしただけです」

「お医者さんもおっしゃってたもの。あの蘇生処置がなければ命を落としていた可能性が高いって。ずっとお礼が言いたかったの。」

おっとりとした雰囲気は優しげで『ママ』もまた、ゆかりとよく似ている。

「冬馬くん、あがって? ママ・・・・う''ぅん!お母さんがフルーツケーキを焼いてくれたの。みんなで食べよ!」

ゆかりの『パパ』と『ママ』が苦笑しながら
「どうぞ」と促してくれた。



「ゆかりが放課後に友達と勉強していると言ったのは、やっぱり君のことだったんだな。」

『パパ』はなんとなく気づいてたらしい。

「それにしても前回のテストには驚いたわ!ゆかりから赤点のないテストなんて見せられたのは初めてだったもの!」
「そもそも勉強しているゆかりを見たのも初めてだったからな」

『パパ』が、はははと笑う。

甘いと言えばそれまでだが、本当に娘が可愛いのだと思う。
目を細めて娘を見る両親の優しそうな笑顔は、やっぱりゆかりの『パパ』と『ママ』だと実感する。
この両親に育てられたら、ゆかりになるのか。
うん、まさにそんな感じだ。

「もう! パパもママもっ、恥ずかしいよ! 私はもう赤点なんか取らないもん!」

ゆかりが真っ赤になって頬を膨らませた。
パパママ呼びに戻っているぞ。
可愛い。

「それにしても、三宅君はすごいわね!このゆかりにお勉強を教えるなんて、大変だっでしょ?」

「ゆかりさんが努力をしたからで、俺は特になにも・・・・・・」

「冬馬くんはね、頭いいんだよ!」

「まあ、そうなの?確かに賢そうな感じがするわ。」

「全国統一模試ってテスト、ずっと全国一位なんだって!  すごいよね!」

「「・・・・・・は?」」

『パパ』と『ママ』が固まってしまった。
驚かせて申し訳ない。


──────────
60~三宅君という男  sideパパ  へ
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