目覚めはガングロギャル?!黒歴史は封印!清楚系美少女になって初恋の彼の闇落ちを阻止します!!

むぎてん

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56 ガングロの理由 side早苗

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  side早苗

中間テストが終わった後も、ゆかりと三宅は図書室での放課後勉強会を続けている。
最近はウチとありさも加わった。

「お前たちは何でガングロギャルをしていたんだ?」
三宅が突然聞いてきた。
気になってたのか?

「私は早苗がカッコよかったから? 早苗ってサバサバしてて、面倒見もいいし。同じ格好したら私も強くなれるかなって。弱いの隠すためもあったかな。」

やっぱりな。
でも、ゆかりはそれを自分で言えるくらいには強くなった。
頑張ってんだな。

「あたしはねー、自分の顔が嫌いだからかなー。」
「えーなんで?ありさは可愛いのに!」
「ああ、確かにゆかりには劣るが、ありさは整った顔面をしていると思うが。」
「そーゆーのいらないんだよ」

ありさが横目で三宅を睨む。

三宅とありさはウマが合うのか合わないのか、いつもこんな感じだ。

「小学生の頃からさぁ、みんなにぶりっ子とか男子に媚び売ってるとか、ずっと言われてきたわけ。ガングロになったとたん、みんな静かになって、これいーなって。」

可愛いには可愛いなりの悩みがあるんだな。

「そんな嫌なこと言う子なんて叩っ切っちゃえ!」

ゆかり、叩っ切るって・・・・・・
切り捨てるの間違いじゃないのかね?

「あのね、知ってる? 叩っ切るって、叩いたあとに更に切るんだよ、スゴくない?」

ヤバい、ドヤ顔のゆかりが可愛いすぎる。
三宅を見ると真っ赤な顔で、下を向いて笑ってる。

「早苗はー?」

ウチは二人みたいな特別な理由はないんだけどな。

「ウチは別に、なんとなく?  まあ、どうせウチらも大人になるじゃん? 就職して、仕事して、結婚して、お母さんになって、おばさんになる。だから女子高生の間くらいバカやってもいーかなって」

ウチらも、もう三年生だしね、潮時じゃん?
いつまでも楽しいばかりの時間は続かない。
みんな大人になっていく。

「将来の夢はあるのか?」

三宅が真剣な顔で聞いてきた。
これは真面目に答えた方がいいかな。

「ウチは保母さんになる。だから短大に行こうと思ってさ、あんたたちと勉強してんのよ」
「あたしはねー、美容師になるよ。うち美容室やってるし。」
「ゆかりは何に・・・・」

「おーいゆかりー、お前今日掃除とーばんだろ?谷口が呼んでたぞー」

図書室の窓から圭介がゆかりに声を掛けた。

「わ、忘れてた!ごめん、すぐにいくー!」

ゆかりは圭介に返事をすると、慌てて図書室を出ていった。


──────────
57~それぞれの中のゆかり   sideありさ  へ

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