目覚めはガングロギャル?!黒歴史は封印!清楚系美少女になって初恋の彼の闇落ちを阻止します!!

むぎてん

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55 頑張るから・・・・・・

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「これ、うちの庭でとれたミニトマト!おすそわけー。すんごい甘いの! 食べてみ?」

久美ちゃんが真っ赤に熟れたトマトの入った袋を差し出してきた。

私は気付かれないように、さりげなく小さいものを選んで口に放り込んだ。

「うわっ!ホントだ!甘ーい。久美ちゃん、家庭菜園とかすごいね。私はサボテンも枯らしちゃうんだよ、尊敬する!」

独特の青臭さが鼻にきた。
堪えろ、笑え。

「まだいっぱいあるよー、ゆかりに全部あげる! 食べな食べな!」

にっこり笑う。

「うん、ありがとう! うちのママもトマト大好きなんだ、もらってくね!」

上手く誤魔化して、トマトのいっぱい詰まった袋をバッグに仕舞う。

あぁ、やっぱり私は私だ。
急に強くはなれないね。

相手の顔色をうかがって接する癖はなかなか抜けない。

だってやっぱり怖いよ。
人から嫌われるのは怖い、一人になるのは怖いじゃない?

もっと強くなれば怖くなくなるのかな。

幸せを実感するたびに弱さも実感する。


冬馬くん、嫌いにならないでね。
離れていかないでね。
私、もっと頑張るから、冬馬くんにふさわしい私になれるように強くなるから。

だから、お願い。ずっと私の隣にいてね。


──────────
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