目覚めはガングロギャル?!黒歴史は封印!清楚系美少女になって初恋の彼の闇落ちを阻止します!!

むぎてん

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51 冬馬くんの勝ち!

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「冬馬くんのお友達?」

なんかこの人感じ悪い。

「中学の時の同級生だ。」

友達、とは言わないんだね。

「そうなんだ! こんにちは」

私は渾身の笑顔を作って挨拶した。
鏡の前で何度も練習した、自称『天使の微笑み』だ。

「俺の恋人の川上さんだ」

冬馬くんが紹介してくれた。
俺の恋人! なんて素敵な響き!

「あ、こ、こんにちは。藤沢です」

なにさ! さっきまで底辺だの成績が落ちただのイヤミばっかり言っちゃってさ!
全国一位って聞いたとたん静かになっちゃって!

圭介、ナイスフォローだよ!
さすが、『人当たりが良くて優しくて、誰からも好かれて話題が豊富で気遣いもできて、いつもみんなの中心にいる』男!

「藤沢君? てゆーの? 俺たち三宅の友達ー、よろしくね」
「てか、三宅の友達って感じ。頭よさそー」

あ、藤沢君がオタオタしてる。
見下してるくせに、直接話しかけられると弱腰になるタイプの人だ。

「藤沢も頭いいぞ。俺が落ちた高校に通っているからな」
「へー、てか、三宅って何で受験失敗したん?」
「あ、ウチも気になってた。風邪とかひいてたのかぁ?」

みんな藤沢君のことには興味なさそう。
さらっとスルーしたよ。
でも、冬馬くんが受験失敗した原因は気になる。

「試験会場に向かう電車で痴漢に間違えられた。足止め食らって、まるまる2教科受けられなかった」
「マジか!!!」
「ヒサンだろ、それ!」

そ、そうだったんだ。
ホントに悲惨だ。

「こんなカッコいい冬馬くんをつかまえてチカンとか、信じられない!」
「ゆかりは優しいな」

冬馬くんは耳まで真っ赤にしながらも、優しいとか誉めてくれる。
大好き。

「・・・・・・そうだったのか」

藤沢君が撃沈したよ。
どうせ『三宅に勝った!』とか思ってたんでしょ。

「じゃあ、僕、約束があるから。またな」

あ、逃げた。

「ああ、また。藤沢も頑張って」

冬馬くんの勝ち!


──────────
52~久しぶりの毒吐き side三宅冬馬  へ

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