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47 嫉妬? side三宅冬馬目線
しおりを挟むside三宅冬馬目線
手続きにしばらく時間がかかるらしい。
俺と川上は一旦、店の外に出た。
店の前の自動販売機で飲み物を買って、向かい側の公園のベンチに並んで座る。
川上は可愛い。
いつも可愛いが今日は一段と可愛い。
涼しげな水色のワンピースがよく似合う。
待ち合わせ場所に彼女が現れた時は、その眩しさにくらくらするほどだった。
誘拐されてもおかしくない。
彼女を待たせなくて本当によかった。
「三宅君、ホントにあの機種でよかったの?」
川上が聞いてきた。
俺は君と同じものを使いたいと思ったんだ。
「同じ機種なら色んな機能を共有出来る」
「うん! 楽しみだね!」
嬉しそうに笑ってくれる。
俺はありさの言葉を思い出した。
「毎日電話をした方がいいのか?」
「何か用事があるときでいいよ?三宅君、勉強が忙しいでしょ」
俺の事を気遣ってくれているのはわかっているが少し寂しいと感じた。
川上は、俺の事を好きだ。
でも、多分俺の方が好きだと思う。
「でも、ありさがそう言・・・」
「ねえ、私の事も名前で呼んで欲しいな」
「え?」
「早苗のこともありさのことも名前で呼んでる」
君が少し拗ねたような顔で俺を見た。
早苗やありさの前でしか見せなかった顔。
こんな顔を俺に向けたのは初めてだ。
「もしかして私の名前も、知らない?」
怒っているのか?声が少し低い。
『なんだか楽しそうでちょっと焼けちゃうな』
君の言葉を思い出した。
ありさや早苗を名前で呼んでいることに嫉妬している?
心臓が大きく跳ねた。
彼女が嫉妬している!
「ゆかり」
「うん」
「ごめん、ゆかり」
「冬馬くん、大好き」
──────────
48~初恋 へ
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