助けた青年は私から全てを奪った隣国の王族でした

15歳のフローラは、ドミスティナ王国で平和に暮らしていた。そんなフローラは元公爵令嬢。

約9年半前、フェザー公爵に嵌められ国家反逆罪で家族ともども捕まったフローラ。

必死に無実を訴えるフローラの父親だったが、国王はフローラの父親の言葉を一切聞き入れず、両親と兄を処刑。フローラと2歳年上の姉は、国外追放になった。身一つで放り出された幼い姉妹。特に体の弱かった姉は、寒さと飢えに耐えられず命を落とす。

そんな中1人生き残ったフローラは、運よく近くに住む女性の助けを受け、何とか平民として生活していた。

そんなある日、大けがを負った青年を森の中で見つけたフローラ。家に連れて帰りすぐに医者に診せたおかげで、青年は一命を取り留めたのだが…

「どうして俺を助けた!俺はあの場で死にたかったのに!」

そうフローラを怒鳴りつける青年。そんな青年にフローラは

「あなた様がどんな辛い目に合ったのかは分かりません。でも、せっかく助かったこの命、無駄にしてはいけません!」

そう伝え、大けがをしている青年を献身的に看護するのだった。一緒に生活する中で、いつしか2人の間に、恋心が芽生え始めるのだが…

甘く切ない異世界ラブストーリーです。
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