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第51話:ファーム王国から国王と王妃様が来ました
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部屋に戻ると、ちょうど9時だった様で、クラウド様から通信が入った。
“やあ、ミレニア。疲れた顔をしているね、何かあったのかい?”
「実はソフィー様が、ファーム王国の王女だという事が分かったのです。それで、今までファーム王国の使者の人と陛下、男爵、お父様と6人で話をしていたの」
“何だって!ソフィー嬢がファーム王国の王女だって!”
かなり驚いているクラウド様。そりゃそうよね、まさか男爵令嬢が隣国の王女だなんて。私も前世の記憶が戻ってなかったら、目ん玉が飛び出るくらいびっくりしているところだもの。
“それで、ソフィー嬢はどうするつもりなのかい?“
「本人もどうしていいのか分からないみたいで…きっと今頃悩んでいるのではないかしら?ただ、ファーム王国の使者の人に、“今はこの国を離れるつもりはない”と、はっきり伝えていたから、少なくとも王太子の事が片付くまではこの国にいてくれると思いますわ」
“そうか、それは良かった。兄上にとってソフィー嬢は、心の支えでもあるからね。とにかく、兄上の件が落ち着くまでいてくれるなら良かったよ”
そう言って嬉しそうに笑ったクラウド様。クラウド様冤罪事件以降、王太子との絆も随分と強くなったようだ。たとえ血が繋がっていなくても、この兄弟ならきっとこれからも助け合って行くはず。
「とにかく王太子の方を早く片付けないと。クラウド様!早く陛下に王宮図書館への入館許可を取って下さいね」
“ああ、分かっているよ。それじゃあお休み、また明日ね”
「はい、おやすみなさい」
さあ、私もとりあえず寝よう。それにしても、怒涛の展開だわ。でも、きっと今が正念場ね!とにかくポレスティレイ王国について、早く調べないと!
翌日
「ソフィーがまさかファーム王国の王女だったなんて、びっくりしたよ」
王太子の病室に入った瞬間、王太子がソフィー様にそう声を掛けた。
「まあ、もうマシュー様の耳にも伝わっているのですね。でも、安心してください!私はマシュー様の件が解決するまで、石にしがみついてでもこの国に残りますわ!」
力強く話すソフィー様。
「ソフィー、俺の事は気にしなくてもいいんだよ。君だって、実の両親に早く会いたいだろう」
「いいえ、私はマシュー様の方が大切ですので!心配いりませんわ!」
鼻息荒くそう言ったソフィー様。次の瞬間、私の方を向いた。
「ミレニア様、昨日一晩考えました。その結果、やっぱり私はしばらくこの国に残ります。やっぱりミレニア様とも離れたくはないですし、何よりマシュー様の事が心配なので。その後の事は、その時また考えます!」
どうやら出たとこ勝負の様だ。まあ、ソフィー様らしいと言えばソフィー様らしいわね。
「わかったわ。あなたが決めた事なのだから、私もそれでいいと思う。それでクラウド様。王宮図書館…」
「すまない!!ソフィー嬢の事もあり、父上は今それどころじゃないんだよ!とにかく図書館の件は、少し待ってくれるかな?」
私が言いきる前に、話しを被せて来たクラウド様。仕方がない、待つしかないのね。
「分かりましたわ。また入館許可が出たら教えてくださいね」
その後、手作りサンドウィッチを嬉しそうに王太子に食べさせるソフィー様を見守り、家路についた。家に帰ると、お父様が待っていた。
「ソフィー王女、実は1週間後に君のご両親でもあるファーム王国の国王と王妃が我が国に来る事になったんだ。一刻も早く君に会いたいとの事でね。悪いがその日は、学院を休んでもらってもいいだろうか?」
「わかりました。ただ、1人で会うのはちょっと不安なので、ミレニア様も来て下さい!」
えっ?私も?
「ソフィー王女がそう言うなら。ミレニア、お前も立ち会いなさい」
どうやら決定事項の様だ。
「分かりました。私も立ち会いますね」
いよいよ1週間後にソフィー様のご両親がやって来るのね。小説では確かソフィー様は母親でもある王妃様にそっくりだと書いてあった。なんだか少し楽しみになって来たわ。
そして1週間後
「ソフィー様、大丈夫ですわ!いつも通りで行けばいいのです」
緊張からか、真っ青な顔をして馬車に揺られているソフィー様に声を掛けた。そう、今日はいよいよソフィー様の実の両親でもある、ファーム王国の国王と王妃様に会う日だ。他国の王族という事もあり、面会場所は王宮だ。
そのため、今お父様と3人で馬車に揺られ、王宮へと向かっている。ちなみにこの1週間の間、結局王宮図書館には行けなかったので、王太子の方は全く話が進んでいない。ただ、怪我の回復が思ったより早かったので、昨日退院した王太子。今は王宮で療養している。
しばらく馬車に揺られていると、王宮が見えて来た。
「ミレニア様、王宮が見えてきました!どうしましょう!」
そう言って私にしがみつくソフィー様。
「大丈夫ですわ。私もいますから!とにかく参りましょう」
馬車が停車した事を確認し、ゆっくり降りる。なんだか私まで緊張して来たわ。
お父様に連れられて、客間の扉の前まで来た。この先に、ソフィー様のご両親がいるのね。
「それじゃあ、行こうか」
お父様が扉に手をかけ、ゆっくりと開ける。
そこで待っていたのは、我が国の陛下と王妃様、クラウド様となぜか王太子もいる。そして少し離れた場所には、金髪の男性と、美しい淡いピンク色の髪を腰まで伸ばし、水色の瞳をした女性が立っていた。
「ソフィー!あぁ、あなたはまさしく私たちの娘のソフィーだわ!会いたかった!」
ピンク色の髪をした女性がソフィー様に駆け寄り、ギューッと抱きしめた。その瞳には、涙が溢れている。そんな2人を、金髪の男性が抱きしめる。これはどう見ても親子だろう、そう思うくらいソフィー様と王妃様は瓜二つだ。
「ソフィー、お前には随分と苦労かけてしまい、すまなかった!でもこれだけは分かって欲しい!お前を忘れた事など一度もない!これからは家族3人、ずっと一緒に暮らそう!」
そう言って涙を流すファーム王国の国王。
「お父様、お母様。私も会いたかったです!」
そう言って涙を流すソフィー様。しばらく抱き合った後、落ち着いたのかゆっくりソフィー様から離れたファーム王国の国王と王妃様。
「ソフィーが長い間お世話になりました。皆様には何とお礼を言っていいのか。この御恩は一生忘れません」
そう言って頭を下げたファーム王国の国王。
「ソフィー、私たちは出来れば君と一緒に暮らしたい。今まで一緒にいられなかった分、親子の時間をしっかり取り戻したいんだ。もちろん、君にも色々と事情がある事は知っている。ただ、君は国王でもある私の正当な血を引くただ1人の人間でもある。そのため今後婿を取り、私の後を継いでほしいと思っている。その事は覚えておいて欲しい」
「ソフィー、私たちは5日間この国でお世話になる予定だから、この5日間の間に国を出る準備をしておいてね!」
陛下と王妃様の言葉を聞き、考え込むソフィー様。
「分かりましたわ!お父様、お母様。ただ、この5日間は今まで通り過ごしても良いかしら?」
「もちろんだよ、ソフィー。この5日間は君が望むように過ごせばいい。今は公爵家にお世話になっていると聞いたよ。君がミレニア嬢かい?ソフィーが随分とお世話になったそうだね。ありがとう。後日改めてお礼をさせて欲しい」
そう言ったファーム王国の国王。その後皆で食事を済ませ、一旦ソフィー様を連れて公爵家に戻る為馬車に乗り込んだ。
やっぱりソフィー様はファーム王国に帰ってしまうのか…寂しいが、こればかりは仕方がない事よね。
馬車に揺られながら、胸が押しつぶされそうになるのを必死に耐えるミレニアであった。
“やあ、ミレニア。疲れた顔をしているね、何かあったのかい?”
「実はソフィー様が、ファーム王国の王女だという事が分かったのです。それで、今までファーム王国の使者の人と陛下、男爵、お父様と6人で話をしていたの」
“何だって!ソフィー嬢がファーム王国の王女だって!”
かなり驚いているクラウド様。そりゃそうよね、まさか男爵令嬢が隣国の王女だなんて。私も前世の記憶が戻ってなかったら、目ん玉が飛び出るくらいびっくりしているところだもの。
“それで、ソフィー嬢はどうするつもりなのかい?“
「本人もどうしていいのか分からないみたいで…きっと今頃悩んでいるのではないかしら?ただ、ファーム王国の使者の人に、“今はこの国を離れるつもりはない”と、はっきり伝えていたから、少なくとも王太子の事が片付くまではこの国にいてくれると思いますわ」
“そうか、それは良かった。兄上にとってソフィー嬢は、心の支えでもあるからね。とにかく、兄上の件が落ち着くまでいてくれるなら良かったよ”
そう言って嬉しそうに笑ったクラウド様。クラウド様冤罪事件以降、王太子との絆も随分と強くなったようだ。たとえ血が繋がっていなくても、この兄弟ならきっとこれからも助け合って行くはず。
「とにかく王太子の方を早く片付けないと。クラウド様!早く陛下に王宮図書館への入館許可を取って下さいね」
“ああ、分かっているよ。それじゃあお休み、また明日ね”
「はい、おやすみなさい」
さあ、私もとりあえず寝よう。それにしても、怒涛の展開だわ。でも、きっと今が正念場ね!とにかくポレスティレイ王国について、早く調べないと!
翌日
「ソフィーがまさかファーム王国の王女だったなんて、びっくりしたよ」
王太子の病室に入った瞬間、王太子がソフィー様にそう声を掛けた。
「まあ、もうマシュー様の耳にも伝わっているのですね。でも、安心してください!私はマシュー様の件が解決するまで、石にしがみついてでもこの国に残りますわ!」
力強く話すソフィー様。
「ソフィー、俺の事は気にしなくてもいいんだよ。君だって、実の両親に早く会いたいだろう」
「いいえ、私はマシュー様の方が大切ですので!心配いりませんわ!」
鼻息荒くそう言ったソフィー様。次の瞬間、私の方を向いた。
「ミレニア様、昨日一晩考えました。その結果、やっぱり私はしばらくこの国に残ります。やっぱりミレニア様とも離れたくはないですし、何よりマシュー様の事が心配なので。その後の事は、その時また考えます!」
どうやら出たとこ勝負の様だ。まあ、ソフィー様らしいと言えばソフィー様らしいわね。
「わかったわ。あなたが決めた事なのだから、私もそれでいいと思う。それでクラウド様。王宮図書館…」
「すまない!!ソフィー嬢の事もあり、父上は今それどころじゃないんだよ!とにかく図書館の件は、少し待ってくれるかな?」
私が言いきる前に、話しを被せて来たクラウド様。仕方がない、待つしかないのね。
「分かりましたわ。また入館許可が出たら教えてくださいね」
その後、手作りサンドウィッチを嬉しそうに王太子に食べさせるソフィー様を見守り、家路についた。家に帰ると、お父様が待っていた。
「ソフィー王女、実は1週間後に君のご両親でもあるファーム王国の国王と王妃が我が国に来る事になったんだ。一刻も早く君に会いたいとの事でね。悪いがその日は、学院を休んでもらってもいいだろうか?」
「わかりました。ただ、1人で会うのはちょっと不安なので、ミレニア様も来て下さい!」
えっ?私も?
「ソフィー王女がそう言うなら。ミレニア、お前も立ち会いなさい」
どうやら決定事項の様だ。
「分かりました。私も立ち会いますね」
いよいよ1週間後にソフィー様のご両親がやって来るのね。小説では確かソフィー様は母親でもある王妃様にそっくりだと書いてあった。なんだか少し楽しみになって来たわ。
そして1週間後
「ソフィー様、大丈夫ですわ!いつも通りで行けばいいのです」
緊張からか、真っ青な顔をして馬車に揺られているソフィー様に声を掛けた。そう、今日はいよいよソフィー様の実の両親でもある、ファーム王国の国王と王妃様に会う日だ。他国の王族という事もあり、面会場所は王宮だ。
そのため、今お父様と3人で馬車に揺られ、王宮へと向かっている。ちなみにこの1週間の間、結局王宮図書館には行けなかったので、王太子の方は全く話が進んでいない。ただ、怪我の回復が思ったより早かったので、昨日退院した王太子。今は王宮で療養している。
しばらく馬車に揺られていると、王宮が見えて来た。
「ミレニア様、王宮が見えてきました!どうしましょう!」
そう言って私にしがみつくソフィー様。
「大丈夫ですわ。私もいますから!とにかく参りましょう」
馬車が停車した事を確認し、ゆっくり降りる。なんだか私まで緊張して来たわ。
お父様に連れられて、客間の扉の前まで来た。この先に、ソフィー様のご両親がいるのね。
「それじゃあ、行こうか」
お父様が扉に手をかけ、ゆっくりと開ける。
そこで待っていたのは、我が国の陛下と王妃様、クラウド様となぜか王太子もいる。そして少し離れた場所には、金髪の男性と、美しい淡いピンク色の髪を腰まで伸ばし、水色の瞳をした女性が立っていた。
「ソフィー!あぁ、あなたはまさしく私たちの娘のソフィーだわ!会いたかった!」
ピンク色の髪をした女性がソフィー様に駆け寄り、ギューッと抱きしめた。その瞳には、涙が溢れている。そんな2人を、金髪の男性が抱きしめる。これはどう見ても親子だろう、そう思うくらいソフィー様と王妃様は瓜二つだ。
「ソフィー、お前には随分と苦労かけてしまい、すまなかった!でもこれだけは分かって欲しい!お前を忘れた事など一度もない!これからは家族3人、ずっと一緒に暮らそう!」
そう言って涙を流すファーム王国の国王。
「お父様、お母様。私も会いたかったです!」
そう言って涙を流すソフィー様。しばらく抱き合った後、落ち着いたのかゆっくりソフィー様から離れたファーム王国の国王と王妃様。
「ソフィーが長い間お世話になりました。皆様には何とお礼を言っていいのか。この御恩は一生忘れません」
そう言って頭を下げたファーム王国の国王。
「ソフィー、私たちは出来れば君と一緒に暮らしたい。今まで一緒にいられなかった分、親子の時間をしっかり取り戻したいんだ。もちろん、君にも色々と事情がある事は知っている。ただ、君は国王でもある私の正当な血を引くただ1人の人間でもある。そのため今後婿を取り、私の後を継いでほしいと思っている。その事は覚えておいて欲しい」
「ソフィー、私たちは5日間この国でお世話になる予定だから、この5日間の間に国を出る準備をしておいてね!」
陛下と王妃様の言葉を聞き、考え込むソフィー様。
「分かりましたわ!お父様、お母様。ただ、この5日間は今まで通り過ごしても良いかしら?」
「もちろんだよ、ソフィー。この5日間は君が望むように過ごせばいい。今は公爵家にお世話になっていると聞いたよ。君がミレニア嬢かい?ソフィーが随分とお世話になったそうだね。ありがとう。後日改めてお礼をさせて欲しい」
そう言ったファーム王国の国王。その後皆で食事を済ませ、一旦ソフィー様を連れて公爵家に戻る為馬車に乗り込んだ。
やっぱりソフィー様はファーム王国に帰ってしまうのか…寂しいが、こればかりは仕方がない事よね。
馬車に揺られながら、胸が押しつぶされそうになるのを必死に耐えるミレニアであった。
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