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第46話:邪魔者は消えてもらいましょう~イザベル視点~
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「カーラ、あの女、どこまで私の邪魔をすれば気が済むのかしら?本当に鬱陶しい女」
家に帰ってくるなり、怒りを爆発させた。
子供の頃から体が弱かった私は、ずっと領地で暮していた。そして私には、子供の頃からの夢があった。それは、王妃様になる事だ。この国で一番偉い女性、それが王妃様。全ての者が私に跪き、何でも思い通りにできる王妃様。
その為には、王太子殿下と婚約をしないと。そう思っていた。でも私が領地療養している間に、公爵令嬢と婚約をしてしまったのだ。
悔しかった。私が王都にいれば、きっと私が王太子殿下の婚約者になれたのに…でも、私には最大の武器がある。それはこの美貌。とはいえ、公爵令嬢と婚約してしまった王太子殿下を奪うには、相当の覚悟と危険が伴う。
だからこそ、私は領地にいる間、知識を磨いた。人の心を掴むための勉強もした。もちろん、美しさにも磨きをかけていく。
令嬢なら決して必要のない知識を、次々と身に付けたのだ。それもこれも、王太子殿下を手に入れるため。
そして迎えた貴族学院入学。やっと王都に戻ってくることが出来たのだ。早速王太子殿下ことクリス様に近づくとともに、他の令息たちにも近づいた。特に王太子殿下の幼馴染で彼の右腕と言われている、マーデン・カラッソル様を虜にする事に力を入れた。
その結果、マーデン様含めた多くの男性を虜にする事に成功したのだ。本当は令嬢の協力者も欲しかったのだが、めぼしい子が見つからなかった為、そこは諦めた。
まずは王太子殿下の婚約者、リリアナの評判を落とすことから始めた。もちろんクリス様にも、リリアナに酷い事をされていると泣いて訴えた。マーデン様にも、クリス様に私がリリアナに虐められていると証言してもらった。
これでリリアナの評判はがた落ちだ。そう思っていたのに…あろう事かカーラが、その噂をかき消してしまったのだ。それどころか、私が婚約者がいる令息と関係を持っている事まで調べ上げ、令嬢たちに話してしまった。
その結果、私の協力者でもある令息とその婚約者は大揉め。私まで巻き込まれる事態になったのだ。さらにリリアナの悪い噂は、すっかり消えてしまったし…
こうなったらカーラを味方に付けよう、そう思い、リリアナと彼女の婚約者が男女の中だという嘘をでっち上げたのだが…あっさりバレてしまったのだ。
2人からかなり責められた私を助けてくれたのは、何とクリス様だ。きっとクリス様は、私に興味があるのだろう。それなのに婚約者がいらっしゃるため、私への気持ちを封印しているのだろう。
お可哀そうに…
こうなったら、まどろっこしい事なんてしていられないわ。あの女を、消すしかない。大丈夫よ、入念に計画を練れば、きっとうまくいくはず。
早速最大の協力者でもある、マーデン様を呼び出した。
「マーデン様、私、リリアナ様を消すとてもよい方法を思いつきましたの。マーデン様も協力してくださいますよね」
私はマーデン様に、ある計画をお伝えした。
「さすがにそれはリスクが大きすぎる。万が一バレたら、俺もイザベルも、極刑は免れないぞ」
さすがにマーデン様も怖気づいた様だ。でも、彼には協力してもらわないと困る。
「もしも私がクリス様と結婚できた暁には、こっそりあなた様のお子を産みますわ。その子をクリス様の子として育てれば、あなた様の子が次期国王です」
「俺の子が次期国王か…俺は侯爵家の3男で、侯爵家を継ぐことは出来ない。このままだと誰とも結婚せずに、クリスを支えるだけの人生を送るだけ…分かったよ、可愛いイザベルの傍にずっといられるうえ、俺の子が国王になるのなら、協力するよ。でもあいつ、リリアナ嬢を溺愛しているし…俺の言う事も最近あまり聞いていない気がるんだよな…」
「大丈夫ですわ。私にとっておきの考えがあります。いくらクリス様がリリアナ様を溺愛していても、さすがに犯罪者は庇いきれませんでしょう?」
「そこまで言うなら、分かったよ。俺はイザベルを信じる」
「よかったですわ。それでは、早速準備を進めましょう。失敗すると、私たちの命はありません。入念な準備を行いましょう。私達の幸せの為に」
「ああ、そうだな。あいつ、俺がいないと何も出来ないんだぜ。そんな男が次期国王だなんて、笑っちゃうよな。やっぱり優秀な俺の血が入った子供が、国王になるべきだよな。せっかくだから、今からイザベルを抱きたい」
「仕方がないですわね。いいですわよ」
すっかり私の体の虜になったマーデン様は、いつもの様に私を求めて来た。マーデン様の子供を産むかどうかは分からないけれど、これほど私の事を大切にしてくれているのだ。たとえクリス様と結婚しても、マーデン様を私の愛人として迎えてあげよう。
まあ、どちらの子供であれ、私の子が次の王になる。それが一番大切な事だ。
リリアナを始末した後は、カーラも難癖をつけて、始末しよう。あの女、生意気でムカつくのよね。嫌いな奴は排除すればいいだけ…
私って本当に賢いわね。
※次回、リリアナ視点に戻ります。
よろしくお願いします。
家に帰ってくるなり、怒りを爆発させた。
子供の頃から体が弱かった私は、ずっと領地で暮していた。そして私には、子供の頃からの夢があった。それは、王妃様になる事だ。この国で一番偉い女性、それが王妃様。全ての者が私に跪き、何でも思い通りにできる王妃様。
その為には、王太子殿下と婚約をしないと。そう思っていた。でも私が領地療養している間に、公爵令嬢と婚約をしてしまったのだ。
悔しかった。私が王都にいれば、きっと私が王太子殿下の婚約者になれたのに…でも、私には最大の武器がある。それはこの美貌。とはいえ、公爵令嬢と婚約してしまった王太子殿下を奪うには、相当の覚悟と危険が伴う。
だからこそ、私は領地にいる間、知識を磨いた。人の心を掴むための勉強もした。もちろん、美しさにも磨きをかけていく。
令嬢なら決して必要のない知識を、次々と身に付けたのだ。それもこれも、王太子殿下を手に入れるため。
そして迎えた貴族学院入学。やっと王都に戻ってくることが出来たのだ。早速王太子殿下ことクリス様に近づくとともに、他の令息たちにも近づいた。特に王太子殿下の幼馴染で彼の右腕と言われている、マーデン・カラッソル様を虜にする事に力を入れた。
その結果、マーデン様含めた多くの男性を虜にする事に成功したのだ。本当は令嬢の協力者も欲しかったのだが、めぼしい子が見つからなかった為、そこは諦めた。
まずは王太子殿下の婚約者、リリアナの評判を落とすことから始めた。もちろんクリス様にも、リリアナに酷い事をされていると泣いて訴えた。マーデン様にも、クリス様に私がリリアナに虐められていると証言してもらった。
これでリリアナの評判はがた落ちだ。そう思っていたのに…あろう事かカーラが、その噂をかき消してしまったのだ。それどころか、私が婚約者がいる令息と関係を持っている事まで調べ上げ、令嬢たちに話してしまった。
その結果、私の協力者でもある令息とその婚約者は大揉め。私まで巻き込まれる事態になったのだ。さらにリリアナの悪い噂は、すっかり消えてしまったし…
こうなったらカーラを味方に付けよう、そう思い、リリアナと彼女の婚約者が男女の中だという嘘をでっち上げたのだが…あっさりバレてしまったのだ。
2人からかなり責められた私を助けてくれたのは、何とクリス様だ。きっとクリス様は、私に興味があるのだろう。それなのに婚約者がいらっしゃるため、私への気持ちを封印しているのだろう。
お可哀そうに…
こうなったら、まどろっこしい事なんてしていられないわ。あの女を、消すしかない。大丈夫よ、入念に計画を練れば、きっとうまくいくはず。
早速最大の協力者でもある、マーデン様を呼び出した。
「マーデン様、私、リリアナ様を消すとてもよい方法を思いつきましたの。マーデン様も協力してくださいますよね」
私はマーデン様に、ある計画をお伝えした。
「さすがにそれはリスクが大きすぎる。万が一バレたら、俺もイザベルも、極刑は免れないぞ」
さすがにマーデン様も怖気づいた様だ。でも、彼には協力してもらわないと困る。
「もしも私がクリス様と結婚できた暁には、こっそりあなた様のお子を産みますわ。その子をクリス様の子として育てれば、あなた様の子が次期国王です」
「俺の子が次期国王か…俺は侯爵家の3男で、侯爵家を継ぐことは出来ない。このままだと誰とも結婚せずに、クリスを支えるだけの人生を送るだけ…分かったよ、可愛いイザベルの傍にずっといられるうえ、俺の子が国王になるのなら、協力するよ。でもあいつ、リリアナ嬢を溺愛しているし…俺の言う事も最近あまり聞いていない気がるんだよな…」
「大丈夫ですわ。私にとっておきの考えがあります。いくらクリス様がリリアナ様を溺愛していても、さすがに犯罪者は庇いきれませんでしょう?」
「そこまで言うなら、分かったよ。俺はイザベルを信じる」
「よかったですわ。それでは、早速準備を進めましょう。失敗すると、私たちの命はありません。入念な準備を行いましょう。私達の幸せの為に」
「ああ、そうだな。あいつ、俺がいないと何も出来ないんだぜ。そんな男が次期国王だなんて、笑っちゃうよな。やっぱり優秀な俺の血が入った子供が、国王になるべきだよな。せっかくだから、今からイザベルを抱きたい」
「仕方がないですわね。いいですわよ」
すっかり私の体の虜になったマーデン様は、いつもの様に私を求めて来た。マーデン様の子供を産むかどうかは分からないけれど、これほど私の事を大切にしてくれているのだ。たとえクリス様と結婚しても、マーデン様を私の愛人として迎えてあげよう。
まあ、どちらの子供であれ、私の子が次の王になる。それが一番大切な事だ。
リリアナを始末した後は、カーラも難癖をつけて、始末しよう。あの女、生意気でムカつくのよね。嫌いな奴は排除すればいいだけ…
私って本当に賢いわね。
※次回、リリアナ視点に戻ります。
よろしくお願いします。
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