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第39話:疲れが出た様です
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監禁生活も気が付くと1ヶ月が過ぎようとしていた。この生活にもすっかり慣れて来た。
クラウディオ様がいないときは、勉強をしたり本を読んだり、適度な運動をして過ごす。ただ、窓が分厚い鉄格子で覆われている為、太陽の光を浴びられないのが辛いが、そんな我が儘は言えない。
命があるだけ、マシだ。それに完全に病んでしまったと思っていたクラウディオ様だが、どうやら私が全く抵抗しないためか、最近はあの不気味な微笑を見せなくなった。
常に穏やかな表情をしているのだ。もしかしたら、病みが少し解消したのかしら?そう思って“少しだけ外の空気を吸いたいです”とお願いしてみたが
「デイジー、君は僕から逃げようとした人間だよ。外に出て、また僕から逃げる機会を伺うのかい?」
と、恐ろしい笑みを浮かべながら迫って来たのだ。久しぶりに見た不気味が微笑みに、背筋が一気に凍り付いた。慌てて謝罪をしたが、その日1日機嫌が悪かったクラウディオ様。
やはりまだ、私が自由になるには程遠い様だ。
今日もクラウディオ様を見送り、1人小説を手に取った。この世界には漫画がないのよね。小説もいいのだけれど、漫画が読みたいわ。
そう思いつつも、小説を読む。ただ…なんだか頭がボーっとする。朝は平気だったのに、急にどうしたのかしら。なんだか寒気もするわ。
急に震えだした。私の部屋にはベッドがないし、寝室には勝手にはいけない様鍵が掛けられている。どうしよう、メイドもいないし。
仕方ないので、近くにあったソファに横になり、丸くなる。これはもしかして、風邪かしら?息遣いも荒くなり、頭も痛くなってきた。どうしよう…本格的に辛くなってきたわ。
それに、寒くてたまらない。すると…
ガチャリと鍵が開く音が聞こえたと思ったら、ドアがバーンと開いた。
「デイジー、急に横になってどうしたんだい?」
心配そうな顔で部屋に入って来たのは、クラウディオ様だ。そうか、この人、私を逐一監視しているのだったわ。だから私の異変にも、いち早く気が付いたのね…それにしても、気が付くの、早すぎないかしら?
「クラウディオ様…ちょっと体調が悪くて…」
「可哀そうに、熱があるではないか。それに、顔色も良くない。すぐに医者を呼ぼう。でも、男の医者はダメだ、女医を手配しよう。さあ、デイジー、こっちにおいで」
私を抱きかかえると、寝室に移動しすぐにベッドに寝かしてくれた。そして外で待機しているメイドたちに指示を出している様だ。
それにしても、寒くてたまらないわ。布団の中で丸くなる。ただ熱がある様で、メイドたちが私の頭を冷やしてくれる。そのタイミングで、女医さんがやって来た。
すぐに診察をしてくれた。
「これは…どうして頭を冷やしているのですか?デイジー様は寒がっています。すぐに毛布を準備してください」
ガタガタと震えている私を見た女医さんが、すぐにメイドたちに指示を出してくれた。急いで毛布を持ってきてくれるメイドたち。
「おい、デイジーが震えているのに氷で冷やすとは何事だ!君たち、デイジーを殺す気か?」
隣でギャーギャー怒っているクラウディオ様。お願い、静かにして…頭が痛いわ。
「殿下、少しお静かに。デイジー様は今、頭痛の症状がある様ですので、大きな声をだすと辛いかと」
「そうだったのか、すまない、デイジー。あぁ、可哀そうに。それで、デイジーの病状は?彼女の母親は、彼女が小さいときに病気で亡くなっている。まさかデイジーも…デイジー、僕を残して逝ってしまったりしないよね。僕は君がいないと、生きていけないのだ」
「殿下、落ち着いて下さい。見た感じ、疲れによる免疫低下からくる、体調不良かと。そもそも、この部屋でずっと生活をしているのですか?これでは免疫が下がって、病気になりやすくなります。どうか外の空気を吸わせてあげて下さい」
「軽く診察しただけで、どうして病名が分かるんだ。とにかく一度、精密な検査を受けさせよう。でも、王宮では検査は無理だ。貴族中央病院で検査をしないと」
「殿下、落ち着いて下さい。今まさに熱が上がり始めております。今病院に向かうのは、本人も辛いです。どうしても心配なら、体調が戻ってから検査を受けるなりして下さい」
「体調が戻ってからだなんて、悠長な事は言っていられない。そうだ、王宮に機材を運ばせ、この部屋で検査をさせよう。すぐに手配を」
クラウディオ様が、近くにいたメイドに指示を出している。なんだか大げさな事になって来た。さすがの女医さんも飽きれている。
しばらくすると、本当に機材が運ばれてきて、体調が悪い中、私は隅々まで検査を受けさせられることになったのだった。
クラウディオ様がいないときは、勉強をしたり本を読んだり、適度な運動をして過ごす。ただ、窓が分厚い鉄格子で覆われている為、太陽の光を浴びられないのが辛いが、そんな我が儘は言えない。
命があるだけ、マシだ。それに完全に病んでしまったと思っていたクラウディオ様だが、どうやら私が全く抵抗しないためか、最近はあの不気味な微笑を見せなくなった。
常に穏やかな表情をしているのだ。もしかしたら、病みが少し解消したのかしら?そう思って“少しだけ外の空気を吸いたいです”とお願いしてみたが
「デイジー、君は僕から逃げようとした人間だよ。外に出て、また僕から逃げる機会を伺うのかい?」
と、恐ろしい笑みを浮かべながら迫って来たのだ。久しぶりに見た不気味が微笑みに、背筋が一気に凍り付いた。慌てて謝罪をしたが、その日1日機嫌が悪かったクラウディオ様。
やはりまだ、私が自由になるには程遠い様だ。
今日もクラウディオ様を見送り、1人小説を手に取った。この世界には漫画がないのよね。小説もいいのだけれど、漫画が読みたいわ。
そう思いつつも、小説を読む。ただ…なんだか頭がボーっとする。朝は平気だったのに、急にどうしたのかしら。なんだか寒気もするわ。
急に震えだした。私の部屋にはベッドがないし、寝室には勝手にはいけない様鍵が掛けられている。どうしよう、メイドもいないし。
仕方ないので、近くにあったソファに横になり、丸くなる。これはもしかして、風邪かしら?息遣いも荒くなり、頭も痛くなってきた。どうしよう…本格的に辛くなってきたわ。
それに、寒くてたまらない。すると…
ガチャリと鍵が開く音が聞こえたと思ったら、ドアがバーンと開いた。
「デイジー、急に横になってどうしたんだい?」
心配そうな顔で部屋に入って来たのは、クラウディオ様だ。そうか、この人、私を逐一監視しているのだったわ。だから私の異変にも、いち早く気が付いたのね…それにしても、気が付くの、早すぎないかしら?
「クラウディオ様…ちょっと体調が悪くて…」
「可哀そうに、熱があるではないか。それに、顔色も良くない。すぐに医者を呼ぼう。でも、男の医者はダメだ、女医を手配しよう。さあ、デイジー、こっちにおいで」
私を抱きかかえると、寝室に移動しすぐにベッドに寝かしてくれた。そして外で待機しているメイドたちに指示を出している様だ。
それにしても、寒くてたまらないわ。布団の中で丸くなる。ただ熱がある様で、メイドたちが私の頭を冷やしてくれる。そのタイミングで、女医さんがやって来た。
すぐに診察をしてくれた。
「これは…どうして頭を冷やしているのですか?デイジー様は寒がっています。すぐに毛布を準備してください」
ガタガタと震えている私を見た女医さんが、すぐにメイドたちに指示を出してくれた。急いで毛布を持ってきてくれるメイドたち。
「おい、デイジーが震えているのに氷で冷やすとは何事だ!君たち、デイジーを殺す気か?」
隣でギャーギャー怒っているクラウディオ様。お願い、静かにして…頭が痛いわ。
「殿下、少しお静かに。デイジー様は今、頭痛の症状がある様ですので、大きな声をだすと辛いかと」
「そうだったのか、すまない、デイジー。あぁ、可哀そうに。それで、デイジーの病状は?彼女の母親は、彼女が小さいときに病気で亡くなっている。まさかデイジーも…デイジー、僕を残して逝ってしまったりしないよね。僕は君がいないと、生きていけないのだ」
「殿下、落ち着いて下さい。見た感じ、疲れによる免疫低下からくる、体調不良かと。そもそも、この部屋でずっと生活をしているのですか?これでは免疫が下がって、病気になりやすくなります。どうか外の空気を吸わせてあげて下さい」
「軽く診察しただけで、どうして病名が分かるんだ。とにかく一度、精密な検査を受けさせよう。でも、王宮では検査は無理だ。貴族中央病院で検査をしないと」
「殿下、落ち着いて下さい。今まさに熱が上がり始めております。今病院に向かうのは、本人も辛いです。どうしても心配なら、体調が戻ってから検査を受けるなりして下さい」
「体調が戻ってからだなんて、悠長な事は言っていられない。そうだ、王宮に機材を運ばせ、この部屋で検査をさせよう。すぐに手配を」
クラウディオ様が、近くにいたメイドに指示を出している。なんだか大げさな事になって来た。さすがの女医さんも飽きれている。
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