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第14話:デイジーに会いたい~クラウディオ視点~
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早速デイジーに王宮に来るように、何度も誘いを入れた。でも…デイジーは心を入れ替え、色々と勉強があるらしく、忙しくて王宮には来られないとの事。
いくら勉強が忙しくても、さすがに少し王宮に顔を出すくらいは出来るだろう、そう思い公爵に伝えたのだが…
「申し訳ございません。デイジーは今までほとんど勉強をしてこなかった事を相当後悔している様でして、今寝る間も惜しんで勉強に励んでおります。ですので、どうか今はそっとしておいてあげて下さい」
そう言って頭を下げられたのだ。母上からもお茶に誘ってもらっているのだが、同じような返事が返ってくるらしい。
さらにデイジーが僕の婚約者候補に格下げされたという事で、貴族界ではかなり話題になっている。婚約者候補に格下げされたショックで大暴れし、さすがに公爵が夜会に出すのを禁止しているだの、ショックから暴飲暴食を繰り返し、見るも無残な姿になっているだの、言いたい放題だ。
違う、デイジー自ら望んで、僕との婚約を解消しようとしたんだ。それを僕が、必死に止めて、今のところ婚約者候補に収まってくれているのだと、必死に説明しても
「デイジー様を庇って、本当に殿下はお優しいのですね。でも、あの様な令嬢を庇う必要はありませんわ」
そう言って、僕のいう事を誰も信じてくれないのだ。せめて親友のジャックにだけは信じて欲しくて、デイジーが変わった事を必死に訴えた。
「どうして誰も、僕の言う事を信じてくれないのだろう。それにどうして公爵は、デイジーがあんなに酷い事を言われているのに、黙っているのだろう…僕はただ、真実を伝えたいだけなのに」
必死にジャックに訴えた。
「クラウディオ、はっきり言ってあの強烈な性格のデイジー嬢から婚約破棄の申し出があっただなんて、誰も信じないよ。私でさえ、半信半疑なのだから…公爵もいくら自分が訴えても説得力がないから、あえて言わないのだと思うよ」
そう言って苦笑いをしていた。
「とにかく、そのうち夜会やお茶会にも参加するだろうし。もし本当にデイジー嬢の性格が変わったのなら、クラウディオの言葉も信じてもらえるんじゃないかな」
そう言って僕の肩を叩き、慰めてくれるジャック。確かにジャックの言う通り、今のデイジーを見れば、皆僕の言う事を信じてくれるかもしれないな。でも、肝心のデイジーが、夜会やお茶会に姿を現さないし。
やっぱり体調でも悪いのではないのかな?
どうしても心配になった僕は、思い切って公爵家を訪ねた。すると
「申し訳ございません。お嬢様は今、領地に行っておりまして」
「領地にだって!どうしてだい?」
「領地の事をもっと学びたい、この目で見てみたいとの事でして…」
やっぱりデイジーは、本当に必死に勉強をしていたのだな。
「それで、いつ帰ってくるのだい?」
「それは私共には…」
そう言ってメイドは話をそらした。いつ帰ってくるか分からないだって?もしかしたら、しばらくは領地にいるのかもしれないな。でも、その方がいいのかもしれない。今はデイジーの事を悪く言う人間が、貴族界にはウジャウジャいるし。
公爵もそれをわかっていて、あえて領地にデイジーを行かせているのかもしれない。
本当はデイジーに会いたくてたまらない。でも…今は我慢の時だ。焦らず、気長に行く方がいいのかもしれない。そう自分に言い聞かせる。
そんな中迎えた、ジャックの家の夜会。正直僕にとって、最近の夜会は苦痛でしかない。令嬢が僕に群がるのは百歩譲っていい。でも、デイジーの悪口を聞くのが、どうしても堪えられないのだ。
今日も重い足取りで、レクシティーオ公爵家へと向かう。するとそこには、僕が恋焦がれた女性の姿が…もしかして見間違いだろうか?いいや、間違いない。デイジー嬢の姿だ。
でも、なんでジャックといるのだろう。いてもたってもいられず、急いで彼らの元へと向かう。今日のデイジーのドレスは、自分の瞳の色を意識したエメラルドグリーンのドレスを着ていた。
いつもは僕の瞳の色を意識して、水色のドレスを着てくるのに…それが地味にショックだった。でも、3ヶ月ぶりに彼女に会えたのだから、そんな事で落ち込んでいる場合ではない。
久しぶりに会ったデイジーに早速話しかける。穏やかな表情を浮かべ、僕の問いかけに応えてくれるデイジー。あぁ、やっぱりデイジーは、もう強烈な性格のデイジーではないのだ。改めてそう思ったら、嬉しくてつい頬がるんだ。
そんな僕たちの邪魔をしにやって来たのは、令嬢たちだ。デイジーが大人しくなった事をいい事に、デイジーに暴言を吐く令嬢たち。ただ、デイジーは昔の様にヒステリックに怒るのではなく、嫌味にも丁寧に返している。
でも、どうやら僕との結婚は考えていないという内容の話で、盛り上がっている。それがどうしても気に入らなくて、つい話に割り込んでしまった。
分かっている、デイジーはもう、僕とは結婚するつもりがない事を。でも…僕はどうしても諦められないのだ。それにまだ、今ならやり直せると考えている。だって彼女はまだ、婚約者候補なのだから…
いくら勉強が忙しくても、さすがに少し王宮に顔を出すくらいは出来るだろう、そう思い公爵に伝えたのだが…
「申し訳ございません。デイジーは今までほとんど勉強をしてこなかった事を相当後悔している様でして、今寝る間も惜しんで勉強に励んでおります。ですので、どうか今はそっとしておいてあげて下さい」
そう言って頭を下げられたのだ。母上からもお茶に誘ってもらっているのだが、同じような返事が返ってくるらしい。
さらにデイジーが僕の婚約者候補に格下げされたという事で、貴族界ではかなり話題になっている。婚約者候補に格下げされたショックで大暴れし、さすがに公爵が夜会に出すのを禁止しているだの、ショックから暴飲暴食を繰り返し、見るも無残な姿になっているだの、言いたい放題だ。
違う、デイジー自ら望んで、僕との婚約を解消しようとしたんだ。それを僕が、必死に止めて、今のところ婚約者候補に収まってくれているのだと、必死に説明しても
「デイジー様を庇って、本当に殿下はお優しいのですね。でも、あの様な令嬢を庇う必要はありませんわ」
そう言って、僕のいう事を誰も信じてくれないのだ。せめて親友のジャックにだけは信じて欲しくて、デイジーが変わった事を必死に訴えた。
「どうして誰も、僕の言う事を信じてくれないのだろう。それにどうして公爵は、デイジーがあんなに酷い事を言われているのに、黙っているのだろう…僕はただ、真実を伝えたいだけなのに」
必死にジャックに訴えた。
「クラウディオ、はっきり言ってあの強烈な性格のデイジー嬢から婚約破棄の申し出があっただなんて、誰も信じないよ。私でさえ、半信半疑なのだから…公爵もいくら自分が訴えても説得力がないから、あえて言わないのだと思うよ」
そう言って苦笑いをしていた。
「とにかく、そのうち夜会やお茶会にも参加するだろうし。もし本当にデイジー嬢の性格が変わったのなら、クラウディオの言葉も信じてもらえるんじゃないかな」
そう言って僕の肩を叩き、慰めてくれるジャック。確かにジャックの言う通り、今のデイジーを見れば、皆僕の言う事を信じてくれるかもしれないな。でも、肝心のデイジーが、夜会やお茶会に姿を現さないし。
やっぱり体調でも悪いのではないのかな?
どうしても心配になった僕は、思い切って公爵家を訪ねた。すると
「申し訳ございません。お嬢様は今、領地に行っておりまして」
「領地にだって!どうしてだい?」
「領地の事をもっと学びたい、この目で見てみたいとの事でして…」
やっぱりデイジーは、本当に必死に勉強をしていたのだな。
「それで、いつ帰ってくるのだい?」
「それは私共には…」
そう言ってメイドは話をそらした。いつ帰ってくるか分からないだって?もしかしたら、しばらくは領地にいるのかもしれないな。でも、その方がいいのかもしれない。今はデイジーの事を悪く言う人間が、貴族界にはウジャウジャいるし。
公爵もそれをわかっていて、あえて領地にデイジーを行かせているのかもしれない。
本当はデイジーに会いたくてたまらない。でも…今は我慢の時だ。焦らず、気長に行く方がいいのかもしれない。そう自分に言い聞かせる。
そんな中迎えた、ジャックの家の夜会。正直僕にとって、最近の夜会は苦痛でしかない。令嬢が僕に群がるのは百歩譲っていい。でも、デイジーの悪口を聞くのが、どうしても堪えられないのだ。
今日も重い足取りで、レクシティーオ公爵家へと向かう。するとそこには、僕が恋焦がれた女性の姿が…もしかして見間違いだろうか?いいや、間違いない。デイジー嬢の姿だ。
でも、なんでジャックといるのだろう。いてもたってもいられず、急いで彼らの元へと向かう。今日のデイジーのドレスは、自分の瞳の色を意識したエメラルドグリーンのドレスを着ていた。
いつもは僕の瞳の色を意識して、水色のドレスを着てくるのに…それが地味にショックだった。でも、3ヶ月ぶりに彼女に会えたのだから、そんな事で落ち込んでいる場合ではない。
久しぶりに会ったデイジーに早速話しかける。穏やかな表情を浮かべ、僕の問いかけに応えてくれるデイジー。あぁ、やっぱりデイジーは、もう強烈な性格のデイジーではないのだ。改めてそう思ったら、嬉しくてつい頬がるんだ。
そんな僕たちの邪魔をしにやって来たのは、令嬢たちだ。デイジーが大人しくなった事をいい事に、デイジーに暴言を吐く令嬢たち。ただ、デイジーは昔の様にヒステリックに怒るのではなく、嫌味にも丁寧に返している。
でも、どうやら僕との結婚は考えていないという内容の話で、盛り上がっている。それがどうしても気に入らなくて、つい話に割り込んでしまった。
分かっている、デイジーはもう、僕とは結婚するつもりがない事を。でも…僕はどうしても諦められないのだ。それにまだ、今ならやり直せると考えている。だって彼女はまだ、婚約者候補なのだから…
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