24 / 75
第24話:お義姉様は何を言っているのでしょう?
しおりを挟む
翌日、ディアンは朝からお兄様と狩りに出かけてしまった。お兄様ったら、早速ディアンを連れ出すだなんて。
昨日の夜の宴も、なんだかんだ言って、2人で盛り上がっていたし。元々お兄様もディアンとは子供の頃から知っている仲だから、気軽に話せる関係という事は分かっている。
でも、何だか不満なのだ。
あの人、このままディアンを連れまわさないかしら?明日はディアンを返してもらわないと。
なんだかモヤモヤした気持ちのまま、1人お庭でお茶を頂く。今日もいい天気ね。今頃ディアンは、お兄様と狩りを楽しんでいる頃かしら?
そんな事を考えていると
「あら、ユーリちゃん。ここにいたのね。私も一緒にお茶をしてもいいかしら?」
やって来たのは、お義姉様だ。
「ええ、もちろんですわ。女同士、ゆっくりお茶をしましょう」
お義姉様が私の向かいに座った。
「ユーリちゃん、ディアン様と随分と仲良しなのね。あなたといるときのディアン様、本当に生き生きとしていらっしゃって。あんなにも表情が豊かな方だなんて、思わなかったわ」
「ディアンはいつも、あんな感じですわ。もしかしたら、人見知りなのかもしれませんわね。ディアンはずっと、領地で生活しておりましたので。あまり貴族とのかかわりを持ってこなかったとも、言っておりましたから」
「確かにそれもあるかもしれないけれど、彼はユーリちゃん以外の女性には、興味がないのではないかしら?それに以前会った時のディアン様の瞳は、どこか生気が感じられないというか…なんだか心ここにあらず見たいな感じだったのよね」
心ここにあらずか…ディアンはそんなタイプではないと思うけれど。
首をかしげる私に、なぜかお義姉様がクスクスと笑っている。
「ユーリちゃん、ディアン様の事をどう思っているの?アレックス様の事を諦めた今、あなたの婚約者候補で一番有力なのは、ディアン様だと私は思っているのだけれど」
「私とディアンは、そんな関係ではありませんわ!私たちは、ただの友人なのです。ですから、変な事を言わないで下さい」
「あら?別に変な事なんて言っていないわよ。ディアン様はカスタマーディス伯爵家の嫡男でしょう?いずれ貴族令嬢と結婚するだろうし。そうなると、一番交流のあるユーリちゃんが有力だと思うわ。それに身分的にも、問題ないしね」
「でも、ディアンは子供の頃からの幼馴染ですよ」
「あら、アレックス様も、子供の頃から一緒に過ごした幼馴染だったじゃない。私はディアン様とユーリちゃん、お似合いだと思うわよ。それにユーリちゃんだって、ディアン様と一緒にいるとき、とても楽しそうじゃない。今日だってオルガノがディアン様を連れ出した事に、不満そうな顔をしていたじゃない」
「それはその…私は後1週間で王都に戻らないといけないのです。お兄様はずっと領地にいらっしゃるのですから、いつでもディアンに会えるでしょう?それなのに、わざわざこのタイミングで、狩りにいかなくてもいいと思ったのです。そもそも、ディアンは私に会いに来てくれたのに。お兄様ったら!」
思い出しただけでも腹が立つわ。お兄様め、いつでもディアンに会える立ち位置にいるのに。本当に図々しいわ!
「ユーリちゃんは、意外と独占欲が強いのね。ユーリちゃん、私はあなたの事を、本当の妹の様に大切に思っているわ。だからこそ、あなたには幸せになってもらいたい。もしも何か困った事や悩んでいることがあったら、いつでも相談してね。私はいつでも、あなたの味方だから」
「お義姉様?」
急にどうしたのかしら?どうしてそんな事を言うのだろう。お義姉様の意図が分からず、首をかしげる。
「王都に戻ったらきっと、ユーリちゃんも大変になるだろうな…可哀そうだけれど、こればかりは私達にはどうにもできないのよね…でも、あの羽があるし、ユーリちゃんなら大丈夫ね…」
「お義姉様、何を訳の分からない事をブツブツと呟いているのですか?」
「いいえ、何でもないわ。ユーリちゃんがどんな結論を出そうとも、皆あなたの味方だからね。そうだわ、あなたが王都に戻るタイミングで、私たちもしばらく王都に行こうかしら?そうしたら、あなたの相談にリアルタイムで乗ってあげられるものね」
お義姉様が私の手を握り、訳の分からない事を呟いている。この人は本当に何を考えているのか、よくわからない。
「コホン…」
なぜかお義姉様付きのメイドが、咳払いをしたのだ。するとお義姉様が、ハッとした表情を浮かべ
「ごめんね、変な事を言って。ちょっと興奮してしまったわ。今の事は忘れて頂戴。さあ、美味しいケーキを頂きましょう。領地で今朝取れた、木苺のケーキよ」
急に話題を変えたお義姉様。一体何を言いたかったのかしら?
昨日の夜の宴も、なんだかんだ言って、2人で盛り上がっていたし。元々お兄様もディアンとは子供の頃から知っている仲だから、気軽に話せる関係という事は分かっている。
でも、何だか不満なのだ。
あの人、このままディアンを連れまわさないかしら?明日はディアンを返してもらわないと。
なんだかモヤモヤした気持ちのまま、1人お庭でお茶を頂く。今日もいい天気ね。今頃ディアンは、お兄様と狩りを楽しんでいる頃かしら?
そんな事を考えていると
「あら、ユーリちゃん。ここにいたのね。私も一緒にお茶をしてもいいかしら?」
やって来たのは、お義姉様だ。
「ええ、もちろんですわ。女同士、ゆっくりお茶をしましょう」
お義姉様が私の向かいに座った。
「ユーリちゃん、ディアン様と随分と仲良しなのね。あなたといるときのディアン様、本当に生き生きとしていらっしゃって。あんなにも表情が豊かな方だなんて、思わなかったわ」
「ディアンはいつも、あんな感じですわ。もしかしたら、人見知りなのかもしれませんわね。ディアンはずっと、領地で生活しておりましたので。あまり貴族とのかかわりを持ってこなかったとも、言っておりましたから」
「確かにそれもあるかもしれないけれど、彼はユーリちゃん以外の女性には、興味がないのではないかしら?それに以前会った時のディアン様の瞳は、どこか生気が感じられないというか…なんだか心ここにあらず見たいな感じだったのよね」
心ここにあらずか…ディアンはそんなタイプではないと思うけれど。
首をかしげる私に、なぜかお義姉様がクスクスと笑っている。
「ユーリちゃん、ディアン様の事をどう思っているの?アレックス様の事を諦めた今、あなたの婚約者候補で一番有力なのは、ディアン様だと私は思っているのだけれど」
「私とディアンは、そんな関係ではありませんわ!私たちは、ただの友人なのです。ですから、変な事を言わないで下さい」
「あら?別に変な事なんて言っていないわよ。ディアン様はカスタマーディス伯爵家の嫡男でしょう?いずれ貴族令嬢と結婚するだろうし。そうなると、一番交流のあるユーリちゃんが有力だと思うわ。それに身分的にも、問題ないしね」
「でも、ディアンは子供の頃からの幼馴染ですよ」
「あら、アレックス様も、子供の頃から一緒に過ごした幼馴染だったじゃない。私はディアン様とユーリちゃん、お似合いだと思うわよ。それにユーリちゃんだって、ディアン様と一緒にいるとき、とても楽しそうじゃない。今日だってオルガノがディアン様を連れ出した事に、不満そうな顔をしていたじゃない」
「それはその…私は後1週間で王都に戻らないといけないのです。お兄様はずっと領地にいらっしゃるのですから、いつでもディアンに会えるでしょう?それなのに、わざわざこのタイミングで、狩りにいかなくてもいいと思ったのです。そもそも、ディアンは私に会いに来てくれたのに。お兄様ったら!」
思い出しただけでも腹が立つわ。お兄様め、いつでもディアンに会える立ち位置にいるのに。本当に図々しいわ!
「ユーリちゃんは、意外と独占欲が強いのね。ユーリちゃん、私はあなたの事を、本当の妹の様に大切に思っているわ。だからこそ、あなたには幸せになってもらいたい。もしも何か困った事や悩んでいることがあったら、いつでも相談してね。私はいつでも、あなたの味方だから」
「お義姉様?」
急にどうしたのかしら?どうしてそんな事を言うのだろう。お義姉様の意図が分からず、首をかしげる。
「王都に戻ったらきっと、ユーリちゃんも大変になるだろうな…可哀そうだけれど、こればかりは私達にはどうにもできないのよね…でも、あの羽があるし、ユーリちゃんなら大丈夫ね…」
「お義姉様、何を訳の分からない事をブツブツと呟いているのですか?」
「いいえ、何でもないわ。ユーリちゃんがどんな結論を出そうとも、皆あなたの味方だからね。そうだわ、あなたが王都に戻るタイミングで、私たちもしばらく王都に行こうかしら?そうしたら、あなたの相談にリアルタイムで乗ってあげられるものね」
お義姉様が私の手を握り、訳の分からない事を呟いている。この人は本当に何を考えているのか、よくわからない。
「コホン…」
なぜかお義姉様付きのメイドが、咳払いをしたのだ。するとお義姉様が、ハッとした表情を浮かべ
「ごめんね、変な事を言って。ちょっと興奮してしまったわ。今の事は忘れて頂戴。さあ、美味しいケーキを頂きましょう。領地で今朝取れた、木苺のケーキよ」
急に話題を変えたお義姉様。一体何を言いたかったのかしら?
971
あなたにおすすめの小説
【完結】好きでもない私とは婚約解消してください
里音
恋愛
騎士団にいる彼はとても一途で誠実な人物だ。初恋で恋人だった幼なじみが家のために他家へ嫁いで行ってもまだ彼女を思い新たな恋人を作ることをしないと有名だ。私も憧れていた1人だった。
そんな彼との婚約が成立した。それは彼の行動で私が傷を負ったからだ。傷は残らないのに責任感からの婚約ではあるが、彼はプロポーズをしてくれた。その瞬間憧れが好きになっていた。
婚約して6ヶ月、接点のほとんどない2人だが少しずつ距離も縮まり幸せな日々を送っていた。と思っていたのに、彼の元恋人が離婚をして帰ってくる話を聞いて彼が私との婚約を「最悪だ」と後悔しているのを聞いてしまった。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
「私に愛まで望むとは、強欲な女め」と罵られたレオノール妃の白い結婚
きぬがやあきら
恋愛
「私に愛まで望むな。褒賞に王子を求めておいて、強欲が過ぎると言っている」
新婚初夜に訪れた寝室で、レオノールはクラウディオ王子に白い結婚を宣言される。
それもそのはず。
2人の間に愛はないーーどころか、この結婚はレオノールが魔王討伐の褒美にと国王に要求したものだった。
でも、王子を望んだレオノールにもそれなりの理由がある。
美しく気高いクラウディオ王子を欲しいと願った気持ちは本物だ。
だからいくら冷遇されようが、嫌がらせを受けようが心は揺るがない。
どこまでも逞しく、軽薄そうでいて賢い。どこか憎めない魅力を持ったオノールに、やがてクラウディオの心は……。
すれ違い、拗れる2人に愛は生まれるのか?
焦ったい恋と陰謀+バトルのラブファンタジー。
嘘つきな唇〜もう貴方のことは必要ありません〜
みおな
恋愛
伯爵令嬢のジュエルは、王太子であるシリウスから求婚され、王太子妃になるべく日々努力していた。
そんなある日、ジュエルはシリウスが一人の女性と抱き合っているのを見てしまう。
その日以来、何度も何度も彼女との逢瀬を重ねるシリウス。
そんなに彼女が好きなのなら、彼女を王太子妃にすれば良い。
ジュエルが何度そう言っても、シリウスは「彼女は友人だよ」と繰り返すばかり。
堂々と嘘をつくシリウスにジュエルは・・・
殿下、幼馴染の令嬢を大事にしたい貴方の恋愛ごっこにはもう愛想が尽きました。
和泉鷹央
恋愛
雪国の祖国を冬の猛威から守るために、聖女カトリーナは病床にふせっていた。
女神様の結界を張り、国を温暖な気候にするためには何か犠牲がいる。
聖女の健康が、その犠牲となっていた。
そんな生活をして十年近く。
カトリーナの許嫁にして幼馴染の王太子ルディは婚約破棄をしたいと言い出した。
その理由はカトリーナを救うためだという。
だが本当はもう一人の幼馴染、フレンヌを王妃に迎えるために、彼らが仕組んだ計略だった――。
他の投稿サイトでも投稿しています。
私の愛した婚約者は死にました〜過去は捨てましたので自由に生きます〜
みおな
恋愛
大好きだった人。
一目惚れだった。だから、あの人が婚約者になって、本当に嬉しかった。
なのに、私の友人と愛を交わしていたなんて。
もう誰も信じられない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる