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第20話:やれる事は何でもやります
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「ジャンティーヌ!!」
一気に景色が変わったと思ったら、お母様に抱きしめられた。すぐ近くにはお父様とお兄様、さらに伯母様とラッセル王国の陛下もいる。どうやらラッセル王国の王宮に無事到着した様だ。
「ジャンティーヌ、元気そうでよかったわ。毎日魔物たちと戦って疲れたでしょう?あなた、随分痩せたのではなくって?それにその格好、あなたは令嬢なのよ。とにかく、すぐにドレスに着替えなさい」
「お母様は相変わらずですわね。皆様、今日から3ヶ月、お世話になります。それから、私はゆっくり休んでいる暇はありません。すぐにでも魔法の勉強をしたいのです。今日から王宮騎士団の稽古に参加したいのですが、よろしいでしょうか?」
そう、私はこの国で一番厳しいと言われている、王宮騎士団の稽古に参加させてもらう事になっているのだ。ここでは攻撃魔法の基礎を徹底的に叩き込むことになっている。そして夕方からは、王宮魔術師についてもらい、自分の中に眠る魔力の引き出し方などを教えてもらう事になっているのだ。
私には3ヶ月しかない。とにかく時間がないのだ。
「そんな急いで稽古に入らなくても…」
お母様が渋い顔をしている。
「いいえ、私には時間がないのです。今この瞬間も、グリーズン王国の人々が魔物たちに殺されているかもしれない。もしかしたら、ジルド殿下やシルビア殿下も…とにかく、ゆっくりしている時間はないのです。彼らを救う為に、私はこの地に来たのだから。すぐに騎士団の稽古場に向かいます。場所はどこですか?」
「ジャンティーヌ…お前は…分かったよ。今すぐジャンティーヌを稽古場に案内してあげなさい」
「あなた、何を言っているの?本当にあなたは、可愛いジャンティーヌと魔女を戦わせるつもりなの?私は反対だわ。もしジャンティーヌにもしものことがあったら。お姉様も何か言って!」
お母様が王妃殿下でもある伯母様に詰め寄っている。
「あら、素敵じゃない。大切な人の為に、わが身を捧げるだなんて。きっとジャンティーヌちゃんにとって、グリーズン王国の人たちは命に代えても守りたいほど大切な人なのでしょう?私だって、陛下やこの国の人の為なら、命をかける覚悟よ。ジャンティーヌちゃん、私はあなたを応援しているわ。それでジルド殿下とは、どんなお方なの?」
なぜか嬉しそうに私に話し掛けてくる伯母様。ちょっと、どうしてそこでジルド殿下が出てくるのよ!ただ…
「ご自分の事よりも、いつも民たちの事を考えて下さっている素敵な方ですわ。どこの馬の骨かも分からない私を助け、置いて下さるような、懐の深い人です」
「そう、そんなにも素敵な方なの。よかったわね、素敵な殿方が現れて。クレスティル王国のアーロン殿下より、ずっといいじゃない。大丈夫よ、きっとジャンティーヌちゃんなら、魔女を倒せるわ。あなたが娘を信じなくてどうするの?そうでしょう、ジャクリーヌ」
伯母様に論され、俯くお母様。
「そうよね、ジャンティーヌが決めた事ですもの。母親でもある私が応援してあげなくてどうするよのよね。ごめんなさい、ジャンティーヌ。あなたの魔力は世界一よ。私はあなたを信じる事にするわ」
お母様が私を抱きしめてくれた。
「ありがとうございます、お母様。伯母様も。それでは、早速稽古場に行って参りますわ」
使用人に案内され、王宮騎士団の稽古場へと向かった。すると既に稽古が始まっている様で、あちこちで騎士たちがトレーニングを行っていた。その中でひときわ体の大きな男性の元へと向かう。
「騎士団長様、彼女が昨日お話しした、ジャンティーヌ嬢です。どうかお願いします」
「本当に連れて来たのかい?よく見ると、若い女性じゃないか。こんな女性が、過酷な王宮騎士団の稽古に参加するだなんて、舐めているのか?悪い事は言わない、さっさと帰りなさい」
そう言うと騎士団長様は、クルリと背中を向けてしまった。確かにここには、ガッチリした体型の人ばかり。女性は1人もいない様だ。でも、ここで諦める訳にはいかない。
「騎士団長様、どうかお願いします。私は生半可な気持ちでこの場に来た訳ではありません。大切な人たちを守るためにも、もっともっと強くならないといけないのです!どうかお願いします。私に稽古を付けて下さい。お願いします」
必死に騎士団長様に頭を下げた。このまま引き下がる訳にはいかない。私には守りたい人たちがいるのだ。
「お前にも守りたい人間がいるという事か?わかった、それじゃあ、稽古を付けてやる。ただし、付いていけないと判断したら、すぐにでも放り出すからな!」
ニヤリと笑った騎士団長様。きっとかなり厳しいのだろう。でも、私はどんな事でも耐えるつもりだ。
「それで大丈夫です。ありがとうございます。精一杯頑張ります」
一気に景色が変わったと思ったら、お母様に抱きしめられた。すぐ近くにはお父様とお兄様、さらに伯母様とラッセル王国の陛下もいる。どうやらラッセル王国の王宮に無事到着した様だ。
「ジャンティーヌ、元気そうでよかったわ。毎日魔物たちと戦って疲れたでしょう?あなた、随分痩せたのではなくって?それにその格好、あなたは令嬢なのよ。とにかく、すぐにドレスに着替えなさい」
「お母様は相変わらずですわね。皆様、今日から3ヶ月、お世話になります。それから、私はゆっくり休んでいる暇はありません。すぐにでも魔法の勉強をしたいのです。今日から王宮騎士団の稽古に参加したいのですが、よろしいでしょうか?」
そう、私はこの国で一番厳しいと言われている、王宮騎士団の稽古に参加させてもらう事になっているのだ。ここでは攻撃魔法の基礎を徹底的に叩き込むことになっている。そして夕方からは、王宮魔術師についてもらい、自分の中に眠る魔力の引き出し方などを教えてもらう事になっているのだ。
私には3ヶ月しかない。とにかく時間がないのだ。
「そんな急いで稽古に入らなくても…」
お母様が渋い顔をしている。
「いいえ、私には時間がないのです。今この瞬間も、グリーズン王国の人々が魔物たちに殺されているかもしれない。もしかしたら、ジルド殿下やシルビア殿下も…とにかく、ゆっくりしている時間はないのです。彼らを救う為に、私はこの地に来たのだから。すぐに騎士団の稽古場に向かいます。場所はどこですか?」
「ジャンティーヌ…お前は…分かったよ。今すぐジャンティーヌを稽古場に案内してあげなさい」
「あなた、何を言っているの?本当にあなたは、可愛いジャンティーヌと魔女を戦わせるつもりなの?私は反対だわ。もしジャンティーヌにもしものことがあったら。お姉様も何か言って!」
お母様が王妃殿下でもある伯母様に詰め寄っている。
「あら、素敵じゃない。大切な人の為に、わが身を捧げるだなんて。きっとジャンティーヌちゃんにとって、グリーズン王国の人たちは命に代えても守りたいほど大切な人なのでしょう?私だって、陛下やこの国の人の為なら、命をかける覚悟よ。ジャンティーヌちゃん、私はあなたを応援しているわ。それでジルド殿下とは、どんなお方なの?」
なぜか嬉しそうに私に話し掛けてくる伯母様。ちょっと、どうしてそこでジルド殿下が出てくるのよ!ただ…
「ご自分の事よりも、いつも民たちの事を考えて下さっている素敵な方ですわ。どこの馬の骨かも分からない私を助け、置いて下さるような、懐の深い人です」
「そう、そんなにも素敵な方なの。よかったわね、素敵な殿方が現れて。クレスティル王国のアーロン殿下より、ずっといいじゃない。大丈夫よ、きっとジャンティーヌちゃんなら、魔女を倒せるわ。あなたが娘を信じなくてどうするの?そうでしょう、ジャクリーヌ」
伯母様に論され、俯くお母様。
「そうよね、ジャンティーヌが決めた事ですもの。母親でもある私が応援してあげなくてどうするよのよね。ごめんなさい、ジャンティーヌ。あなたの魔力は世界一よ。私はあなたを信じる事にするわ」
お母様が私を抱きしめてくれた。
「ありがとうございます、お母様。伯母様も。それでは、早速稽古場に行って参りますわ」
使用人に案内され、王宮騎士団の稽古場へと向かった。すると既に稽古が始まっている様で、あちこちで騎士たちがトレーニングを行っていた。その中でひときわ体の大きな男性の元へと向かう。
「騎士団長様、彼女が昨日お話しした、ジャンティーヌ嬢です。どうかお願いします」
「本当に連れて来たのかい?よく見ると、若い女性じゃないか。こんな女性が、過酷な王宮騎士団の稽古に参加するだなんて、舐めているのか?悪い事は言わない、さっさと帰りなさい」
そう言うと騎士団長様は、クルリと背中を向けてしまった。確かにここには、ガッチリした体型の人ばかり。女性は1人もいない様だ。でも、ここで諦める訳にはいかない。
「騎士団長様、どうかお願いします。私は生半可な気持ちでこの場に来た訳ではありません。大切な人たちを守るためにも、もっともっと強くならないといけないのです!どうかお願いします。私に稽古を付けて下さい。お願いします」
必死に騎士団長様に頭を下げた。このまま引き下がる訳にはいかない。私には守りたい人たちがいるのだ。
「お前にも守りたい人間がいるという事か?わかった、それじゃあ、稽古を付けてやる。ただし、付いていけないと判断したら、すぐにでも放り出すからな!」
ニヤリと笑った騎士団長様。きっとかなり厳しいのだろう。でも、私はどんな事でも耐えるつもりだ。
「それで大丈夫です。ありがとうございます。精一杯頑張ります」
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