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第26話:これからもリベリオ殿下を守っていきます
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「ティア嬢、僕たちが初めて会った日の事を覚えているかい?あの日僕は、生きる事に絶望し、死を待っていた。醜い姿に強烈な臭いを漂わせていた僕は、皆から邪魔な存在だ、僕さえいなくなれば、皆幸せになれると思っていた。皆が僕を、汚いものを見る様な目で見つめる中、君だけは僕を人間扱いしてくれたよね。君が僕を1人の人間として接してくれる様になってから、僕は人としての日々を取り戻した。それと同時に、君に猛烈に惹かれて行ったんだ。どんな僕の姿でも、微笑みかけてくれる君に…」
リベリオ殿下が、真っすぐ私を見つめる。
「ティア嬢は、呪いを解いてくれただけでなく、醜くなっていた僕の心を、再び元に戻してくれたんだよ。ティア嬢、僕は君を心から愛している。君には助けられてばかりだが、これからは僕が君を支えて行きたい。人生の伴侶として。君が王宮魔術師になる事を望むなら、魔術師の仕事をしてくれて構わない。だからこれからも、僕の傍に居てくれるかい?」
これは、もしかして愛の告白?リベリオ殿下が、私を?状況が理解できずに、固まってしまう。しばらく沈黙が続く。
「おい、ティア。何を固まっているんだ。すぐに殿下に返事をしないか?」
「あなた、いいところで水を差すのではありません。ティアの思うがままにさせてあげましょう。ティア、あなたはどうしたいの?固まっていないで、自分の正直な気持ちを殿下に伝えなさい」
自分の正直な気持ちを…
「リベリオ殿下、私も…あなた様と過ごすうちに、なぜだか温かいものに包まれる様な、幸せな気持ちになりました。最初は絶望に打ちひしがれているあなた様をなんとかしたいと思っておりましたが、途中からは、私自身があなた様のお傍にいたいという気持ちに変わっていきました。私も、リベリオ殿下が好きです。どうか、よろしくお願いします」
本当はもっともっと伝えたい事が沢山あった。でも、頭がパニックになってしまい、こんな事しか言えなかったのだ。正直、リベリオ殿下が私の事を好きだなんて、未だに信じられない。
「ティア嬢…いいや、ティア、ありがとう。これからもずっと一緒だ。父上、すぐにティアと婚約…いいや、僕ももう18歳です。どうか結婚をさせて下さい!」
えっ?婚約をすっ飛ばして、結婚ですって?
「リベリオ、落ち着きなさい。まずは家臣に降りる準備をしないといけない。結婚はそれからだ。とりあえず、一旦婚約を結ぶことにしよう。ティア嬢、息子の気持ちを受け入れてくれて、ありがとう。それで、王宮魔術師の件は…」
「もちろんお受けいたしますわ。せっかく王宮魔術師になれるのですから」
「ティア、魔術師もいいが、公爵夫人の方もよろしく頼むよ。僕は家臣に降りると同時に、公爵になる予定なんだから」
「えっ、私が公爵夫人ですか!」
魔力しか興味のない私が、いきなり公爵夫人だなんて…
「大丈夫よ、ティア嬢。あなたはとても優秀ですもの。きっと素敵な公爵夫人になれるわ。それに今回、夜会でリベリオを助けたことで、あなたの評判はうなぎ登りよ。今一番注目を集めている令嬢なのだから。もちろん、我が王宮魔術師たちも、あなたを熱烈に歓迎しているわ」
そう言ってほほ笑んでいるのは、王妃殿下だ。
なんと!今まで貴族令嬢としての存在すら危ぶまれていた私が、今一番注目されているだなんて…なんだか恐ろしいわ。
「魔術師たちの熱烈な歓迎か…あそこは男が多いから、不安だな…ティア、魔術師たちと交流するときは、僕も一緒に行くよ。そうそう、近々離宮を出て行こうと考えているみたいだけれど、結婚して新しい屋敷に移るまでは、君も離宮で暮らしてもらう事にしたよ。その方が色々と便利だろう。いいですよね、ファリスティ侯爵」
「ファリスティ侯爵だなんて、なんだか照れますな。ええ、もちろんですよ、殿下。ティアも王宮魔術師になるのですから、王宮内で暮らした方が便利でしょう。なあ、ティア」
「ええ、確かにそうですが…」
確かにずっと離宮で暮らしてきたのだ。正直自宅より離宮の方が、居心地がいい。
「それじゃあ決まったね。ティア、これからもずっと一緒だよ。愛しているよ、ティア」
ギュッと私を抱きしめるリベリオ殿下。
好きな人と結ばれたし、夢だった王宮魔術師にもなれる事だし、何よりリベリオ殿下が幸せそうだから、まあいっか。
~1年後~
「ティア、また僕に黙って魔術師塔に来ていたのか!それも今日は僕たちの結婚式なんだよ。それなのに君は!」
怖い顔で私を探しに来たのは、私の婚約者、リベリオ様だ。そして今日は私たちの結婚式。結婚を機に、リベリオ様は公爵になり、私たちは王都に新しく建てた屋敷に移り住むことになっている。
「ごめんなさい、どうしても気になっていた魔法があったので…」
「離宮にいると、すぐに魔術師塔に行くのだから。油断も隙も無い。結婚式の後は新居に移るから、そう簡単にここには来れないからね。大体、僕がいるとき以外は、勝手にここに来てはいけないと、何度言ったらわかるんだい?君はいつも…」
「リベリオ様、早く準備をしないと、結婚式に遅れますわ。さあ、参りましょう」
私達の心が通じ合ってから、なぜか口うるさくなったリベリオ様。ちょっと煩わしいと思う事もあるけれど、それだけ私を心配してくれているという事だろう。
リベリオ様の手をギュッと握る。何度も握って来たリベリオ様の手。大きくて温かい。初めて握った時は、シワシワの手だったわね。懐かしいわ…
「ティア、何を笑っているのだい?」
「初めてリベリオ様の手を握った時は、シワシワだったなっと思って。なんだか懐かしいですわ」
「そうだったね。あの時の君も、何のためらいもなく僕の手を握ったのだったね。ティア、僕を助けてくれて、そして愛してくれてありがとう。あの時君に会えて、生きる事を諦めなくて本当によかったよ」
「リベリオ様こそ、呪いに負けず、必死に生きようとしてくれて、そして私を受け入れてくれてありがとうございます」
魔力しか取り柄の無かった私が、まさかこの国の第三王子と恋に落ち、結婚する事になるだなんて、人生何が起こるか分からない。
もちろん王宮魔術師になれたのも嬉しいし、これからは魔力で困っている人を、助けられたらと考えている。それに…もしまたリベリオ様に呪いをかけようとする不届き者が現れたら、その時はまた私が守りたい。だって彼は、私の大切な人だから…
おしまい
~あとがき~
これにて完結です。
最後までお読みいただき、ありがとうございましたm(__)m
リベリオ殿下が、真っすぐ私を見つめる。
「ティア嬢は、呪いを解いてくれただけでなく、醜くなっていた僕の心を、再び元に戻してくれたんだよ。ティア嬢、僕は君を心から愛している。君には助けられてばかりだが、これからは僕が君を支えて行きたい。人生の伴侶として。君が王宮魔術師になる事を望むなら、魔術師の仕事をしてくれて構わない。だからこれからも、僕の傍に居てくれるかい?」
これは、もしかして愛の告白?リベリオ殿下が、私を?状況が理解できずに、固まってしまう。しばらく沈黙が続く。
「おい、ティア。何を固まっているんだ。すぐに殿下に返事をしないか?」
「あなた、いいところで水を差すのではありません。ティアの思うがままにさせてあげましょう。ティア、あなたはどうしたいの?固まっていないで、自分の正直な気持ちを殿下に伝えなさい」
自分の正直な気持ちを…
「リベリオ殿下、私も…あなた様と過ごすうちに、なぜだか温かいものに包まれる様な、幸せな気持ちになりました。最初は絶望に打ちひしがれているあなた様をなんとかしたいと思っておりましたが、途中からは、私自身があなた様のお傍にいたいという気持ちに変わっていきました。私も、リベリオ殿下が好きです。どうか、よろしくお願いします」
本当はもっともっと伝えたい事が沢山あった。でも、頭がパニックになってしまい、こんな事しか言えなかったのだ。正直、リベリオ殿下が私の事を好きだなんて、未だに信じられない。
「ティア嬢…いいや、ティア、ありがとう。これからもずっと一緒だ。父上、すぐにティアと婚約…いいや、僕ももう18歳です。どうか結婚をさせて下さい!」
えっ?婚約をすっ飛ばして、結婚ですって?
「リベリオ、落ち着きなさい。まずは家臣に降りる準備をしないといけない。結婚はそれからだ。とりあえず、一旦婚約を結ぶことにしよう。ティア嬢、息子の気持ちを受け入れてくれて、ありがとう。それで、王宮魔術師の件は…」
「もちろんお受けいたしますわ。せっかく王宮魔術師になれるのですから」
「ティア、魔術師もいいが、公爵夫人の方もよろしく頼むよ。僕は家臣に降りると同時に、公爵になる予定なんだから」
「えっ、私が公爵夫人ですか!」
魔力しか興味のない私が、いきなり公爵夫人だなんて…
「大丈夫よ、ティア嬢。あなたはとても優秀ですもの。きっと素敵な公爵夫人になれるわ。それに今回、夜会でリベリオを助けたことで、あなたの評判はうなぎ登りよ。今一番注目を集めている令嬢なのだから。もちろん、我が王宮魔術師たちも、あなたを熱烈に歓迎しているわ」
そう言ってほほ笑んでいるのは、王妃殿下だ。
なんと!今まで貴族令嬢としての存在すら危ぶまれていた私が、今一番注目されているだなんて…なんだか恐ろしいわ。
「魔術師たちの熱烈な歓迎か…あそこは男が多いから、不安だな…ティア、魔術師たちと交流するときは、僕も一緒に行くよ。そうそう、近々離宮を出て行こうと考えているみたいだけれど、結婚して新しい屋敷に移るまでは、君も離宮で暮らしてもらう事にしたよ。その方が色々と便利だろう。いいですよね、ファリスティ侯爵」
「ファリスティ侯爵だなんて、なんだか照れますな。ええ、もちろんですよ、殿下。ティアも王宮魔術師になるのですから、王宮内で暮らした方が便利でしょう。なあ、ティア」
「ええ、確かにそうですが…」
確かにずっと離宮で暮らしてきたのだ。正直自宅より離宮の方が、居心地がいい。
「それじゃあ決まったね。ティア、これからもずっと一緒だよ。愛しているよ、ティア」
ギュッと私を抱きしめるリベリオ殿下。
好きな人と結ばれたし、夢だった王宮魔術師にもなれる事だし、何よりリベリオ殿下が幸せそうだから、まあいっか。
~1年後~
「ティア、また僕に黙って魔術師塔に来ていたのか!それも今日は僕たちの結婚式なんだよ。それなのに君は!」
怖い顔で私を探しに来たのは、私の婚約者、リベリオ様だ。そして今日は私たちの結婚式。結婚を機に、リベリオ様は公爵になり、私たちは王都に新しく建てた屋敷に移り住むことになっている。
「ごめんなさい、どうしても気になっていた魔法があったので…」
「離宮にいると、すぐに魔術師塔に行くのだから。油断も隙も無い。結婚式の後は新居に移るから、そう簡単にここには来れないからね。大体、僕がいるとき以外は、勝手にここに来てはいけないと、何度言ったらわかるんだい?君はいつも…」
「リベリオ様、早く準備をしないと、結婚式に遅れますわ。さあ、参りましょう」
私達の心が通じ合ってから、なぜか口うるさくなったリベリオ様。ちょっと煩わしいと思う事もあるけれど、それだけ私を心配してくれているという事だろう。
リベリオ様の手をギュッと握る。何度も握って来たリベリオ様の手。大きくて温かい。初めて握った時は、シワシワの手だったわね。懐かしいわ…
「ティア、何を笑っているのだい?」
「初めてリベリオ様の手を握った時は、シワシワだったなっと思って。なんだか懐かしいですわ」
「そうだったね。あの時の君も、何のためらいもなく僕の手を握ったのだったね。ティア、僕を助けてくれて、そして愛してくれてありがとう。あの時君に会えて、生きる事を諦めなくて本当によかったよ」
「リベリオ様こそ、呪いに負けず、必死に生きようとしてくれて、そして私を受け入れてくれてありがとうございます」
魔力しか取り柄の無かった私が、まさかこの国の第三王子と恋に落ち、結婚する事になるだなんて、人生何が起こるか分からない。
もちろん王宮魔術師になれたのも嬉しいし、これからは魔力で困っている人を、助けられたらと考えている。それに…もしまたリベリオ様に呪いをかけようとする不届き者が現れたら、その時はまた私が守りたい。だって彼は、私の大切な人だから…
おしまい
~あとがき~
これにて完結です。
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