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第44話:あの女だけは絶対に許せない~カルロス視点~
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部屋を出たのはいいが、ルミタンはどの部屋にいるのだろう。なんだか頭がボーっとしてきたぞ。クソ、この程度の怪我、どうってことないはずなのに。
「カルロス、大丈夫?ルミナスちゃんの部屋はあそこよ」
両親が俺の後を付いてやってきた。結局3人でルミタンの部屋を訪ねる。ちょうどドリトルが王宮に抗議をしに出ていくところだった様だ。
一応ドリトルにも謝罪をした。きっとあの男の事だ、俺が悪いと思っているのだろう。案の定、ブツブツ言っていたし。それでもドリトルはもう侯爵だ。感情を押し殺し、俺に文句を言うことなく王家に抗議に行くと意気込んでいる。
そんなドリトルと一緒に、父上も行く事になり、2人で出て行った。うるさいのがまとめていなくなってよかった。きっとあの2人なら、徹底的に抗議をするだろう。それにしてもドリトルの奴、昔のおっかない顔に戻っていたな…
あいつだけはやっぱり敵に回したくはない…
チラリと母上の方を見ると、ルミタンの母親と話をしている様だ。了承してもらえた様で、母上がこっそりとこっちを見て、ほほ笑んでいる。
よし、部屋の方は大丈夫そうだな。
俺は改めてルミタンに謝罪したが、やはり自分が悪かったの一点張りだった。ルミタンをギュッと抱きしめる。温かくて柔らかい…本当にルミタンが生きていてくれてよかった。
ルミタンと話をしている間に、俺のベッドも整い、2人で横になる。あぁ、幸せだな。まさかルミタンと一緒に寝られるだなんて…
ただ、その日の夜、案の定ルミタンが熱を出してしまった。苦しそうにしているルミタンの看護をしたいのに、看護師たちに邪魔をされる。さらに俺まで熱を出してしまったのだ。
何たる屈辱!この程度の怪我で熱を出すだなんて…
翌朝には熱が下がったものの、ショックでベッドから起き上がる事が出来ない。そんな俺を心配したルミタンが、俺に朝食を食べさせてくれた。やっぱりルミタンは優しいな…なんだか新婚生活みたいだ。
今日はルミタンに寄り添ってずっと2人きりで居よう。そう思っていたのに、ルミタンの家族と家の両親がやって来たのだ。あろう事か、お互いの使用人まで連れて来る始末。こいつら、何が何でも俺とルミタンを2人きりにしないつもりだな!
怒りを必死に堪え、ドリトルと父上から色々と話を聞いた。やはりあの女が魔物を連れて来た様だ。それも裏の組織を雇って!本当にとんでもない女だ。
あれほどの事をしたにもかかわらず、あの女が北の塔にいるというのも腹が立つ。王族どもはどこまで甘いんだ!ただ、これからあの女の裁判に向けた準備が始まる様だ。
あの女だけは絶対に許せない!何が何でも厳罰に処してやる。
父上たちの話を聞いて、さらに怒りがこみ上げて来た。ルミタンと一緒に病室で過ごせるのは嬉しいが、いつまでもこんなところで寝てはいられない。
万が一魔物の討伐に参加しなくては行けなくなった時に備えて、トレーニングを開始した。
「カルロス様、あなた様は怪我をされているのですよ。トレーニングだなんて、今しなくてもいいのではないですか?とにかく安静にしていてください」
ルミタンが俺を心配してくれている…本来ならルミタンの願いを聞き入れたいところだが…
「俺は体を動かしていないと落ち着かないのだよ。それに怪我をしているのは右肩だから、それさえ気を付ければ大丈夫だよ」
そう答えておいた。さらに使用人に頼んで、騎士団員たちが集めた資料などにも目を通す。書類には一応サンダードラゴンの子供を無事森に帰すことは出来た様だ。ただ、やはり魔物どもの動きが活発になっているとの事。
魔物が暴れ出せば、民たちは甚大な被害を被る。そうなる前に何とか手を打たないとマズいな…でも、まだ魔物たちが動き出していない状況の中、我々騎士団が攻撃を仕掛ける訳にもいかないし。見極めが難しい…
あの女、本当にとんでもない事をしでかしたものだ!増々怒りが湧いてくる。
「カルロス様、怖い顔をして難しい書類を読んで、どうされたのですか?ミリーが美味しいお茶を入れてくれたので、一緒に飲みましょう」
隣で可愛い顔のルミタンが、俺にお茶を進めてくれた。
「ありがとう、ルミタンが傍にいる事がこんなに幸せだなんて…せっかくだから頂くよ」
可愛いルミタンを膝に乗せ、お茶を頂く。俺の安らぎの時間だ。
「ちょっとカルロス様、なぜ私を膝に乗せるのですか?」
「だってルミタンは、足を怪我しているのだよ。だから俺が抱いていた方がいいかと思って」
単に俺がルミタンを膝の上に乗せて抱きしめたいだけなのだが…
「よくわかりませんが、お気遣いありがとうございます」
そう言って大人しくなったルミタン。俺の訳の分からないへ理屈にも素直に答えてくれるだなんて、本当に可愛い。ただ…俺もルミタンにも、使用人が1人づつ付いている。世話をしてくれるのは有難いが、俺は2人きりでいたいのに。
それでも四六時中ルミタンといられることは幸せでたまらない。退院したらあの女の件で色々と動かないといけないからな。今のうちに、ルミタンを堪能しておこう。
「カルロス、大丈夫?ルミナスちゃんの部屋はあそこよ」
両親が俺の後を付いてやってきた。結局3人でルミタンの部屋を訪ねる。ちょうどドリトルが王宮に抗議をしに出ていくところだった様だ。
一応ドリトルにも謝罪をした。きっとあの男の事だ、俺が悪いと思っているのだろう。案の定、ブツブツ言っていたし。それでもドリトルはもう侯爵だ。感情を押し殺し、俺に文句を言うことなく王家に抗議に行くと意気込んでいる。
そんなドリトルと一緒に、父上も行く事になり、2人で出て行った。うるさいのがまとめていなくなってよかった。きっとあの2人なら、徹底的に抗議をするだろう。それにしてもドリトルの奴、昔のおっかない顔に戻っていたな…
あいつだけはやっぱり敵に回したくはない…
チラリと母上の方を見ると、ルミタンの母親と話をしている様だ。了承してもらえた様で、母上がこっそりとこっちを見て、ほほ笑んでいる。
よし、部屋の方は大丈夫そうだな。
俺は改めてルミタンに謝罪したが、やはり自分が悪かったの一点張りだった。ルミタンをギュッと抱きしめる。温かくて柔らかい…本当にルミタンが生きていてくれてよかった。
ルミタンと話をしている間に、俺のベッドも整い、2人で横になる。あぁ、幸せだな。まさかルミタンと一緒に寝られるだなんて…
ただ、その日の夜、案の定ルミタンが熱を出してしまった。苦しそうにしているルミタンの看護をしたいのに、看護師たちに邪魔をされる。さらに俺まで熱を出してしまったのだ。
何たる屈辱!この程度の怪我で熱を出すだなんて…
翌朝には熱が下がったものの、ショックでベッドから起き上がる事が出来ない。そんな俺を心配したルミタンが、俺に朝食を食べさせてくれた。やっぱりルミタンは優しいな…なんだか新婚生活みたいだ。
今日はルミタンに寄り添ってずっと2人きりで居よう。そう思っていたのに、ルミタンの家族と家の両親がやって来たのだ。あろう事か、お互いの使用人まで連れて来る始末。こいつら、何が何でも俺とルミタンを2人きりにしないつもりだな!
怒りを必死に堪え、ドリトルと父上から色々と話を聞いた。やはりあの女が魔物を連れて来た様だ。それも裏の組織を雇って!本当にとんでもない女だ。
あれほどの事をしたにもかかわらず、あの女が北の塔にいるというのも腹が立つ。王族どもはどこまで甘いんだ!ただ、これからあの女の裁判に向けた準備が始まる様だ。
あの女だけは絶対に許せない!何が何でも厳罰に処してやる。
父上たちの話を聞いて、さらに怒りがこみ上げて来た。ルミタンと一緒に病室で過ごせるのは嬉しいが、いつまでもこんなところで寝てはいられない。
万が一魔物の討伐に参加しなくては行けなくなった時に備えて、トレーニングを開始した。
「カルロス様、あなた様は怪我をされているのですよ。トレーニングだなんて、今しなくてもいいのではないですか?とにかく安静にしていてください」
ルミタンが俺を心配してくれている…本来ならルミタンの願いを聞き入れたいところだが…
「俺は体を動かしていないと落ち着かないのだよ。それに怪我をしているのは右肩だから、それさえ気を付ければ大丈夫だよ」
そう答えておいた。さらに使用人に頼んで、騎士団員たちが集めた資料などにも目を通す。書類には一応サンダードラゴンの子供を無事森に帰すことは出来た様だ。ただ、やはり魔物どもの動きが活発になっているとの事。
魔物が暴れ出せば、民たちは甚大な被害を被る。そうなる前に何とか手を打たないとマズいな…でも、まだ魔物たちが動き出していない状況の中、我々騎士団が攻撃を仕掛ける訳にもいかないし。見極めが難しい…
あの女、本当にとんでもない事をしでかしたものだ!増々怒りが湧いてくる。
「カルロス様、怖い顔をして難しい書類を読んで、どうされたのですか?ミリーが美味しいお茶を入れてくれたので、一緒に飲みましょう」
隣で可愛い顔のルミタンが、俺にお茶を進めてくれた。
「ありがとう、ルミタンが傍にいる事がこんなに幸せだなんて…せっかくだから頂くよ」
可愛いルミタンを膝に乗せ、お茶を頂く。俺の安らぎの時間だ。
「ちょっとカルロス様、なぜ私を膝に乗せるのですか?」
「だってルミタンは、足を怪我しているのだよ。だから俺が抱いていた方がいいかと思って」
単に俺がルミタンを膝の上に乗せて抱きしめたいだけなのだが…
「よくわかりませんが、お気遣いありがとうございます」
そう言って大人しくなったルミタン。俺の訳の分からないへ理屈にも素直に答えてくれるだなんて、本当に可愛い。ただ…俺もルミタンにも、使用人が1人づつ付いている。世話をしてくれるのは有難いが、俺は2人きりでいたいのに。
それでも四六時中ルミタンといられることは幸せでたまらない。退院したらあの女の件で色々と動かないといけないからな。今のうちに、ルミタンを堪能しておこう。
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