35 / 36
番外編
旅編6:テラの恋人を救出しよう
しおりを挟む
「僕たちも自己紹介をしないとね。僕はオスカー、こっちが婚約者のアメリアだ」
「オスカーにアメリアだね。よろしく!」
自己紹介が終わったところで、早速テラの恋人を連れ去った男たちを探すことにした。
「テラ、僕の胸ポケットに入って。僕たちが歩いて回るから、君の恋人を連れ去った男たちを見つけたら教えてほしい」
「わかった、宜しく頼むよ」
そういうと、オスカー様の胸ポケットに入ったテラ。どうやらジャストサイズの様だ。
早速オスカー様と腕を組み、周りを散歩しているカップルの様に歩き始めた。湖の周りには沢山の人がいるうえ、とても広い。奥の方には、ちょっとした遊歩道なども完備されている。
「テラ、君の恋人を連れ去った男たちの姿は見えるかい?」
オスカー様が小声でテラに確認している。
「ぱっと見た感じ、見当たらないんだ。あっちの遊歩道の方に行ってもらってもいいだろうか?」
テラの指示に従い、遊歩道の方も歩いて見たが、どうやらここにもいない様だ。
「テラ、本当にまだこの湖の周辺にいるのかい?もしかして、もう街に戻ってしまったという事もあるかもしれないよ」
確かにこんなにあちこち歩きまわっているのに、見つからないという事はその可能性も考えられる。
「いいや、まだこの近くにいるはずだ。ルラの気配をこの近くで感じるんだ!僕達小人は、仲間の気配を感じる事が出来るんだよ!」
そんな力があるのね。という事は、やっぱりこの近くにいるのという事か。
「それじゃあ、あっちの人気の少ない場所に行って見ようか」
オスカー様が指さしたのは、湖の奥にある森だ。確かに探していない場所と言えば、後はあそこくらいね。早速オスカー様と一緒に、森の中へと入って行く。
「アメリア、野生の動物が出てくるかもしれないから、僕から離れてはいけないよ」
そう言うと、ギューッと手を握ったオスカー様。確かにさっき野良犬がいたものね。もしかしたら、熊とかも出てくるかもしれない。そう思ったら急に怖くなって、オスカー様の腕にギューッとしがみついた。
しばらく進んでいくと、男性たちの話し声が聞こえる。
「さっき捕まえた小人、売ったらいくらになるのかな?」
「かなり高く売れるんじゃないのか?まさか小人を捕まえられるなんて、ラッキーだったよな。こいつと一緒にいた奴も捕まえたかったけれど、見失っちまったな!そうする?もう少し探してみるか?」
「そうだな、2人セットで売った方が高く売れそうだし」
男たち4人がそんな話をしていた。
「オスカー、アメリア。あいつらだよ。ルラを連れ去った奴らは!」
テラがそう叫んだ。その時、男の1人が鞄から瓶を取り出した。その瓶には、ピンク色の髪に水色の瞳をした、可愛らしい小人が入れられていた。
「ルラだ!あの瓶の中にルラが入れられている!」
胸ポケットから飛び出そうとしたテラを、オスカー様が止めた。
「オスカー、離してくれ!ルラを助けないと!」
「待て、テラ。今君が行っても捕まるだけだ。それにあいつら、どうやら君の事も探している様だし」
確かに今テラが男4人の元に行っても、捕まるだけだろう。
「そう言えば、小人は仲間の場所が分かると聞いた事がある!お前と一緒にいた小人はどこにいるか教えろ!」
そう言って瓶を揺すった男。なんて事をするのよ!
「止めてください!どこでそんな情報を仕入れたかは知りませんが、私たちにそんな能力はありません!」
涙を流しながらそう訴えるテラの恋人のルラ。
「嘘つくな!言わないとこうだぞ!」
そう言って瓶を激しく揺らし始めた男!
「キャーーーー、止めてください!!」
ルラの悲鳴が聞こえる。なんて酷い事をするのかしら!もう我慢できないわ!男たちに文句を言いに行こうとした時だった。
「君たち、随分と酷い事をするのだね」
私が出て行くより先に我慢の限界を迎えたオスカー様が、男4人の前に立っていた。
「なんだお前!この小人は俺たちが見つけたんだぞ!だから俺たちのものだ。どうしようと勝手だろう!」
なんて自分勝手な男たちなの!”何が俺たちのもの”よ!体中から怒りが込み上げてきたが、何とか思いとどまった。きっと私の様な女が出て行っても、足手まといになるだけだ。
その時だった。こちらも我慢の限界を迎えたテラが、オスカー様のポケットから飛び出したのだ。
「おい、ルラはお前たちのものなんかじゃない!ルラを返せ!」
「なんだ、お前がもう1人の小人を持っていたのか!探す手間が省けたぜ」
そう言ってテラを捕まえようとした男の手を掴み、ひねるオスカー様。
「イテテテテテ!止めろ。離せ!」
「こいつに何をするんだ!ふざけるな!」
そう言って1人の男がオスカー様に殴り掛かりに行った。他の男たちもオスカー様に向かっていく。
今だわ!男たちの後ろに回り、急いで瓶に入っているルラと、近くにいたテラを安全な場所へと連れて行った。
すぐに瓶の蓋を開けると、中からルラが出て来た。
「ルラ、怪我はないかい?」
「ええ、私は大丈夫よ。テラ、助けに来てくれてありがとう」
そう言って抱き合う2人。感動の再会である。
「アメリア、助けてくれてありがとう。そうだ、オスカーが心配だ!」
「オスカー様は大丈夫ですわ。ほら!見てください!」
既にオスカー様は男4人を倒した後だった。どうやらオスカー様の足元にも及ばなかった様で、男4人が地面に転がっている。
「テラ、君の恋人は無事だったかい?」
「オスカー、ありがとう。お陰様でルラも元気そうだよ。本当に何とお礼を言っていいのか。本当にありがとう」
そう言って頭を下げるテラ。
「初めまして、ルラと申します。助けていただき、ありがとうございました」
テラの横で同じように頭を下げるルラ。よく見ると、物凄く可愛い!
「あなたが無事でよかったわ。私はアメリアよ。彼はオスカー様。よろしくね」
「アメリア様にオスカー様ですか!あなた達は私の命の恩人です!本来であれば、小人の村に招待したい所なのですが、生憎小人たちは人間を嫌っております。ですからお礼にこれを」
ルラが手渡してくれたのは、親指の先くらいの大きさの、七色に輝く丸い石の様なものだ。宝石の様に美しく輝いている。それにしても、小さな体のどこにこんなものを隠し持っていたのかしら?
「ルラ、これは一体何?」
気になってルラに聞いた。
「これは私達小人の涙で作られた、貴重な石です。この石には不思議なパワーが宿っており、持っている人を災いから守り、幸せにしてくれると言われているのです。私のものはアメリア様に」
「それじゃあ、僕はオスカーにあげるよ」
テラも七色に輝く石をどこからともなく取り出すと、オスカー様に渡した。
「オスカー、アメリア。本当にありがとう。君たちの事は絶対忘れないよ。それじゃあね」
そう言うと、テラとルラの姿が見えなくなった。
「オスカー様、テラとルラの姿が見えなくなりましたわ」
「本当だ!でもきっと無事に帰れたはずだよ。それにしても、小人の涙で出来た石か!小人に会えただけでなく、こんな貴重な物を貰えるなんて…」
そう言って先ほど2人から貰った石を、真剣に眺めるオスカー様。
「アメリア、これは2人の宝物にしよう。そうだな、お互い無くさない様に、ネックレスにでもしようか?そうすれば、いつでも身につけていられるだろう」
「それが良いですわ!帰国したら、早速ネックレスにしてもらいましょう!」
オスカー様の言う通り、小人に会えただけでなく、こんな貴重な石までもらえただなんて!ありがとう、テラ、ルラ。もしまたあなた達に会えたら、今度は私とオスカー様から何かプレゼントをするからね。
そっと心の中で呟いたアメリアであった。
「オスカーにアメリアだね。よろしく!」
自己紹介が終わったところで、早速テラの恋人を連れ去った男たちを探すことにした。
「テラ、僕の胸ポケットに入って。僕たちが歩いて回るから、君の恋人を連れ去った男たちを見つけたら教えてほしい」
「わかった、宜しく頼むよ」
そういうと、オスカー様の胸ポケットに入ったテラ。どうやらジャストサイズの様だ。
早速オスカー様と腕を組み、周りを散歩しているカップルの様に歩き始めた。湖の周りには沢山の人がいるうえ、とても広い。奥の方には、ちょっとした遊歩道なども完備されている。
「テラ、君の恋人を連れ去った男たちの姿は見えるかい?」
オスカー様が小声でテラに確認している。
「ぱっと見た感じ、見当たらないんだ。あっちの遊歩道の方に行ってもらってもいいだろうか?」
テラの指示に従い、遊歩道の方も歩いて見たが、どうやらここにもいない様だ。
「テラ、本当にまだこの湖の周辺にいるのかい?もしかして、もう街に戻ってしまったという事もあるかもしれないよ」
確かにこんなにあちこち歩きまわっているのに、見つからないという事はその可能性も考えられる。
「いいや、まだこの近くにいるはずだ。ルラの気配をこの近くで感じるんだ!僕達小人は、仲間の気配を感じる事が出来るんだよ!」
そんな力があるのね。という事は、やっぱりこの近くにいるのという事か。
「それじゃあ、あっちの人気の少ない場所に行って見ようか」
オスカー様が指さしたのは、湖の奥にある森だ。確かに探していない場所と言えば、後はあそこくらいね。早速オスカー様と一緒に、森の中へと入って行く。
「アメリア、野生の動物が出てくるかもしれないから、僕から離れてはいけないよ」
そう言うと、ギューッと手を握ったオスカー様。確かにさっき野良犬がいたものね。もしかしたら、熊とかも出てくるかもしれない。そう思ったら急に怖くなって、オスカー様の腕にギューッとしがみついた。
しばらく進んでいくと、男性たちの話し声が聞こえる。
「さっき捕まえた小人、売ったらいくらになるのかな?」
「かなり高く売れるんじゃないのか?まさか小人を捕まえられるなんて、ラッキーだったよな。こいつと一緒にいた奴も捕まえたかったけれど、見失っちまったな!そうする?もう少し探してみるか?」
「そうだな、2人セットで売った方が高く売れそうだし」
男たち4人がそんな話をしていた。
「オスカー、アメリア。あいつらだよ。ルラを連れ去った奴らは!」
テラがそう叫んだ。その時、男の1人が鞄から瓶を取り出した。その瓶には、ピンク色の髪に水色の瞳をした、可愛らしい小人が入れられていた。
「ルラだ!あの瓶の中にルラが入れられている!」
胸ポケットから飛び出そうとしたテラを、オスカー様が止めた。
「オスカー、離してくれ!ルラを助けないと!」
「待て、テラ。今君が行っても捕まるだけだ。それにあいつら、どうやら君の事も探している様だし」
確かに今テラが男4人の元に行っても、捕まるだけだろう。
「そう言えば、小人は仲間の場所が分かると聞いた事がある!お前と一緒にいた小人はどこにいるか教えろ!」
そう言って瓶を揺すった男。なんて事をするのよ!
「止めてください!どこでそんな情報を仕入れたかは知りませんが、私たちにそんな能力はありません!」
涙を流しながらそう訴えるテラの恋人のルラ。
「嘘つくな!言わないとこうだぞ!」
そう言って瓶を激しく揺らし始めた男!
「キャーーーー、止めてください!!」
ルラの悲鳴が聞こえる。なんて酷い事をするのかしら!もう我慢できないわ!男たちに文句を言いに行こうとした時だった。
「君たち、随分と酷い事をするのだね」
私が出て行くより先に我慢の限界を迎えたオスカー様が、男4人の前に立っていた。
「なんだお前!この小人は俺たちが見つけたんだぞ!だから俺たちのものだ。どうしようと勝手だろう!」
なんて自分勝手な男たちなの!”何が俺たちのもの”よ!体中から怒りが込み上げてきたが、何とか思いとどまった。きっと私の様な女が出て行っても、足手まといになるだけだ。
その時だった。こちらも我慢の限界を迎えたテラが、オスカー様のポケットから飛び出したのだ。
「おい、ルラはお前たちのものなんかじゃない!ルラを返せ!」
「なんだ、お前がもう1人の小人を持っていたのか!探す手間が省けたぜ」
そう言ってテラを捕まえようとした男の手を掴み、ひねるオスカー様。
「イテテテテテ!止めろ。離せ!」
「こいつに何をするんだ!ふざけるな!」
そう言って1人の男がオスカー様に殴り掛かりに行った。他の男たちもオスカー様に向かっていく。
今だわ!男たちの後ろに回り、急いで瓶に入っているルラと、近くにいたテラを安全な場所へと連れて行った。
すぐに瓶の蓋を開けると、中からルラが出て来た。
「ルラ、怪我はないかい?」
「ええ、私は大丈夫よ。テラ、助けに来てくれてありがとう」
そう言って抱き合う2人。感動の再会である。
「アメリア、助けてくれてありがとう。そうだ、オスカーが心配だ!」
「オスカー様は大丈夫ですわ。ほら!見てください!」
既にオスカー様は男4人を倒した後だった。どうやらオスカー様の足元にも及ばなかった様で、男4人が地面に転がっている。
「テラ、君の恋人は無事だったかい?」
「オスカー、ありがとう。お陰様でルラも元気そうだよ。本当に何とお礼を言っていいのか。本当にありがとう」
そう言って頭を下げるテラ。
「初めまして、ルラと申します。助けていただき、ありがとうございました」
テラの横で同じように頭を下げるルラ。よく見ると、物凄く可愛い!
「あなたが無事でよかったわ。私はアメリアよ。彼はオスカー様。よろしくね」
「アメリア様にオスカー様ですか!あなた達は私の命の恩人です!本来であれば、小人の村に招待したい所なのですが、生憎小人たちは人間を嫌っております。ですからお礼にこれを」
ルラが手渡してくれたのは、親指の先くらいの大きさの、七色に輝く丸い石の様なものだ。宝石の様に美しく輝いている。それにしても、小さな体のどこにこんなものを隠し持っていたのかしら?
「ルラ、これは一体何?」
気になってルラに聞いた。
「これは私達小人の涙で作られた、貴重な石です。この石には不思議なパワーが宿っており、持っている人を災いから守り、幸せにしてくれると言われているのです。私のものはアメリア様に」
「それじゃあ、僕はオスカーにあげるよ」
テラも七色に輝く石をどこからともなく取り出すと、オスカー様に渡した。
「オスカー、アメリア。本当にありがとう。君たちの事は絶対忘れないよ。それじゃあね」
そう言うと、テラとルラの姿が見えなくなった。
「オスカー様、テラとルラの姿が見えなくなりましたわ」
「本当だ!でもきっと無事に帰れたはずだよ。それにしても、小人の涙で出来た石か!小人に会えただけでなく、こんな貴重な物を貰えるなんて…」
そう言って先ほど2人から貰った石を、真剣に眺めるオスカー様。
「アメリア、これは2人の宝物にしよう。そうだな、お互い無くさない様に、ネックレスにでもしようか?そうすれば、いつでも身につけていられるだろう」
「それが良いですわ!帰国したら、早速ネックレスにしてもらいましょう!」
オスカー様の言う通り、小人に会えただけでなく、こんな貴重な石までもらえただなんて!ありがとう、テラ、ルラ。もしまたあなた達に会えたら、今度は私とオスカー様から何かプレゼントをするからね。
そっと心の中で呟いたアメリアであった。
14
お気に入りに追加
5,315
あなたにおすすめの小説
元婚約者が愛おしい
碧桜 汐香
恋愛
いつも笑顔で支えてくれた婚約者アマリルがいるのに、相談もなく海外留学を決めたフラン王子。
留学先の隣国で、平民リーシャに惹かれていく。
フラン王子の親友であり、大国の王子であるステファン王子が止めるも、アマリルを捨て、リーシャと婚約する。
リーシャの本性や様々な者の策略を知ったフラン王子。アマリルのことを思い出して後悔するが、もう遅かったのだった。
フラン王子目線の物語です。
【完結】婚約破棄されたので、引き継ぎをいたしましょうか?
碧桜 汐香
恋愛
第一王子に婚約破棄された公爵令嬢は、事前に引き継ぎの準備を進めていた。
まっすぐ領地に帰るために、その場で引き継ぎを始めることに。
様々な調査結果を暴露され、婚約破棄に関わった人たちは阿鼻叫喚へ。
第二王子?いりませんわ。
第一王子?もっといりませんわ。
第一王子を慕っていたのに婚約破棄された少女を演じる、彼女の本音は?
彼女の存在意義とは?
別サイト様にも掲載しております
【完結】365日後の花言葉
Ringo
恋愛
許せなかった。
幼い頃からの婚約者でもあり、誰よりも大好きで愛していたあなただからこそ。
あなたの裏切りを知った翌朝、私の元に届いたのはゼラニウムの花束。
“ごめんなさい”
言い訳もせず、拒絶し続ける私の元に通い続けるあなたの愛情を、私はもう一度信じてもいいの?
※勢いよく本編完結しまして、番外編ではイチャイチャするふたりのその後をお届けします。
旦那様の様子がおかしいのでそろそろ離婚を切り出されるみたいです。
バナナマヨネーズ
恋愛
とある王国の北部を治める公爵夫婦は、すべての領民に愛されていた。
しかし、公爵夫人である、ギネヴィアは、旦那様であるアルトラーディの様子がおかしいことに気が付く。
最近、旦那様の様子がおかしい気がする……。
わたしの顔を見て、何か言いたそうにするけれど、結局何も言わない旦那様。
旦那様と結婚して十年の月日が経過したわ。
当時、十歳になったばかりの幼い旦那様と、見た目十歳くらいのわたし。
とある事情で荒れ果てた北部を治めることとなった旦那様を支える為、結婚と同時に北部へ住処を移した。
それから十年。
なるほど、とうとうその時が来たのね。
大丈夫よ。旦那様。ちゃんと離婚してあげますから、安心してください。
一人の女性を心から愛する旦那様(超絶妻ラブ)と幼い旦那様を立派な紳士へと育て上げた一人の女性(合法ロリ)の二人が紡ぐ、勘違いから始まり、運命的な恋に気が付き、真実の愛に至るまでの物語。
全36話
【完結】大好き、と告白するのはこれを最後にします!
高瀬船
恋愛
侯爵家の嫡男、レオン・アルファストと伯爵家のミュラー・ハドソンは建国から続く由緒ある家柄である。
7歳年上のレオンが大好きで、ミュラーは幼い頃から彼にべったり。ことある事に大好き!と伝え、少女へと成長してからも顔を合わせる度に結婚して!ともはや挨拶のように熱烈に求婚していた。
だけど、いつもいつもレオンはありがとう、と言うだけで承諾も拒絶もしない。
成人を控えたある日、ミュラーはこれを最後の告白にしよう、と決心しいつものようにはぐらかされたら大人しく彼を諦めよう、と決めていた。
そして、彼を諦め真剣に結婚相手を探そうと夜会に行った事をレオンに知られたミュラーは初めて彼の重いほどの愛情を知る
【お互い、モブとの絡み発生します、苦手な方はご遠慮下さい】
選ばれたのは私でした
秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
「お姉様は、私が王太子妃になるのを横で指を咥えて見てるといいわ」
妹の趣味、姉を虐める事……。
姉アレクシアは、妹エルヴィーラの自尊心を満たす為だけに、侍女として付き添う事に。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
侯爵令嬢のアレクシアには、エルヴィーラという妹がいる。
「お姉様に、私が劣るなんてあり得ない」
妹の口癖だ。
妹は優秀で美しく、姉アレクシアは平凡で普通だと周囲からは言われた。
だが、それには秘密がある。
両親から溺愛される妹より優秀である事は許されいアレクシア。
妹よりも上手くダンスを踊れば、折檻される。妹よりもヴァイオリンを上手く弾けば、折檻された。
アレクシアはその為に、全てにおいて妹より劣って見えるように振る舞ってきた。
そんなある日、この国の王太子の妃を選ぶと伝令が出される。
妹は、王太子妃候補に選ばれ城へと赴く事になったのだが。その前夜アレクシアは、両親から衝撃の話をされる。
「エルヴィーラの侍女として、貴女も城へ行きなさい」
やがて、どうしても王太子妃になりたい妹は自滅して破滅の道を辿り、それに反するように姉アレクシアは、沢山の人望を集めて人々から愛されるようになり……。
前略、旦那様……幼馴染と幸せにお過ごし下さい【完結】
迷い人
恋愛
私、シア・エムリスは英知の塔で知識を蓄えた、賢者。
ある日、賢者の天敵に襲われたところを、人獣族のランディに救われ一目惚れ。
自らの有能さを盾に婚姻をしたのだけど……夫であるはずのランディは、私よりも幼馴染が大切らしい。
「だから、王様!! この婚姻無効にしてください!!」
「My天使の願いなら仕方ないなぁ~(*´ω`*)」
※表現には実際と違う場合があります。
そうして、私は婚姻が完全に成立する前に、離婚を成立させたのだったのだけど……。
私を可愛がる国王夫婦は、私を妻に迎えた者に国を譲ると言い出すのだった。
※AIイラスト、キャラ紹介、裏設定を『作品のオマケ』で掲載しています。
※私の我儘で、イチャイチャどまりのR18→R15への変更になりました。 ごめんなさい。
【完】愛していますよ。だから幸せになってくださいね!
さこの
恋愛
「僕の事愛してる?」
「はい、愛しています」
「ごめん。僕は……婚約が決まりそうなんだ、何度も何度も説得しようと試みたけれど、本当にごめん」
「はい。その件はお聞きしました。どうかお幸せになってください」
「え……?」
「さようなら、どうかお元気で」
愛しているから身を引きます。
*全22話【執筆済み】です( .ˬ.)"
ホットランキング入りありがとうございます
2021/09/12
※頂いた感想欄にはネタバレが含まれていますので、ご覧の際にはお気をつけください!
2021/09/20
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる