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第22話:イジャ様を傷つける人は絶対に許さない!
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目の前に現れたお父様を睨みつけた。ルルも威嚇している。
「嫌よ!私は帰らないわ!私の事は諦めて、さっさと帰って!さもないと!」
魔力を集中させる!その瞬間、周りから物凄い風が吹く。このままだと家が壊れるが、今はそんな事を言っている場合じゃない!とにかくこの人たちを追い張らなわいと!
「さすが聖なる魔力を持つ者だけの事はある…凄い魔力だな…エリー、聞け!お前と一緒にいた男は、私たちが連れ去った!お前、あの男が好きなんだろう!早く国に帰らないと、あの男がどうなっても知らないぞ!」
そう言ってニヤリと笑ったお父様。イジャ様が?ふとイジャ様の魔力を探すが、全く感じられない。どういう事なの?
「お父様!一体イジャ様に何をしたの?」
「別に何もしていない!人様の娘を勝手に連れ歩いていたんだ。ただ、制裁を加えただけだ」
「ふざけないで!」
とにかく、すぐにモールズ王国に戻らないと!急いで魔力を集中させ、モールズ王国に戻る。すると、かすかだがイジャ様の魔力を感じた。でも、かなり弱っている。急がないと!再び転移魔法でイジャ様の元へと向かう。
ゆっくり目を開ける。見た感じ、公爵家の庭の様だ。周りを見渡すと…
そこには拘束されたイジャ様が、大勢の魔術師たちに攻撃魔法を受けていた。近くにはお母様もいる!
「あなた達!止めなさい!!!イジャ様、今お助けします!」
急いでイジャ様の元に向かう!かなりの攻撃魔法を受けた様で、体中傷だらけだ。何て事なの…
「エリー…」
「イジャ様、ごめんなさい!今すぐ拘束を解きます。それから、傷も!」
急いで治癒魔法で傷を治し、拘束も解いた。
「エリー、どうしてその男を助けるの?その男はあなたを連れ去った悪い男なのよ!」
そう叫んだのはお母様だ。
「何を言っているの?私は自分の意志で、この国から出たのよ!そして、右も左も分からない私を助けてくれたのがイジャ様よ!彼は私の命の恩人!変な言いがかりはよして!」
お母様をキッと睨みつけた。一瞬動揺するお母様の隣にやって来たのは、お父様だ。
「たとえそうだとしても、その男はエリーの居場所が分からない様、ずっとお前に魔法を掛けていたんだ!そもそも、お前は聖なる魔力を受け継いだ大事な人間なんだ!そんな男なんかに、渡すものか!」
そう言ってイジャ様目掛けて攻撃魔法を掛けて来るお父様。ふざけないで!!!もちろん、バリアで攻撃を塞いだ。
「私は、イジャ様を心から愛しているわ!誰が何と言おうと、イジャ様と結婚します!」
両親に向かって叫んだ。
「エリーのご両親。僕はエリーを心から愛しています。どうか、僕達の結婚を認めて下さいませんか?お願いします」
必死に頭を下げるイジャ様。
次の瞬間!
「ふざけるな!誰がお前なんかにエリーを渡すか!死ね!!」
一瞬姿を消したお父様が、私たちの目の前に現れ、剣でイジャ様の体を貫いたのだ。
「ぐわぁ」
血を吐いて倒れこむイジャ様。
「イジャ様!」
急いでイジャ様に近付こうとしたのだが
「動くな!エリー。この剣は聖剣と言ってな!この剣を使えば、たとえ聖なる魔力を持つお前でも倒すことが出来るんだ。お前も死にたくはないだろう?」
そう言って私の喉元に剣を突き付けた。聖剣と言えば、二度と使えない様に聖なる魔力を持つ者達が惨殺された場所に聖盾と一緒に埋められていたはず…まさか、無断で掘り出したという事なの…
自分の父親ながら、この男は何処まで腐っているのだろう。今まで感じた事のない怒りが、体中から溢れ出した!
許せない!
大切なイジャ様を傷つけたこの男だけは!!体中から怒りの魔力が溢れ出す。その瞬間、髪も虹色に戻った。
「…駄目だ…エリー…落ち着くんだ…」
隣で血を流しながら倒れているイジャ様が、必死に私に訴えかける。でも…
「あなただけは、絶対に許さない!聖剣だか何だか知らないけれど、受けるがいい!我が聖なる魔力を!!!」
「や…止めるんだ!エリー。俺はお前の実の父親だぞ!」
そう叫んでいるが、もちろん我を忘れている私が止められる訳がない!そのまま怒りに身を任せ、一気に父親目掛けて魔力を放出する!
「うぁぁぁぁぁぁ」
物凄い光と共に、爆発音が響き渡る。爆風で屋敷は吹き飛び、周りは瓦礫が飛んでいる。
あまりの破壊力に、目を開けていられない!しばらくすると、光も落ち着いた。ゆっくり目を開けると、私の目に飛び込んできたのは…
「どうして…」
お父様を庇う様に立っていたイジャ様が、私の魔力をモロに受けてしまい、ぐったりと倒れ込んだのだった。
「嫌よ!私は帰らないわ!私の事は諦めて、さっさと帰って!さもないと!」
魔力を集中させる!その瞬間、周りから物凄い風が吹く。このままだと家が壊れるが、今はそんな事を言っている場合じゃない!とにかくこの人たちを追い張らなわいと!
「さすが聖なる魔力を持つ者だけの事はある…凄い魔力だな…エリー、聞け!お前と一緒にいた男は、私たちが連れ去った!お前、あの男が好きなんだろう!早く国に帰らないと、あの男がどうなっても知らないぞ!」
そう言ってニヤリと笑ったお父様。イジャ様が?ふとイジャ様の魔力を探すが、全く感じられない。どういう事なの?
「お父様!一体イジャ様に何をしたの?」
「別に何もしていない!人様の娘を勝手に連れ歩いていたんだ。ただ、制裁を加えただけだ」
「ふざけないで!」
とにかく、すぐにモールズ王国に戻らないと!急いで魔力を集中させ、モールズ王国に戻る。すると、かすかだがイジャ様の魔力を感じた。でも、かなり弱っている。急がないと!再び転移魔法でイジャ様の元へと向かう。
ゆっくり目を開ける。見た感じ、公爵家の庭の様だ。周りを見渡すと…
そこには拘束されたイジャ様が、大勢の魔術師たちに攻撃魔法を受けていた。近くにはお母様もいる!
「あなた達!止めなさい!!!イジャ様、今お助けします!」
急いでイジャ様の元に向かう!かなりの攻撃魔法を受けた様で、体中傷だらけだ。何て事なの…
「エリー…」
「イジャ様、ごめんなさい!今すぐ拘束を解きます。それから、傷も!」
急いで治癒魔法で傷を治し、拘束も解いた。
「エリー、どうしてその男を助けるの?その男はあなたを連れ去った悪い男なのよ!」
そう叫んだのはお母様だ。
「何を言っているの?私は自分の意志で、この国から出たのよ!そして、右も左も分からない私を助けてくれたのがイジャ様よ!彼は私の命の恩人!変な言いがかりはよして!」
お母様をキッと睨みつけた。一瞬動揺するお母様の隣にやって来たのは、お父様だ。
「たとえそうだとしても、その男はエリーの居場所が分からない様、ずっとお前に魔法を掛けていたんだ!そもそも、お前は聖なる魔力を受け継いだ大事な人間なんだ!そんな男なんかに、渡すものか!」
そう言ってイジャ様目掛けて攻撃魔法を掛けて来るお父様。ふざけないで!!!もちろん、バリアで攻撃を塞いだ。
「私は、イジャ様を心から愛しているわ!誰が何と言おうと、イジャ様と結婚します!」
両親に向かって叫んだ。
「エリーのご両親。僕はエリーを心から愛しています。どうか、僕達の結婚を認めて下さいませんか?お願いします」
必死に頭を下げるイジャ様。
次の瞬間!
「ふざけるな!誰がお前なんかにエリーを渡すか!死ね!!」
一瞬姿を消したお父様が、私たちの目の前に現れ、剣でイジャ様の体を貫いたのだ。
「ぐわぁ」
血を吐いて倒れこむイジャ様。
「イジャ様!」
急いでイジャ様に近付こうとしたのだが
「動くな!エリー。この剣は聖剣と言ってな!この剣を使えば、たとえ聖なる魔力を持つお前でも倒すことが出来るんだ。お前も死にたくはないだろう?」
そう言って私の喉元に剣を突き付けた。聖剣と言えば、二度と使えない様に聖なる魔力を持つ者達が惨殺された場所に聖盾と一緒に埋められていたはず…まさか、無断で掘り出したという事なの…
自分の父親ながら、この男は何処まで腐っているのだろう。今まで感じた事のない怒りが、体中から溢れ出した!
許せない!
大切なイジャ様を傷つけたこの男だけは!!体中から怒りの魔力が溢れ出す。その瞬間、髪も虹色に戻った。
「…駄目だ…エリー…落ち着くんだ…」
隣で血を流しながら倒れているイジャ様が、必死に私に訴えかける。でも…
「あなただけは、絶対に許さない!聖剣だか何だか知らないけれど、受けるがいい!我が聖なる魔力を!!!」
「や…止めるんだ!エリー。俺はお前の実の父親だぞ!」
そう叫んでいるが、もちろん我を忘れている私が止められる訳がない!そのまま怒りに身を任せ、一気に父親目掛けて魔力を放出する!
「うぁぁぁぁぁぁ」
物凄い光と共に、爆発音が響き渡る。爆風で屋敷は吹き飛び、周りは瓦礫が飛んでいる。
あまりの破壊力に、目を開けていられない!しばらくすると、光も落ち着いた。ゆっくり目を開けると、私の目に飛び込んできたのは…
「どうして…」
お父様を庇う様に立っていたイジャ様が、私の魔力をモロに受けてしまい、ぐったりと倒れ込んだのだった。
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