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第5話:見た事のないものの連続で大興奮です!
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翌日、ゆっくり瞼を上げると、見覚えのない天井が目に入った。あら?ここは何処かしら?一瞬考えこむ。そうだ!私は今、イジャ様と旅をしているのだったわ!急いで起き上がると
「おはよう、エリー」
椅子に座って紅茶を飲んで本を読んでいるイジャ様と目が合った。
「おはようございます、イジャ様」
昨日も思ったのだが、イジャ様の動作一つ一つがかなり洗練されている。それに、よく見るとメチャクチャカッコいいし!そう言えば、実家は侯爵家と言っていたわね。だから動きが洗練されているのね。
そんなイジャ様をつい見つめてしまう。
「エリー、朝食を食べたら出発したいんだけれど、体の方は大丈夫かい?」
「はい!大丈夫ですわ!今から着替えて来ますので、少しお待ちください!」
急いでイジャ様から見えない場所に向かい、着替えを済ます。今日もシンプルなワンピースを着る。ちなみにワンピースぐらいなら、私でも1人で着る事が出来るのだ!ふと鏡を見ると、あろう事か髪が爆発している!何てことなの!
そうだ!魔法で何とかできるかしら?早速“髪を整えよ”と念じながら、整った髪をイメージする。すると、爆発していた髪が奇麗にまとまった。よし、いい感じね!そうか、こうやってイメージしながら念じるといいのね!
「イジャ様、お待たせしました。さあ、朝食を食べに行きましょう!」
昨日と同じレストランへと向かう。よく考えてみれば魔法で食べ物を出せば、わざわざ食べに行かなくてもいいのではないかしら?
「ねえイジャ様、わざわざ食べに行かなくても、魔法で食料を出せばいいのではなくって?」
我ながらナイス提案だと思ったのだが…
「う~ん、食べ物を出しても、結局は魔法で出したものだからあまり美味しくないし、栄養も無いんだ。魔法を使うにしても、食材を揃えて調理のみ行うとかにしないとね」
「なるほど、魔法も万能ではないのですね」
そう言えば、家の料理人たちも食材に魔法を掛けて調理をしていたわ。魔法も奥が深いのね。もっともっと勉強しないと!
2人で仲良く朝食を食べた後は、ホテルを出る。
「エリー、今から電車という乗り物に乗って移動していくのだけれど、駅まで少し距離がある。歩けるかい?」
「もちろんです!それに疲れたら魔法を使うから、大丈夫ですわ!」
昨日沢山歩いたから正直まだ足が痛い。そうだ!早速“足の痛みよ飛んでいけ!体よ軽くなれ!”そう念じた。すると痛みも取れ、体も軽くなった。これなら大丈夫そうね!
イジャ様と一緒に、元気に駅という場所を目指す。しばらく歩くと、人が沢山集まっている場所に着いた。ここがどうやら駅らしい。すると、見た事が無い様な細長い乗り物が向こうからやって来るのが見えた!何なの…あれは…
昨日のエレベーターという物も衝撃的だったけれど、これもまた凄いわね…
「もう電車がやって来た様だ。エリー、急ごう!」
イジャ様に手を引かれ、急いで電車という物に乗り込む。車内は沢山の椅子が並んでいて、沢山の人が座っている。
「イジャ様、不思議な乗り物ですね。何だかドキドキして来ましたわ!」
つい興奮して、周りを見渡す。
「エリー、そろそろ出発するよ!さあ、危ないから座って!」
イジャ様に言われるがまま、椅子に座った。そして、ゆっくりと動き出したと思ったら、どんどんスピードが上がっていく!
「イジャ様、何なんですか!この乗り物は!でも、楽しいです!」
景色が次々と変わっていく。それが面白くて、ついずっと窓から景色を眺める。本当にずっと見ていても飽きないのだ。そんな私に、苦笑いのイジャ様。途中で駅弁と呼ばれるお弁当を購入し、電車の中で食べる。
「電車の中で食べるお弁当は、本当に美味しいですわね!あぁ、なんて素敵なのかしら?14年間生きてきた中で、一番素敵な出来事だわ!」
「エリーは大げさだね。これからもっと楽しい事や素晴らしい事があるはずだよ!まだまだ色々な国に行くのだからね」
そう言ってクスクス笑っているイジャ様。もっと素敵な事か!考えただけでワクワクする!
しばらく走ると、目の前に大きな美しい湖?が見えて来た。
「イジャ様、見て下さい!あそこに大きな湖が見えますわ!私、湖を見るのは初めてですの!」
それにしても大きな湖ね。
「エリー、あれは海だよ」
「海?」
そう言えば、異国には海というものがあると聞いた事がある。そうか!これが海なのね!それにしても、とても奇麗だわ!
「凄いわ!まさか海が見られるなんて!」
太陽の光を浴びてキラキラと輝く海。電車の中からかなり距離があるはずなのに、それでも物凄く美しい。
「もうすぐ電車を降りるよ!電車を降りたら、今度は飛行船に乗って他国に渡ろう」
「飛行船?」
初めて聞く乗り物ね。今度はどんな乗り物なのかしら?
「本当にエリーは何も知らないんだね!飛行船は空を飛んで移動する乗り物だよ」
「まあ、空を飛ぶのですか!なんて素敵なのかしら!」
想像しただけでワクワクする。空を飛ぶだなんて、なんだか鳥になった気分ね。そう言えば、魔法を使えば空が飛べるのかしら?今度試してみよう!
そんな事を考えているうちに、電車が止まった。
「飛行船は夜飛び立つ予定だから、ここで晩ご飯を食べてしまおう。ここらの街は魚が物凄く美味しんだよ」
「魚ですか!我が国は海という物が無いので、あまり魚料理を食べた事がありませんの。物凄く楽しみですわ!その前に少しだけ海を見たいのですが、よろしいですか?」
せっかく海があるのだ。近くでゆっくり見たい!
「そうだね、まだ少し時間があるから、浜辺に行ってみよう。それから街を少し散策して、晩ご飯を食べてから飛行船に乗ろう」
浜辺?よくわからなけれど、イジャ様が連れて行ってくれる場所ですもの。きっと素敵な所よね!
「おはよう、エリー」
椅子に座って紅茶を飲んで本を読んでいるイジャ様と目が合った。
「おはようございます、イジャ様」
昨日も思ったのだが、イジャ様の動作一つ一つがかなり洗練されている。それに、よく見るとメチャクチャカッコいいし!そう言えば、実家は侯爵家と言っていたわね。だから動きが洗練されているのね。
そんなイジャ様をつい見つめてしまう。
「エリー、朝食を食べたら出発したいんだけれど、体の方は大丈夫かい?」
「はい!大丈夫ですわ!今から着替えて来ますので、少しお待ちください!」
急いでイジャ様から見えない場所に向かい、着替えを済ます。今日もシンプルなワンピースを着る。ちなみにワンピースぐらいなら、私でも1人で着る事が出来るのだ!ふと鏡を見ると、あろう事か髪が爆発している!何てことなの!
そうだ!魔法で何とかできるかしら?早速“髪を整えよ”と念じながら、整った髪をイメージする。すると、爆発していた髪が奇麗にまとまった。よし、いい感じね!そうか、こうやってイメージしながら念じるといいのね!
「イジャ様、お待たせしました。さあ、朝食を食べに行きましょう!」
昨日と同じレストランへと向かう。よく考えてみれば魔法で食べ物を出せば、わざわざ食べに行かなくてもいいのではないかしら?
「ねえイジャ様、わざわざ食べに行かなくても、魔法で食料を出せばいいのではなくって?」
我ながらナイス提案だと思ったのだが…
「う~ん、食べ物を出しても、結局は魔法で出したものだからあまり美味しくないし、栄養も無いんだ。魔法を使うにしても、食材を揃えて調理のみ行うとかにしないとね」
「なるほど、魔法も万能ではないのですね」
そう言えば、家の料理人たちも食材に魔法を掛けて調理をしていたわ。魔法も奥が深いのね。もっともっと勉強しないと!
2人で仲良く朝食を食べた後は、ホテルを出る。
「エリー、今から電車という乗り物に乗って移動していくのだけれど、駅まで少し距離がある。歩けるかい?」
「もちろんです!それに疲れたら魔法を使うから、大丈夫ですわ!」
昨日沢山歩いたから正直まだ足が痛い。そうだ!早速“足の痛みよ飛んでいけ!体よ軽くなれ!”そう念じた。すると痛みも取れ、体も軽くなった。これなら大丈夫そうね!
イジャ様と一緒に、元気に駅という場所を目指す。しばらく歩くと、人が沢山集まっている場所に着いた。ここがどうやら駅らしい。すると、見た事が無い様な細長い乗り物が向こうからやって来るのが見えた!何なの…あれは…
昨日のエレベーターという物も衝撃的だったけれど、これもまた凄いわね…
「もう電車がやって来た様だ。エリー、急ごう!」
イジャ様に手を引かれ、急いで電車という物に乗り込む。車内は沢山の椅子が並んでいて、沢山の人が座っている。
「イジャ様、不思議な乗り物ですね。何だかドキドキして来ましたわ!」
つい興奮して、周りを見渡す。
「エリー、そろそろ出発するよ!さあ、危ないから座って!」
イジャ様に言われるがまま、椅子に座った。そして、ゆっくりと動き出したと思ったら、どんどんスピードが上がっていく!
「イジャ様、何なんですか!この乗り物は!でも、楽しいです!」
景色が次々と変わっていく。それが面白くて、ついずっと窓から景色を眺める。本当にずっと見ていても飽きないのだ。そんな私に、苦笑いのイジャ様。途中で駅弁と呼ばれるお弁当を購入し、電車の中で食べる。
「電車の中で食べるお弁当は、本当に美味しいですわね!あぁ、なんて素敵なのかしら?14年間生きてきた中で、一番素敵な出来事だわ!」
「エリーは大げさだね。これからもっと楽しい事や素晴らしい事があるはずだよ!まだまだ色々な国に行くのだからね」
そう言ってクスクス笑っているイジャ様。もっと素敵な事か!考えただけでワクワクする!
しばらく走ると、目の前に大きな美しい湖?が見えて来た。
「イジャ様、見て下さい!あそこに大きな湖が見えますわ!私、湖を見るのは初めてですの!」
それにしても大きな湖ね。
「エリー、あれは海だよ」
「海?」
そう言えば、異国には海というものがあると聞いた事がある。そうか!これが海なのね!それにしても、とても奇麗だわ!
「凄いわ!まさか海が見られるなんて!」
太陽の光を浴びてキラキラと輝く海。電車の中からかなり距離があるはずなのに、それでも物凄く美しい。
「もうすぐ電車を降りるよ!電車を降りたら、今度は飛行船に乗って他国に渡ろう」
「飛行船?」
初めて聞く乗り物ね。今度はどんな乗り物なのかしら?
「本当にエリーは何も知らないんだね!飛行船は空を飛んで移動する乗り物だよ」
「まあ、空を飛ぶのですか!なんて素敵なのかしら!」
想像しただけでワクワクする。空を飛ぶだなんて、なんだか鳥になった気分ね。そう言えば、魔法を使えば空が飛べるのかしら?今度試してみよう!
そんな事を考えているうちに、電車が止まった。
「飛行船は夜飛び立つ予定だから、ここで晩ご飯を食べてしまおう。ここらの街は魚が物凄く美味しんだよ」
「魚ですか!我が国は海という物が無いので、あまり魚料理を食べた事がありませんの。物凄く楽しみですわ!その前に少しだけ海を見たいのですが、よろしいですか?」
せっかく海があるのだ。近くでゆっくり見たい!
「そうだね、まだ少し時間があるから、浜辺に行ってみよう。それから街を少し散策して、晩ご飯を食べてから飛行船に乗ろう」
浜辺?よくわからなけれど、イジャ様が連れて行ってくれる場所ですもの。きっと素敵な所よね!
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