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番外編
王太子ディオの受難~ディオ視点~
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今日も重い足取りで執務室へと向かう。
「ディオ!遅いわ!今何時だと思っているの!そんなんじゃあ、今日は徹夜よ!」
鬼の様な形相で俺に怒鳴りつけるのは、叔母上だ。ルークがセリーナ嬢の出張治療に付いて行っている為、その間叔母上が手伝いに来てくれているのだが…
はっきり言って、手伝いではなく俺が仕事をきちんとしているか見張る為に来たようだ。そう、後ろで恐ろしい顔をして仁王立ちをして見張っている叔母上。
物凄く美しいのだが、物凄く気が強くて恐ろしい。そんな叔母上の事が、子供の頃から苦手だった。
「ディオ、手が止まっているわよ!何をしているの!」
ほら、また檄が飛ぶ。あまりの恐ろしさに、必死に仕事をするしかないのだ。父上にそれとなく叔母上に来てもらうのを遠慮して欲しいと伝えたのだが
「何を言っているんだ。あいつが来てから、随分と仕事も片付いている。このままずっと来てもらいたいぐらいだよ」
なんて恐ろしい事を言って笑っていた。“何がずっと来て欲しいくらいだよ”だ。こっちは本当に毎日神経をすり減らして仕事をしているんだぞ!このままだと、早死にしてしまう。
「ディオ、そこ間違っているわよ!しっかり書類を確認しなさい!」
再び叔母上の檄が飛ぶ。本当にただ仁王立ちしている訳ではなく、俺の仕事の様子をしっかり見ているのだ。どうやら叔母上は目が物凄く良い様で、遠く離れた場所からでもしっかり文字を認識ている様だ。本当に恐ろしい…
必死に仕事を続け、やっとお昼休憩に入った。でもここでも叔母上のスパルタは続く。
「ディオ、まだこんなに書類が残っているのよ!ゆっくりお昼ごはんを食べている暇はないわ。ほら、サンドウィッチを持って来てあげたから、食べながら仕事をしなさい!」
と、恐ろしい事を強要してくる。さすがに我慢の限界に来た俺は
「叔母上、休憩は大切です!食事くらいゆっくり食べさせて下さい!」
そう訴えると
「今まで散々サボって来た分際で何を言っているの!そもそも毎日コツコツ仕事をしていれば、こんなにも書類をため込む事は無いのです!昨日1日来なかっただけで、どうしてこんなに書類が溜まるのかしら?昨日は一体何をしていたの!正直に言いなさい!」
鬼の形相で俺に詰め寄る叔母上。
「昨日は…その…」
「どうせ仕事そっちのけで、子供と遊んでいたのでしょう!いい、あなたは王太子なのよ!いずれ国王になるの!それなのに、こんなにも怠け者でどうするのですか!ほら、さっさと仕事をしなさい」
そう一喝され、サンドウィッチ片手に仕事をさせられた。その後も必死に仕事をし、何とか書類を全て片付いた時には、既に外は真っ暗だ。グッタリ机に倒れこむ。
「いい、ちゃんとサボらずに仕事をする事。分かったわね」
そう言って帰って行った叔母上。このままでは叔母上に殺される!頼む、ルーク。早く帰って来てくれ!
そんな願いが通じたのか、今日にはルークが帰って来ると言う連絡が来た。早速明日からまた来て欲しい旨を叔母上に伝える。
「は~、仕方ないわね。ルークに伝えておくわ。ただし、また以前の様に怠けが酷くなったら、いつでも来るから覚悟していなさい!」
そう言って帰って行った叔母上。ヤッターーーー!!!やっとあの恐ろしい叔母上から解放される!ルークも口うるさいが、叔母上とは比にならない。それに何より、ルークは文句を言いつつも手伝ってくれるんだ!よし、明日は久しぶりにルークに仕事を押し付けて、ゆっくりするぞ!
翌日
「な…なんで叔母上がまたいるのですか?」
そう、ルンルン気分で執務室に向かった俺を待っていたのは、恐ろしい顔をした叔母上だった。
「ディオ、どうして来るのかこんなに遅いの!もしかして今日からルークに仕事を手伝ってもらうつもりで、あえてゆっくり来たのではないでしょうね?」
それはそれは恐ろしい顔で詰め寄って来る叔母上。
「そ…そんな事は…それより、ルークはどうしたのですか?」
「セリーナちゃんが風邪を引いたから、ルークは看病をしているわ。だから急遽私が来たのよ。ほら、早速仕事をしなさい!」
そんな…
この日もみっちり仕事をさせられたディオ。明日こそは!そう願っていたのだが、今度はルークが風邪を引いてしまった為、結局翌日もルークの母親にみっちり仕事をさせられる羽目になったのであった。
「ディオ!遅いわ!今何時だと思っているの!そんなんじゃあ、今日は徹夜よ!」
鬼の様な形相で俺に怒鳴りつけるのは、叔母上だ。ルークがセリーナ嬢の出張治療に付いて行っている為、その間叔母上が手伝いに来てくれているのだが…
はっきり言って、手伝いではなく俺が仕事をきちんとしているか見張る為に来たようだ。そう、後ろで恐ろしい顔をして仁王立ちをして見張っている叔母上。
物凄く美しいのだが、物凄く気が強くて恐ろしい。そんな叔母上の事が、子供の頃から苦手だった。
「ディオ、手が止まっているわよ!何をしているの!」
ほら、また檄が飛ぶ。あまりの恐ろしさに、必死に仕事をするしかないのだ。父上にそれとなく叔母上に来てもらうのを遠慮して欲しいと伝えたのだが
「何を言っているんだ。あいつが来てから、随分と仕事も片付いている。このままずっと来てもらいたいぐらいだよ」
なんて恐ろしい事を言って笑っていた。“何がずっと来て欲しいくらいだよ”だ。こっちは本当に毎日神経をすり減らして仕事をしているんだぞ!このままだと、早死にしてしまう。
「ディオ、そこ間違っているわよ!しっかり書類を確認しなさい!」
再び叔母上の檄が飛ぶ。本当にただ仁王立ちしている訳ではなく、俺の仕事の様子をしっかり見ているのだ。どうやら叔母上は目が物凄く良い様で、遠く離れた場所からでもしっかり文字を認識ている様だ。本当に恐ろしい…
必死に仕事を続け、やっとお昼休憩に入った。でもここでも叔母上のスパルタは続く。
「ディオ、まだこんなに書類が残っているのよ!ゆっくりお昼ごはんを食べている暇はないわ。ほら、サンドウィッチを持って来てあげたから、食べながら仕事をしなさい!」
と、恐ろしい事を強要してくる。さすがに我慢の限界に来た俺は
「叔母上、休憩は大切です!食事くらいゆっくり食べさせて下さい!」
そう訴えると
「今まで散々サボって来た分際で何を言っているの!そもそも毎日コツコツ仕事をしていれば、こんなにも書類をため込む事は無いのです!昨日1日来なかっただけで、どうしてこんなに書類が溜まるのかしら?昨日は一体何をしていたの!正直に言いなさい!」
鬼の形相で俺に詰め寄る叔母上。
「昨日は…その…」
「どうせ仕事そっちのけで、子供と遊んでいたのでしょう!いい、あなたは王太子なのよ!いずれ国王になるの!それなのに、こんなにも怠け者でどうするのですか!ほら、さっさと仕事をしなさい」
そう一喝され、サンドウィッチ片手に仕事をさせられた。その後も必死に仕事をし、何とか書類を全て片付いた時には、既に外は真っ暗だ。グッタリ机に倒れこむ。
「いい、ちゃんとサボらずに仕事をする事。分かったわね」
そう言って帰って行った叔母上。このままでは叔母上に殺される!頼む、ルーク。早く帰って来てくれ!
そんな願いが通じたのか、今日にはルークが帰って来ると言う連絡が来た。早速明日からまた来て欲しい旨を叔母上に伝える。
「は~、仕方ないわね。ルークに伝えておくわ。ただし、また以前の様に怠けが酷くなったら、いつでも来るから覚悟していなさい!」
そう言って帰って行った叔母上。ヤッターーーー!!!やっとあの恐ろしい叔母上から解放される!ルークも口うるさいが、叔母上とは比にならない。それに何より、ルークは文句を言いつつも手伝ってくれるんだ!よし、明日は久しぶりにルークに仕事を押し付けて、ゆっくりするぞ!
翌日
「な…なんで叔母上がまたいるのですか?」
そう、ルンルン気分で執務室に向かった俺を待っていたのは、恐ろしい顔をした叔母上だった。
「ディオ、どうして来るのかこんなに遅いの!もしかして今日からルークに仕事を手伝ってもらうつもりで、あえてゆっくり来たのではないでしょうね?」
それはそれは恐ろしい顔で詰め寄って来る叔母上。
「そ…そんな事は…それより、ルークはどうしたのですか?」
「セリーナちゃんが風邪を引いたから、ルークは看病をしているわ。だから急遽私が来たのよ。ほら、早速仕事をしなさい!」
そんな…
この日もみっちり仕事をさせられたディオ。明日こそは!そう願っていたのだが、今度はルークが風邪を引いてしまった為、結局翌日もルークの母親にみっちり仕事をさせられる羽目になったのであった。
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