1 / 39
本編
第1話:無実の罪で明日処刑されるそうです
しおりを挟む
「なぜこんなことになってしまったのだろう…」
冷たく薄暗い地下牢の中で、鎖に繋がれている。私の名前はシャーロット・ウィルソン。これでも元公爵令嬢だ。なぜ“元”が付くかって?それはお父様から勘当されたから。
そう、あの女が現れてから、私の人生が全て狂ってしまった。大切な婚約者も、大好きなお父様やお兄様も、皆私に憎悪を抱くようになった。
元々私はゾマー帝国の公爵家でもある、ウィルソン公爵の長女としてこの世に誕生した。私のお母様は私を産んですぐに亡くなってしまったが、お父様も3つ上のお兄様も、お母様の忘れ形見だと言って、大切に育ててくれた。
ちなみに銀色の髪と青い瞳を含め、私は亡くなったお母様にそっくりらしい。元々お父様はお母様を溺愛していたので、お母様にそっくりな私をめちゃくちゃ可愛がってくれたのだ。
そんな私は産まれながらに魔力量がかなり多く、魔力大国でもある我がゾマー帝国で一番の魔力の持ち主だ。小さい頃は魔力をうまく使いきれず、暴走してしまうことも多かった。
そのため、7歳まで家から出ることが許されず、ずっと公爵家の中で魔力をコントロールする訓練を受けて来た。その際、様々な魔法も覚えた。魔力をコントロールする為には、色々な魔法を覚えなければいけないからだ。
やっと外に出ることが許された私は、8歳の時初めて王宮に遊びに行った。元々王妃様とお母様は親友だったそうで、私を一目見たいと王妃様たっての希望で、私の王宮訪問が決まったのだ。
そこでこの国の王太子でもある、リアム・モーリス・ゾマー殿下と出会った。この出会いがきっかけで、私はリアム様の婚約者に内定した。自分で言うのも何だが、リアム様には愛されていた。
「シャーロット、君は本当に可愛い!僕のシャーロット、早く結婚したい!」
これがリアム様の口癖だった。
王妃教育は大変だったけれど、家族やリアム様、王妃様に大切にされ、とても幸せな日々を送っていた。そして私は14歳を迎え、貴族学院に入学することになったのだ。
この貴族学院入学が、私の人生を180度変えることになった。
貴族学院に入学した頃は特に何も感じなかった。でも少しずつ、いつも私にべったりだったリアム様が、男爵令嬢のエミリー・コックスと一緒に居るようになった。
「シャーロット様、また殿下がエミリー様と一緒に居るわ。シャーロット様という人がいるのに、殿下は一体何を考えているのかしら?」
日が経つにつれ、2人が常に一緒に居るようになったことを、私の友人たちも心配しだした。確かに最近エミリー様と一緒に居ることが多い。このままだと、良くない噂が流れるかもしれないわ。リアム様に注意しないと。
「リアム様、最近エミリー様と仲がよろしいみたいですが、あまり親しくするのはいかがなものかと!周りの者も誤解しますわ」
私はやんわりリアム様に注意する。
「うるさい!君にとやかく言われる筋合いはない!だいたい、君はエミリーをイジメているそうじゃないか。いつもエミリーが泣いているぞ。今度エミリーをイジメたら承知しないからな」
そう言って、リアム様は去って行った。
それからだった、次々とおかしなことが起き始めたのは…
そんなある日、家に帰るとお父様に呼び出された。
「シャーロット、エミリー嬢をイジメているって本当か?あんなに可愛い子を、お前はイジメているのか!恥を知れ!!」パーン
そう言うと、お父様は私の頬を強く打った。どうして?いつも優しいお父様が…
私は部屋に戻り静かに泣いた。
その後、エミリーが聖女であると発表された。
聖女?確か聖女は神の恩寵を受けた、とても気高い人物だと何かの本で読んだことがある。わが国にはいないけれど、魔族や魔王など、邪の心を持ったものを浄化させられると聞いたことがある。
でも、ゾマー帝国には、元々聖女なんて存在しないわ!
一体どうなっているの?
エミリー様が聖女になってからというもの、家族やリアム様の私への扱いはさらにひどくなっていく。
「シャーロット、お前のせいで母さんは亡くなったんだ!お前が母さんを殺したんだ!母さんを返せ!」
「シャーロット、お前の顔を見ていると、エリザベスを思い出して辛い。そんな辛い思いを抱えながらも必死で育ててやったのに、お前は聖女様をイジメるなど愚かな真似をして!何を考えているんだ。この疫病神が!」
優しかったお父様やお兄様からは、酷い暴言や暴力を振るわれることは日常茶飯事。食事もろくに与えられない日も多くなっていった。ただ、使用人だけは私に優しくて
「お嬢様、こんなに殴られて。お可哀そうに。お嬢様、お食事です。旦那様やお坊ちゃまに見つかる前に、どうぞお食べください!」
きっと見つかればクビになるかもしれないのに、こっそに私に食事を与え、怪我の手当てをしてくれる使用人たち!
本当に感謝しかないわ。
でも、正直言うと私は治癒魔法が得意。別に殴られても蹴られても、すぐに治癒魔法で治すことが出来るのはまだ救いだった。それでも殴られた時の痛みは辛い。いつまでこんな日々が続くのかしら…
そして状況は日に日に悪い方へと進む。唯一私の味方だった王妃様が、病気で倒れられてしまったのだ。意識が朦朧とし、ろくに立つこともできなくなってしまわれた。
もちろん、話すことも出来ない。一体何が起こっているの。王妃様が倒れられてから1週間後、ついに事件は起きた。
私は皆が集まる王宮主催のパーティーに出席していた。本来ならリアム様にエスコートされて入場するのだが、エミリー様をエスコートして入場する為、私は1人みじめに入場する。
でも、もう慣れたわ。顔を見ると、いつも酷いことを言うリアム様、殴られたり蹴られたりすることもあった。そんな人を、どうして愛し続けられることが出来るのでしょう。正直、2人に仲睦まじい姿を見せつけられても、何とも思わなくなっていた。
既に周りに味方がいなくなっていた私は、1人ぽつんと壁にもたれかかる。その時だった。
「シャーロット・ウィルソン、前へ来い!」
リアム様に呼ばれ、渋々前に出ていく私。
「シャーロット、お前は聖女でもあるエミリーに害を加え、傷付けただけでなく殺害計画まで企てたそうだな。そんな恐ろしい女だなんて思わなかったぞ」
待って、私全く身に覚えがないのですが。ふとエミリー様を見ると、勝ち誇った顔をして私を見下ろしている。なるほど、あの女…失礼、エミリー様がきっとリアム様に吹き込んだのか…
「お前との婚約は破棄する。さらに、ウィルソン公爵から、お前を勘当するとの連絡を受けている。もうお前は公爵令嬢でも何でもない!」
そう…何となくそうなる気がしていたわ…
「新しい僕の婚約者には、ここに居るエミリー・コックスだ。お前は王太子の婚約者で聖女でもあるエミリーを殺害しようとした罪で、明日公開処刑されることが決まった。おい、この罪人を連れて行け!後、この女は魔力量が半端ない、魔力無力化リングを付けろ」
もう私には反論する気力もない。騎士はリアム様、いいえ、王太子殿下の指示で私に魔力無効化リングを腕に付けると、引きずるように地下牢へと放り込んだ。
そして、今に至るのだ。私は全く身に覚えのない罪で、明日公開処刑される。
どうせ明日見せしめの様に殺されるのならば、いっそ今自分で命を絶つのもいいかもしれない。
我がゾマー帝国の国民は多かれ少なかれ魔力を持っている。そして、魔力が尽きると死んでしまうのだ。
そうだわ、魔力を全て開放すればいいのよ。そうすれば、みじめったらしく殺されることもない。
腕には魔力無力化リングが付いているが、私より魔力が少ない魔術師が作ったもの。こんなの、簡単に壊せる。
全てを失った私が、どのタイミングで死のうが関係ない!そう言えば今日は私の15歳の誕生日。もちろん、誰も祝ってくれない。自分の誕生日が命日って言うのも良いわね。それに、私の誕生日はお母様の命日でもある。きっとお母様が迎えに来てくれるわ。
そうと決まれば有言実行。
私は全魔力を集中させ、一気に放出させた。その瞬間、ものすごい光が放出する。もちろん、魔力無力化リングも秒殺で粉々に砕け散った。
私の異変を察知した看守が飛んできたがもう遅い。
さよなら、かつての私の家族、さよなら、殿下、さよなら、ゾマー帝国。
次の瞬間、私は意識を手放したのだった。
冷たく薄暗い地下牢の中で、鎖に繋がれている。私の名前はシャーロット・ウィルソン。これでも元公爵令嬢だ。なぜ“元”が付くかって?それはお父様から勘当されたから。
そう、あの女が現れてから、私の人生が全て狂ってしまった。大切な婚約者も、大好きなお父様やお兄様も、皆私に憎悪を抱くようになった。
元々私はゾマー帝国の公爵家でもある、ウィルソン公爵の長女としてこの世に誕生した。私のお母様は私を産んですぐに亡くなってしまったが、お父様も3つ上のお兄様も、お母様の忘れ形見だと言って、大切に育ててくれた。
ちなみに銀色の髪と青い瞳を含め、私は亡くなったお母様にそっくりらしい。元々お父様はお母様を溺愛していたので、お母様にそっくりな私をめちゃくちゃ可愛がってくれたのだ。
そんな私は産まれながらに魔力量がかなり多く、魔力大国でもある我がゾマー帝国で一番の魔力の持ち主だ。小さい頃は魔力をうまく使いきれず、暴走してしまうことも多かった。
そのため、7歳まで家から出ることが許されず、ずっと公爵家の中で魔力をコントロールする訓練を受けて来た。その際、様々な魔法も覚えた。魔力をコントロールする為には、色々な魔法を覚えなければいけないからだ。
やっと外に出ることが許された私は、8歳の時初めて王宮に遊びに行った。元々王妃様とお母様は親友だったそうで、私を一目見たいと王妃様たっての希望で、私の王宮訪問が決まったのだ。
そこでこの国の王太子でもある、リアム・モーリス・ゾマー殿下と出会った。この出会いがきっかけで、私はリアム様の婚約者に内定した。自分で言うのも何だが、リアム様には愛されていた。
「シャーロット、君は本当に可愛い!僕のシャーロット、早く結婚したい!」
これがリアム様の口癖だった。
王妃教育は大変だったけれど、家族やリアム様、王妃様に大切にされ、とても幸せな日々を送っていた。そして私は14歳を迎え、貴族学院に入学することになったのだ。
この貴族学院入学が、私の人生を180度変えることになった。
貴族学院に入学した頃は特に何も感じなかった。でも少しずつ、いつも私にべったりだったリアム様が、男爵令嬢のエミリー・コックスと一緒に居るようになった。
「シャーロット様、また殿下がエミリー様と一緒に居るわ。シャーロット様という人がいるのに、殿下は一体何を考えているのかしら?」
日が経つにつれ、2人が常に一緒に居るようになったことを、私の友人たちも心配しだした。確かに最近エミリー様と一緒に居ることが多い。このままだと、良くない噂が流れるかもしれないわ。リアム様に注意しないと。
「リアム様、最近エミリー様と仲がよろしいみたいですが、あまり親しくするのはいかがなものかと!周りの者も誤解しますわ」
私はやんわりリアム様に注意する。
「うるさい!君にとやかく言われる筋合いはない!だいたい、君はエミリーをイジメているそうじゃないか。いつもエミリーが泣いているぞ。今度エミリーをイジメたら承知しないからな」
そう言って、リアム様は去って行った。
それからだった、次々とおかしなことが起き始めたのは…
そんなある日、家に帰るとお父様に呼び出された。
「シャーロット、エミリー嬢をイジメているって本当か?あんなに可愛い子を、お前はイジメているのか!恥を知れ!!」パーン
そう言うと、お父様は私の頬を強く打った。どうして?いつも優しいお父様が…
私は部屋に戻り静かに泣いた。
その後、エミリーが聖女であると発表された。
聖女?確か聖女は神の恩寵を受けた、とても気高い人物だと何かの本で読んだことがある。わが国にはいないけれど、魔族や魔王など、邪の心を持ったものを浄化させられると聞いたことがある。
でも、ゾマー帝国には、元々聖女なんて存在しないわ!
一体どうなっているの?
エミリー様が聖女になってからというもの、家族やリアム様の私への扱いはさらにひどくなっていく。
「シャーロット、お前のせいで母さんは亡くなったんだ!お前が母さんを殺したんだ!母さんを返せ!」
「シャーロット、お前の顔を見ていると、エリザベスを思い出して辛い。そんな辛い思いを抱えながらも必死で育ててやったのに、お前は聖女様をイジメるなど愚かな真似をして!何を考えているんだ。この疫病神が!」
優しかったお父様やお兄様からは、酷い暴言や暴力を振るわれることは日常茶飯事。食事もろくに与えられない日も多くなっていった。ただ、使用人だけは私に優しくて
「お嬢様、こんなに殴られて。お可哀そうに。お嬢様、お食事です。旦那様やお坊ちゃまに見つかる前に、どうぞお食べください!」
きっと見つかればクビになるかもしれないのに、こっそに私に食事を与え、怪我の手当てをしてくれる使用人たち!
本当に感謝しかないわ。
でも、正直言うと私は治癒魔法が得意。別に殴られても蹴られても、すぐに治癒魔法で治すことが出来るのはまだ救いだった。それでも殴られた時の痛みは辛い。いつまでこんな日々が続くのかしら…
そして状況は日に日に悪い方へと進む。唯一私の味方だった王妃様が、病気で倒れられてしまったのだ。意識が朦朧とし、ろくに立つこともできなくなってしまわれた。
もちろん、話すことも出来ない。一体何が起こっているの。王妃様が倒れられてから1週間後、ついに事件は起きた。
私は皆が集まる王宮主催のパーティーに出席していた。本来ならリアム様にエスコートされて入場するのだが、エミリー様をエスコートして入場する為、私は1人みじめに入場する。
でも、もう慣れたわ。顔を見ると、いつも酷いことを言うリアム様、殴られたり蹴られたりすることもあった。そんな人を、どうして愛し続けられることが出来るのでしょう。正直、2人に仲睦まじい姿を見せつけられても、何とも思わなくなっていた。
既に周りに味方がいなくなっていた私は、1人ぽつんと壁にもたれかかる。その時だった。
「シャーロット・ウィルソン、前へ来い!」
リアム様に呼ばれ、渋々前に出ていく私。
「シャーロット、お前は聖女でもあるエミリーに害を加え、傷付けただけでなく殺害計画まで企てたそうだな。そんな恐ろしい女だなんて思わなかったぞ」
待って、私全く身に覚えがないのですが。ふとエミリー様を見ると、勝ち誇った顔をして私を見下ろしている。なるほど、あの女…失礼、エミリー様がきっとリアム様に吹き込んだのか…
「お前との婚約は破棄する。さらに、ウィルソン公爵から、お前を勘当するとの連絡を受けている。もうお前は公爵令嬢でも何でもない!」
そう…何となくそうなる気がしていたわ…
「新しい僕の婚約者には、ここに居るエミリー・コックスだ。お前は王太子の婚約者で聖女でもあるエミリーを殺害しようとした罪で、明日公開処刑されることが決まった。おい、この罪人を連れて行け!後、この女は魔力量が半端ない、魔力無力化リングを付けろ」
もう私には反論する気力もない。騎士はリアム様、いいえ、王太子殿下の指示で私に魔力無効化リングを腕に付けると、引きずるように地下牢へと放り込んだ。
そして、今に至るのだ。私は全く身に覚えのない罪で、明日公開処刑される。
どうせ明日見せしめの様に殺されるのならば、いっそ今自分で命を絶つのもいいかもしれない。
我がゾマー帝国の国民は多かれ少なかれ魔力を持っている。そして、魔力が尽きると死んでしまうのだ。
そうだわ、魔力を全て開放すればいいのよ。そうすれば、みじめったらしく殺されることもない。
腕には魔力無力化リングが付いているが、私より魔力が少ない魔術師が作ったもの。こんなの、簡単に壊せる。
全てを失った私が、どのタイミングで死のうが関係ない!そう言えば今日は私の15歳の誕生日。もちろん、誰も祝ってくれない。自分の誕生日が命日って言うのも良いわね。それに、私の誕生日はお母様の命日でもある。きっとお母様が迎えに来てくれるわ。
そうと決まれば有言実行。
私は全魔力を集中させ、一気に放出させた。その瞬間、ものすごい光が放出する。もちろん、魔力無力化リングも秒殺で粉々に砕け散った。
私の異変を察知した看守が飛んできたがもう遅い。
さよなら、かつての私の家族、さよなら、殿下、さよなら、ゾマー帝国。
次の瞬間、私は意識を手放したのだった。
100
お気に入りに追加
2,840
あなたにおすすめの小説
毒を盛られて生死を彷徨い前世の記憶を取り戻しました。小説の悪役令嬢などやってられません。
克全
ファンタジー
公爵令嬢エマは、アバコーン王国の王太子チャーリーの婚約者だった。だがステュワート教団の孤児院で性技を仕込まれたイザベラに籠絡されていた。王太子達に無実の罪をなすりつけられエマは、修道院に送られた。王太子達は執拗で、本来なら侯爵一族とは認められない妾腹の叔父を操り、父親と母嫌を殺させ公爵家を乗っ取ってしまった。母の父親であるブラウン侯爵が最後まで護ろうとしてくれるも、王国とステュワート教団が協力し、イザベラが直接新種の空気感染する毒薬まで使った事で、毒殺されそうになった。だがこれをきっかけに、異世界で暴漢に腹を刺された女性、美咲の魂が憑依同居する事になった。その女性の話しでは、自分の住んでいる世界の話が、異世界では小説になって多くの人が知っているという。エマと美咲は協力して王国と教団に復讐する事にした。
もう私、好きなようにさせていただきますね? 〜とりあえず、元婚約者はコテンパン〜
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
「婚約破棄ですね、はいどうぞ」
婚約者から、婚約破棄を言い渡されたので、そういう対応を致しました。
もう面倒だし、食い下がる事も辞めたのですが、まぁ家族が許してくれたから全ては大団円ですね。
……え? いまさら何ですか? 殿下。
そんな虫のいいお話に、まさか私が「はい分かりました」と頷くとは思っていませんよね?
もう私の、使い潰されるだけの生活からは解放されたのです。
だって私はもう貴方の婚約者ではありませんから。
これはそうやって、自らが得た自由の為に戦う令嬢の物語。
※本作はそれぞれ違うタイプのざまぁをお届けする、『野菜の夏休みざまぁ』作品、4作の内の1作です。
他作品は検索画面で『野菜の夏休みざまぁ』と打つとヒット致します。
だから聖女はいなくなった
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
「聖女ラティアーナよ。君との婚約を破棄することをここに宣言する」
レオンクル王国の王太子であるキンバリーが婚約破棄を告げた相手は聖女ラティアーナである。
彼女はその婚約破棄を黙って受け入れた。さらに彼女は、新たにキンバリーと婚約したアイニスに聖女の証である首飾りを手渡すと姿を消した。
だが、ラティアーナがいなくなってから彼女のありがたみに気づいたキンバリーだが、すでにその姿はどこにもない。
キンバリーの弟であるサディアスが、兄のためにもラティアーナを探し始める。だが、彼女を探していくうちに、なぜ彼女がキンバリーとの婚約破棄を受け入れ、聖女という地位を退いたのかの理由を知る――。
※7万字程度の中編です。
公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌
招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」
毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。
彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。
そして…。
【本編完結】婚約者を守ろうとしたら寧ろ盾にされました。腹が立ったので記憶を失ったふりをして婚約解消を目指します。
しろねこ。
恋愛
「君との婚約を解消したい」
その言葉を聞いてエカテリーナはニコリと微笑む。
「了承しました」
ようやくこの日が来たと内心で神に感謝をする。
(わたくしを盾にし、更に記憶喪失となったのに手助けもせず、他の女性に擦り寄った婚約者なんていらないもの)
そんな者との婚約が破談となって本当に良かった。
(それに欲しいものは手に入れたわ)
壁際で沈痛な面持ちでこちらを見る人物を見て、頬が赤くなる。
(愛してくれない者よりも、自分を愛してくれる人の方がいいじゃない?)
エカテリーナはあっさりと自分を捨てた男に向けて頭を下げる。
「今までありがとうございました。殿下もお幸せに」
類まれなる美貌と十分な地位、そして魔法の珍しいこの世界で魔法を使えるエカテリーナ。
だからこそ、ここバークレイ国で第二王子の婚約者に選ばれたのだが……それも今日で終わりだ。
今後は自分の力で頑張ってもらおう。
ハピエン、自己満足、ご都合主義なお話です。
ちゃっかりとシリーズ化というか、他作品と繋がっています。
カクヨムさん、小説家になろうさん、ノベルアッププラスさんでも連載中(*´ω`*)
表紙絵は猫絵師さんより(。・ω・。)ノ♡

【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……

この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる