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キャノンボール編
アリスとイングリッド
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リアーナとロザリンドの視点。
「上手くいったわね」
「うん。これでキオちゃんの索敵は使えないから、シャーリーちゃんにはシノブちゃんを追えない」
この競技に参加する上で、シノブやシャーリーは自分達に禁止事項を決めていた。シノブの能力解放や赤い魔弾の使用である。これらは公になれば自らのマイナスになるからだ。
「そこまでは五分五分だけど、こちらにはヒメがいるわ」
コノハナサクヤヒメには与えらえた役目があった。それはもしシャーリー達が花の都に現れたら尾行する事である。つまりこの点でこちらの有利。
シノブが向かう先は最初から決められている。あとは二人がシノブを追うだけであった。
★★★
シャーリー達の視点。
シャーリーとリコリスがギャーギャー騒いでいるのが良い隠れ蓑。
それは隣のタックルベリーにだけ聞こえる、ユリアンの小さな声だった。
「多分だけど尾行があると思う」
「……わざわざトイレに誘い出されたんだからな。こっちの姿も確認されたんだろうし。それがリアーナかロザリンドか」
「もしくはヒメ。こっちはそれを逆手に取る」
「……ユリアンも段々シノブに似てきたな」
タックルベリーの言葉にユリアンは笑うのだった。
★★★
俺だけ馬車で移動中よ~
その馬車も広いし快適過ぎる。ニデックの子供達にも懐かれてるし楽しいなぁ~
もうただの旅行。
数日掛けて目的地に到着。
ここもチェックポイントは分かりやすい。冒険者ギルドに併設されていたからだ。そこで俺もニデック親子も立ち寄った事を認められるが……
「申し訳ありません。収集品の上限に達してしまい、お渡しできるものがございません。こちらは見本になります」
「えっ、これですか? 大きくないですか?」
額縁に入れられた風景画。だけど大人の背中を隠してしまう程の大きさがあった。ここで収集品をゲットした奴はこれを持ち歩いて大陸を回るのか……
受付嬢はニコッと笑う。
「はい、大きいですね。収集品に破損がある場合は無効になります。ただ破損品が一つ出た場合、すぐに収集品は補充されますので」
収集品はどれもララの魔法が掛かっているらしい。確かこの認識票も。魔法で人や物の動向を確認しているのだ。
「上限数はいくつですか?」
「20枚ですね」
そこそこ枚数があるな。持ち歩いていれば目立つし、これは比較的簡単に奪い取れるだろ。合間、合間にリアーナやロザリンドと遊んでいるふりをしながら情報交換。
俺は馬車に乗り、旅行感覚でチェックポイントを回るだけだった。
その途中。
少しだけ浮かない表情の二人。もちろんその原因も気持ちも分かる。だから。
「アリス。イングリッド。今回の作戦は私が考えて、私が実行したの。誰かの為とかじゃない、競技に優勝する為に私はどんな状況でも同じ作戦を実行するよ。だから二人は気にする必要ないんだよ」
俺はそう言って笑うのだった。
★★★
複雑な表情を浮かべるのはイングリッドことロザリンドだった。
「ねぇ、アリス。この競技で得られるのは栄誉だわ。それがこんな事で良いのかしら……」
少し困ったように苦笑いを浮かべるのはアリスことリアーナ。
「イングリッドちゃんの気持ちも分かるけど、これだって立派な作戦だと私は思うよ」
「分かってはいるのよ。でも……」
「うん、確実に論争は起きる。これは実戦じゃなくてあくまで競技なんだから、私だって普段ならこんな作戦に乗らないと思うよ。でも……」
実は二人、すでにそこそこの収集品を集めていたのだ。それは行く先々で見付けた参加者への不意打ち……それも子供の姿を利用して……卑怯な作戦だ。後ろめたくも思う。
「負けるわけにはいかないものね」
ロザリンドの言葉に、リアーナは頷いた。二人とも今回の競技に王位継承問題が絡んでいる事はシノブから聞いていた。そしてハリエットの婚姻に関係する話もだ。
だからリアーナもロザリンドも卑怯だとしても絶対に優勝する必要がある。これは仕方のない事……
……後ろめたさを、二人とも心の底でそう正当化していた……ついさっきまで。
シノブとの情報交換。
「アリス。イングリッド。今回の作戦は私が考えて、私が実行したの。誰かの為とかじゃない、競技に優勝する為に私はどんな状況でも同じ作戦を実行するよ。だから二人は気にする必要ないんだよ」
そうシノブは言って笑った。
「ふふっ、もう本当にシノブちゃんはいつもいつも変わらないんだから」
思わず本当の名前を呼んでしまうリアーナ。笑みを浮かべる。
「そうね。全ては自分で選んだ選択肢だわ。誰のせいでもない。私自身が背負わなくてどうするのよ」
ロザリンドも微笑んだ。
シノブは二人の後ろめたい気持ちに気付いていた。だけどそれを強いるのは自分であり、二人は命令に従っているだけだから何も悪い事はない。後ろめたく思う必要はない。そう言ったのだ。
そこでリアーナとロザリンドは思う。
どんな状況にあったとしても、進むべき道を選び取ってきたのは自分。誰かを理由にしない。全ての責任は自分のものなのだと。
今回の作戦は批判もあるだろう。だが全てを受け止める。そう覚悟するだけで二人の心は軽くなるのだった。
★★★
なだらかな丘陵地帯に曲りくねった石畳の街道が延びる。
比較的に見通しは良く、不意打ちには適さない。つまり挑まれたのは単純な力勝負。こちらのパーティーは女と子供が多い。甘く見られたのだろう。正面から勝負を挑まれていた。
相手は五人の男。前衛が三人、後衛が二人。
そんな相手に突っ込むのはリコリス一人。まだ相手との距離はかなりあったが。
「行きますわ」
踏み込みが石畳を砕き、一歩目がすでにトップスビード。一瞬で相手との距離を詰める。
「良い体格ですし、少しくらいは大丈夫ですわね」
前衛三人は体も大きく鉄製の鎧を着込んでいた。その体にリコリスが拳を打ち込む。
メコッ
鉄が凹む。男三人は宙を飛んだ。あっと言う間の出来事に後衛二人も呆然。だがリコリス相手に呆然とする一瞬は命取り。後衛二人も宙を飛んだ。
「……っていうか相手弱すぎない?」
シャーリーは呆れたように言う。
何回か他の参加者と戦っているが、誰も彼も全く相手にならない。リコリスかドレミド、どちらか一人で充分に対応できた。
「いや、今の相手も弱いわけじゃないぞ。平均よりちょっと強い」
なんてドレミドは言うが。
「でもさ、あの程度の動きなら、あたしでも倒せそうなんだけど」
シャーリーも護身術として、ホーリーやフレアに素手の格闘術を習っている。リコリスが聞けば『調子こいてますわ』と言われそうだったが。
「……魔弾を絡めたら問題ないな。素手だけでも大丈夫だろうし」
と、ユリアン。
「え? 自分で言っといてなんだけどマジで?」
「僕もだけど、シャーリーもガーガイガーの技術を使っているだろ? 多分、能力が倍になるとかそんな程度じゃないからな」
タックルベリーの言葉にユリアンが続ける。
「シャーリーは体術だけでも王立学校で充分にやっていけるだろ。心底認めたくないけど」
「そこは素直に認めろ!!」
最初に気付いたのはドレミドだった。
次の瞬間にユリアン。剣を抜き声を上げる。
「リコリス、戻れ!!」
「分かりますわ……いますわね」
タックルベリーは探索魔法を飛ばし、相手の位置を確認する。
「すぐそこ。そろそろ見えるんじゃないか?」
……
…………
………………
「うわっ、なんか筋肉臭いのがきてんだけど」
目の前に現れたのは筋肉で膨れた体の大男だった。
「おいっ、お前達だろ、救国の小女神の仲間ってのは? 強いんだろ? 俺と少し遊んでけよ!!」
ライトヒースである。
「上手くいったわね」
「うん。これでキオちゃんの索敵は使えないから、シャーリーちゃんにはシノブちゃんを追えない」
この競技に参加する上で、シノブやシャーリーは自分達に禁止事項を決めていた。シノブの能力解放や赤い魔弾の使用である。これらは公になれば自らのマイナスになるからだ。
「そこまでは五分五分だけど、こちらにはヒメがいるわ」
コノハナサクヤヒメには与えらえた役目があった。それはもしシャーリー達が花の都に現れたら尾行する事である。つまりこの点でこちらの有利。
シノブが向かう先は最初から決められている。あとは二人がシノブを追うだけであった。
★★★
シャーリー達の視点。
シャーリーとリコリスがギャーギャー騒いでいるのが良い隠れ蓑。
それは隣のタックルベリーにだけ聞こえる、ユリアンの小さな声だった。
「多分だけど尾行があると思う」
「……わざわざトイレに誘い出されたんだからな。こっちの姿も確認されたんだろうし。それがリアーナかロザリンドか」
「もしくはヒメ。こっちはそれを逆手に取る」
「……ユリアンも段々シノブに似てきたな」
タックルベリーの言葉にユリアンは笑うのだった。
★★★
俺だけ馬車で移動中よ~
その馬車も広いし快適過ぎる。ニデックの子供達にも懐かれてるし楽しいなぁ~
もうただの旅行。
数日掛けて目的地に到着。
ここもチェックポイントは分かりやすい。冒険者ギルドに併設されていたからだ。そこで俺もニデック親子も立ち寄った事を認められるが……
「申し訳ありません。収集品の上限に達してしまい、お渡しできるものがございません。こちらは見本になります」
「えっ、これですか? 大きくないですか?」
額縁に入れられた風景画。だけど大人の背中を隠してしまう程の大きさがあった。ここで収集品をゲットした奴はこれを持ち歩いて大陸を回るのか……
受付嬢はニコッと笑う。
「はい、大きいですね。収集品に破損がある場合は無効になります。ただ破損品が一つ出た場合、すぐに収集品は補充されますので」
収集品はどれもララの魔法が掛かっているらしい。確かこの認識票も。魔法で人や物の動向を確認しているのだ。
「上限数はいくつですか?」
「20枚ですね」
そこそこ枚数があるな。持ち歩いていれば目立つし、これは比較的簡単に奪い取れるだろ。合間、合間にリアーナやロザリンドと遊んでいるふりをしながら情報交換。
俺は馬車に乗り、旅行感覚でチェックポイントを回るだけだった。
その途中。
少しだけ浮かない表情の二人。もちろんその原因も気持ちも分かる。だから。
「アリス。イングリッド。今回の作戦は私が考えて、私が実行したの。誰かの為とかじゃない、競技に優勝する為に私はどんな状況でも同じ作戦を実行するよ。だから二人は気にする必要ないんだよ」
俺はそう言って笑うのだった。
★★★
複雑な表情を浮かべるのはイングリッドことロザリンドだった。
「ねぇ、アリス。この競技で得られるのは栄誉だわ。それがこんな事で良いのかしら……」
少し困ったように苦笑いを浮かべるのはアリスことリアーナ。
「イングリッドちゃんの気持ちも分かるけど、これだって立派な作戦だと私は思うよ」
「分かってはいるのよ。でも……」
「うん、確実に論争は起きる。これは実戦じゃなくてあくまで競技なんだから、私だって普段ならこんな作戦に乗らないと思うよ。でも……」
実は二人、すでにそこそこの収集品を集めていたのだ。それは行く先々で見付けた参加者への不意打ち……それも子供の姿を利用して……卑怯な作戦だ。後ろめたくも思う。
「負けるわけにはいかないものね」
ロザリンドの言葉に、リアーナは頷いた。二人とも今回の競技に王位継承問題が絡んでいる事はシノブから聞いていた。そしてハリエットの婚姻に関係する話もだ。
だからリアーナもロザリンドも卑怯だとしても絶対に優勝する必要がある。これは仕方のない事……
……後ろめたさを、二人とも心の底でそう正当化していた……ついさっきまで。
シノブとの情報交換。
「アリス。イングリッド。今回の作戦は私が考えて、私が実行したの。誰かの為とかじゃない、競技に優勝する為に私はどんな状況でも同じ作戦を実行するよ。だから二人は気にする必要ないんだよ」
そうシノブは言って笑った。
「ふふっ、もう本当にシノブちゃんはいつもいつも変わらないんだから」
思わず本当の名前を呼んでしまうリアーナ。笑みを浮かべる。
「そうね。全ては自分で選んだ選択肢だわ。誰のせいでもない。私自身が背負わなくてどうするのよ」
ロザリンドも微笑んだ。
シノブは二人の後ろめたい気持ちに気付いていた。だけどそれを強いるのは自分であり、二人は命令に従っているだけだから何も悪い事はない。後ろめたく思う必要はない。そう言ったのだ。
そこでリアーナとロザリンドは思う。
どんな状況にあったとしても、進むべき道を選び取ってきたのは自分。誰かを理由にしない。全ての責任は自分のものなのだと。
今回の作戦は批判もあるだろう。だが全てを受け止める。そう覚悟するだけで二人の心は軽くなるのだった。
★★★
なだらかな丘陵地帯に曲りくねった石畳の街道が延びる。
比較的に見通しは良く、不意打ちには適さない。つまり挑まれたのは単純な力勝負。こちらのパーティーは女と子供が多い。甘く見られたのだろう。正面から勝負を挑まれていた。
相手は五人の男。前衛が三人、後衛が二人。
そんな相手に突っ込むのはリコリス一人。まだ相手との距離はかなりあったが。
「行きますわ」
踏み込みが石畳を砕き、一歩目がすでにトップスビード。一瞬で相手との距離を詰める。
「良い体格ですし、少しくらいは大丈夫ですわね」
前衛三人は体も大きく鉄製の鎧を着込んでいた。その体にリコリスが拳を打ち込む。
メコッ
鉄が凹む。男三人は宙を飛んだ。あっと言う間の出来事に後衛二人も呆然。だがリコリス相手に呆然とする一瞬は命取り。後衛二人も宙を飛んだ。
「……っていうか相手弱すぎない?」
シャーリーは呆れたように言う。
何回か他の参加者と戦っているが、誰も彼も全く相手にならない。リコリスかドレミド、どちらか一人で充分に対応できた。
「いや、今の相手も弱いわけじゃないぞ。平均よりちょっと強い」
なんてドレミドは言うが。
「でもさ、あの程度の動きなら、あたしでも倒せそうなんだけど」
シャーリーも護身術として、ホーリーやフレアに素手の格闘術を習っている。リコリスが聞けば『調子こいてますわ』と言われそうだったが。
「……魔弾を絡めたら問題ないな。素手だけでも大丈夫だろうし」
と、ユリアン。
「え? 自分で言っといてなんだけどマジで?」
「僕もだけど、シャーリーもガーガイガーの技術を使っているだろ? 多分、能力が倍になるとかそんな程度じゃないからな」
タックルベリーの言葉にユリアンが続ける。
「シャーリーは体術だけでも王立学校で充分にやっていけるだろ。心底認めたくないけど」
「そこは素直に認めろ!!」
最初に気付いたのはドレミドだった。
次の瞬間にユリアン。剣を抜き声を上げる。
「リコリス、戻れ!!」
「分かりますわ……いますわね」
タックルベリーは探索魔法を飛ばし、相手の位置を確認する。
「すぐそこ。そろそろ見えるんじゃないか?」
……
…………
………………
「うわっ、なんか筋肉臭いのがきてんだけど」
目の前に現れたのは筋肉で膨れた体の大男だった。
「おいっ、お前達だろ、救国の小女神の仲間ってのは? 強いんだろ? 俺と少し遊んでけよ!!」
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