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女神の微笑み編
冒険者と活動開始
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「お尻がぁ、お尻がぁ、痛いよぉ~」
慣れない馬にお尻が死ぬ。
「拙者が座布団になりましょうぞ!!」
胸元辺りからにゅるんと出てくるコノハナサクヤヒメ。相変わらず隠れている時の違和感が全く無ぇ。
「シノブ、まだ一日も経っていないのだけれど」
それは俺の前で座っているベルベッティアだった。
エルフの町から出る時にいないと思ったら、やっぱり一緒に来たか。まぁ、俺の事を観察する為に一緒にいるんだろうし当然か。
「シノブちゃん、大丈夫? ちょっと休む?」
「そうね、慣れないと長時間は辛いでしょう?」
リアーナとロザリンド。
「心配無用!! 甘やかすんじゃないよ!!」
移動速度は遅いし、実は何度も休憩済みなんだよね。
「だったら弱音を吐かないの」
「ベルベッティアが鬼のようだよ~」
なんて感じで向かったのは交易都市。この辺りでは一番デカい冒険者ギルドがある。
さすがの交易都市、都会だなぁ。建物も立派、白い漆喰で塗られたような冒険者ギルドは小奇麗な宿屋のようだぜ。
ただ中に足を踏み入れてみれば……
小汚い無骨な冒険者達の視線が突き刺さる。
「食堂が併設されてるんだね」
リアーナが周囲に視線を走らせる。
「食堂ってより酒場じゃない? ほら、ガラが悪いのは集めときたいじゃん」
「やっぱり女性は少ないようね」
ロザリンドも視線だけで周囲の人を探る。二人とも周りの様子を探る事が自然になっていた。
「そりゃ、こんな掃き溜めみたいなトコに女性は近付きたくないでしょ」
「シノブは冒険者に何か恨みがあるの?」
と、ベルベッティア。
「無いけどさぁ、ほら」
ここに集まる冒険者は訝しむような険しい表情か、見下したように嘲る表情のどちらか。見た目も威圧感があり、完全に暴力で問題を解決するタイプ。うん、好きじゃない。
そんなギルド内には一凛の花が。ギルドカウンター内の受付嬢である。
「初めましてですね、ギルドカードはお持ちですか?」
受付嬢は柔らかい笑みを浮かべる。
ギルドカード……冒険者登録をした時に貰ったヤツね。免許証ぐらいのカードの表面に名前や出身地、裏面に魔法陣が書かれていた。
「ロザリンド・リンドバーグ様、そしてリアーナ様……」
「ちょ、ちょっと待ってください」
あれ、俺のは何処にいったかな。
「シノブちゃん、忘れちゃったんじゃないよね?」
「いや、持ってきたのは絶対なんだよ。でも何処に突っ込んだか」
「大事な物なんだから、ちゃんと管理しないと駄目よ」
「分かってるって」
受付嬢も笑っておるわ。
「ありました。はい、これ」
「シノブ様ですね。お三人とも色々と活躍は聞いていますよ」
「ありがとうございます」
「今回はどのような御用でしょうか?」
冒険者ギルドには大陸中から様々な依頼が集まる。ただ全ての依頼の中から選べるわけではない。ギルド職員がその冒険者に合わせた依頼を提示し、その中からしか選べないのである。
そしてその際に冒険者の実力を示すものがギルドカードの等級である。
新人冒険者である十等級から最上位の一等級まで。等級により受ける事の出来る依頼や報酬が変わってくる。そして貢献度と実力により等級は上がっていく。
「はい。私達三人でパーティーを組みたいと思います」
と、リアーナ。
冒険者は一人だけでも行動が出来る。しかしパーティーを組み、戦力の底上げをする事で、より良い依頼を受けられる。まぁ、報酬が等分されるデメリットはあるが、俺達にあまり関係無いしな。
「パーティー名はお決まりですか?」
「……考えていなかったわね」
「シノブちゃんが決める?」
「『大小小』とか?」
「それはどういう意味なのかしら?」
「『大』がリアーナで『小』が」
「待って。シノブちゃんは考えなくて良いから」
「まぁ、私は何でも良いよ」
そこで受付嬢。
「でしたら、こちらでご用意する事も出来ますよ」
「リアーナもロザリンドも特に固執するような事でも無いでしょ? 変な名前じゃなければ任せちゃおうよ」
俺も前世では小説家を目指していた。キャラの名称を考えるのは好きなんだが、タイトルとかあらすじとかを考えるのは苦手なんだよな。こういう名称を考えるのも苦手、任せちゃおうぜ。
そうして決まったのがこちら。
『女神の微笑み』
さぁ、冒険者パーティーとして活動開始である。
★★★
『交易都市内で高齢者の見回り』
『交易都市内の清掃』
『交易都市内でのペット探し』
『交易都市周辺での薬草採取』
『交易都市周辺での動物調査』
「『女神の微笑み』様にご紹介できるのがこちらでございますね」
「……全てが十等級の依頼ですね……」
それはつまり俺達全員が十等級冒険者であるという事。リアーナもロザリンドもこんなに強いのに?
「あの、確かに冒険者ギルドを通して一度も依頼を受けていないので当然かも知れませんけど……でも冒険者として大きな仕事をしていると思うんですよ。私達全員が十等級なのって変じゃありませんか?」
そこで受付嬢は困った顔。
「はい……アルテュールの事件ですね。本来ならば異例での三等級以上への昇格も可能と思われます」
「だったらどうして……」
「シノブ様、リアーナ様、ロザリンド様、お三人とも王国の命を背いていますから、その罰則として等級の昇格がされていません」
アルテュールの事件、その時に襲われた水都を救う為に、王国の命令に背いたのは確か。
「でもその件に関しては王国側から罰則など無かったはずです」
あの時、軟禁されたが一定期間後に釈放、その後のペナルティは一切無し。そういう話だったはず。
「それは……確かに王国からの罰則はありません。これは冒険者ギルドからの罰則です……」
言い辛そうな受付嬢。彼女もこれが理不尽なペナルティだと思っているのだろう。
「……リアーナ、ロザリンド、やっぱり冒険者ギルドもクソだわ」
「ちょ、シ、シノブちゃん……」
「……どうにもならないのでしょう?」
「はい……」
ロザリンドの言葉に受付嬢は申し訳なさそうに頷くのみ。
はぁ、仕方ねぇ、最初から始めるか……
そこで受けたのが薬草採取。
「ほら、シノブ。そんな不満そうな顔をしないの。せっかくの可愛い顔が台無しよ」
ベルベッティアはそう言ってくれるが……
「だって酷くない? 通算して三回は大陸を救っているんですけどぉぉぉ~」
なんて文句を言いながら、薬草採取の為に郊外へと向かう途中である。
「リアーナ」
ロザリンドが小さく呟く。
「うん。ギルドを出てからずっとだよね?」
リアーナも小さく言葉を返す。
二人の言葉から推察されるのは……
「誰かに尾行されてるの?」
「うん。三人かな」
「気配を隠す気が無いのか、気配を隠す事が出来ないのかで、相手の程度が分かると思うけども」
そう言うロザリンドもそうだが、リアーナも後方を全く目視していない。
「二人の予想では?」
「ギルドで見た人達だろうから、多分だけど後者かな」
「私がコッソリ偵察してくる?」
ベルベッティアは言うが。
「大丈夫よ」
そこでロザリンドは足を止めた。そして振り返り言う。
「そこにいるのは分かっているの。姿を見せたら」
物陰から姿を現す三人の男。
年齢的には二十代。使い込まれた軽装の鎧に腰から下げた剣。体格を大きく、いかにも冒険者や傭兵という風情だった。
「随分と勘が良いんだな」
「何か用かしら?」
「いや、さっきギルドでの話を聞いてね。十等級なのに不満があるんだろう?」
「……」
「俺達は七等級なんだが、一緒にパーティーを組んでやっても良いと思って追ってきた」
七等級って……一定以上のギルド依頼をこなして、下位の魔物を倒す程度の雑魚じゃん。王立学校編入後に倒した地竜が中位魔物なので、その時点でこいつ等より上なんだけど。
「ありがたい申し出ですが、お断りします」
「ギルドから受けられる依頼は、そのパーティー内の一番等級の高い冒険者に合わせられる。俺達とパーティーを組めば、七等級の依頼が受けられるぞ?」
俺は小さな声でリアーナに囁く。
「ほら、リアーナ、見てごらん、これが冒険者よ。十等級の私達と組む利点なんて無いのに、これ完全に女性目当てでしょ」
「うっ……否定できないよ……」
そんな冒険者にロザリンドはハッキリと言う。
「お断りします。必要ありません」
「……月のロザリンド」
「……」
「そっちが太陽のリアーナ。それと救国の小女神。なんて呼ばれちゃいるが十等級。お前達は王国側に祭り上げられた存在だろう? それが嫌で本格的に冒険者を始めたんだろうが、簡単に生き残れる甘い世界じゃないぞ、ここは」
うわー、凄い的外れ。
冒険者は続ける。
「だからこそ俺達が新人を導いてやろうって事だ」
「……シノブ、リアーナ、ベルベッティア、行くわよ」
冒険者を無視して歩き出す。
「おいっ!!」
呼び掛けも無視。
創作物だとこの後に必ず一悶着あるからな。ふふんっ、ちょっと面白くなってきたぜ。
慣れない馬にお尻が死ぬ。
「拙者が座布団になりましょうぞ!!」
胸元辺りからにゅるんと出てくるコノハナサクヤヒメ。相変わらず隠れている時の違和感が全く無ぇ。
「シノブ、まだ一日も経っていないのだけれど」
それは俺の前で座っているベルベッティアだった。
エルフの町から出る時にいないと思ったら、やっぱり一緒に来たか。まぁ、俺の事を観察する為に一緒にいるんだろうし当然か。
「シノブちゃん、大丈夫? ちょっと休む?」
「そうね、慣れないと長時間は辛いでしょう?」
リアーナとロザリンド。
「心配無用!! 甘やかすんじゃないよ!!」
移動速度は遅いし、実は何度も休憩済みなんだよね。
「だったら弱音を吐かないの」
「ベルベッティアが鬼のようだよ~」
なんて感じで向かったのは交易都市。この辺りでは一番デカい冒険者ギルドがある。
さすがの交易都市、都会だなぁ。建物も立派、白い漆喰で塗られたような冒険者ギルドは小奇麗な宿屋のようだぜ。
ただ中に足を踏み入れてみれば……
小汚い無骨な冒険者達の視線が突き刺さる。
「食堂が併設されてるんだね」
リアーナが周囲に視線を走らせる。
「食堂ってより酒場じゃない? ほら、ガラが悪いのは集めときたいじゃん」
「やっぱり女性は少ないようね」
ロザリンドも視線だけで周囲の人を探る。二人とも周りの様子を探る事が自然になっていた。
「そりゃ、こんな掃き溜めみたいなトコに女性は近付きたくないでしょ」
「シノブは冒険者に何か恨みがあるの?」
と、ベルベッティア。
「無いけどさぁ、ほら」
ここに集まる冒険者は訝しむような険しい表情か、見下したように嘲る表情のどちらか。見た目も威圧感があり、完全に暴力で問題を解決するタイプ。うん、好きじゃない。
そんなギルド内には一凛の花が。ギルドカウンター内の受付嬢である。
「初めましてですね、ギルドカードはお持ちですか?」
受付嬢は柔らかい笑みを浮かべる。
ギルドカード……冒険者登録をした時に貰ったヤツね。免許証ぐらいのカードの表面に名前や出身地、裏面に魔法陣が書かれていた。
「ロザリンド・リンドバーグ様、そしてリアーナ様……」
「ちょ、ちょっと待ってください」
あれ、俺のは何処にいったかな。
「シノブちゃん、忘れちゃったんじゃないよね?」
「いや、持ってきたのは絶対なんだよ。でも何処に突っ込んだか」
「大事な物なんだから、ちゃんと管理しないと駄目よ」
「分かってるって」
受付嬢も笑っておるわ。
「ありました。はい、これ」
「シノブ様ですね。お三人とも色々と活躍は聞いていますよ」
「ありがとうございます」
「今回はどのような御用でしょうか?」
冒険者ギルドには大陸中から様々な依頼が集まる。ただ全ての依頼の中から選べるわけではない。ギルド職員がその冒険者に合わせた依頼を提示し、その中からしか選べないのである。
そしてその際に冒険者の実力を示すものがギルドカードの等級である。
新人冒険者である十等級から最上位の一等級まで。等級により受ける事の出来る依頼や報酬が変わってくる。そして貢献度と実力により等級は上がっていく。
「はい。私達三人でパーティーを組みたいと思います」
と、リアーナ。
冒険者は一人だけでも行動が出来る。しかしパーティーを組み、戦力の底上げをする事で、より良い依頼を受けられる。まぁ、報酬が等分されるデメリットはあるが、俺達にあまり関係無いしな。
「パーティー名はお決まりですか?」
「……考えていなかったわね」
「シノブちゃんが決める?」
「『大小小』とか?」
「それはどういう意味なのかしら?」
「『大』がリアーナで『小』が」
「待って。シノブちゃんは考えなくて良いから」
「まぁ、私は何でも良いよ」
そこで受付嬢。
「でしたら、こちらでご用意する事も出来ますよ」
「リアーナもロザリンドも特に固執するような事でも無いでしょ? 変な名前じゃなければ任せちゃおうよ」
俺も前世では小説家を目指していた。キャラの名称を考えるのは好きなんだが、タイトルとかあらすじとかを考えるのは苦手なんだよな。こういう名称を考えるのも苦手、任せちゃおうぜ。
そうして決まったのがこちら。
『女神の微笑み』
さぁ、冒険者パーティーとして活動開始である。
★★★
『交易都市内で高齢者の見回り』
『交易都市内の清掃』
『交易都市内でのペット探し』
『交易都市周辺での薬草採取』
『交易都市周辺での動物調査』
「『女神の微笑み』様にご紹介できるのがこちらでございますね」
「……全てが十等級の依頼ですね……」
それはつまり俺達全員が十等級冒険者であるという事。リアーナもロザリンドもこんなに強いのに?
「あの、確かに冒険者ギルドを通して一度も依頼を受けていないので当然かも知れませんけど……でも冒険者として大きな仕事をしていると思うんですよ。私達全員が十等級なのって変じゃありませんか?」
そこで受付嬢は困った顔。
「はい……アルテュールの事件ですね。本来ならば異例での三等級以上への昇格も可能と思われます」
「だったらどうして……」
「シノブ様、リアーナ様、ロザリンド様、お三人とも王国の命を背いていますから、その罰則として等級の昇格がされていません」
アルテュールの事件、その時に襲われた水都を救う為に、王国の命令に背いたのは確か。
「でもその件に関しては王国側から罰則など無かったはずです」
あの時、軟禁されたが一定期間後に釈放、その後のペナルティは一切無し。そういう話だったはず。
「それは……確かに王国からの罰則はありません。これは冒険者ギルドからの罰則です……」
言い辛そうな受付嬢。彼女もこれが理不尽なペナルティだと思っているのだろう。
「……リアーナ、ロザリンド、やっぱり冒険者ギルドもクソだわ」
「ちょ、シ、シノブちゃん……」
「……どうにもならないのでしょう?」
「はい……」
ロザリンドの言葉に受付嬢は申し訳なさそうに頷くのみ。
はぁ、仕方ねぇ、最初から始めるか……
そこで受けたのが薬草採取。
「ほら、シノブ。そんな不満そうな顔をしないの。せっかくの可愛い顔が台無しよ」
ベルベッティアはそう言ってくれるが……
「だって酷くない? 通算して三回は大陸を救っているんですけどぉぉぉ~」
なんて文句を言いながら、薬草採取の為に郊外へと向かう途中である。
「リアーナ」
ロザリンドが小さく呟く。
「うん。ギルドを出てからずっとだよね?」
リアーナも小さく言葉を返す。
二人の言葉から推察されるのは……
「誰かに尾行されてるの?」
「うん。三人かな」
「気配を隠す気が無いのか、気配を隠す事が出来ないのかで、相手の程度が分かると思うけども」
そう言うロザリンドもそうだが、リアーナも後方を全く目視していない。
「二人の予想では?」
「ギルドで見た人達だろうから、多分だけど後者かな」
「私がコッソリ偵察してくる?」
ベルベッティアは言うが。
「大丈夫よ」
そこでロザリンドは足を止めた。そして振り返り言う。
「そこにいるのは分かっているの。姿を見せたら」
物陰から姿を現す三人の男。
年齢的には二十代。使い込まれた軽装の鎧に腰から下げた剣。体格を大きく、いかにも冒険者や傭兵という風情だった。
「随分と勘が良いんだな」
「何か用かしら?」
「いや、さっきギルドでの話を聞いてね。十等級なのに不満があるんだろう?」
「……」
「俺達は七等級なんだが、一緒にパーティーを組んでやっても良いと思って追ってきた」
七等級って……一定以上のギルド依頼をこなして、下位の魔物を倒す程度の雑魚じゃん。王立学校編入後に倒した地竜が中位魔物なので、その時点でこいつ等より上なんだけど。
「ありがたい申し出ですが、お断りします」
「ギルドから受けられる依頼は、そのパーティー内の一番等級の高い冒険者に合わせられる。俺達とパーティーを組めば、七等級の依頼が受けられるぞ?」
俺は小さな声でリアーナに囁く。
「ほら、リアーナ、見てごらん、これが冒険者よ。十等級の私達と組む利点なんて無いのに、これ完全に女性目当てでしょ」
「うっ……否定できないよ……」
そんな冒険者にロザリンドはハッキリと言う。
「お断りします。必要ありません」
「……月のロザリンド」
「……」
「そっちが太陽のリアーナ。それと救国の小女神。なんて呼ばれちゃいるが十等級。お前達は王国側に祭り上げられた存在だろう? それが嫌で本格的に冒険者を始めたんだろうが、簡単に生き残れる甘い世界じゃないぞ、ここは」
うわー、凄い的外れ。
冒険者は続ける。
「だからこそ俺達が新人を導いてやろうって事だ」
「……シノブ、リアーナ、ベルベッティア、行くわよ」
冒険者を無視して歩き出す。
「おいっ!!」
呼び掛けも無視。
創作物だとこの後に必ず一悶着あるからな。ふふんっ、ちょっと面白くなってきたぜ。
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