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鬼ごっこ編
非常事態と黒幕
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帝都第三十都市は川により二分されている。リアーナ達が周囲の鬼達を叩いているが、それも片一方だけ。川を挟んだ反対側からの鬼達はすでに都市へと到着していた。それをフレアとホーリーが防御魔法で防いでいるが、それも時間の問題か。
そんな中、フォリオからの報告。それはロザリンドが推察したアビスコの能力。
「ありえるぅぅぅぅぅっ!!」
思わず叫ぶ俺。
もちろん可能性の一つだが、そう考えれば色々と納得できる部分がある。
「……フォリオさん、ユリアンと相談して大丈夫ならアリエリと一緒にアビスコの所へ」
「一気に叩くつもりか?」
「ううん。多分、無理。それが本当ならアビスコは自傷でさらに強くなる。その為のアリエリ。でももしユリアンが無理と判断したらフォリオさんだけでもお願い」
今、アビスコの元にはリコリスとミツバが向かっている。
そこでキオ。
「シ、シノブさん!!」
「な、何、どうしたの!!?」
「ア、アルタイルさんのスケルトンが、お、鬼と戦っています!!」
「アルタイルえもん、裏切ってなかった!!」
やはり何か理由があったんだな。
「あたしは信じてたけど」
「包帯をリコリスのパンツにするつもりだったくせに……」
とにかくだ、鬼の対処への負担が減れば、リアーナやロザリンドもアビスコと戦える。これで何とかアビスコに対抗ができれば上手くいく。何か抜けている部分は無いか、シャーリーに言われた通り一から全てを考え直す。
その中でキオから常に戦況の情報が入る。
フォリオがアリエリと共にアビスコの元へと向かう。ユリアンは一人で戦線を維持する。
ヴイーヴルとベレントの戦いは拮抗。
ヴォルフラムとハリエットは罠を設置し、鬼の進行を妨害する。
リアーナとタカニャは都市周辺の鬼達を叩いて回る。
フレアとホーリーが鬼達の帝都への侵入を阻む。
アルタイルのスケルトンがアビスコ周辺の鬼と対峙する事により、ロザリンドを自由にする。
そしてアビスコと対峙するのはそのロザリンド。そしてビスマルク、ドレミド、タックルベリー、ミラン、リコリス、ミツバ。アビスコを圧倒していた。さらにそこへアリエリとフォリオが合流予定。
大丈夫。何処も抜けてはいない。
そこへ駆け回っていたベルベッティアが戻り、俺の肩に上った。
「シノブ」
「一応、今んトコは上手くいってるよ」
「そのようね。だけどここが手薄なのは気になるわ」
「まぁ、確かに。でもその為にフレアとホーリーだから」
実際にここで近接戦闘ができるのはキオのみ。だからこそフレアとホーリーの二人はここに留まり、防御魔法でアビスコ以外の侵入を許さない。
逆に考えて、ここから相手にやられる場合は……例えば防御魔法の内側、突然ここに鬼が現れた場合。まぁ、そんな事は無い……のか? 本当に?
その瞬間、違和感が大きくなる。
鬼達がその存在を大陸に知らしめる。
大それた事を言っている割に、俺の中ではその顔と印象が薄い。動機も行動もペラペラなような気がする。アビスコもベレントもだ。まるで指示されているような……
そこで戦いの直前、ユッテとのやり取り。
ベレントから何かメッセージがあるか聞いたら、ユッテは『無い』と答えた。ただベレントが全ての計画をしているのなら、それはやっぱり不自然じゃないか?
だがベレントが指示を受けている立場なら?
そう考えると全てがひっくり返る。
そして防御魔法の内側、そこに一人の鬼がいる。
「シャーリー!! 非常事態!!」
「了解!!」
すぐさまシャーリーは魔弾を頭上、真上に放つ。それは非常事態の合図。
「ベルベッティアは急いでフレアかホーリーを連れてきて!!」
その瞬間だった。
ドガンッ
岩の砕ける音に物見櫓が揺れた。俺はバランスを崩して尻餅。
「ベルベッティア、早く!!」
「わ、分かったわ!!」
ベルベッティアは物見櫓が飛び降り、駆け出した。
ドガンッ
もう一度衝撃。
物見櫓が崩れ落ちる。
「シノブさん!!」
キオが俺の手を取る。そしてそのまま物見櫓を飛び降りた。
「ああっ、マジ急に何なん!!?」
シャーリーも続く。
そして地面を転がり顔を上がれば、そこに無表情の彼女はいる。
金棒一本で石造りの物見櫓を物理で破壊する。
「私は勘が良い。だからそろそろだと思った」
「ユッテ……」
「気付いた?」
裏で全ての糸を引いていた黒幕はユッテ。
「シノブさん。ここは私が」
キオだった。
二本の剣を手に、ユッテの前に立つ。
「ミランと戦った時の私を想像しているのなら大間違い。そこを退いて」
ユッテが歩を進める。
「通しません」
「勝てないよ」
「通しません」
「じゃあ、力尽くで」
「絶対に通しません!!」
表情には強い決意が表れ、恐れなどは感じさせない。そんなキオの左目、カトブレパスの瞳が輝く。
「ほら、行くよ!!」
シャーリーが俺の手を引く。
「ダメ!! キオ、正面から戦わないで!!」
ユッテが全ての指示を出しているのなら、それはユッテが鬼の中で一番強いという事ではないのか? つまりベレントよりも強いという事。
「逃げるよ!!」
「ヒメ、キオの援護をお願い!!」
「お任せを!!」
服の下からにゅるんとコノハナサクヤヒメが飛び出すのだった。
★★★
これは後から聞いたみんなの様子と戦況。
空高く、真上に放たれた魔弾。それはシノブから非常事態の合図。
その際、ヴォルフラムとハリエットには大事な役割がある。その役割の為に上流へと向かうのだった。
そして非常事態の合図に対応するのはリアーナかロザリンド。
「タカさん、これからシノブちゃんの元に戻ります。多分、ロザリンドちゃんは戻れません」
ロザリンドはアビスコの対応で動けないだろう。だったらここはリアーナ自身という事。
案の定、魔弾の確認をしていたロザリンド達だが、ここからは人数を割けない。何故なら……
「そういう事なんだな」
ミランは呟く。
「自分で左目を潰すとかイカレてる」
呆れたように言うタックルベリー。
アビスコは自らの左目を潰していた。その途端に強さが跳ね上がる。同時にそれはアビスコが自らの能力を晒してきたという事。
「ベリーは下がって。まだ魔力は回復していないのでしょう?」
「……僕がいなくて大丈夫なのか?」
「当り前ですわ。ベリーは大きな仕事をした後なんだから少し休んでなさい」
リコリスは言う。
「はいはい、ご厚意に甘えて下がらせて貰うからな。でもまぁ、もっと早く言って欲しかった。殺す気か」
なんて軽口を叩くタックルベリー。魔力を消耗した状態で戦っていた。みんなは笑い、タックルベリーは下がるのだった。
当初の目的は周囲の鬼達を抑えてアビスコだけを誘い込む事。
現時点では、やはりアビスコを倒すのは難しい。一気に首を切り落としたかったが……アビスコが能力を晒したのは、ロザリンド達に自らの能力がバレている事を想定してだろう。
つまり首は簡単に落とせず、アビスコ自身は自傷によりさらに強くなる。ここは当初の予定通り、ロザリンド達はアビスコと戦いながら少しずつ後退する。
しかし周囲の鬼達は……
リアーナとタカニャがシノブの元に戻った為、付近の鬼達は森林を抜けて一斉に都市へと向かう。
「下がれ!! 退避しろ!!」
上流。基本的にユリアンの指示を聞かない帝国兵もあり、戦線の維持ができなくなっていた。こちらも鬼達が森林を抜けて丘陵地帯へと入る。
迫る鬼達に対抗する為のフレアとホーリーなのだが……
★★★
「みんな強かった。想像以上だった。殺してはいないから安心して」
ユッテに追い付かれる。
「ちょ、ちょっとシノブ、ど、どうすんのさ?」
シャーリーは小さく呟く。
「魔弾。例の合図を」
俺は小さく返す。
キオとコノハナサクヤヒメは十分に時間を稼いだ。しかしユッテの実力は想像以上だった。ベルベッティアが助けを呼びに駆けているが間に合わないだろう。
俺とシャーリーじゃ、この場のユッテには勝てない。もうこれしかない。
シャーリーは再び空へと魔弾を放つ。そして魔弾は空でクルクルと回転した。
「時間稼ぎ? でも無駄だと思う」
「どうして?」
「あなた達の目的は分かる。でも時間が掛かれば掛かる程、戦力的に私達が有利になる」
ふーん、やっぱりアビスコだけを誘い込む作戦は見抜かれてやがる。そして時間を掛ければ掛ける程に鬼達は迫り、それが難しくなる事も。
「確かに。でもね、これ時間稼ぎの為じゃないんだよ。これはあなた達を倒す為の作戦の合図」
「嘘。そんな方法があるなら最初から使うはず」
「この帝都第三十都市にも大きな被害が出るから。できれば使いたくなった」
「……」
「都市の中に川が流れる特殊な地形。それを私が利用しないと思う?」
都市に被害が出るような川の使い方。それは……
「……意図的に氾濫でもさせるつもり?」
俺はニヤリと笑うのだった。
そんな中、フォリオからの報告。それはロザリンドが推察したアビスコの能力。
「ありえるぅぅぅぅぅっ!!」
思わず叫ぶ俺。
もちろん可能性の一つだが、そう考えれば色々と納得できる部分がある。
「……フォリオさん、ユリアンと相談して大丈夫ならアリエリと一緒にアビスコの所へ」
「一気に叩くつもりか?」
「ううん。多分、無理。それが本当ならアビスコは自傷でさらに強くなる。その為のアリエリ。でももしユリアンが無理と判断したらフォリオさんだけでもお願い」
今、アビスコの元にはリコリスとミツバが向かっている。
そこでキオ。
「シ、シノブさん!!」
「な、何、どうしたの!!?」
「ア、アルタイルさんのスケルトンが、お、鬼と戦っています!!」
「アルタイルえもん、裏切ってなかった!!」
やはり何か理由があったんだな。
「あたしは信じてたけど」
「包帯をリコリスのパンツにするつもりだったくせに……」
とにかくだ、鬼の対処への負担が減れば、リアーナやロザリンドもアビスコと戦える。これで何とかアビスコに対抗ができれば上手くいく。何か抜けている部分は無いか、シャーリーに言われた通り一から全てを考え直す。
その中でキオから常に戦況の情報が入る。
フォリオがアリエリと共にアビスコの元へと向かう。ユリアンは一人で戦線を維持する。
ヴイーヴルとベレントの戦いは拮抗。
ヴォルフラムとハリエットは罠を設置し、鬼の進行を妨害する。
リアーナとタカニャは都市周辺の鬼達を叩いて回る。
フレアとホーリーが鬼達の帝都への侵入を阻む。
アルタイルのスケルトンがアビスコ周辺の鬼と対峙する事により、ロザリンドを自由にする。
そしてアビスコと対峙するのはそのロザリンド。そしてビスマルク、ドレミド、タックルベリー、ミラン、リコリス、ミツバ。アビスコを圧倒していた。さらにそこへアリエリとフォリオが合流予定。
大丈夫。何処も抜けてはいない。
そこへ駆け回っていたベルベッティアが戻り、俺の肩に上った。
「シノブ」
「一応、今んトコは上手くいってるよ」
「そのようね。だけどここが手薄なのは気になるわ」
「まぁ、確かに。でもその為にフレアとホーリーだから」
実際にここで近接戦闘ができるのはキオのみ。だからこそフレアとホーリーの二人はここに留まり、防御魔法でアビスコ以外の侵入を許さない。
逆に考えて、ここから相手にやられる場合は……例えば防御魔法の内側、突然ここに鬼が現れた場合。まぁ、そんな事は無い……のか? 本当に?
その瞬間、違和感が大きくなる。
鬼達がその存在を大陸に知らしめる。
大それた事を言っている割に、俺の中ではその顔と印象が薄い。動機も行動もペラペラなような気がする。アビスコもベレントもだ。まるで指示されているような……
そこで戦いの直前、ユッテとのやり取り。
ベレントから何かメッセージがあるか聞いたら、ユッテは『無い』と答えた。ただベレントが全ての計画をしているのなら、それはやっぱり不自然じゃないか?
だがベレントが指示を受けている立場なら?
そう考えると全てがひっくり返る。
そして防御魔法の内側、そこに一人の鬼がいる。
「シャーリー!! 非常事態!!」
「了解!!」
すぐさまシャーリーは魔弾を頭上、真上に放つ。それは非常事態の合図。
「ベルベッティアは急いでフレアかホーリーを連れてきて!!」
その瞬間だった。
ドガンッ
岩の砕ける音に物見櫓が揺れた。俺はバランスを崩して尻餅。
「ベルベッティア、早く!!」
「わ、分かったわ!!」
ベルベッティアは物見櫓が飛び降り、駆け出した。
ドガンッ
もう一度衝撃。
物見櫓が崩れ落ちる。
「シノブさん!!」
キオが俺の手を取る。そしてそのまま物見櫓を飛び降りた。
「ああっ、マジ急に何なん!!?」
シャーリーも続く。
そして地面を転がり顔を上がれば、そこに無表情の彼女はいる。
金棒一本で石造りの物見櫓を物理で破壊する。
「私は勘が良い。だからそろそろだと思った」
「ユッテ……」
「気付いた?」
裏で全ての糸を引いていた黒幕はユッテ。
「シノブさん。ここは私が」
キオだった。
二本の剣を手に、ユッテの前に立つ。
「ミランと戦った時の私を想像しているのなら大間違い。そこを退いて」
ユッテが歩を進める。
「通しません」
「勝てないよ」
「通しません」
「じゃあ、力尽くで」
「絶対に通しません!!」
表情には強い決意が表れ、恐れなどは感じさせない。そんなキオの左目、カトブレパスの瞳が輝く。
「ほら、行くよ!!」
シャーリーが俺の手を引く。
「ダメ!! キオ、正面から戦わないで!!」
ユッテが全ての指示を出しているのなら、それはユッテが鬼の中で一番強いという事ではないのか? つまりベレントよりも強いという事。
「逃げるよ!!」
「ヒメ、キオの援護をお願い!!」
「お任せを!!」
服の下からにゅるんとコノハナサクヤヒメが飛び出すのだった。
★★★
これは後から聞いたみんなの様子と戦況。
空高く、真上に放たれた魔弾。それはシノブから非常事態の合図。
その際、ヴォルフラムとハリエットには大事な役割がある。その役割の為に上流へと向かうのだった。
そして非常事態の合図に対応するのはリアーナかロザリンド。
「タカさん、これからシノブちゃんの元に戻ります。多分、ロザリンドちゃんは戻れません」
ロザリンドはアビスコの対応で動けないだろう。だったらここはリアーナ自身という事。
案の定、魔弾の確認をしていたロザリンド達だが、ここからは人数を割けない。何故なら……
「そういう事なんだな」
ミランは呟く。
「自分で左目を潰すとかイカレてる」
呆れたように言うタックルベリー。
アビスコは自らの左目を潰していた。その途端に強さが跳ね上がる。同時にそれはアビスコが自らの能力を晒してきたという事。
「ベリーは下がって。まだ魔力は回復していないのでしょう?」
「……僕がいなくて大丈夫なのか?」
「当り前ですわ。ベリーは大きな仕事をした後なんだから少し休んでなさい」
リコリスは言う。
「はいはい、ご厚意に甘えて下がらせて貰うからな。でもまぁ、もっと早く言って欲しかった。殺す気か」
なんて軽口を叩くタックルベリー。魔力を消耗した状態で戦っていた。みんなは笑い、タックルベリーは下がるのだった。
当初の目的は周囲の鬼達を抑えてアビスコだけを誘い込む事。
現時点では、やはりアビスコを倒すのは難しい。一気に首を切り落としたかったが……アビスコが能力を晒したのは、ロザリンド達に自らの能力がバレている事を想定してだろう。
つまり首は簡単に落とせず、アビスコ自身は自傷によりさらに強くなる。ここは当初の予定通り、ロザリンド達はアビスコと戦いながら少しずつ後退する。
しかし周囲の鬼達は……
リアーナとタカニャがシノブの元に戻った為、付近の鬼達は森林を抜けて一斉に都市へと向かう。
「下がれ!! 退避しろ!!」
上流。基本的にユリアンの指示を聞かない帝国兵もあり、戦線の維持ができなくなっていた。こちらも鬼達が森林を抜けて丘陵地帯へと入る。
迫る鬼達に対抗する為のフレアとホーリーなのだが……
★★★
「みんな強かった。想像以上だった。殺してはいないから安心して」
ユッテに追い付かれる。
「ちょ、ちょっとシノブ、ど、どうすんのさ?」
シャーリーは小さく呟く。
「魔弾。例の合図を」
俺は小さく返す。
キオとコノハナサクヤヒメは十分に時間を稼いだ。しかしユッテの実力は想像以上だった。ベルベッティアが助けを呼びに駆けているが間に合わないだろう。
俺とシャーリーじゃ、この場のユッテには勝てない。もうこれしかない。
シャーリーは再び空へと魔弾を放つ。そして魔弾は空でクルクルと回転した。
「時間稼ぎ? でも無駄だと思う」
「どうして?」
「あなた達の目的は分かる。でも時間が掛かれば掛かる程、戦力的に私達が有利になる」
ふーん、やっぱりアビスコだけを誘い込む作戦は見抜かれてやがる。そして時間を掛ければ掛ける程に鬼達は迫り、それが難しくなる事も。
「確かに。でもね、これ時間稼ぎの為じゃないんだよ。これはあなた達を倒す為の作戦の合図」
「嘘。そんな方法があるなら最初から使うはず」
「この帝都第三十都市にも大きな被害が出るから。できれば使いたくなった」
「……」
「都市の中に川が流れる特殊な地形。それを私が利用しないと思う?」
都市に被害が出るような川の使い方。それは……
「……意図的に氾濫でもさせるつもり?」
俺はニヤリと笑うのだった。
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