124 / 231
冒険編
旅の終わり
しおりを挟む
翌日のお昼頃。荷物をまとめた俺たちは、最後の挨拶をするためセシルたちと向かい合っていた。
「エイルくん。今回は本当にありがとう。君たちのおかげでこの国は救われた。国の代表として君に深い感謝を」
ケイリーがそう言って頭を下げると、セシルやペイルも頭を下げ、俺たちに感謝の気持ちを伝えてくる。
「気にしないでください。俺はヒュドラと戦いたかっただけですから。国が助かったのはそのついでだと思ってくれればいいです」
「はは。君は最後までブレないな。そうだ、最後にこれを持って行ってくれ」
ケイリーはそう言って苦笑いをした後、懐から綺麗な紋章が彫られたブローチを取り出す。
「これは?」
「この国に入るための許可証みたいなものだ。また来た時には門の前でこれを見せてくれ。そうすれば、私の客として丁重に扱われる。それと、これは我々王族の誓いでもある」
「誓いですか」
「あぁ。我々王族は君が困った時、何があろうと全力で助けるという誓いだ。この誓いでは、例え我々の命が失われようとも、何よりも君を優先して助ける。そんな誓いだよ」
「うーん。何だか重いですね」
「はは。まぁそんなに深く考えないでくれ。ただ私たちがそれだけ君に感謝しているというだけだ。是非とも受け取ってくれ」
「…はぁ。わかりました」
俺はケイリーが引く気がないことを察すると、彼からブローチをもらい、それをストレージへとしまう。
すると、今度はセシルが前に出てくると、彼女は笑顔で俺に話しかけてきた。
「エイルさん。シュヴィのこと、どうかよろしくお願いしますね。この子はドジだし少し抜けているところはありますが、実力は確かなものを持っています。なのであまり迷惑はかけないと思います」
「ちょっと、お母さん!」
シュヴィーナは母親に言われた言葉が恥ずかしかったのか、顔を赤くしながら突然大きな声を出してセシルに詰め寄る。
「まぁ、こうなった以上はほどほどに面倒は見ますよ。あとは彼女次第ですが」
「えぇ。それで十分です」
「それじゃあ、俺たちはそろそろ」
俺はそう言って地面に置いていたバッグを手に持つと、フィエラとシュヴィーナに視線を向ける。
「わかりました。どうかお元気で。またいらしてくださいね」
「ありがとうございます」
こうしてセシルたちに見送られた俺たちは、来た時と同じように東門から国をでて次の目的地へと向かう。
「さてと。帰るか」
次の目的地は帝国にある自分の領地で、その後はいよいよシュゼット帝国学園へと向かうことになる。
「ふふ。これから何が起こるのか本当に楽しみだな」
俺はすっかり変わってしまった今回の人生に疑問を抱きながらも、逆に過去とは全く違う今の状況が楽しくて仕方がなかった。
こうして俺は約二年ぶりとなるヴァレンタイン公爵領へと戻り、シュゼット帝国学園へと向かうための準備を進めるのであった。
~side魔族~
時は少し遡り、ルイスたちが魔導国を出て少し経った頃。
魔導国の王城から魔族国家インペリアルへと戻ってきた男は、身なりを整えてから自身の主人に会いに向かった。
「失礼致します。ウィルエムです」
「入れ」
自身をウィルエムと名乗ったのは、魔導国で国王のそばにいた男であり、ルイスが自分の中にある謎の力の正体を知るために泳がせた男でもあった。
「ただいま戻りました」
ウィルエムが部屋の中へと入ると、そこには短く切り揃えられた赤い髪に褐色の肌、そして獣のように鋭い目をした男がおり、その男はワインを片手に椅子に座りながら寛いでいた。
「どうした?予定より帰ってくるのが早いな」
「申し訳ございません。実は想定外の事態が起きまして」
「あ?それはなんだ?」
男はウィルエムを鋭く睨みつけると、それだけで部屋の空気が一気に重くなり、長年この男と一緒にいるウィルエムですら冷や汗を流す。
「はい。それが、バギラ様より仰せつかった王族の支配および賢者の子孫を滅ぼす作戦を行なっていたのですが、あと少しというところで1人の人間に邪魔をされてしまいました」
ウィルエムが報告を終えた瞬間、彼の顔の横を何かが通り過ぎ、後ろの扉でグラスが割れるような音が部屋に響いた。
「おい、もう一度言ってみろ。今なんて言った?」
「人間に…邪魔をされた結果、今回の作戦は失敗に終わりました」
「おいおい。人間ごときに邪魔をされただと?そりゃあなんの冗談だ」
「申し訳ございません。ですが、それよりも得られるものがございました」
バギラと呼ばれた男の放つ殺気に冷や汗が止まらないウィルエムではあったが、それでも何とか気を失わずに報告を続ける。
「実はその人間についてなのですが、どうやらバギラ様たちと同じ力を持っているようでした。おそらくあれは、未だ空席だったあの力だと思われます」
「なんだと?それは本当か?」
先ほどまで機嫌の悪かったバギラであったが、ウィルエムからの報告で全てがどうでも良くなり、話の真偽を尋ねる。
「本当でございます。バギラ様たちのお力を近くで見てきた私が間違えるはずがありません。あれは間違いなく…」
「はは。あっはははは!そうか!ついに見つかったか!くはは!」
バギラは顔に手を当てながら肩を振るわせてその後も笑い続けると、しばらくしてようやく落ち着きウィルエムへと話しかける。
「それで?その人間をお前はどう見た?」
「対応によっては我々側に付いてもらえるかもしれません。魔導国の国王にも容赦ありませんでしたし、同族である人間に興味が無いように思えました。
なので、まずは勧誘をしてみるのもよろしいかと。
また、まだ能力の方は制御が上手くできていないようで、力の流れや扱いに無駄がございました」
「なるほど。随分と面白そうな人間じゃないか」
「いかが致しますか?」
「そうだな…」
バギラは腕を組みながらしばらく考え込むと、閉じていた目を開いてウィルエムに指示を出す。
「とりあえず今は放置でいい。もう少し様子を見ることにしよう。ウィルエム」
「はっ!」
「お前に次の任務を命じる。その人間を監視しろ。どんな性格か、強さはどうか、弱点や取引に使えそうな情報も全て見つけ出せ」
「かしこまりました。ただ、バレた場合にはどうしますか?」
「その時点で任務を放棄し帰ってこい。命より情報の方が大事だからな」
「かしこまりました」
ウィルエムはそう言って一礼してから部屋を出ていくと、部屋に残ったバギラはニヤリと笑った。
「これから楽しくなりそうだな」
ウィルエムに任せていた作戦とは、魔王を復活させるために魔法使いが多い魔導国の国民全員を贄にするというもので、まずはその作戦で邪魔になるであろう初代賢者の一族を国王を使って滅亡させるというものであった。
しかし、その作戦はルイスの登場により失敗に終わったわけだが、それよりも魔族としては得られるものの方が大きかった。
そして、バギラはついに魔族の全員が待ち望んでいた最後の1人が見つかったことに心を躍らせ、これから訪れるであろう未来を予想しながら新しいグラスに入れたワインを楽しむのであった。
~side???~
それは何もない白い部屋の中で、ルイスの行動を観察していた。
「うーん?なんかおかしいなぁ?ルイスくんがヒュドラを倒しちゃったよ?エルフの国も滅びなかったなぁ」
それは何もない空間で浮きながら、考えるようにくるくると回り始めた。
「なんか、前にも似たようなことがあったよねぇ?もしかして、誰かがボクのルイスくんに何かしたのかな?」
帝国に向かっているルイスを眺めながら、それは色々な可能性について考える。
「きゃはは!!まぁいっか!これはこれで楽しそうだし、今回のルイスくんがどんな表情を見せてくれるのか楽しみだもんね!あぁ…早く会いたいなぁ」
それはまるで恋する乙女のように恍惚とした表情でルイスを眺め続けると、今度は近くにいるフィエラたちのことを冷え切った表情で睨む。
「でも、やっぱり女の子は邪魔だよね~。何とかしないとなぁ。ルイスくんにはボクだけがいればいいんだから」
ルイスを眺めることをやめたそれは、まずはフィエラたちを消すことに決め、そのための準備を始める。
こうして、様々な思惑が渦巻く中、いよいよルイスと主人公の再会が近づくのであった。
「エイルくん。今回は本当にありがとう。君たちのおかげでこの国は救われた。国の代表として君に深い感謝を」
ケイリーがそう言って頭を下げると、セシルやペイルも頭を下げ、俺たちに感謝の気持ちを伝えてくる。
「気にしないでください。俺はヒュドラと戦いたかっただけですから。国が助かったのはそのついでだと思ってくれればいいです」
「はは。君は最後までブレないな。そうだ、最後にこれを持って行ってくれ」
ケイリーはそう言って苦笑いをした後、懐から綺麗な紋章が彫られたブローチを取り出す。
「これは?」
「この国に入るための許可証みたいなものだ。また来た時には門の前でこれを見せてくれ。そうすれば、私の客として丁重に扱われる。それと、これは我々王族の誓いでもある」
「誓いですか」
「あぁ。我々王族は君が困った時、何があろうと全力で助けるという誓いだ。この誓いでは、例え我々の命が失われようとも、何よりも君を優先して助ける。そんな誓いだよ」
「うーん。何だか重いですね」
「はは。まぁそんなに深く考えないでくれ。ただ私たちがそれだけ君に感謝しているというだけだ。是非とも受け取ってくれ」
「…はぁ。わかりました」
俺はケイリーが引く気がないことを察すると、彼からブローチをもらい、それをストレージへとしまう。
すると、今度はセシルが前に出てくると、彼女は笑顔で俺に話しかけてきた。
「エイルさん。シュヴィのこと、どうかよろしくお願いしますね。この子はドジだし少し抜けているところはありますが、実力は確かなものを持っています。なのであまり迷惑はかけないと思います」
「ちょっと、お母さん!」
シュヴィーナは母親に言われた言葉が恥ずかしかったのか、顔を赤くしながら突然大きな声を出してセシルに詰め寄る。
「まぁ、こうなった以上はほどほどに面倒は見ますよ。あとは彼女次第ですが」
「えぇ。それで十分です」
「それじゃあ、俺たちはそろそろ」
俺はそう言って地面に置いていたバッグを手に持つと、フィエラとシュヴィーナに視線を向ける。
「わかりました。どうかお元気で。またいらしてくださいね」
「ありがとうございます」
こうしてセシルたちに見送られた俺たちは、来た時と同じように東門から国をでて次の目的地へと向かう。
「さてと。帰るか」
次の目的地は帝国にある自分の領地で、その後はいよいよシュゼット帝国学園へと向かうことになる。
「ふふ。これから何が起こるのか本当に楽しみだな」
俺はすっかり変わってしまった今回の人生に疑問を抱きながらも、逆に過去とは全く違う今の状況が楽しくて仕方がなかった。
こうして俺は約二年ぶりとなるヴァレンタイン公爵領へと戻り、シュゼット帝国学園へと向かうための準備を進めるのであった。
~side魔族~
時は少し遡り、ルイスたちが魔導国を出て少し経った頃。
魔導国の王城から魔族国家インペリアルへと戻ってきた男は、身なりを整えてから自身の主人に会いに向かった。
「失礼致します。ウィルエムです」
「入れ」
自身をウィルエムと名乗ったのは、魔導国で国王のそばにいた男であり、ルイスが自分の中にある謎の力の正体を知るために泳がせた男でもあった。
「ただいま戻りました」
ウィルエムが部屋の中へと入ると、そこには短く切り揃えられた赤い髪に褐色の肌、そして獣のように鋭い目をした男がおり、その男はワインを片手に椅子に座りながら寛いでいた。
「どうした?予定より帰ってくるのが早いな」
「申し訳ございません。実は想定外の事態が起きまして」
「あ?それはなんだ?」
男はウィルエムを鋭く睨みつけると、それだけで部屋の空気が一気に重くなり、長年この男と一緒にいるウィルエムですら冷や汗を流す。
「はい。それが、バギラ様より仰せつかった王族の支配および賢者の子孫を滅ぼす作戦を行なっていたのですが、あと少しというところで1人の人間に邪魔をされてしまいました」
ウィルエムが報告を終えた瞬間、彼の顔の横を何かが通り過ぎ、後ろの扉でグラスが割れるような音が部屋に響いた。
「おい、もう一度言ってみろ。今なんて言った?」
「人間に…邪魔をされた結果、今回の作戦は失敗に終わりました」
「おいおい。人間ごときに邪魔をされただと?そりゃあなんの冗談だ」
「申し訳ございません。ですが、それよりも得られるものがございました」
バギラと呼ばれた男の放つ殺気に冷や汗が止まらないウィルエムではあったが、それでも何とか気を失わずに報告を続ける。
「実はその人間についてなのですが、どうやらバギラ様たちと同じ力を持っているようでした。おそらくあれは、未だ空席だったあの力だと思われます」
「なんだと?それは本当か?」
先ほどまで機嫌の悪かったバギラであったが、ウィルエムからの報告で全てがどうでも良くなり、話の真偽を尋ねる。
「本当でございます。バギラ様たちのお力を近くで見てきた私が間違えるはずがありません。あれは間違いなく…」
「はは。あっはははは!そうか!ついに見つかったか!くはは!」
バギラは顔に手を当てながら肩を振るわせてその後も笑い続けると、しばらくしてようやく落ち着きウィルエムへと話しかける。
「それで?その人間をお前はどう見た?」
「対応によっては我々側に付いてもらえるかもしれません。魔導国の国王にも容赦ありませんでしたし、同族である人間に興味が無いように思えました。
なので、まずは勧誘をしてみるのもよろしいかと。
また、まだ能力の方は制御が上手くできていないようで、力の流れや扱いに無駄がございました」
「なるほど。随分と面白そうな人間じゃないか」
「いかが致しますか?」
「そうだな…」
バギラは腕を組みながらしばらく考え込むと、閉じていた目を開いてウィルエムに指示を出す。
「とりあえず今は放置でいい。もう少し様子を見ることにしよう。ウィルエム」
「はっ!」
「お前に次の任務を命じる。その人間を監視しろ。どんな性格か、強さはどうか、弱点や取引に使えそうな情報も全て見つけ出せ」
「かしこまりました。ただ、バレた場合にはどうしますか?」
「その時点で任務を放棄し帰ってこい。命より情報の方が大事だからな」
「かしこまりました」
ウィルエムはそう言って一礼してから部屋を出ていくと、部屋に残ったバギラはニヤリと笑った。
「これから楽しくなりそうだな」
ウィルエムに任せていた作戦とは、魔王を復活させるために魔法使いが多い魔導国の国民全員を贄にするというもので、まずはその作戦で邪魔になるであろう初代賢者の一族を国王を使って滅亡させるというものであった。
しかし、その作戦はルイスの登場により失敗に終わったわけだが、それよりも魔族としては得られるものの方が大きかった。
そして、バギラはついに魔族の全員が待ち望んでいた最後の1人が見つかったことに心を躍らせ、これから訪れるであろう未来を予想しながら新しいグラスに入れたワインを楽しむのであった。
~side???~
それは何もない白い部屋の中で、ルイスの行動を観察していた。
「うーん?なんかおかしいなぁ?ルイスくんがヒュドラを倒しちゃったよ?エルフの国も滅びなかったなぁ」
それは何もない空間で浮きながら、考えるようにくるくると回り始めた。
「なんか、前にも似たようなことがあったよねぇ?もしかして、誰かがボクのルイスくんに何かしたのかな?」
帝国に向かっているルイスを眺めながら、それは色々な可能性について考える。
「きゃはは!!まぁいっか!これはこれで楽しそうだし、今回のルイスくんがどんな表情を見せてくれるのか楽しみだもんね!あぁ…早く会いたいなぁ」
それはまるで恋する乙女のように恍惚とした表情でルイスを眺め続けると、今度は近くにいるフィエラたちのことを冷え切った表情で睨む。
「でも、やっぱり女の子は邪魔だよね~。何とかしないとなぁ。ルイスくんにはボクだけがいればいいんだから」
ルイスを眺めることをやめたそれは、まずはフィエラたちを消すことに決め、そのための準備を始める。
こうして、様々な思惑が渦巻く中、いよいよルイスと主人公の再会が近づくのであった。
0
お気に入りに追加
255
あなたにおすすめの小説
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
雪月 夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
家ごと異世界ライフ
ねむたん
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!
小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします
藤なごみ
ファンタジー
※2024年10月下旬に、第2巻刊行予定です
2024年6月中旬に第一巻が発売されます
2024年6月16日出荷、19日販売となります
発売に伴い、題名を「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、元気いっぱいに無自覚チートで街の人を笑顔にします~」→「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします~」
中世ヨーロッパに似ているようで少し違う世界。
数少ないですが魔法使いがが存在し、様々な魔導具も生産され、人々の生活を支えています。
また、未開発の土地も多く、数多くの冒険者が活動しています
この世界のとある地域では、シェルフィード王国とタターランド帝国という二つの国が争いを続けています
戦争を行る理由は様ながら長年戦争をしては停戦を繰り返していて、今は辛うじて平和な時が訪れています
そんな世界の田舎で、男の子は産まれました
男の子の両親は浪費家で、親の資産を一気に食いつぶしてしまい、あろうことかお金を得るために両親は行商人に幼い男の子を売ってしまいました
男の子は行商人に連れていかれながら街道を進んでいくが、ここで行商人一行が盗賊に襲われます
そして盗賊により行商人一行が殺害される中、男の子にも命の危険が迫ります
絶体絶命の中、男の子の中に眠っていた力が目覚めて……
この物語は、男の子が各地を旅しながら自分というものを探すものです
各地で出会う人との繋がりを通じて、男の子は少しずつ成長していきます
そして、自分の中にある魔法の力と向かいながら、色々な事を覚えていきます
カクヨム様と小説家になろう様にも投稿しております
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
全能で楽しく公爵家!!
山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。
未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう!
転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。
スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。
※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。
※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。
のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる