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冒険編
クラス
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試験が始まってから30分程が経った頃、ようやくクラス分けの試験が半分ほど終わる。
今のところハミルが放った魔法を防いだり避けたりしながら最後まで耐えられたのは15人中3人で、他の生徒たちは防ごうとするが魔法の詠唱が間に合わなかったり、魔力の練り方が甘くて防ぎ切れずに被弾していた。
「次、エイル」
「はい」
最初に呼ばれたのは俺で、3人のもとから離れてハミルの方へと向かい、彼と向かい合う形で立つ。
「あぁ。君がエイルくんか。君のことは学園長から聞いているよ。君はSクラスが確定しているからこの試験は受けなくてもいいんだけど、どうする?」
「そうですね。せっかくなのでお手合わせ願います」
「了解。じゃあさっそく始めるよ」
俺とハミルは指定された位置まで下がると、お互い魔力を練りながら開始の合図を待つ。
「それではこれより、エイル対ハミルの試験を始めます。双方怪我には気をつけるように。では…はじめ!」
「それじゃまずは、『火球』」
ハミルは開始の合図を聞くと、まずは様子見のつもりなのかだいぶ手を抜いた火球を放つ。
「『火球』」
それに対して、俺は水属性魔法で迎え撃つのではなく、同属性である火球で相殺する。
「わーお。凄いね。同属性で相殺するのは結構難しいはずなんだけど」
彼の言う通り、普通は同じ魔法で相手の魔法を綺麗に相殺することはかなり難しい。
魔力量が少なければ相手の魔法に飲み込まれてしまうし、逆に多ければ反対のことが起きる。
そのため同じ魔法で綺麗に相殺する場合、相手が魔法を使用する時にどれだけ魔力を込めたかを正確に理解し、同量の魔力を込めて魔法をぶつけなければならないのだ。
「なるほどねぇ。学園長が君を気に入った理由が分かったよ。なら、もう少し本気で行こうかな」
ハミルはそう言うと、火槍や水刃、そして最後に炎爆を放つ。
俺はそれらを全て最初と同様の方法で打ち消すと、ハミルが少し引き攣った顔で俺の方を見ていた。
「君、凄いね。炎爆は爆発系統の魔法だから相殺するのはかなり難しいはずなんだけど…君、この学園に通う意味ある?」
「学園長にも同じことを言われましたね」
「は、はは。だよね…まぁいいや。もう時間だし、終わりにしよう」
「ありがとうございました」
ハミルにお礼を言った後、俺はフィエラたちのもとへと戻り、壁を背にして座る。
「次、フィエラ」
次に呼ばれたのはフィエラで、彼女がハミルの前に立つとイーリが話しかける。
「あなたが獣人のフィエラですね。私たちは獣人だからと差別はしませんので、緊張せずにやってください」
「わかりました」
イーリはフィエラに一声かけた後、元の位置に戻って試験の開始を合図する。
「じゃあ、さっそくいくよ。『火球』」
ハミルはこれまでと同様に、まずはフィエラの力量を測るために火球を放つ。
「ふっ!」
それに対してフィエラは身体強化を使うと、入学試験の時のように拳を打ち出す。
すると、拳圧によって生み出された風が火球に衝突し、相殺する形で火球が消えた。
「え、まじで?魔法ってそうやって消せるものなの?」
ハミルは少し驚いた様子を見せた後、続けて火球や火槍を何個かまとめて放つが、フィエラはそれらを全て避けながら突き進むと、ハミルの目の前で拳を寸止めする。
距離を詰められた彼は、これ以上は無理だと判断したのか、両手を上げて降参のポーズを取った。
「わ、わぁ~。僕、自信無くしそう…」
ハミルは初級の魔法とはいえ、魔法を拳圧のみで防がれ、その後も全ての魔法を避けられてカウンターを貰いそうになったことにショックを受けたようだった。
それから少し間をあけて呼ばれたのがソニアで、彼女は初めて魔法を使った時よりもよりスムーズに魔法を使用できるようになっており、闇魔法で壁を作ったりしながらハミルからの攻撃を見事に全て防いで見せた。
そして最後に呼ばれたのがシュヴィーナで、彼女はドーナを召喚すると、ハミルの魔法を全て植物魔法で対処していく。
普通であれば植物は火に弱いため、ドーナが使う植物魔法とは相性が悪そうに見えるが、火に強く燃えにくい植物を使っているのか全く火で燃える気配はなく、迫り来る火球を叩き落としていた。
「そ、そんな…」
ハミルはドーナの操る植物に魔法を打ち落とされたのがよほどショックだったのか、地面に手をついて項垂れてしまう。
「いーりぃ~、ぼくもうこの試験辞めてもいい?メンタルがしんどい…」
「安心しなさい、ハミル。試験はこの子で終わりです」
落ち込むハミルに対し、イーリは全く慰めることなどせず淡々と試験の終わりを告げると、俺たちを集めて話し始める。
「これにて試験は終了となります。クラス分けの結果は明日の朝、学園に入る前に受付で担当の者に確認してください。
自分のクラスを確認後は、各々指定されたクラスへと向かい、クラス担任の指示に従うようお願いいたします。
以上で説明は終わりますが、何か質問はありますか?……無いようなので、これにて本日は終わります。お疲れ様でした」
イーリはそう言うと、いまだ落ち込んでいるハミルの襟首を掴み、ズルズルと引き摺りながら訓練場から出ていった。
「俺たちも帰るか」
「ん。わかった」
その後、俺たちは特に寄りたいところや予定もなかったため、4人でソニアのおすすめのお店で食事をした後、ソニアと別れて宿屋へと戻るのであった。
翌日になると、俺たちは学園へと向かい、昨日イーリから指示された通り受付でクラスを確認していく。
「おはようございます。クラスの確認をしたいんですが」
「おはようございます。クラスの確認ですね。お名前を教えていただけますか?」
「エイル、フィエラ、シュヴィーナの3人です」
「かしこまりました。少々お待ちください」
受付の女性はそう言うと、俺らの名前とクラスが書かれているらしき紙に目を通していく。
「お待たせいたしました。3人は全員Sクラスとなります。教室の場所は学園内に入った後、廊下を右に行っていただくと初等科のクラスが並んでおります。
一番手前がEクラスとなっており、一番奥がSクラスです」
「わかりました。ありがとうございます」
「いえ。頑張ってくださいね」
受付の女性にお礼を言った後、俺たちは教えられた教室へと続く廊下を歩いていく。
「それにしても、フィエラもSクラスとはな」
「ん。びっくり」
「本当ね。魔法が使えないのにどうしてなのかしら」
てっきりフィエラは魔法が使えないので下の方のクラスかと思っていたが、俺らと同じクラスだったことには素直に驚いた。
そして、教室の扉を開けて中に入ると、俺たちの方へと一斉に視線が集まる。
教室の作りは教師が立つであろう場所を中心に扇状に広がっており、後ろの人も見やすいように机が階段状に並んでいた。
中にいた生徒の数は20人ほどで、男女が半々といった感じだった。
彼らの視線には俺らの実力を測ろうとするものや獣人であるフィエラに嫌悪感を感じているもの、あとはどこか興味深げに見てくるものもあった。
「あ!おはよう!」
そんな中、すでに教室に来て前の方に座っていたソニアは、俺たちを見つけると席を立って駆け寄ってくる。
「おはよう」
「おはよ、ソニア」
「おはよう。ソニアも同じクラスだったのね」
「うん。昨日の試験でハミル先生の魔法を最後まで防げた子はみんなSクラスになったみたいよ。ほら、あそこに他の3人もいるでしょ?」
ソニアに言われて教室内を見渡してみると、確かに俺ら以外にも昨日の試験で何とかハミルの魔法を3分間防いだ生徒たちが席に座っていた。
「なるほど。だからフィエラもこのクラスなのか」
「それもあるけど、Sクラスって少し特殊でね?基礎となる指定された授業を受けさえすれば、あとは自由に勉強したりして良いことになってるの。
だから多分だけど、フィエラは無属性以外の魔法を使うことはできないし、基礎の授業以外は自由にして良いっていうことだと思うわ」
(なるほどな。ということは、学園長あたりが気を利かせてくれた感じかな)
「とりあえず席につかない?席は自由みたいだし、一緒に座りましょう」
ソニアにそう言われた俺たちは、教室の入り口から離れて彼女が先ほどまで座っていた席の近くに座ろうとするが、そんな俺たちに近づいてくる5人の男女がいた。
「おい、お前ら!!」
俺は声がした方を振り向くと、そこには先ほどフィエラを蔑んだ目で見ていた子たちがこちらを睨んでいた。
この瞬間、俺はまた面倒ごとに巻き込まれそうな予感がし、一気に疲労感と怠さで宿屋に帰りたくなるのであった。
今のところハミルが放った魔法を防いだり避けたりしながら最後まで耐えられたのは15人中3人で、他の生徒たちは防ごうとするが魔法の詠唱が間に合わなかったり、魔力の練り方が甘くて防ぎ切れずに被弾していた。
「次、エイル」
「はい」
最初に呼ばれたのは俺で、3人のもとから離れてハミルの方へと向かい、彼と向かい合う形で立つ。
「あぁ。君がエイルくんか。君のことは学園長から聞いているよ。君はSクラスが確定しているからこの試験は受けなくてもいいんだけど、どうする?」
「そうですね。せっかくなのでお手合わせ願います」
「了解。じゃあさっそく始めるよ」
俺とハミルは指定された位置まで下がると、お互い魔力を練りながら開始の合図を待つ。
「それではこれより、エイル対ハミルの試験を始めます。双方怪我には気をつけるように。では…はじめ!」
「それじゃまずは、『火球』」
ハミルは開始の合図を聞くと、まずは様子見のつもりなのかだいぶ手を抜いた火球を放つ。
「『火球』」
それに対して、俺は水属性魔法で迎え撃つのではなく、同属性である火球で相殺する。
「わーお。凄いね。同属性で相殺するのは結構難しいはずなんだけど」
彼の言う通り、普通は同じ魔法で相手の魔法を綺麗に相殺することはかなり難しい。
魔力量が少なければ相手の魔法に飲み込まれてしまうし、逆に多ければ反対のことが起きる。
そのため同じ魔法で綺麗に相殺する場合、相手が魔法を使用する時にどれだけ魔力を込めたかを正確に理解し、同量の魔力を込めて魔法をぶつけなければならないのだ。
「なるほどねぇ。学園長が君を気に入った理由が分かったよ。なら、もう少し本気で行こうかな」
ハミルはそう言うと、火槍や水刃、そして最後に炎爆を放つ。
俺はそれらを全て最初と同様の方法で打ち消すと、ハミルが少し引き攣った顔で俺の方を見ていた。
「君、凄いね。炎爆は爆発系統の魔法だから相殺するのはかなり難しいはずなんだけど…君、この学園に通う意味ある?」
「学園長にも同じことを言われましたね」
「は、はは。だよね…まぁいいや。もう時間だし、終わりにしよう」
「ありがとうございました」
ハミルにお礼を言った後、俺はフィエラたちのもとへと戻り、壁を背にして座る。
「次、フィエラ」
次に呼ばれたのはフィエラで、彼女がハミルの前に立つとイーリが話しかける。
「あなたが獣人のフィエラですね。私たちは獣人だからと差別はしませんので、緊張せずにやってください」
「わかりました」
イーリはフィエラに一声かけた後、元の位置に戻って試験の開始を合図する。
「じゃあ、さっそくいくよ。『火球』」
ハミルはこれまでと同様に、まずはフィエラの力量を測るために火球を放つ。
「ふっ!」
それに対してフィエラは身体強化を使うと、入学試験の時のように拳を打ち出す。
すると、拳圧によって生み出された風が火球に衝突し、相殺する形で火球が消えた。
「え、まじで?魔法ってそうやって消せるものなの?」
ハミルは少し驚いた様子を見せた後、続けて火球や火槍を何個かまとめて放つが、フィエラはそれらを全て避けながら突き進むと、ハミルの目の前で拳を寸止めする。
距離を詰められた彼は、これ以上は無理だと判断したのか、両手を上げて降参のポーズを取った。
「わ、わぁ~。僕、自信無くしそう…」
ハミルは初級の魔法とはいえ、魔法を拳圧のみで防がれ、その後も全ての魔法を避けられてカウンターを貰いそうになったことにショックを受けたようだった。
それから少し間をあけて呼ばれたのがソニアで、彼女は初めて魔法を使った時よりもよりスムーズに魔法を使用できるようになっており、闇魔法で壁を作ったりしながらハミルからの攻撃を見事に全て防いで見せた。
そして最後に呼ばれたのがシュヴィーナで、彼女はドーナを召喚すると、ハミルの魔法を全て植物魔法で対処していく。
普通であれば植物は火に弱いため、ドーナが使う植物魔法とは相性が悪そうに見えるが、火に強く燃えにくい植物を使っているのか全く火で燃える気配はなく、迫り来る火球を叩き落としていた。
「そ、そんな…」
ハミルはドーナの操る植物に魔法を打ち落とされたのがよほどショックだったのか、地面に手をついて項垂れてしまう。
「いーりぃ~、ぼくもうこの試験辞めてもいい?メンタルがしんどい…」
「安心しなさい、ハミル。試験はこの子で終わりです」
落ち込むハミルに対し、イーリは全く慰めることなどせず淡々と試験の終わりを告げると、俺たちを集めて話し始める。
「これにて試験は終了となります。クラス分けの結果は明日の朝、学園に入る前に受付で担当の者に確認してください。
自分のクラスを確認後は、各々指定されたクラスへと向かい、クラス担任の指示に従うようお願いいたします。
以上で説明は終わりますが、何か質問はありますか?……無いようなので、これにて本日は終わります。お疲れ様でした」
イーリはそう言うと、いまだ落ち込んでいるハミルの襟首を掴み、ズルズルと引き摺りながら訓練場から出ていった。
「俺たちも帰るか」
「ん。わかった」
その後、俺たちは特に寄りたいところや予定もなかったため、4人でソニアのおすすめのお店で食事をした後、ソニアと別れて宿屋へと戻るのであった。
翌日になると、俺たちは学園へと向かい、昨日イーリから指示された通り受付でクラスを確認していく。
「おはようございます。クラスの確認をしたいんですが」
「おはようございます。クラスの確認ですね。お名前を教えていただけますか?」
「エイル、フィエラ、シュヴィーナの3人です」
「かしこまりました。少々お待ちください」
受付の女性はそう言うと、俺らの名前とクラスが書かれているらしき紙に目を通していく。
「お待たせいたしました。3人は全員Sクラスとなります。教室の場所は学園内に入った後、廊下を右に行っていただくと初等科のクラスが並んでおります。
一番手前がEクラスとなっており、一番奥がSクラスです」
「わかりました。ありがとうございます」
「いえ。頑張ってくださいね」
受付の女性にお礼を言った後、俺たちは教えられた教室へと続く廊下を歩いていく。
「それにしても、フィエラもSクラスとはな」
「ん。びっくり」
「本当ね。魔法が使えないのにどうしてなのかしら」
てっきりフィエラは魔法が使えないので下の方のクラスかと思っていたが、俺らと同じクラスだったことには素直に驚いた。
そして、教室の扉を開けて中に入ると、俺たちの方へと一斉に視線が集まる。
教室の作りは教師が立つであろう場所を中心に扇状に広がっており、後ろの人も見やすいように机が階段状に並んでいた。
中にいた生徒の数は20人ほどで、男女が半々といった感じだった。
彼らの視線には俺らの実力を測ろうとするものや獣人であるフィエラに嫌悪感を感じているもの、あとはどこか興味深げに見てくるものもあった。
「あ!おはよう!」
そんな中、すでに教室に来て前の方に座っていたソニアは、俺たちを見つけると席を立って駆け寄ってくる。
「おはよう」
「おはよ、ソニア」
「おはよう。ソニアも同じクラスだったのね」
「うん。昨日の試験でハミル先生の魔法を最後まで防げた子はみんなSクラスになったみたいよ。ほら、あそこに他の3人もいるでしょ?」
ソニアに言われて教室内を見渡してみると、確かに俺ら以外にも昨日の試験で何とかハミルの魔法を3分間防いだ生徒たちが席に座っていた。
「なるほど。だからフィエラもこのクラスなのか」
「それもあるけど、Sクラスって少し特殊でね?基礎となる指定された授業を受けさえすれば、あとは自由に勉強したりして良いことになってるの。
だから多分だけど、フィエラは無属性以外の魔法を使うことはできないし、基礎の授業以外は自由にして良いっていうことだと思うわ」
(なるほどな。ということは、学園長あたりが気を利かせてくれた感じかな)
「とりあえず席につかない?席は自由みたいだし、一緒に座りましょう」
ソニアにそう言われた俺たちは、教室の入り口から離れて彼女が先ほどまで座っていた席の近くに座ろうとするが、そんな俺たちに近づいてくる5人の男女がいた。
「おい、お前ら!!」
俺は声がした方を振り向くと、そこには先ほどフィエラを蔑んだ目で見ていた子たちがこちらを睨んでいた。
この瞬間、俺はまた面倒ごとに巻き込まれそうな予感がし、一気に疲労感と怠さで宿屋に帰りたくなるのであった。
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