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冒険編
暗殺者
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~side 暗殺者~
ルイスたちが魔法学園の試験を受け終えた頃、1人の男が人通りの無い路地裏を必死に逃げるように走っていた。
「くそっ!聞いてねぇぞ!屋敷にいる奴らを殺すだけの楽な仕事だって聞いてたのに、何であんなバケモンがいんだよ!」
悪態を吐きながら走る男は、不健康に痩せた体に乱雑に伸ばされた髪を揺らしながら必死に逃げる。
この男が逃げている理由。それはルイスたちが試験を受ける少し前まで遡る。
男は依頼主から急遽呼び出されると、とある屋敷に向かいそこにいる連中を全員殺してくるように言われた。
とくに13歳くらいの少女は必ず殺すように言われ、最悪そいつだけ殺せば良いと指示される。
男は楽な依頼だと思いながら指定された屋敷に向かい侵入するが、庭園の近くを通った瞬間に植物の蔓が男の足に絡みついた。
男は全く予期していなかった攻撃に足を取られてしまい、そのまま庭園へと連れ込まれる。
「なんだ?なんかの魔法か?」
周りは木や花などが多く、目に入るのはそれだけで他には何も見当たらない。
しかし、それが男にとっての地獄の始まりで、あらゆる植物が奇襲やフェイントを交えながら攻撃してきて、男はどんどん負傷していく。
「いったいどうなってやがる!敵はどこだ!!」
数分間は攻撃を避けたり剣で切ったりしながら防いでいたが、休むことなく襲ってくる攻撃に男はついに膝をつく。
すると攻撃が突然止まり、男の前に現れたのは背筋が凍る程の殺気を放った精霊で、男はそれを見た瞬間、背を向けて逃げ出した。
(無理だ!あんなものに勝てるわけないだろう!)
男が感じたのは明確な死であり、これまでの経験から圧倒的な実力差を感じ取った男には逃げるという選択肢しかなかった。
先ほど現れた精霊とはシュヴィーナの契約精霊であるドーナであり、ルイスの魔力も貰った彼女はこれまで以上の強さを得ていた。
シュヴィーナに召喚されていた時の彼女の強さは魔物で言えばAランクと同等程度だったが、ルイスに魔力を貰った彼女はSランクでも上位の強さに分類されるほど強くなっていた。
加えて場所が彼女に有利な植物の多い庭園であり、さらに精霊は通常の魔物よりも知性が高いため、例えSSランク冒険者でも1人では倒せないレベルにまで到達していたのである。
そして現在、男は後ろを振り返ることなく逃げ続け、屋敷からだいぶ離れたところで息を切らしながら壁を背にして座り込む。
「はぁ、はぁ…。ここまでくれば大丈夫だろ……あ?」
男は逃げ切れたことに安堵して息を整えた後立ち上がろうとするが、何故か足に感覚が無く、立ち上がることが出来ないことに気がつく。
「ど、どういうことだ」
足の方に視線を向けてみると、そこにはまるで水分を抜かれたかのように干涸びて細い枝のようになってしまった両足と、それに絡みつく根っこのようなものが目に入った。
男は急いでその根をむしり取るために腕を動かそうとするが、いつの間にかその腕にも根が絡み付いており、足同様に干涸びて動かせない状態になっていた。
「あ、あぁ…」
その根はどんどん伸びていき体にも絡みつくと、その部分から水分が吸い取られていくような感じがした。
男は恐怖で体を必死に動かそうとするが、既に体中に絡みついた根により動くことが出来ない。
「お、お前は…」
そして、体中の水分が取られて意識が薄れていく中男が最後に目にしたのは、死に行く自分を眺めながらニヤリと笑って舌なめずりをする、悪魔のような精霊の姿だった。
~side ???~
「なに!?あの男が戻って来ないだと!!」
「はい。どうやら失敗したようです」
「くそ!!」
部屋で食事をしながら暗殺の件について報告を受けていた依頼主である男は、怒りのあまりテーブルに並べられた食器を全て払い捨てて頭を抱える。
(まずいまずいまずい。どうしたら…どうしたらいいんだ。このままでは私の立場が。それに、私の先祖が行ったあの秘密がバレれば、私たち一族は終わってしまう。
あの娘のとんでもない魔力さえ封印すればなんとかなると思ったが、まさかそれが解けてしまうとは!いったいどうしたらいい!)
「それと、もう一つご報告が」
男が頭を抱えながら焦っていると、近くにいた執事が変わらない態度で次の報告をする。
「例の娘が魔法学園に合格し、入学するとのことです」
「なっ?!くっそ。よりによってあの男のいる学園にだと!!それに、もう魔法が使えるほどに魔力を操れているのか!」
部屋の主人はソニアが魔法学園に入ったという話を聞き、いよいよどうするべきか焦り出すが、そこでふと、近々魔法学園で恒例のイベントが行われることを思い出す。
「おい。確かもう直ぐ魔法学園では班別の魔物討伐実習があったな」
「はい。まだ2ヶ月ほど先にはなりますが、例年通り実習が行われる予定です」
「ならその時に始末しろ。それなら邪魔も入らないはずだ。暗殺者は念の為多めに依頼しておけ。それと、他の班員も殺してしまってかまわん。誰一人目撃者を出すな」
「かしこまりました」
執事は指示を得て部屋を出ると、さっそく部下たちに出された指示を伝えに行く。
そして、部屋に1人残った男は、窓から見える月夜を眺めながら暗く笑った。
「くく。これであの娘も終わりだな。そうなれば、あの秘密を知ることになる可能性のある者がいなくなる。ようやく私もこの悩みから解放されるのだな」
男は自身の勝利を確信しながらもう一度笑うと、ベルでメイドを部屋へと呼び寄せ、床に散らばった食器や食事を片付けさせるのであった。
~side ルイス~
試験を終えたその日の夜。俺は部屋で本を読みながら休んでいると、部屋をノックしてからシュヴィーナとフィエラが入ってくる。
「少し良いかしら」
「あぁ。どうした?」
「ドーナがさっき戻ってきたわ」
「お、そうか」
俺は読んでいた本を閉じると、シュヴィーナとフィエラをベットの方へと座らせる。
「それで、ドーナはどうだった?」
「待ってね。今召喚するから」
シュヴィーナが魔力を集めてドーナを召喚すると、彼女は真っ先に俺の方へと飛んできて腕に抱きつき、そのまますりすりと自身の頬を擦り合わせてくる。
「ド、ドーナ?どうしたの?」
シュヴィーナはドーナの突然の行動に困惑し、どうしたら良いのかわからず戸惑い出す。
「どうした?…もしかして魔力が欲しいのか?」
コクコク!!
「どうやら俺の魔力が気に入ったみたいだな」
「そ、そん…な」
ドーナが俺の魔力を気に入ったことがよほどショックだったのか、シュヴィーナはベットから崩れ落ちて床に手を付く。
「ふむ…シュヴィーナ。少し頭を触るぞ」
「へ…?」
俺はいまだ落ち込んでいるシュヴィーナの頭に手を置くと、目を瞑って彼女とドーナの魔力の繋がりを辿っていく。
(なるほど。シュヴィーナの体内にある魔力をドーナに送る過程で、途中で精霊に適した魔力に自動変換されているのか)
通常、他人に魔力を送る時はその人の特質に合わせてから送る必要があるのだが、精霊とその契約者の間では2人の繋がりの中で自動的に精霊に適した形へと魔力が変換されているようだった。
俺はさらに意識を集中させてシュヴィーナの魔力を辿っていき、ドーナに適した形に変換される場所に意識を向ける。
(形としては体内の魔力というより空気中にある自然魔力に近いな。そこに精霊特有の形を持たせている感じか)
精霊は自然からできる存在であるためか、ドーナに流れている魔力は空気中にある自然魔力に、その精霊に合わせた特質を持たせているようだった。
「よし。大体わかった」
「…ぁ」
俺は精霊に魔力を送るために必要な情報を確認すると、シュヴィーナの頭から手を離す。
すると、何故か先ほどまで落ち込んでいたはずの彼女は、今度は何故か残念そうな表情へと変わっていた。
「なんだ?」
「な、何でもないわ」
シュヴィーナはそう言うと、長い耳を少し赤らめながら目を逸らす。
「まぁいい。ドーナ、少しずつ魔力を送ってみるから、合わなかったら直ぐに首を振ったりしてくれ」
コクコク
まずは自身の魔力を空気中の自然魔力に変質させると、それをゆっくりとドーナに向かって流し込んでいく。
それを彼女は首を振ったり顔を顰めたりして合わない事を教えてくれ、俺は彼女の様子をこまめに確認しながら魔力を調整していくと、数分後にドーナが元気に飛び回り始めた。
「ふぅ。ようやく合ったか」
俺の魔力が問題なくドーナに流れていくのを確認すると、俺は彼女に魔力を多めに分け与た。
「さて。それでだが、ドーナに任せた方はどうなったんだ?」
「あ。そうだったわ。その話をしに来たのよ」
ようやく正気に戻ったシュヴィーナは、元気に飛び回るドーナを自身の手元に呼び寄せると、彼女に任せていたことについて話し出すので合った。
ルイスたちが魔法学園の試験を受け終えた頃、1人の男が人通りの無い路地裏を必死に逃げるように走っていた。
「くそっ!聞いてねぇぞ!屋敷にいる奴らを殺すだけの楽な仕事だって聞いてたのに、何であんなバケモンがいんだよ!」
悪態を吐きながら走る男は、不健康に痩せた体に乱雑に伸ばされた髪を揺らしながら必死に逃げる。
この男が逃げている理由。それはルイスたちが試験を受ける少し前まで遡る。
男は依頼主から急遽呼び出されると、とある屋敷に向かいそこにいる連中を全員殺してくるように言われた。
とくに13歳くらいの少女は必ず殺すように言われ、最悪そいつだけ殺せば良いと指示される。
男は楽な依頼だと思いながら指定された屋敷に向かい侵入するが、庭園の近くを通った瞬間に植物の蔓が男の足に絡みついた。
男は全く予期していなかった攻撃に足を取られてしまい、そのまま庭園へと連れ込まれる。
「なんだ?なんかの魔法か?」
周りは木や花などが多く、目に入るのはそれだけで他には何も見当たらない。
しかし、それが男にとっての地獄の始まりで、あらゆる植物が奇襲やフェイントを交えながら攻撃してきて、男はどんどん負傷していく。
「いったいどうなってやがる!敵はどこだ!!」
数分間は攻撃を避けたり剣で切ったりしながら防いでいたが、休むことなく襲ってくる攻撃に男はついに膝をつく。
すると攻撃が突然止まり、男の前に現れたのは背筋が凍る程の殺気を放った精霊で、男はそれを見た瞬間、背を向けて逃げ出した。
(無理だ!あんなものに勝てるわけないだろう!)
男が感じたのは明確な死であり、これまでの経験から圧倒的な実力差を感じ取った男には逃げるという選択肢しかなかった。
先ほど現れた精霊とはシュヴィーナの契約精霊であるドーナであり、ルイスの魔力も貰った彼女はこれまで以上の強さを得ていた。
シュヴィーナに召喚されていた時の彼女の強さは魔物で言えばAランクと同等程度だったが、ルイスに魔力を貰った彼女はSランクでも上位の強さに分類されるほど強くなっていた。
加えて場所が彼女に有利な植物の多い庭園であり、さらに精霊は通常の魔物よりも知性が高いため、例えSSランク冒険者でも1人では倒せないレベルにまで到達していたのである。
そして現在、男は後ろを振り返ることなく逃げ続け、屋敷からだいぶ離れたところで息を切らしながら壁を背にして座り込む。
「はぁ、はぁ…。ここまでくれば大丈夫だろ……あ?」
男は逃げ切れたことに安堵して息を整えた後立ち上がろうとするが、何故か足に感覚が無く、立ち上がることが出来ないことに気がつく。
「ど、どういうことだ」
足の方に視線を向けてみると、そこにはまるで水分を抜かれたかのように干涸びて細い枝のようになってしまった両足と、それに絡みつく根っこのようなものが目に入った。
男は急いでその根をむしり取るために腕を動かそうとするが、いつの間にかその腕にも根が絡み付いており、足同様に干涸びて動かせない状態になっていた。
「あ、あぁ…」
その根はどんどん伸びていき体にも絡みつくと、その部分から水分が吸い取られていくような感じがした。
男は恐怖で体を必死に動かそうとするが、既に体中に絡みついた根により動くことが出来ない。
「お、お前は…」
そして、体中の水分が取られて意識が薄れていく中男が最後に目にしたのは、死に行く自分を眺めながらニヤリと笑って舌なめずりをする、悪魔のような精霊の姿だった。
~side ???~
「なに!?あの男が戻って来ないだと!!」
「はい。どうやら失敗したようです」
「くそ!!」
部屋で食事をしながら暗殺の件について報告を受けていた依頼主である男は、怒りのあまりテーブルに並べられた食器を全て払い捨てて頭を抱える。
(まずいまずいまずい。どうしたら…どうしたらいいんだ。このままでは私の立場が。それに、私の先祖が行ったあの秘密がバレれば、私たち一族は終わってしまう。
あの娘のとんでもない魔力さえ封印すればなんとかなると思ったが、まさかそれが解けてしまうとは!いったいどうしたらいい!)
「それと、もう一つご報告が」
男が頭を抱えながら焦っていると、近くにいた執事が変わらない態度で次の報告をする。
「例の娘が魔法学園に合格し、入学するとのことです」
「なっ?!くっそ。よりによってあの男のいる学園にだと!!それに、もう魔法が使えるほどに魔力を操れているのか!」
部屋の主人はソニアが魔法学園に入ったという話を聞き、いよいよどうするべきか焦り出すが、そこでふと、近々魔法学園で恒例のイベントが行われることを思い出す。
「おい。確かもう直ぐ魔法学園では班別の魔物討伐実習があったな」
「はい。まだ2ヶ月ほど先にはなりますが、例年通り実習が行われる予定です」
「ならその時に始末しろ。それなら邪魔も入らないはずだ。暗殺者は念の為多めに依頼しておけ。それと、他の班員も殺してしまってかまわん。誰一人目撃者を出すな」
「かしこまりました」
執事は指示を得て部屋を出ると、さっそく部下たちに出された指示を伝えに行く。
そして、部屋に1人残った男は、窓から見える月夜を眺めながら暗く笑った。
「くく。これであの娘も終わりだな。そうなれば、あの秘密を知ることになる可能性のある者がいなくなる。ようやく私もこの悩みから解放されるのだな」
男は自身の勝利を確信しながらもう一度笑うと、ベルでメイドを部屋へと呼び寄せ、床に散らばった食器や食事を片付けさせるのであった。
~side ルイス~
試験を終えたその日の夜。俺は部屋で本を読みながら休んでいると、部屋をノックしてからシュヴィーナとフィエラが入ってくる。
「少し良いかしら」
「あぁ。どうした?」
「ドーナがさっき戻ってきたわ」
「お、そうか」
俺は読んでいた本を閉じると、シュヴィーナとフィエラをベットの方へと座らせる。
「それで、ドーナはどうだった?」
「待ってね。今召喚するから」
シュヴィーナが魔力を集めてドーナを召喚すると、彼女は真っ先に俺の方へと飛んできて腕に抱きつき、そのまますりすりと自身の頬を擦り合わせてくる。
「ド、ドーナ?どうしたの?」
シュヴィーナはドーナの突然の行動に困惑し、どうしたら良いのかわからず戸惑い出す。
「どうした?…もしかして魔力が欲しいのか?」
コクコク!!
「どうやら俺の魔力が気に入ったみたいだな」
「そ、そん…な」
ドーナが俺の魔力を気に入ったことがよほどショックだったのか、シュヴィーナはベットから崩れ落ちて床に手を付く。
「ふむ…シュヴィーナ。少し頭を触るぞ」
「へ…?」
俺はいまだ落ち込んでいるシュヴィーナの頭に手を置くと、目を瞑って彼女とドーナの魔力の繋がりを辿っていく。
(なるほど。シュヴィーナの体内にある魔力をドーナに送る過程で、途中で精霊に適した魔力に自動変換されているのか)
通常、他人に魔力を送る時はその人の特質に合わせてから送る必要があるのだが、精霊とその契約者の間では2人の繋がりの中で自動的に精霊に適した形へと魔力が変換されているようだった。
俺はさらに意識を集中させてシュヴィーナの魔力を辿っていき、ドーナに適した形に変換される場所に意識を向ける。
(形としては体内の魔力というより空気中にある自然魔力に近いな。そこに精霊特有の形を持たせている感じか)
精霊は自然からできる存在であるためか、ドーナに流れている魔力は空気中にある自然魔力に、その精霊に合わせた特質を持たせているようだった。
「よし。大体わかった」
「…ぁ」
俺は精霊に魔力を送るために必要な情報を確認すると、シュヴィーナの頭から手を離す。
すると、何故か先ほどまで落ち込んでいたはずの彼女は、今度は何故か残念そうな表情へと変わっていた。
「なんだ?」
「な、何でもないわ」
シュヴィーナはそう言うと、長い耳を少し赤らめながら目を逸らす。
「まぁいい。ドーナ、少しずつ魔力を送ってみるから、合わなかったら直ぐに首を振ったりしてくれ」
コクコク
まずは自身の魔力を空気中の自然魔力に変質させると、それをゆっくりとドーナに向かって流し込んでいく。
それを彼女は首を振ったり顔を顰めたりして合わない事を教えてくれ、俺は彼女の様子をこまめに確認しながら魔力を調整していくと、数分後にドーナが元気に飛び回り始めた。
「ふぅ。ようやく合ったか」
俺の魔力が問題なくドーナに流れていくのを確認すると、俺は彼女に魔力を多めに分け与た。
「さて。それでだが、ドーナに任せた方はどうなったんだ?」
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