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死に戻り編
婚約者再び
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冒険者ギルドに戻ってきた俺たちは、依頼達成の報告と魔石の換金をシーラさんに任せ、近くの椅子に座ってフィエラの尻尾を弄りながらぼーっとしていた。
「エル。もっと感情込めて」
「ん。悪い」
フィエラは俺とパーティーを組んだ日から、俺のことを何故かエルと呼んでいた。
別にもともと偽名なので、何と呼ばれようが気にしないため好きに呼ばせている。
「エル。さっきの女の子知り合い?」
「いや、知らん。てか、俺に貴族の知り合いがいると思うのか?」
「思う」
フィエラは獣人だからか、妙に感が鋭い。俺がたまに嘘をつくと、あっさりとバレてしまうのだ。
(もしかして俺が貴族だってことも…。いや、さすがにそれはないか)
アイリスのことはとりあえず放置する事に決めた俺は、約束通りフィエラの毛づくろいをして心の疲れを癒すのであった。
報酬を受け取りフィエラと別れた俺は、急いで屋敷へと戻り分身と交代する。
ちょうど服を着替え終えたタイミングで、部屋の扉をノックしてミリアが部屋へと入ってきた。
「ルイス様。アイリス様がいらっしゃいました」
「はぁ。わかった」
アイリスに会いたくなかった俺は、露骨にため息をついて部屋を出ると、ミリアに案内されて応接室へと向かう。
扉を開けてもらい中へ入ると、さっきも見たアイリスがソファーから立ち上がってカーテシーを取る。
「お久しぶりです。ルイス・ヴァレンタイン様」
「久しぶりですね。ペステローズ嬢」
挨拶を済ませた俺たちは向かい合ってソファーに座ると、ミリアが入れた紅茶を飲んで一息つく。
「それで、今回はどのようなご用件で?」
「その前に、私のことはどうかアイリスとお呼びください」
「…わかりました。では、俺のこともルイスで構いません」
「ありがとうございます」
正直な話、これ以上アイリスとは親しくなりたくないのだが、婚約者なのにいつまでもフルネームや家名で呼ぶのも良くないので、渋々了承した。
「それで、今回私がこちらに来た理由でしたね。私がルイス様に会いたくて会いに来ただけですよ」
「……は?」
アイリスの発言に俺が驚いていると、彼女はそれを見て楽しそうに「ふふ」っと微笑んだ。
(まて。まてまてまて。どうなってる?今までこんなこと無かったぞ)
これまで何度も人生を繰り返してきた俺だが、今回のようにアイリスから距離を詰めてくるようなことは無かった。
さすがに何かがおかしいと思った俺だが、かと言って何かできるというわけでもなく、俺はこの事については考えることを保留にした。
(そもそも、アイリスがどう行動しようとやることは変わらない。俺は俺の好きなように生きて死ぬだけだ)
考えをまとめた俺は、カップを持って紅茶を飲むと、次に滞在期間について尋ねる。
「どれほど滞在される予定で?」
「一週間ほどを予定しております」
(長いな。そうなると一週間はフィエラと冒険者を出来なくなる。いや、分身を置いていけば何とかなるか)
そう思ってアイリスのことをチラッと見ると、ニコニコしながらこちらを見ていた。
(いや、何故か分からないがそれは良くない気がする。何というか、バレそうな気がするんだよな)
冒険者のエイルとして偶然会った時、骨格が俺とかいうわけ分からん理由でバレそうになった。
(てか、多分バレてるよな)
そんなわけで、仕方なく一週間は屋敷に篭ることに決めた俺は、夜にでもフィエラに当分会えないことを伝えに行くと決めた。
「今、他の女性のことを考えていましたね。例えば…フィエラさん…とか」
まさにその時、俺の考えを読んだかのようにフィエラの名前を出してくるアイリス。
「知らない方ですね。アイリスのご友人ですか?」
素知らぬ顔で何とか返答をするが、内心は驚きと焦りで心臓がバクバクと煩かった。
(何で分かるんだよ。怖くなってきた…)
フィエラの名前が出た瞬間、一瞬アイリスの青い瞳から光がなくなった気がしたが、おそらく気のせいだろう。
(てか、何で俺がこんなに気を遣わないといけないんだ。今までこんなことなかっただろ。あー、疲れる)
何となくこの場に居づらくなった俺は、疲れたから部屋で休むと断りを入れて自室へと戻った。
部屋に戻ってきた俺は、着ていた服を脱いで動きやすいものに着替えると、そのままベットに寝転がる。
「あー、もう無理。なんかアイリスの様子がおかしいし、めっちゃ構ってきて疲れる。
早く帰ってくれないだろうか。めんどくさいなぁ」
俺の予定としては、学園に入学するまでアイリスとは会わず、やりたい事だけをやってだらだら生活する予定だったのに、まさか彼女の方から会いにくるとは思わなかった。
温水の抱き枕を作った俺は、考えることも面倒になり、現実から逃げるように眠るのであった。
アイリスも交えての夕食を終えた俺は、予定通り夜に屋敷を抜け出し、フィエラが泊まっている宿に来ていた。
「フィエラ、いるか?」
「ん、今開ける」
扉を開けて出てきた彼女は、冬だというのに薄着をしており、白い肌と程よく筋肉のついたスラリとした手足が目に入る。
普通の男なら意識して緊張するだろうが、俺はそれを無視して部屋に入ると、近くにあった椅子に座る。
「なぁ。いつも思うが寒くないのか?」
「寒くない。銀狼族は寒さに強い」
「ふーん」
「それで、こんな時間に何の用」
「そうだった。一週間ほど会えなくなるからその報告に来た」
「…どういうこと」
さっきまでいつも通り(無表情)で話していたフィエラは、少しだけ目を細めると咎めるように理由を聞いてくる。
「詳しくは言えないけど、諸事情で家から出れなさそうなんだ。悪いな。
とりあえず、俺がいない間にランクアップ試験を受けて合格しといてくれ」
要件を伝えた俺は、用が済んだし帰ろうと思って椅子から立とうとしたが、フィエラに止められてまた座る事になった。
「まって。用事って、昼間助けたあの貴族の女の子?」
「違うよ」
「エルからあの女の子の匂いがする」
「……」
最初は否定したが、フィエラからアイリスの匂いがすると言われ、俺は何も言うことが出来なくなった。
彼女は銀狼族と言われる狼系の獣人で、獣人の中でも特に鼻が良い。
そんな彼女からアイリスの匂いがすると言われれば、俺にこれ以上の言い逃れはできそうになかった。
「…はぁ。確かに昼間のあの子が関係してるけど、俺にはどうすることもできないんだ」
「エルは貴族なの?」
フィエラは貴族なのかと疑問系で聞いてくるが、おそらく答えはわかっていて、確認程度に聞いてきたのだろう。
「あぁ、そうだよ」
俺はそう言って魔法を解除すると、銀髪に金眼のいつもの姿に戻る。
「…それが本当のエル」
「まぁな。あと、名前も違うから。本名はルイス・ヴァレンタインな」
「わかった。それより、女の子との関係を教えて」
俺がヴァレンタイン公爵家の家名を名乗ったのに、フィエラは驚くどころかそれよりと切り捨てた。
「あのさ。自分で言うのも何だけど、公爵家の息子な?反応鈍くないか?」
「それは何となく分かってた。隠していたようだけど、エルの仕草には気品があった。
だから貴族だってことには何となく気づいてた」
フィエラに言われた内容を聞いて、俺はまじかと思った。
なるべくそういったものは出ないようにしていたのだが、彼女が獣人であることや長く一緒に行動していたからか、そのせいで細かな仕草からバレてしまったようだ。
「早く教えて」
「はぁ。あの子は…俺の婚約者だ」
フィエラは俺の答えを聞くと、何かを考えるように顎に手を当てる。
それからしばらく待ってみるが、一向に動こうとしない彼女を待つのも疲れたため、俺は屋敷に帰る事にした。
「なぁ、俺帰るからな」
「…分かった。とりあえず、私はランクを上げておく。だから早く戻ってきて」
早くって言われても、アイリスが帰らない事には屋敷から出られそうにないので、とりあえずは頑張るとだけ伝えて宿屋を出るのであった。
「エル。もっと感情込めて」
「ん。悪い」
フィエラは俺とパーティーを組んだ日から、俺のことを何故かエルと呼んでいた。
別にもともと偽名なので、何と呼ばれようが気にしないため好きに呼ばせている。
「エル。さっきの女の子知り合い?」
「いや、知らん。てか、俺に貴族の知り合いがいると思うのか?」
「思う」
フィエラは獣人だからか、妙に感が鋭い。俺がたまに嘘をつくと、あっさりとバレてしまうのだ。
(もしかして俺が貴族だってことも…。いや、さすがにそれはないか)
アイリスのことはとりあえず放置する事に決めた俺は、約束通りフィエラの毛づくろいをして心の疲れを癒すのであった。
報酬を受け取りフィエラと別れた俺は、急いで屋敷へと戻り分身と交代する。
ちょうど服を着替え終えたタイミングで、部屋の扉をノックしてミリアが部屋へと入ってきた。
「ルイス様。アイリス様がいらっしゃいました」
「はぁ。わかった」
アイリスに会いたくなかった俺は、露骨にため息をついて部屋を出ると、ミリアに案内されて応接室へと向かう。
扉を開けてもらい中へ入ると、さっきも見たアイリスがソファーから立ち上がってカーテシーを取る。
「お久しぶりです。ルイス・ヴァレンタイン様」
「久しぶりですね。ペステローズ嬢」
挨拶を済ませた俺たちは向かい合ってソファーに座ると、ミリアが入れた紅茶を飲んで一息つく。
「それで、今回はどのようなご用件で?」
「その前に、私のことはどうかアイリスとお呼びください」
「…わかりました。では、俺のこともルイスで構いません」
「ありがとうございます」
正直な話、これ以上アイリスとは親しくなりたくないのだが、婚約者なのにいつまでもフルネームや家名で呼ぶのも良くないので、渋々了承した。
「それで、今回私がこちらに来た理由でしたね。私がルイス様に会いたくて会いに来ただけですよ」
「……は?」
アイリスの発言に俺が驚いていると、彼女はそれを見て楽しそうに「ふふ」っと微笑んだ。
(まて。まてまてまて。どうなってる?今までこんなこと無かったぞ)
これまで何度も人生を繰り返してきた俺だが、今回のようにアイリスから距離を詰めてくるようなことは無かった。
さすがに何かがおかしいと思った俺だが、かと言って何かできるというわけでもなく、俺はこの事については考えることを保留にした。
(そもそも、アイリスがどう行動しようとやることは変わらない。俺は俺の好きなように生きて死ぬだけだ)
考えをまとめた俺は、カップを持って紅茶を飲むと、次に滞在期間について尋ねる。
「どれほど滞在される予定で?」
「一週間ほどを予定しております」
(長いな。そうなると一週間はフィエラと冒険者を出来なくなる。いや、分身を置いていけば何とかなるか)
そう思ってアイリスのことをチラッと見ると、ニコニコしながらこちらを見ていた。
(いや、何故か分からないがそれは良くない気がする。何というか、バレそうな気がするんだよな)
冒険者のエイルとして偶然会った時、骨格が俺とかいうわけ分からん理由でバレそうになった。
(てか、多分バレてるよな)
そんなわけで、仕方なく一週間は屋敷に篭ることに決めた俺は、夜にでもフィエラに当分会えないことを伝えに行くと決めた。
「今、他の女性のことを考えていましたね。例えば…フィエラさん…とか」
まさにその時、俺の考えを読んだかのようにフィエラの名前を出してくるアイリス。
「知らない方ですね。アイリスのご友人ですか?」
素知らぬ顔で何とか返答をするが、内心は驚きと焦りで心臓がバクバクと煩かった。
(何で分かるんだよ。怖くなってきた…)
フィエラの名前が出た瞬間、一瞬アイリスの青い瞳から光がなくなった気がしたが、おそらく気のせいだろう。
(てか、何で俺がこんなに気を遣わないといけないんだ。今までこんなことなかっただろ。あー、疲れる)
何となくこの場に居づらくなった俺は、疲れたから部屋で休むと断りを入れて自室へと戻った。
部屋に戻ってきた俺は、着ていた服を脱いで動きやすいものに着替えると、そのままベットに寝転がる。
「あー、もう無理。なんかアイリスの様子がおかしいし、めっちゃ構ってきて疲れる。
早く帰ってくれないだろうか。めんどくさいなぁ」
俺の予定としては、学園に入学するまでアイリスとは会わず、やりたい事だけをやってだらだら生活する予定だったのに、まさか彼女の方から会いにくるとは思わなかった。
温水の抱き枕を作った俺は、考えることも面倒になり、現実から逃げるように眠るのであった。
アイリスも交えての夕食を終えた俺は、予定通り夜に屋敷を抜け出し、フィエラが泊まっている宿に来ていた。
「フィエラ、いるか?」
「ん、今開ける」
扉を開けて出てきた彼女は、冬だというのに薄着をしており、白い肌と程よく筋肉のついたスラリとした手足が目に入る。
普通の男なら意識して緊張するだろうが、俺はそれを無視して部屋に入ると、近くにあった椅子に座る。
「なぁ。いつも思うが寒くないのか?」
「寒くない。銀狼族は寒さに強い」
「ふーん」
「それで、こんな時間に何の用」
「そうだった。一週間ほど会えなくなるからその報告に来た」
「…どういうこと」
さっきまでいつも通り(無表情)で話していたフィエラは、少しだけ目を細めると咎めるように理由を聞いてくる。
「詳しくは言えないけど、諸事情で家から出れなさそうなんだ。悪いな。
とりあえず、俺がいない間にランクアップ試験を受けて合格しといてくれ」
要件を伝えた俺は、用が済んだし帰ろうと思って椅子から立とうとしたが、フィエラに止められてまた座る事になった。
「まって。用事って、昼間助けたあの貴族の女の子?」
「違うよ」
「エルからあの女の子の匂いがする」
「……」
最初は否定したが、フィエラからアイリスの匂いがすると言われ、俺は何も言うことが出来なくなった。
彼女は銀狼族と言われる狼系の獣人で、獣人の中でも特に鼻が良い。
そんな彼女からアイリスの匂いがすると言われれば、俺にこれ以上の言い逃れはできそうになかった。
「…はぁ。確かに昼間のあの子が関係してるけど、俺にはどうすることもできないんだ」
「エルは貴族なの?」
フィエラは貴族なのかと疑問系で聞いてくるが、おそらく答えはわかっていて、確認程度に聞いてきたのだろう。
「あぁ、そうだよ」
俺はそう言って魔法を解除すると、銀髪に金眼のいつもの姿に戻る。
「…それが本当のエル」
「まぁな。あと、名前も違うから。本名はルイス・ヴァレンタインな」
「わかった。それより、女の子との関係を教えて」
俺がヴァレンタイン公爵家の家名を名乗ったのに、フィエラは驚くどころかそれよりと切り捨てた。
「あのさ。自分で言うのも何だけど、公爵家の息子な?反応鈍くないか?」
「それは何となく分かってた。隠していたようだけど、エルの仕草には気品があった。
だから貴族だってことには何となく気づいてた」
フィエラに言われた内容を聞いて、俺はまじかと思った。
なるべくそういったものは出ないようにしていたのだが、彼女が獣人であることや長く一緒に行動していたからか、そのせいで細かな仕草からバレてしまったようだ。
「早く教えて」
「はぁ。あの子は…俺の婚約者だ」
フィエラは俺の答えを聞くと、何かを考えるように顎に手を当てる。
それからしばらく待ってみるが、一向に動こうとしない彼女を待つのも疲れたため、俺は屋敷に帰る事にした。
「なぁ、俺帰るからな」
「…分かった。とりあえず、私はランクを上げておく。だから早く戻ってきて」
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