見上げれば月

夕空余情

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日が沈む　プロローグ

見上げれば月

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日が暮れる。私は何もない草原に身を投げ出された。またこの夢だろうか。風が吹いて草が一斉に揺れる。その草原の果の果に地平線がある。地平線の少しカーブしたきわと太陽が今にも出会おうとしている。あぁ、ずっとこのままだったらいいのに…。私の人生に日なんか差さない。いつもいつもいつも真っ暗な夜ばかり。つまらない。絶望と哀しみにくれる毎日、あの地平線が日の光に照らされキラリと光る時、暗闇に埋もれて生きる人間は何を見るのだろうか…。
　
―今日を生きる勇気を、明日を生きる力を全ての人に―
　　　　　　
　陰なきところに光目立たず

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