サレ妻王太子妃は実家に帰らせていただきます!~あなたの国、滅びますけどね???

小国の王女だったヘレナは、大陸屈指の強国「大セルグト王国」の王太子妃となった。
ところが夫である王太子はふしだらなダメ男。怜悧なヘレナを「お高くとまった女」と蔑み、ヘレナとは白い結婚を貫きながらも他の女を侍らせている。

ある日夫の執務室を訪ねたヘレナは、夫が仕事もせずに愛妾と睦び合っている【現場】を目撃してしまう。

「殿下。本日の政務が滞っておいでです」

どこまでも淡々と振る舞うヘレナに、罵詈雑言を浴びせる王太子と愛妾。

――あら、そうですか。
――そこまで言うなら、実家に帰らせていただきますね?

あなたの国、滅びますけどね???

祖国に出戻って、私は幸せになります。
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