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第1章 牛肉勝負
4 第一の料理勝負 食材 牛肉 その③ 焼肉試食会
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炭火で熱せられた金網に、一口サイズの焼き肉を乗せていく。
じゅうっ、という音だけでも食欲が湧いて来るが、肉の焼ける香ばしい匂いが更に期待を盛り上げる。
焼いていく内に、じゅわりと肉汁が溢れ出て。
それを裏返して焼けば、じゅうじゅう音が響き、煙が立ち昇る。
「美味そうですな。そろそろ、いけますかな?」
「どうだろな? 最初で味も分からないし、もうちょっと、焼いとこう」
鍋奉行ならぬ焼肉奉行の如く、肉の焼け具合を見ていた五郎だが、
「よし、そろそろだな。俺は、最初は何も付けずに食べるけど、タレとか塩が要るんなら、用意させて貰うぜ」
焼けた傍からひょいひょいと、皆の手にする小皿に焼き立てを乗せていく。
湯気を立て、香ばしい匂いを漂わせる焼肉に、喉が鳴る。
「あっ、私はタレで食べてみたいです!」
元気よく声を上げたのは、カリーナの助手のレティシアだ。
カリーナが、かわいらしくも凛々しい少女なら、レティシアは元気一杯に活力の漲った少女である。
「甘めと辛めがあるけど、どっちが良い?」
「甘いので!」
笑顔を浮かべ、レティシアは小皿を差し出す。そこにとろみのあるタレを、そっと注いで。
指先でレティシアは、ちょっと舐め取ると、
「うわっ! これだけでも美味しい! 甘いけどクドくなくて、サッパリしててすっきりしてる! それなのに味はしっかりしてて、う~、なにこれなにこれ! 美味しいーっ!」
タレを味見しただけで、大喜びなレティシア。それが五郎には料理人として嬉しいのか、楽しげな笑みを浮かべている。
そこに、興味深げに見ていたカリーナが、レティシアの小皿に注がれたタレを指先で取って味見する。
「美味しい……野菜もだけど、果物の甘味がする」
「おっ、良い舌してるな。材料は、野菜が6で果物が4ぐらいの割合で、最初に調味料と一緒に漬け込むんだ。それを煮込んで濾して、そこに酒や調味料に香辛料を加えて、更に煮込んで調整したもんだ」
「砂糖は使わなかったんですか?」
「試してみたんだけど、どうしても味わいが単調になっちまってな。クドさも出るし。はちみつとかも試したけど、結局はそのやり方に落ち着いた」
「手間が掛かるでしょう、それだと」
「ありがたいことに、時間も手間も金も、少しぐらいかけても大丈夫なんでな。贅沢させて貰ってるよ」
苦労を楽しげに語る五郎を、カリーナはじっと見詰めている。それに気付いたレティシアは、
「ねねっ! それより、もう食べようよ~。美味しそうなのが目の前にあるのにお預けって、ひどいよ~」
カリーナが五郎を見詰めていたことを誤魔化すように、焼肉をせがむ。それに五郎は、にっこにこに笑顔を浮かべ頷いた。
「おうっ! 食べようか!」
五郎の声を皮切りに、皆は焼き肉を食べていく。
ちなみに肉の部位は、あばら骨の間の肉、カルビだ。
他の部分は、先に切り取っていった料理人に持って行かれたり、これから使う部分なのでのけている。
中途半端に形がいびつなまま切られ、放置されていた部分を一口サイズに切って焼肉にしているのだ。
それを、フォークで突き刺して。タレを付けて、レティシアは一口ぱくりと。
口の中に入れ、香ばしい肉の香りと共に、脂と旨味の合わさった肉汁が舌に乗る。
それだけで、美味しさが実感できる。そこから更に噛み締めて、肉の弾力を楽しみながら、カルビ焼肉を味わう。
「おいしい」
思わず笑みが浮かぶ。鳥や豚、そして羊とも違う、肉としての濃い旨味。
そこに、ほんのり甘味がある脂が合わさり、味の奥行きを広げてくれる。
牛肉の旨味は噛めば噛むほど味わえ、そこに甘目のタレが合わさる事で、更なる旨味を楽しませてくれる。
肉だけでは単調になりかねない味も、幾つもの素材で作られたタレの旨味が押し上げて、飽きの来ない美味さを感じられた。
「うわ~うわ~、美味しい~。初めて牛肉食べたけど、こんなに美味しかったんだ~。なんだか肉の味が、肉っ! って感じで。お肉を食べてるんだーっ、て感じが凄い~」
美味しさに頬を緩ませて、レティシアは小皿の上の焼き肉をどんどん食べる。
ひょいぱくぱくりと、見ていて気持ちの良い食べっぷりだった。
「美味しそうに食べるっすね~」
レティシアの食べっぷりに、有希も楽しそうに食べていく。
「ん~、美味いっすねぇ。向こうの世界の焼き肉を思い出すっすよ。こっちの世界で今まで食べた牛肉とは、段違いっすね。あ~、ご飯食べたくなるっす」
「……っんく。ご飯って、アルテア地方でよく食べられてる主食ですよね?」
焼肉を慌てて飲み込んで、レティシアは興味津々に目を輝かせて有希に尋ねる。
「そうっすよ。オレっち達の故郷だと、お米が主食だったっすからね。ここら辺だと、イモが大半で偶に小麦粉、あとはトウモロコシ粉が主食っすよね」
いま有希たちが居るのは内陸部にある王都であるが、そこでの主食は言った通りの物だ。
米の栽培されているのは山岳部のアルテア地方であり、海岸部のジェイド地方では、小麦粉とイモの割合が半々ぐらいになる。
そうした主食となる物は、五郎たちの世界から異世界召喚された物が根付いた物だ。
もっとも、召喚されたのが百年以上前のようで、五郎たちの元居た世界程の質の高さは無かったりするが。
「私達だと、普段はトウモロコシ粉で作ったクレープで、ご飯食べてるんですよ~。偶に、リナが食材買いすぎちゃってお財布ピンチな時は、そば粉になっちゃうんですけどね」
「レティっ……そういうことは、言わなくても……」
バツの悪そうに顔を赤らめるカリーナ。そこにレティシアは、
「見栄張っても良いこと無いんだから。うちは貧乏なのは貧乏なのです。だからこの勝負、勝って貰わないと。頑張ってよ、リナ」
そう言って、焼肉一枚フォークに刺して、カリーナの口元に。
ちょっと恥ずかしそうにしながらも、カリーナは素直に食べる。
「美味しい?」
「……うん」
そんな微笑ましい2人を、笑みを浮かべて見ていた五郎だったが、同時に料理人として味見をしていた。
(美味いことは美味い。あくまでも、この世界の牛肉としては、ってとこだが)
歯応えに脂の質、そして肉の旨味を見極める。
(歯応えは、やっぱ硬いな。薄く切った焼肉でこれだからな。最初の1口2口ならともかく、食べ続けるのはキツイな)
肉の味だけを確かめるために、何も付けず数枚纏めて口に放り込む。
(旨味が足りないのは、熟成が足りてないな。それに臭みも結構ある。こっちの世界だと、冷蔵技術がほぼ無いから、しょうがないが)
魔術師による低温魔法があることはあるが、これも使い所が悪い。継続して適度な低温を保つような魔術など、使い手は限られている。大抵は、一気に凍らせるといった、極端な物しかないのだ。
(あとは……単純に育てる期間が短すぎるんだな。脂の入りが悪い。多分、20箇月かそこらで、育てるの止めてるな)
牛は、食用としては効率の悪い生き物である。餌を食べさせて肥える率は悪く、生育も遅い。
しかも20箇月を過ぎると、ほぼ成長は止まる。そこから餌を食べさせても脂身が増えるだけで、肉が増える訳でも質が劇的に変わる訳でもない。
成長から肥満に変わるので、肉を増やすという点では効率が悪すぎるのだ。
もっとも、それを利用して、肉に脂肪が入り込む『サシ』の状態に持って行けるのだが、そこまでしてはいない。
(まとめると、美味いことは美味いけど、硬いし臭みもあるし脂の入りも悪い牛肉、ってとこか)
厳しい評価だが、五郎の元居た世界が基準だと、そういった評価になってしまう。それを踏まえた上で、五郎は悩む。
(どんな料理を作るべきか……食べる相手の好みが分かれば良かったけど、そうじゃねぇからな……)
悩むからこそ、五郎は先に試食をしてみたのだ。
一度も食べたことの無い食材を使っていきなり料理勝負をしようと思うほど、五郎は自信家ではない。
牛肉とはいえ、元の世界の物とは違う可能性だってあったのだ。確かめずには、おれなかった。
とはいえ、悩んでいたからといって、勝手に料理が出来る訳も無し。
割り切る所は割り切って、五郎は勝負に挑む。
「こちそうさん! んじゃま、味見もしたし、料理をするとしますかね」
そう言うと、アルベルトとカリーナに顔を向け呼び掛けた。
「俺はそろそろ料理しようと思うんだけど、そっちはどうするんだ?」
「もちろん、作りますぞ」
「私も、作ります」
敵意や隔意ではなく、意気込みだけを見せる2人に、五郎は心地好さを感じながら返す。
「好いな、それ。お互い、良いもの作ろうぜ! っと、皿は置いといてくれ。こっちが片付けるから」
「ダメです」
カリーナはキッパリ言うと、
「御馳走になったのに、後片付けまでさせられません。私も手伝います」
手際よく片付けを手伝い始める。それはアルベルトも同様で、
「片付けまでが料理ですからな」
さっさか片付けていく。それに苦笑しながら五郎も加わり、どこか和やかな空気の中、3人は片付けを終らせ、それぞれ料理を作り始めるのだった。
じゅうっ、という音だけでも食欲が湧いて来るが、肉の焼ける香ばしい匂いが更に期待を盛り上げる。
焼いていく内に、じゅわりと肉汁が溢れ出て。
それを裏返して焼けば、じゅうじゅう音が響き、煙が立ち昇る。
「美味そうですな。そろそろ、いけますかな?」
「どうだろな? 最初で味も分からないし、もうちょっと、焼いとこう」
鍋奉行ならぬ焼肉奉行の如く、肉の焼け具合を見ていた五郎だが、
「よし、そろそろだな。俺は、最初は何も付けずに食べるけど、タレとか塩が要るんなら、用意させて貰うぜ」
焼けた傍からひょいひょいと、皆の手にする小皿に焼き立てを乗せていく。
湯気を立て、香ばしい匂いを漂わせる焼肉に、喉が鳴る。
「あっ、私はタレで食べてみたいです!」
元気よく声を上げたのは、カリーナの助手のレティシアだ。
カリーナが、かわいらしくも凛々しい少女なら、レティシアは元気一杯に活力の漲った少女である。
「甘めと辛めがあるけど、どっちが良い?」
「甘いので!」
笑顔を浮かべ、レティシアは小皿を差し出す。そこにとろみのあるタレを、そっと注いで。
指先でレティシアは、ちょっと舐め取ると、
「うわっ! これだけでも美味しい! 甘いけどクドくなくて、サッパリしててすっきりしてる! それなのに味はしっかりしてて、う~、なにこれなにこれ! 美味しいーっ!」
タレを味見しただけで、大喜びなレティシア。それが五郎には料理人として嬉しいのか、楽しげな笑みを浮かべている。
そこに、興味深げに見ていたカリーナが、レティシアの小皿に注がれたタレを指先で取って味見する。
「美味しい……野菜もだけど、果物の甘味がする」
「おっ、良い舌してるな。材料は、野菜が6で果物が4ぐらいの割合で、最初に調味料と一緒に漬け込むんだ。それを煮込んで濾して、そこに酒や調味料に香辛料を加えて、更に煮込んで調整したもんだ」
「砂糖は使わなかったんですか?」
「試してみたんだけど、どうしても味わいが単調になっちまってな。クドさも出るし。はちみつとかも試したけど、結局はそのやり方に落ち着いた」
「手間が掛かるでしょう、それだと」
「ありがたいことに、時間も手間も金も、少しぐらいかけても大丈夫なんでな。贅沢させて貰ってるよ」
苦労を楽しげに語る五郎を、カリーナはじっと見詰めている。それに気付いたレティシアは、
「ねねっ! それより、もう食べようよ~。美味しそうなのが目の前にあるのにお預けって、ひどいよ~」
カリーナが五郎を見詰めていたことを誤魔化すように、焼肉をせがむ。それに五郎は、にっこにこに笑顔を浮かべ頷いた。
「おうっ! 食べようか!」
五郎の声を皮切りに、皆は焼き肉を食べていく。
ちなみに肉の部位は、あばら骨の間の肉、カルビだ。
他の部分は、先に切り取っていった料理人に持って行かれたり、これから使う部分なのでのけている。
中途半端に形がいびつなまま切られ、放置されていた部分を一口サイズに切って焼肉にしているのだ。
それを、フォークで突き刺して。タレを付けて、レティシアは一口ぱくりと。
口の中に入れ、香ばしい肉の香りと共に、脂と旨味の合わさった肉汁が舌に乗る。
それだけで、美味しさが実感できる。そこから更に噛み締めて、肉の弾力を楽しみながら、カルビ焼肉を味わう。
「おいしい」
思わず笑みが浮かぶ。鳥や豚、そして羊とも違う、肉としての濃い旨味。
そこに、ほんのり甘味がある脂が合わさり、味の奥行きを広げてくれる。
牛肉の旨味は噛めば噛むほど味わえ、そこに甘目のタレが合わさる事で、更なる旨味を楽しませてくれる。
肉だけでは単調になりかねない味も、幾つもの素材で作られたタレの旨味が押し上げて、飽きの来ない美味さを感じられた。
「うわ~うわ~、美味しい~。初めて牛肉食べたけど、こんなに美味しかったんだ~。なんだか肉の味が、肉っ! って感じで。お肉を食べてるんだーっ、て感じが凄い~」
美味しさに頬を緩ませて、レティシアは小皿の上の焼き肉をどんどん食べる。
ひょいぱくぱくりと、見ていて気持ちの良い食べっぷりだった。
「美味しそうに食べるっすね~」
レティシアの食べっぷりに、有希も楽しそうに食べていく。
「ん~、美味いっすねぇ。向こうの世界の焼き肉を思い出すっすよ。こっちの世界で今まで食べた牛肉とは、段違いっすね。あ~、ご飯食べたくなるっす」
「……っんく。ご飯って、アルテア地方でよく食べられてる主食ですよね?」
焼肉を慌てて飲み込んで、レティシアは興味津々に目を輝かせて有希に尋ねる。
「そうっすよ。オレっち達の故郷だと、お米が主食だったっすからね。ここら辺だと、イモが大半で偶に小麦粉、あとはトウモロコシ粉が主食っすよね」
いま有希たちが居るのは内陸部にある王都であるが、そこでの主食は言った通りの物だ。
米の栽培されているのは山岳部のアルテア地方であり、海岸部のジェイド地方では、小麦粉とイモの割合が半々ぐらいになる。
そうした主食となる物は、五郎たちの世界から異世界召喚された物が根付いた物だ。
もっとも、召喚されたのが百年以上前のようで、五郎たちの元居た世界程の質の高さは無かったりするが。
「私達だと、普段はトウモロコシ粉で作ったクレープで、ご飯食べてるんですよ~。偶に、リナが食材買いすぎちゃってお財布ピンチな時は、そば粉になっちゃうんですけどね」
「レティっ……そういうことは、言わなくても……」
バツの悪そうに顔を赤らめるカリーナ。そこにレティシアは、
「見栄張っても良いこと無いんだから。うちは貧乏なのは貧乏なのです。だからこの勝負、勝って貰わないと。頑張ってよ、リナ」
そう言って、焼肉一枚フォークに刺して、カリーナの口元に。
ちょっと恥ずかしそうにしながらも、カリーナは素直に食べる。
「美味しい?」
「……うん」
そんな微笑ましい2人を、笑みを浮かべて見ていた五郎だったが、同時に料理人として味見をしていた。
(美味いことは美味い。あくまでも、この世界の牛肉としては、ってとこだが)
歯応えに脂の質、そして肉の旨味を見極める。
(歯応えは、やっぱ硬いな。薄く切った焼肉でこれだからな。最初の1口2口ならともかく、食べ続けるのはキツイな)
肉の味だけを確かめるために、何も付けず数枚纏めて口に放り込む。
(旨味が足りないのは、熟成が足りてないな。それに臭みも結構ある。こっちの世界だと、冷蔵技術がほぼ無いから、しょうがないが)
魔術師による低温魔法があることはあるが、これも使い所が悪い。継続して適度な低温を保つような魔術など、使い手は限られている。大抵は、一気に凍らせるといった、極端な物しかないのだ。
(あとは……単純に育てる期間が短すぎるんだな。脂の入りが悪い。多分、20箇月かそこらで、育てるの止めてるな)
牛は、食用としては効率の悪い生き物である。餌を食べさせて肥える率は悪く、生育も遅い。
しかも20箇月を過ぎると、ほぼ成長は止まる。そこから餌を食べさせても脂身が増えるだけで、肉が増える訳でも質が劇的に変わる訳でもない。
成長から肥満に変わるので、肉を増やすという点では効率が悪すぎるのだ。
もっとも、それを利用して、肉に脂肪が入り込む『サシ』の状態に持って行けるのだが、そこまでしてはいない。
(まとめると、美味いことは美味いけど、硬いし臭みもあるし脂の入りも悪い牛肉、ってとこか)
厳しい評価だが、五郎の元居た世界が基準だと、そういった評価になってしまう。それを踏まえた上で、五郎は悩む。
(どんな料理を作るべきか……食べる相手の好みが分かれば良かったけど、そうじゃねぇからな……)
悩むからこそ、五郎は先に試食をしてみたのだ。
一度も食べたことの無い食材を使っていきなり料理勝負をしようと思うほど、五郎は自信家ではない。
牛肉とはいえ、元の世界の物とは違う可能性だってあったのだ。確かめずには、おれなかった。
とはいえ、悩んでいたからといって、勝手に料理が出来る訳も無し。
割り切る所は割り切って、五郎は勝負に挑む。
「こちそうさん! んじゃま、味見もしたし、料理をするとしますかね」
そう言うと、アルベルトとカリーナに顔を向け呼び掛けた。
「俺はそろそろ料理しようと思うんだけど、そっちはどうするんだ?」
「もちろん、作りますぞ」
「私も、作ります」
敵意や隔意ではなく、意気込みだけを見せる2人に、五郎は心地好さを感じながら返す。
「好いな、それ。お互い、良いもの作ろうぜ! っと、皿は置いといてくれ。こっちが片付けるから」
「ダメです」
カリーナはキッパリ言うと、
「御馳走になったのに、後片付けまでさせられません。私も手伝います」
手際よく片付けを手伝い始める。それはアルベルトも同様で、
「片付けまでが料理ですからな」
さっさか片付けていく。それに苦笑しながら五郎も加わり、どこか和やかな空気の中、3人は片付けを終らせ、それぞれ料理を作り始めるのだった。
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