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プリュム・シャルール 7
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生徒総会はクラスごとに講堂に入って行われるって、超冴えない担任が話している。
「上位クラスの方々もご一緒する事になる。このクラスにはまだまだマナーのなっていない者も居る。しかし、すでに成人と同じ扱いをされる年齢である。本人の責任は勿論、家にもその責任が及ぶ事肝に銘じろ」
なんだがやたら私の方を見ながら話してるんだけど、残念ね私あなたのようなダッサいおじさん全然タイプじゃないのよね。
何?男子達が私のことを見つめているのは当然だけど、女どもも私の方を見ているのって……嫉妬?嫉妬なのね。
ホント、見苦しいわね、ブスな女の嫉妬って。
このクラス程度の男子にモテても意味ないんだけど。
たしか平民の中にも攻略対象者がいたのよねぇ。超金持ちの商会?のボンボン。
父さんが競合する商会があるとか話してた。そこの息子もここに入るから仲良くして情報を流せ、とかなんとか言ってたなぁ。
その商会の名前が、攻略対象者とおんなじだった。
でも、その彼もおんなじクラスには居ないのよ。
「このクラスは、学園の落ちこぼれを集めたクラスだから……」
聞くでもなく、よくこのクラスの中で誰彼構わず口にする言葉だった。
成績が悪いものはもちろんのこと。平民はほぼこのクラス。平民でこのクラスに居ないものは、学園への寄付がすごく多いか、成績がものすごく良くて、このクラスに置いておくことがもったいないと学園側に思わせるほどのもの。逆に貴族でも貧乏なものはこのクラスに入れられるらしい。それも、下位の貴族に限るらしいけどね。
私は、父さんがしみったれたせいだと思っている。お金さえ積めば上のクラスに行けるのだから、私のためにも持ち金全部積むくらいのことすればよかったのに、中途半端だからこんな事になるのよ。
ここら辺は「ドキ恋」と違うところ。学園の設定がバグってるのか、一番初めからあっているところがないくらいバグってる。
クラスの設定バグとか、今さらどうにもできない事は分かってるし、おんなじ教室で王子様達に近づけないなら、教室の外で会えばいいんだから、私ってポジティブ!
だから、毎日授業時間も潰して攻略対象者達との出会いを果たすべく頑張ってるんだけど、入れないところが多過ぎるのよ!
目に見えない結界が色々なところに張られてるらしくて、こう言うところはゲームの世界っぽい、魔法の世界っぽいところなのよね。
許可とか資格とかある人は何ごともなく通り越していくことができるのに、それらがないと判断されると、何にもないのに跳ね返るのよ。行けないの向こう側に!
学園の中はそんなところばっかりで、校舎が違うとそこに近付くこともできないの。
だけどその内、この前は通れなかったところがいきなり通り抜けられる、ってことがあったりする事に気付いたの。
その時はよく近くに同じクラスのひとたちか、平民クラスという同じ名前で呼ばれてる、もう1クラスの人の移動している時で、私の近くを何人もが歩いてる時なのよ。
特別教室って普通の教室ではできないようなことをするためのところには、クラスの上下なく使用する。
そりゃあそうよね、いちいち階級を分けるように準備しないといけないなら、クラスの数分特別教室もいる事になる。結構な広さを持つこの学園だって、建物が2倍も建てれれば窮屈な感じになるものね。
魔力操作の授業の時には演習場に行く必要があるとかで、いつもは立ち入り禁止の場所を横切っていくらしい。
私は、魔力操作に関してはそれなりに努力をしているんだけど、そもそもがこの国の魔法と根本が違うみたいで、教師の言っている通りにしても魔法が発動しないし。
私はちょー貴重な光魔法、と思われているから、演習場で魔力操作の訓練もしてこなかった。
演習場では主に攻撃魔法の訓練をするから、私には関係ないと思っていたのよ。
私自身は攻撃魔法とか関係ないから、演習場に行く必要もないんだけど、どうもあの結界はクラス単位で張ったり張らなかったりしているみたい。
この学園内ではクラスバッチを必ずつけないといけないから、それが関係してるのかもね。
だからなのか、入園式のその日だけはSクラスのある校舎に入って教室を覗く事ができたのよ。あの日は保護者も学園内に入れたから、学園内の細かい結界は張られていなかったのかもしれないわね。
それで、普段は朝の連絡?の時だけあの教室に出てたんだけど、このクラスの演習場を使う時間なんかも調べて、その時間に一緒に行動することで結界の向こう側に行けるようになったのよ。
私は演習場に用事はないから、その途中で他の場所に行けるかどう探求してる、なかなかうまくいかないんだけどね。
この前なんて、演習場に行く道の途中ちょっと逸れたらすごく綺麗な庭園?が見えたの、庭園はちょうどSクラスのある校舎から見下ろせる場所のようで、私たちのクラスの目の前の雑木林と全く違うの。
いやになっちゃう!
私はSクラスにいるべきなのに、これもゲームのバグのせい!
その庭園の生垣の中、きっとガゼボとかあるのよ、そこから何人かの男女の笑い声のようなものが聞こえてきたの。
きっと上のクラスの人たち、私の攻略対象者が優雅にお茶かなんかしているんだ。っと思ったから、その場に行ってやろうとしたんだけど、生垣の切れ間もどこも、一歩も中に入ることができなかったの。
四つんばいになってまで努力したのに!
結界といってもこっちの気配はわかるみたいで、そうよね私だって話し声が聞こえたんだから、お茶会中の誰か、護衛担当の騎士?って制服だったけど、が、生垣の上から覗き込んで四つんばいの私を見て驚いたような表情を浮かべた後、すぐに吹き出したのよ。
そして、何も言わずに中に戻っていったの。
そしたら中から
「なんであった?」
「…はい、野良猫が迷い込もうとしていたようでして……」
「迷い込もうとしていた?」
「はい、ここの結界はきちんと張られているようです。許可ある者しか入れません」
「はっはっは……それは猫とて同じと言うことか」
……その後も楽しげな話し声だけ聞こえてくる。
私のことを野良猫っていったさっきのやつ顔を覚えたわ。私が王妃になった暁には覚えておきなさいよ!
結局、どこからか現れた警備員?にそのまま拘束されて、教室に連れ戻され、1週間の謹慎が言い渡されたの。
授業を大ぴらに休めるのは嬉しいけど、寮の自分の部屋から出る事を禁じられたのはキツかったわ。
寮もクラスや階級によって違うんですもの。
1週間休んだ後のはじめての朝の連絡会で、生徒総会のことを聞かされたの。
チャンス!
生徒総会、総会!全員集まるのよね。
私はこみ上げる笑いを呑み込んで、担任のボソボソと続く話の続きを聞くふりをしながら、総会の会場に着いてからの行動を何度も頭の中でシミュレートした。
「上位クラスの方々もご一緒する事になる。このクラスにはまだまだマナーのなっていない者も居る。しかし、すでに成人と同じ扱いをされる年齢である。本人の責任は勿論、家にもその責任が及ぶ事肝に銘じろ」
なんだがやたら私の方を見ながら話してるんだけど、残念ね私あなたのようなダッサいおじさん全然タイプじゃないのよね。
何?男子達が私のことを見つめているのは当然だけど、女どもも私の方を見ているのって……嫉妬?嫉妬なのね。
ホント、見苦しいわね、ブスな女の嫉妬って。
このクラス程度の男子にモテても意味ないんだけど。
たしか平民の中にも攻略対象者がいたのよねぇ。超金持ちの商会?のボンボン。
父さんが競合する商会があるとか話してた。そこの息子もここに入るから仲良くして情報を流せ、とかなんとか言ってたなぁ。
その商会の名前が、攻略対象者とおんなじだった。
でも、その彼もおんなじクラスには居ないのよ。
「このクラスは、学園の落ちこぼれを集めたクラスだから……」
聞くでもなく、よくこのクラスの中で誰彼構わず口にする言葉だった。
成績が悪いものはもちろんのこと。平民はほぼこのクラス。平民でこのクラスに居ないものは、学園への寄付がすごく多いか、成績がものすごく良くて、このクラスに置いておくことがもったいないと学園側に思わせるほどのもの。逆に貴族でも貧乏なものはこのクラスに入れられるらしい。それも、下位の貴族に限るらしいけどね。
私は、父さんがしみったれたせいだと思っている。お金さえ積めば上のクラスに行けるのだから、私のためにも持ち金全部積むくらいのことすればよかったのに、中途半端だからこんな事になるのよ。
ここら辺は「ドキ恋」と違うところ。学園の設定がバグってるのか、一番初めからあっているところがないくらいバグってる。
クラスの設定バグとか、今さらどうにもできない事は分かってるし、おんなじ教室で王子様達に近づけないなら、教室の外で会えばいいんだから、私ってポジティブ!
だから、毎日授業時間も潰して攻略対象者達との出会いを果たすべく頑張ってるんだけど、入れないところが多過ぎるのよ!
目に見えない結界が色々なところに張られてるらしくて、こう言うところはゲームの世界っぽい、魔法の世界っぽいところなのよね。
許可とか資格とかある人は何ごともなく通り越していくことができるのに、それらがないと判断されると、何にもないのに跳ね返るのよ。行けないの向こう側に!
学園の中はそんなところばっかりで、校舎が違うとそこに近付くこともできないの。
だけどその内、この前は通れなかったところがいきなり通り抜けられる、ってことがあったりする事に気付いたの。
その時はよく近くに同じクラスのひとたちか、平民クラスという同じ名前で呼ばれてる、もう1クラスの人の移動している時で、私の近くを何人もが歩いてる時なのよ。
特別教室って普通の教室ではできないようなことをするためのところには、クラスの上下なく使用する。
そりゃあそうよね、いちいち階級を分けるように準備しないといけないなら、クラスの数分特別教室もいる事になる。結構な広さを持つこの学園だって、建物が2倍も建てれれば窮屈な感じになるものね。
魔力操作の授業の時には演習場に行く必要があるとかで、いつもは立ち入り禁止の場所を横切っていくらしい。
私は、魔力操作に関してはそれなりに努力をしているんだけど、そもそもがこの国の魔法と根本が違うみたいで、教師の言っている通りにしても魔法が発動しないし。
私はちょー貴重な光魔法、と思われているから、演習場で魔力操作の訓練もしてこなかった。
演習場では主に攻撃魔法の訓練をするから、私には関係ないと思っていたのよ。
私自身は攻撃魔法とか関係ないから、演習場に行く必要もないんだけど、どうもあの結界はクラス単位で張ったり張らなかったりしているみたい。
この学園内ではクラスバッチを必ずつけないといけないから、それが関係してるのかもね。
だからなのか、入園式のその日だけはSクラスのある校舎に入って教室を覗く事ができたのよ。あの日は保護者も学園内に入れたから、学園内の細かい結界は張られていなかったのかもしれないわね。
それで、普段は朝の連絡?の時だけあの教室に出てたんだけど、このクラスの演習場を使う時間なんかも調べて、その時間に一緒に行動することで結界の向こう側に行けるようになったのよ。
私は演習場に用事はないから、その途中で他の場所に行けるかどう探求してる、なかなかうまくいかないんだけどね。
この前なんて、演習場に行く道の途中ちょっと逸れたらすごく綺麗な庭園?が見えたの、庭園はちょうどSクラスのある校舎から見下ろせる場所のようで、私たちのクラスの目の前の雑木林と全く違うの。
いやになっちゃう!
私はSクラスにいるべきなのに、これもゲームのバグのせい!
その庭園の生垣の中、きっとガゼボとかあるのよ、そこから何人かの男女の笑い声のようなものが聞こえてきたの。
きっと上のクラスの人たち、私の攻略対象者が優雅にお茶かなんかしているんだ。っと思ったから、その場に行ってやろうとしたんだけど、生垣の切れ間もどこも、一歩も中に入ることができなかったの。
四つんばいになってまで努力したのに!
結界といってもこっちの気配はわかるみたいで、そうよね私だって話し声が聞こえたんだから、お茶会中の誰か、護衛担当の騎士?って制服だったけど、が、生垣の上から覗き込んで四つんばいの私を見て驚いたような表情を浮かべた後、すぐに吹き出したのよ。
そして、何も言わずに中に戻っていったの。
そしたら中から
「なんであった?」
「…はい、野良猫が迷い込もうとしていたようでして……」
「迷い込もうとしていた?」
「はい、ここの結界はきちんと張られているようです。許可ある者しか入れません」
「はっはっは……それは猫とて同じと言うことか」
……その後も楽しげな話し声だけ聞こえてくる。
私のことを野良猫っていったさっきのやつ顔を覚えたわ。私が王妃になった暁には覚えておきなさいよ!
結局、どこからか現れた警備員?にそのまま拘束されて、教室に連れ戻され、1週間の謹慎が言い渡されたの。
授業を大ぴらに休めるのは嬉しいけど、寮の自分の部屋から出る事を禁じられたのはキツかったわ。
寮もクラスや階級によって違うんですもの。
1週間休んだ後のはじめての朝の連絡会で、生徒総会のことを聞かされたの。
チャンス!
生徒総会、総会!全員集まるのよね。
私はこみ上げる笑いを呑み込んで、担任のボソボソと続く話の続きを聞くふりをしながら、総会の会場に着いてからの行動を何度も頭の中でシミュレートした。
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