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チュート殿下 81 王立学園に入学するまでに…… 3
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自分の存在がこの世界から消されてしまうかもしれない、という恐ろしい経験をした後も、超研究者気質のキールの監修のもと、どこまで俺たちだけの自由意思で行動をすることができるのかの検証を行った。
この前は知らなかったから大胆な行動ができたのであって、少しでも自分の存在が消えるかもしれない事に直結するかもしれない行動を取るには勇気がいる。
キールのことは信頼している。信頼しているがそもそもがキールは俺から生まれているものだ、という点でどこかで自分自身を信じられない俺が顔を出す。
ただ、存在を消されかけたあの時ことを、離宮に帰ってきてから思い起こすと、一応シナリオの中から外れていないと言えるこの国のこの場所に俺が存在している限り、ゲームの強制力はそれほど強く働かないのではないかということが分析できたこと……。
ただ、大前提としてこの世界に存在している限り、この世界の理に全く影響されないということは無い。
しかし、「世界」というものの存在にもそれなりの理はあって、その理を守らないと世界自体存在することが難しくなる。
俺にももちろんこの世界の力の影響が及ぼされることは、この前のことで実証されたわけだが、そのゲームの強制力ともいえる理が、俺とそれ以外との間では影響される力の強さが結構違うのではないか?
簡単に言えば、すべてがこの世界の物で作られてはいない俺は、この世界のすべてで作られている者達よりも、その受ける影響力は小さく、俺の周りにいる人々に関しての影響力も俺の方に引っ張られることで、強制力の思い通りにはならない可能性が高いのではないか。
第一キールの存在が許されていることがそのことのすべての証拠であると言えるのかもしれないということ。
だからどこまでゲームの強制力が働くのか。
とりあえず、消されそうになった、あの時以上のことはしないようにして、悩んでいてもしょうがないと腹をくくった。
とにかく、俺は俺にできることはやって後悔する人生だけは送りたくないのだ。
この世界というか、俺の周りのここは「ドキ恋」の世界であることは間違いもなく、俺が前世でやらされたゲームの中の主要人物は、今日までに何かしらで顔を合わせている者がほとんどだ。
一番肝心?とも言える、ヒロインにはまだ出会えていないが……。
会っていないよね?
ゲーム内では姿もなければ、デフォルトネームもなかったから、誰とはっきり断言することができないから、わからないというところが本当のところ……。
ただ少しばかり光属性があるよ、と匂わせたていたこととか、隣国タリスマン帝国の聖女だったというオチは覚えている。
この国には聖女とかそういう考えが存在していないから、「聖女をないがしろにした」とかいう理由で断罪されることは理屈に合わないのだが……。
この事をキールに愚痴ると、少し考えたキールは、もしかしたらご都合主義的な魅了の魔法を使ってる的な事があるのかもしれないと分析。
ゲームの通りに事を運ぶことがこの世界の創造主の意志ならば、何でもありになるからいくら俺が歯向かっても何にもならないかもしれない、と思うこともしばしば。
最長5日程度まで抑えたレベル上げの冒険中でも、これから起こるかもしれない現実を思うと虚しくなることも……。
その度に「オレがいるだろう」と言って、キールが元気づけてくれた。
そう、キールの存在は確かにこの世界のバグだ。
もしかしたら、キールが爆誕したことで俺自身もこの世界のバグになれるかもしれない。
そうなったら、どんなにうれしいことだろう!
俺以外の人物があのゲームの通りの動きをしてきたとしても、俺は強制的にあのアークのようにならずに俺の意志で俺の行動を決定することができるのならば、最悪、結果がゲームと同じであっても俺は俺の命は何とかすることができるくらい、力をつけるために頑張ってきたのだから。
なんだかんだ積極的には王立学園に入学するための準備をしないでフラフラしている俺に、文句も言うことなくマーシュは全てにおいて一つの落ち度もなく準備を進めていた。
高級教育に当たる王立学園にも、もちろん入園試験は存在する。
中級学校に入学するときにも初級学校とは違い入学試験はあった。
俺が入学しなかっただけであるが……。
中級学校から学園に入学する場合の試験は、一種の内部試験の応用のような物で、それほど難しくないと言われている。
俺は中級学校に通わなかったので、所謂外部受験のようにしっかりと試験を受けて入学をしないといけないらしい。
そこに王族だからという忖度が働かない所は感心できたところだ。そのような忖度はこちらから拒否をするがな。
5年間行っていたレベル上げの旅は、俺のレベルが上がるにつれて、瞬間移動の距離も伸びた。
この国の図書館にある地図にも載っていない所まで、実は行けたりしている。
その様なところに滞在する時には特に気を付けて、長時間の滞在はしないようにしている。
いきなり存在を消されたらたまらないこともあるし、マーシュやリフルに心配をかけないようにするためにも、そう長く王都を離れることは無かった。
また、俺が居ない中級学校の様子を知ることも、これからの学園生活を円滑に進めるため、また乙女ゲームのトラップに嵌まらないためにも必要な事であると考えて、期間を開けずに情報収集を行うことにしたことも、離宮に頻繫に帰ってきた理由の一つである。
試験はしっかりと受けさせていただきましたよ。
学科試験と実技試験。
実技はあの思い出?の競技場でした。
試験内容と結果?
流石乙女ゲーム仕様と言えばいいのか……改めて、俺この学園で何を学べばいいのでしょうか……?
この前は知らなかったから大胆な行動ができたのであって、少しでも自分の存在が消えるかもしれない事に直結するかもしれない行動を取るには勇気がいる。
キールのことは信頼している。信頼しているがそもそもがキールは俺から生まれているものだ、という点でどこかで自分自身を信じられない俺が顔を出す。
ただ、存在を消されかけたあの時ことを、離宮に帰ってきてから思い起こすと、一応シナリオの中から外れていないと言えるこの国のこの場所に俺が存在している限り、ゲームの強制力はそれほど強く働かないのではないかということが分析できたこと……。
ただ、大前提としてこの世界に存在している限り、この世界の理に全く影響されないということは無い。
しかし、「世界」というものの存在にもそれなりの理はあって、その理を守らないと世界自体存在することが難しくなる。
俺にももちろんこの世界の力の影響が及ぼされることは、この前のことで実証されたわけだが、そのゲームの強制力ともいえる理が、俺とそれ以外との間では影響される力の強さが結構違うのではないか?
簡単に言えば、すべてがこの世界の物で作られてはいない俺は、この世界のすべてで作られている者達よりも、その受ける影響力は小さく、俺の周りにいる人々に関しての影響力も俺の方に引っ張られることで、強制力の思い通りにはならない可能性が高いのではないか。
第一キールの存在が許されていることがそのことのすべての証拠であると言えるのかもしれないということ。
だからどこまでゲームの強制力が働くのか。
とりあえず、消されそうになった、あの時以上のことはしないようにして、悩んでいてもしょうがないと腹をくくった。
とにかく、俺は俺にできることはやって後悔する人生だけは送りたくないのだ。
この世界というか、俺の周りのここは「ドキ恋」の世界であることは間違いもなく、俺が前世でやらされたゲームの中の主要人物は、今日までに何かしらで顔を合わせている者がほとんどだ。
一番肝心?とも言える、ヒロインにはまだ出会えていないが……。
会っていないよね?
ゲーム内では姿もなければ、デフォルトネームもなかったから、誰とはっきり断言することができないから、わからないというところが本当のところ……。
ただ少しばかり光属性があるよ、と匂わせたていたこととか、隣国タリスマン帝国の聖女だったというオチは覚えている。
この国には聖女とかそういう考えが存在していないから、「聖女をないがしろにした」とかいう理由で断罪されることは理屈に合わないのだが……。
この事をキールに愚痴ると、少し考えたキールは、もしかしたらご都合主義的な魅了の魔法を使ってる的な事があるのかもしれないと分析。
ゲームの通りに事を運ぶことがこの世界の創造主の意志ならば、何でもありになるからいくら俺が歯向かっても何にもならないかもしれない、と思うこともしばしば。
最長5日程度まで抑えたレベル上げの冒険中でも、これから起こるかもしれない現実を思うと虚しくなることも……。
その度に「オレがいるだろう」と言って、キールが元気づけてくれた。
そう、キールの存在は確かにこの世界のバグだ。
もしかしたら、キールが爆誕したことで俺自身もこの世界のバグになれるかもしれない。
そうなったら、どんなにうれしいことだろう!
俺以外の人物があのゲームの通りの動きをしてきたとしても、俺は強制的にあのアークのようにならずに俺の意志で俺の行動を決定することができるのならば、最悪、結果がゲームと同じであっても俺は俺の命は何とかすることができるくらい、力をつけるために頑張ってきたのだから。
なんだかんだ積極的には王立学園に入学するための準備をしないでフラフラしている俺に、文句も言うことなくマーシュは全てにおいて一つの落ち度もなく準備を進めていた。
高級教育に当たる王立学園にも、もちろん入園試験は存在する。
中級学校に入学するときにも初級学校とは違い入学試験はあった。
俺が入学しなかっただけであるが……。
中級学校から学園に入学する場合の試験は、一種の内部試験の応用のような物で、それほど難しくないと言われている。
俺は中級学校に通わなかったので、所謂外部受験のようにしっかりと試験を受けて入学をしないといけないらしい。
そこに王族だからという忖度が働かない所は感心できたところだ。そのような忖度はこちらから拒否をするがな。
5年間行っていたレベル上げの旅は、俺のレベルが上がるにつれて、瞬間移動の距離も伸びた。
この国の図書館にある地図にも載っていない所まで、実は行けたりしている。
その様なところに滞在する時には特に気を付けて、長時間の滞在はしないようにしている。
いきなり存在を消されたらたまらないこともあるし、マーシュやリフルに心配をかけないようにするためにも、そう長く王都を離れることは無かった。
また、俺が居ない中級学校の様子を知ることも、これからの学園生活を円滑に進めるため、また乙女ゲームのトラップに嵌まらないためにも必要な事であると考えて、期間を開けずに情報収集を行うことにしたことも、離宮に頻繫に帰ってきた理由の一つである。
試験はしっかりと受けさせていただきましたよ。
学科試験と実技試験。
実技はあの思い出?の競技場でした。
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