171 / 177
番外編
ローザの逃避⑧
しおりを挟む
「おはよう、ローザ。昨日はよく眠れたか?」
「はい。ぐっすりと」
気を遣わせまいと平然と嘘を吐く。一晩寝ないなんてよくあることなのでメイドにも指摘されなかった。だがローザよりも王子だ。彼の顔面は血の気が引いたように青白い。具合が悪いのではないだろうか。
「王子は少し顔色が良くないように見えますが」
予定をズラしますか? と暗に告げれば、彼は軽く首を振る。
「緊張で昨晩はよく眠れなくてな」
「緊張?」
「ああ、いや、なんでもない。気にしないでくれ」
バラ園を散歩するだけで緊張なんて、と思ったが、よくよく考えてみればこうして特別な用事もなく王子とどこかに行ったのはいつぶりだろうか。歩きながら記憶を掘り起こすが、なかなか該当する日が見つからない。もしや学園入学以来だったりするのではないか。そう思うと途端にローザも緊張してしまう。鼓動は早くなり、美しい花を咲かせるバラを見ずに地面ばかり見てしまう。王子との間に生まれた小さな距離にもどかしさと安心感を覚えるなんて、これではまるで恋を覚えたばかりの少女のようではないか。何か話せばこの緊張感も和らぐかもしれないと話を振ろうにも、ちょうどいい話題が見つからない。
「今日は良い天気ですね。絶好の散歩日和で!」
「そうだな。暑すぎず寒すぎず気温もちょうどいい」
なんとか絞り出した天気の話題など長く続くはずもなく、再び会話は途切れてしまった。だがこのいたたまれない空気に耐える勇気はない。なんとかそれらしい話題を考え、ふと先日のカルドレッドの会話が思い浮かんだ。
「カルドレッドはそろそろ寒くなりはじめまして、ラスカ様はセーターを編もうかと考えているそうなのです。でも彼はすぐに体温が高くなるからいらないかもしれないと楽しそうに悩んでいらっしゃって。その姿がとても羨ましくて」
思い出してふふふと声を漏らせば、彼はピタリと足を止めて「ローザ」と話を切った。どうやら重い沈黙は本題に入るための準備だったらしい。はい、と短く返事をすれば、彼は隣からローザと向き合う位置に移動した。まっすぐとした瞳に先ほどとは違う緊張が走る。
「ローザが私と結婚してくれたのは彼女の件があったからで、それさえなければきっと君はカルドレッドで研究に打ち込めていたかもしれない。一度は婚約解消を認めながらも、結局自分達ではどうにも出来ないからと君に助けを求め、縛り付けたこと、今さらながら謝罪させてくれ。申し訳なかった」
深々と頭を下げられ、彼は今日、離縁を言い出すために呼び出したのかと理解する。徐々に冷静になっていく頭で、思えば部屋から護衛は一人もついてきていない上にバラ園は人払いがされていることに気付いた。
まだまだローザのやるべきことは沢山あるが、それは王子妃でなくとも出来る。それこそ度々国を留守にするローザをカルドレッドに送り、必要な時だけ派遣してもらって、王子は王子妃に適任の女性を妻に迎えればいい。少し年は離れてしまうかもしれないが、王子を支えてくれる女性がきっといるはずだ。いや、もう見つかっているのかもしれない。子どものように浮かれて、周りの状況を飲み込めていなかった自分が恥ずかしい。
「頭を上げてください。私は公爵家の娘として当然のことをしたまでです」
結婚したのはローザが公爵家の令嬢だったから。
政略の一部だと自分に言い聞かせ、これから来るであろうショックを緩和するための予防線を張る。
「公爵家の娘だから、か。君は責任感でこの場に留まってくれている。そう分かっていてもいつかそれが責任感だけではなくなるんじゃないかと期待して、そんな気持ちがローザに居心地の悪さを抱かせてしまった。子ども達も元気に育ってくれた今、本当は君を解放するべきなのかもしれない。この一年、これからのことを私なりにじっくりと考えてみたんだ。考えて、考えて……けれど結局答えが出なかった。自由になって笑う君が見たいと思う一方で、ローザを失った後の生活を想像すると怖くてたまらなかった。私は自分勝手な人間だ。リガロのように剣才があるわけでも、バッカスのように何かを突き詰められるわけでも、アルガのように寄り添うことも出来ず、ただただ見ているしか出来ない私を愛して欲しいと思ってしまうんだ」
「スチュワート、王子……」
「こんなことを話した後で言うのも卑怯だと思うが、君が自由になることを望むのならすぐにでも離縁が出来るよう、陛下とも話がついている」
そう告げて、スチュワート王子は胸元から折りたたまれた紙を取り出した。開いて確認すれば、それは王子と陛下のサインが書かれた離縁届だった。
「一日遅れてしまったが、誕生日おめでとう。幸せになってくれ」
愛して欲しいと言いながら、悲しげに微笑む彼はローザが離縁届にサインすると確信しているようだった。ああ、なんて最低の誕生日なのだろう。こんな最悪なプレゼントは生まれて始めてだ。けれど、彼にこんなものを用意させてしまったのは他でもないローザである。
こんなことになるのなら、昨日もいつものように逃げていれば良かった。そうすればまだもう少し彼と一緒に居られたのに……。いや、もう無理か。どんなに避けてもいずれローザの手にはこの紙切れがやってくることになっていたのだ。もう逃げられない。いつまでも逃げてばかりはいられない。今こそ彼と向き合うべきなのだ。小さく息を吐けば、頭にはイーディスの顔が浮かぶ。イーディスだけではない。バッカスにマリアとキース、それにリガロも。彼らはきっとローザが道を間違えても手を引いてくれるはずだ。彼らがいるから大丈夫。怖くない。そう自分に言い聞かせて、真っ直ぐとスチュワートを見据えた。そして彼の目の前で最悪なプレゼントを引き裂いた。
「何を!?」
「こんなもの必要ありませんわ。私はこれからもスチュワート王子の妻なのですから」
「だが……」
「今まで逃げてばかりいてごめんなさい。もし王子が私をまだ待っていてくれるなら、向き合って話す時間をいただけませんか」
「いい、のか?」
「といっても今はまだ天気の話題くらいしか浮かびませんが」
「ならこれから一緒に少しずつ増やしていこう」
出会ってから二十年以上が経ち、結婚もして子どもだっている。
それでも王子はローザのゆっくりな歩みに付き合おうとしてくれる。彼から伸ばされた手に甘え、ローザは自身の手を重ねる。
いつか咲き誇るバラのように鮮やかな赤を語れる日が来ることを願いながら。
ローザの逃避 完
「はい。ぐっすりと」
気を遣わせまいと平然と嘘を吐く。一晩寝ないなんてよくあることなのでメイドにも指摘されなかった。だがローザよりも王子だ。彼の顔面は血の気が引いたように青白い。具合が悪いのではないだろうか。
「王子は少し顔色が良くないように見えますが」
予定をズラしますか? と暗に告げれば、彼は軽く首を振る。
「緊張で昨晩はよく眠れなくてな」
「緊張?」
「ああ、いや、なんでもない。気にしないでくれ」
バラ園を散歩するだけで緊張なんて、と思ったが、よくよく考えてみればこうして特別な用事もなく王子とどこかに行ったのはいつぶりだろうか。歩きながら記憶を掘り起こすが、なかなか該当する日が見つからない。もしや学園入学以来だったりするのではないか。そう思うと途端にローザも緊張してしまう。鼓動は早くなり、美しい花を咲かせるバラを見ずに地面ばかり見てしまう。王子との間に生まれた小さな距離にもどかしさと安心感を覚えるなんて、これではまるで恋を覚えたばかりの少女のようではないか。何か話せばこの緊張感も和らぐかもしれないと話を振ろうにも、ちょうどいい話題が見つからない。
「今日は良い天気ですね。絶好の散歩日和で!」
「そうだな。暑すぎず寒すぎず気温もちょうどいい」
なんとか絞り出した天気の話題など長く続くはずもなく、再び会話は途切れてしまった。だがこのいたたまれない空気に耐える勇気はない。なんとかそれらしい話題を考え、ふと先日のカルドレッドの会話が思い浮かんだ。
「カルドレッドはそろそろ寒くなりはじめまして、ラスカ様はセーターを編もうかと考えているそうなのです。でも彼はすぐに体温が高くなるからいらないかもしれないと楽しそうに悩んでいらっしゃって。その姿がとても羨ましくて」
思い出してふふふと声を漏らせば、彼はピタリと足を止めて「ローザ」と話を切った。どうやら重い沈黙は本題に入るための準備だったらしい。はい、と短く返事をすれば、彼は隣からローザと向き合う位置に移動した。まっすぐとした瞳に先ほどとは違う緊張が走る。
「ローザが私と結婚してくれたのは彼女の件があったからで、それさえなければきっと君はカルドレッドで研究に打ち込めていたかもしれない。一度は婚約解消を認めながらも、結局自分達ではどうにも出来ないからと君に助けを求め、縛り付けたこと、今さらながら謝罪させてくれ。申し訳なかった」
深々と頭を下げられ、彼は今日、離縁を言い出すために呼び出したのかと理解する。徐々に冷静になっていく頭で、思えば部屋から護衛は一人もついてきていない上にバラ園は人払いがされていることに気付いた。
まだまだローザのやるべきことは沢山あるが、それは王子妃でなくとも出来る。それこそ度々国を留守にするローザをカルドレッドに送り、必要な時だけ派遣してもらって、王子は王子妃に適任の女性を妻に迎えればいい。少し年は離れてしまうかもしれないが、王子を支えてくれる女性がきっといるはずだ。いや、もう見つかっているのかもしれない。子どものように浮かれて、周りの状況を飲み込めていなかった自分が恥ずかしい。
「頭を上げてください。私は公爵家の娘として当然のことをしたまでです」
結婚したのはローザが公爵家の令嬢だったから。
政略の一部だと自分に言い聞かせ、これから来るであろうショックを緩和するための予防線を張る。
「公爵家の娘だから、か。君は責任感でこの場に留まってくれている。そう分かっていてもいつかそれが責任感だけではなくなるんじゃないかと期待して、そんな気持ちがローザに居心地の悪さを抱かせてしまった。子ども達も元気に育ってくれた今、本当は君を解放するべきなのかもしれない。この一年、これからのことを私なりにじっくりと考えてみたんだ。考えて、考えて……けれど結局答えが出なかった。自由になって笑う君が見たいと思う一方で、ローザを失った後の生活を想像すると怖くてたまらなかった。私は自分勝手な人間だ。リガロのように剣才があるわけでも、バッカスのように何かを突き詰められるわけでも、アルガのように寄り添うことも出来ず、ただただ見ているしか出来ない私を愛して欲しいと思ってしまうんだ」
「スチュワート、王子……」
「こんなことを話した後で言うのも卑怯だと思うが、君が自由になることを望むのならすぐにでも離縁が出来るよう、陛下とも話がついている」
そう告げて、スチュワート王子は胸元から折りたたまれた紙を取り出した。開いて確認すれば、それは王子と陛下のサインが書かれた離縁届だった。
「一日遅れてしまったが、誕生日おめでとう。幸せになってくれ」
愛して欲しいと言いながら、悲しげに微笑む彼はローザが離縁届にサインすると確信しているようだった。ああ、なんて最低の誕生日なのだろう。こんな最悪なプレゼントは生まれて始めてだ。けれど、彼にこんなものを用意させてしまったのは他でもないローザである。
こんなことになるのなら、昨日もいつものように逃げていれば良かった。そうすればまだもう少し彼と一緒に居られたのに……。いや、もう無理か。どんなに避けてもいずれローザの手にはこの紙切れがやってくることになっていたのだ。もう逃げられない。いつまでも逃げてばかりはいられない。今こそ彼と向き合うべきなのだ。小さく息を吐けば、頭にはイーディスの顔が浮かぶ。イーディスだけではない。バッカスにマリアとキース、それにリガロも。彼らはきっとローザが道を間違えても手を引いてくれるはずだ。彼らがいるから大丈夫。怖くない。そう自分に言い聞かせて、真っ直ぐとスチュワートを見据えた。そして彼の目の前で最悪なプレゼントを引き裂いた。
「何を!?」
「こんなもの必要ありませんわ。私はこれからもスチュワート王子の妻なのですから」
「だが……」
「今まで逃げてばかりいてごめんなさい。もし王子が私をまだ待っていてくれるなら、向き合って話す時間をいただけませんか」
「いい、のか?」
「といっても今はまだ天気の話題くらいしか浮かびませんが」
「ならこれから一緒に少しずつ増やしていこう」
出会ってから二十年以上が経ち、結婚もして子どもだっている。
それでも王子はローザのゆっくりな歩みに付き合おうとしてくれる。彼から伸ばされた手に甘え、ローザは自身の手を重ねる。
いつか咲き誇るバラのように鮮やかな赤を語れる日が来ることを願いながら。
ローザの逃避 完
10
お気に入りに追加
382
あなたにおすすめの小説
お飾り公爵夫人の憂鬱
初瀬 叶
恋愛
空は澄み渡った雲1つない快晴。まるで今の私の心のようだわ。空を見上げた私はそう思った。
私の名前はステラ。ステラ・オーネット。夫の名前はディーン・オーネット……いえ、夫だった?と言った方が良いのかしら?だって、その夫だった人はたった今、私の足元に埋葬されようとしているのだから。
やっと!やっと私は自由よ!叫び出したい気分をグッと堪え、私は沈痛な面持ちで、黒い棺を見つめた。
そう自由……自由になるはずだったのに……
※ 中世ヨーロッパ風ですが、私の頭の中の架空の異世界のお話です
※相変わらずのゆるふわ設定です。細かい事は気にしないよ!という読者の方向けかもしれません
※直接的な描写はありませんが、性的な表現が出てくる可能性があります
仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
愛されなかった公爵令嬢のやり直し
ましゅぺちーの
恋愛
オルレリアン王国の公爵令嬢セシリアは、誰からも愛されていなかった。
母は幼い頃に亡くなり、父である公爵には無視され、王宮の使用人達には憐れみの眼差しを向けられる。
婚約者であった王太子と結婚するが夫となった王太子には冷遇されていた。
そんなある日、セシリアは王太子が寵愛する愛妾を害したと疑われてしまう。
どうせ処刑されるならと、セシリアは王宮のバルコニーから身を投げる。
死ぬ寸前のセシリアは思う。
「一度でいいから誰かに愛されたかった。」と。
目が覚めた時、セシリアは12歳の頃に時間が巻き戻っていた。
セシリアは決意する。
「自分の幸せは自分でつかみ取る!」
幸せになるために奔走するセシリア。
だがそれと同時に父である公爵の、婚約者である王太子の、王太子の愛妾であった男爵令嬢の、驚くべき真実が次々と明らかになっていく。
小説家になろう様にも投稿しています。
タイトル変更しました!大幅改稿のため、一部非公開にしております。
完結 「愛が重い」と言われたので尽くすのを全部止めたところ
音爽(ネソウ)
恋愛
アルミロ・ルファーノ伯爵令息は身体が弱くいつも臥せっていた。財があっても自由がないと嘆く。
だが、そんな彼を幼少期から知る婚約者ニーナ・ガーナインは献身的につくした。
相思相愛で結ばれたはずが健気に尽くす彼女を疎ましく感じる相手。
どんな無茶な要望にも応えていたはずが裏切られることになる。
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
「優秀すぎて鼻につく」と婚約破棄された公爵令嬢は弟殿下に独占される
杓子ねこ
恋愛
公爵令嬢ソフィア・ファビアスは完璧な淑女だった。
婚約者のギルバートよりはるかに優秀なことを隠し、いずれ夫となり国王となるギルバートを立て、常に控えめにふるまっていた。
にもかかわらず、ある日、婚約破棄を宣言される。
「お前が陰で俺を嘲笑っているのはわかっている! お前のような偏屈な女は、婚約破棄だ!」
どうやらギルバートは男爵令嬢エミリーから真実の愛を吹き込まれたらしい。
事を荒立てまいとするソフィアの態度にギルバートは「申し開きもしない」とさらに激昂するが、そこへ第二王子のルイスが現れる。
「では、ソフィア嬢を俺にください」
ルイスはソフィアを抱きしめ、「やっと手に入れた、愛しい人」と囁き始め……?
※ヒーローがだいぶ暗躍します。
前世を思い出しました。恥ずかしすぎて、死んでしまいそうです。
棚から現ナマ
恋愛
前世を思い出したフィオナは、今までの自分の所業に、恥ずかしすぎて身もだえてしまう。自分は痛い女だったのだ。いままでの黒歴史から目を背けたい。黒歴史を思い出したくない。黒歴史関係の人々と接触したくない。
これからは、まっとうに地味に生きていきたいの。
それなのに、王子様や公爵令嬢、王子の側近と今まで迷惑をかけてきた人たちが向こうからやって来る。何でぇ?ほっといて下さい。お願いします。恥ずかしすぎて、死んでしまいそうです。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる