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5章
10.独占
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亀蔵をハウスに戻して壇上に上がる。
途中で一般生徒席のすぐ横を通ったのだが、反応は予想通り。小さなざわめきを生んでいた。
何の疑問もなく歓迎してくれるのは私達が先ほどいた区画に座っている生徒と保護者席の身内、それから私達を知る生徒達だけ。
なぜか入学前試験の際にいた脳筋ズの方々が一番喜んでくれている。当然だとばかりに力強く頷きながら拍手を送ってくれている。
だが受け入れられない生徒の気持ちも分からなくはない。
なにせ座学・武術・魔力のベストスリー全てを辺境三領とその身内で独占する結果となってしまったのだから。
悪目立ちはしたくない。けれどこれは学園側が公平に審査した結果。
お兄様もオール一位だったと聞くし、辺境三領では私が思っているよりも良い教育を受けさせて貰っているのかもしれない。……まぁ私は筆記に苦戦した訳だが。
分からないことがあったらルクスさんに聞こう。
今までも結構頼ってきたけれど、一緒にダラダラしてたり錬金術に励んでいたりした訳で。
ルクスさんが起きていた時のことはともかくとして、眠っていた間のことに関しては私と同じレベルだと思っていたのである。
「成績優秀者にバッチを進呈する」
高らかな宣言の後、バッチが渡される。
分野ごとにモチーフが違い、座学は本・武術が剣・魔力が魔石となっているようだった。色も違うというこだわりっぷり。
今後はこれを制服に付けるようにとのこと。
「バッチ進呈は此度に限らず、今後も行っていく。今回呼ばれなかった生徒達も精進するように」
なるほど。優秀な生徒を他の生徒と見分けられることにしておくことで、生徒の競争心を煽っていく方式か。
乙女ゲームではこんな設定はなかった。
ゲーム進行上、あまり大切ではないからと省かれたのだろうか。
でもこういう一目見て分かるアイテムを攻略対象者に付けておくと、序盤でもこのキャラは凄いんだな~ってざっくりと伝わると思うんだけど……。
席に戻り、早速バッチを付け合う。
イザラクが一個で、私とルクスさんが二個。
一つ一つは確かにカッコいい。数個ならステータスを表すにもちょうどいい。
だが増えていったら不良みたいになりそうだ。もしかして乙女ゲームで採用されなかったのってこういう理由なんじゃ……。
バッチをジャラジャラ光らせているイザラクを想像して、ダサいなと失礼なことを考える。
するとイザラクがこちら側に身体を傾ける。そして小さな声で尋ねてきた。
「どうかした?」
私の考えを見透かして突っ込みを入れてきた訳ではなく、何か考え込んでいると心配してくれたようだ。
「これ、上位互換システムを搭載してるのかなって思って」
せめて三つだ。
各分野のうち、良いものを付けていくシステムならダサくはならないはずだ。……多分。あまりファッションに興味がないので胸を張ることはできないけれど。
「ごめん、言っている意味がよく分からない」
「安心しろ。我にも分からん」
首を傾げる彼らはバッチ増殖危機に陥る可能性があるというのにまるで興味がないようだ。取らぬ狸の皮算用と言うし、今考えても無駄なのかな。
そんなことを考えているうちに入学式が終了した。最後に入学の案内とシラバスが配布されて解散。
馬車の中で入学案内をざっくりと読む。
明日から一週間は授業見学。週明けに受けたい授業を登録することになっている。
二学期制で、三年間で取る単位数が決まっている。
必修授業と選択授業があり、出席日数が大幅に足りないもしくは最終試験で点数が取れないと単位を落とす。
この辺りは大体前世の学校と同じようなものだ。
三年で取る単位数は前世と比べると少なめ。
一年生の前期と後期をフルで取ると、二年の後期からほぼ学園に通わなくていいほど。
もちろん二年生と三年生でも必修授業はあるので全く通わなくて良い訳ではない。それでもかなり緩い。
おそらく領地で何かあったり、一定期間家の仕事で学園に登校出来なくなることも考えられているのだろう。
そんな予定全くない私としては必要単位数少なくてラッキー! 程度にしか考えていない。といっても単位は多い分には構わないので、必要単位数をクリアしても学園に通う可能性はあるが。
それでも嫌々単位数を数えるより落としても大丈夫くらいの気持ちで受けるのとでは全然違うのである。
「ルクスさん、一年生の時は頑張りましょう。最初に詰めとくと楽ですよ。行きの時間と帰りの時間を曜日で変えると面倒になりますし」
「我はなんでもいい」
「そう言わずに後でシラバスちゃんと見てくださいよ」
「俺は殿下の授業を楽しみにしていたのになくなってしまった」
イザラクは心底残念そうに肩を落とす。
ゲームだと三部で学園に来た王弟殿下だが、なぜかお兄様の在学中にやってきた。そして私とサルガス王子との婚約解消に伴い、辺境屋敷に行くことが決まった。
もう行ったのかまだなのかは分からないけれど、すでに学園に籍は残っていない。シラバスにも名前はなかった。
「代わりに何か入ってるかな」
「刺繍の授業が出来た。結構難しいモチーフもやるみたいだし、俺も受けてみようかな」
「そういうのって女子生徒限定なんじゃ……」
「前まではそうだったんだが、今年からなくなったんだよ」
「え、なんで?」
「元々男子生徒のみ受講可能だった剣術に女子生徒が入ってくるかもしれないからって。それからマーシャル王子のこともあるんだと思う。男子生徒の授業は実技が多いから」
「なるほど」
剣術に馬術、魔法など実技授業はかなりの数がある。座学も一定数あるが、今年から追加された刺繍のような令嬢の手習い系の授業も多い。
男子生徒が座学のみで卒業に必要な単位を取ることは難しいのだろう。
だからこその改訂。留学生がやって来るタイミングだったというのも理由の一つなのかもしれない。
それにイザラクと共に刺繍をしているマーシャル王子と、校庭でも元気に剣を振るうレミリアさんを想像するとしっくりとくる。
男女の境を完全になくすのは難しいのだろうが、好きなものを学べるというのはいいものである。
途中で一般生徒席のすぐ横を通ったのだが、反応は予想通り。小さなざわめきを生んでいた。
何の疑問もなく歓迎してくれるのは私達が先ほどいた区画に座っている生徒と保護者席の身内、それから私達を知る生徒達だけ。
なぜか入学前試験の際にいた脳筋ズの方々が一番喜んでくれている。当然だとばかりに力強く頷きながら拍手を送ってくれている。
だが受け入れられない生徒の気持ちも分からなくはない。
なにせ座学・武術・魔力のベストスリー全てを辺境三領とその身内で独占する結果となってしまったのだから。
悪目立ちはしたくない。けれどこれは学園側が公平に審査した結果。
お兄様もオール一位だったと聞くし、辺境三領では私が思っているよりも良い教育を受けさせて貰っているのかもしれない。……まぁ私は筆記に苦戦した訳だが。
分からないことがあったらルクスさんに聞こう。
今までも結構頼ってきたけれど、一緒にダラダラしてたり錬金術に励んでいたりした訳で。
ルクスさんが起きていた時のことはともかくとして、眠っていた間のことに関しては私と同じレベルだと思っていたのである。
「成績優秀者にバッチを進呈する」
高らかな宣言の後、バッチが渡される。
分野ごとにモチーフが違い、座学は本・武術が剣・魔力が魔石となっているようだった。色も違うというこだわりっぷり。
今後はこれを制服に付けるようにとのこと。
「バッチ進呈は此度に限らず、今後も行っていく。今回呼ばれなかった生徒達も精進するように」
なるほど。優秀な生徒を他の生徒と見分けられることにしておくことで、生徒の競争心を煽っていく方式か。
乙女ゲームではこんな設定はなかった。
ゲーム進行上、あまり大切ではないからと省かれたのだろうか。
でもこういう一目見て分かるアイテムを攻略対象者に付けておくと、序盤でもこのキャラは凄いんだな~ってざっくりと伝わると思うんだけど……。
席に戻り、早速バッチを付け合う。
イザラクが一個で、私とルクスさんが二個。
一つ一つは確かにカッコいい。数個ならステータスを表すにもちょうどいい。
だが増えていったら不良みたいになりそうだ。もしかして乙女ゲームで採用されなかったのってこういう理由なんじゃ……。
バッチをジャラジャラ光らせているイザラクを想像して、ダサいなと失礼なことを考える。
するとイザラクがこちら側に身体を傾ける。そして小さな声で尋ねてきた。
「どうかした?」
私の考えを見透かして突っ込みを入れてきた訳ではなく、何か考え込んでいると心配してくれたようだ。
「これ、上位互換システムを搭載してるのかなって思って」
せめて三つだ。
各分野のうち、良いものを付けていくシステムならダサくはならないはずだ。……多分。あまりファッションに興味がないので胸を張ることはできないけれど。
「ごめん、言っている意味がよく分からない」
「安心しろ。我にも分からん」
首を傾げる彼らはバッチ増殖危機に陥る可能性があるというのにまるで興味がないようだ。取らぬ狸の皮算用と言うし、今考えても無駄なのかな。
そんなことを考えているうちに入学式が終了した。最後に入学の案内とシラバスが配布されて解散。
馬車の中で入学案内をざっくりと読む。
明日から一週間は授業見学。週明けに受けたい授業を登録することになっている。
二学期制で、三年間で取る単位数が決まっている。
必修授業と選択授業があり、出席日数が大幅に足りないもしくは最終試験で点数が取れないと単位を落とす。
この辺りは大体前世の学校と同じようなものだ。
三年で取る単位数は前世と比べると少なめ。
一年生の前期と後期をフルで取ると、二年の後期からほぼ学園に通わなくていいほど。
もちろん二年生と三年生でも必修授業はあるので全く通わなくて良い訳ではない。それでもかなり緩い。
おそらく領地で何かあったり、一定期間家の仕事で学園に登校出来なくなることも考えられているのだろう。
そんな予定全くない私としては必要単位数少なくてラッキー! 程度にしか考えていない。といっても単位は多い分には構わないので、必要単位数をクリアしても学園に通う可能性はあるが。
それでも嫌々単位数を数えるより落としても大丈夫くらいの気持ちで受けるのとでは全然違うのである。
「ルクスさん、一年生の時は頑張りましょう。最初に詰めとくと楽ですよ。行きの時間と帰りの時間を曜日で変えると面倒になりますし」
「我はなんでもいい」
「そう言わずに後でシラバスちゃんと見てくださいよ」
「俺は殿下の授業を楽しみにしていたのになくなってしまった」
イザラクは心底残念そうに肩を落とす。
ゲームだと三部で学園に来た王弟殿下だが、なぜかお兄様の在学中にやってきた。そして私とサルガス王子との婚約解消に伴い、辺境屋敷に行くことが決まった。
もう行ったのかまだなのかは分からないけれど、すでに学園に籍は残っていない。シラバスにも名前はなかった。
「代わりに何か入ってるかな」
「刺繍の授業が出来た。結構難しいモチーフもやるみたいだし、俺も受けてみようかな」
「そういうのって女子生徒限定なんじゃ……」
「前まではそうだったんだが、今年からなくなったんだよ」
「え、なんで?」
「元々男子生徒のみ受講可能だった剣術に女子生徒が入ってくるかもしれないからって。それからマーシャル王子のこともあるんだと思う。男子生徒の授業は実技が多いから」
「なるほど」
剣術に馬術、魔法など実技授業はかなりの数がある。座学も一定数あるが、今年から追加された刺繍のような令嬢の手習い系の授業も多い。
男子生徒が座学のみで卒業に必要な単位を取ることは難しいのだろう。
だからこその改訂。留学生がやって来るタイミングだったというのも理由の一つなのかもしれない。
それにイザラクと共に刺繍をしているマーシャル王子と、校庭でも元気に剣を振るうレミリアさんを想像するとしっくりとくる。
男女の境を完全になくすのは難しいのだろうが、好きなものを学べるというのはいいものである。
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