66 / 175
3章
13.はじめての思い出が嫌なものになりませんように
しおりを挟む
だがお父様はここで引く気はないらしい。なおも食い下がってくる。
「……どうしてもダメか?」
「ダメです」
「なら亀蔵に直談判を!」
「待って、お父様!」
諦めの悪いお父様はスクッと立ち上がる。私の制止の声など耳に届いていないようで、そのまま部屋を後にした。
向かう先はおそらく亀蔵とお母様がいる屋敷裏だろう。芸をいくつか覚えさせたいとかで、最近毎日のように練習している。
今から追いかけても間に合うはずだが、そこまでして止めようとは思えなかった。
「亀蔵のこと好きすぎでしょ……」
深いため息を吐きながら、ソファに身体を預ける。
「領主にも何か考えがあるのだろう。亀蔵が承諾するなら許してやれ」
「亀蔵を自慢したい、とか?」
「そうかもしれんな」
ルクスさんはお父様の考えを見抜いているようで、平然とカップを傾けている。私がお父様と話しているうちにおやつタイムは一段落したようだ。
真意は分からないけれど、やはり亀蔵に任せた方が良いのだろう。
芋掘りが大変になったとしても、私達が頑張れば済むことだ。その時は何かお土産でもねだっておこう。
牛肉ジャーキーとか馬肉ジャーキーとか羊肉ジャーキーとか。
脳内がジャーキーで侵略されつつある中で、鮭とばもいいな……なんて新勢力が登場する。
どちらにせよ酒のつまみと呼ばれるようなおやつであることには違いない。
甘いおやつならわざわざ王都で買ってきてもらわずとも、我が家の調理人が最高に美味しいものを作ってくれる。ねだるものに偏りがあるのも仕方のないことだ。
そう、決してロドリーの土産物の味が忘れられないとかではない。
ましてや今度来る時も持ってきてくれないかな~なんて欲深いことは、本当にちょっとしか思っていないのだ。
クッキーを完食し、お茶のお代わりまで済ませた頃にお父様は戻ってきた。そして勝ち誇ったような表情で告げる。
「亀蔵の許可が取れたぞ!」
どうやら亀蔵はお父様についていくことを決めたらしい。
本人が決めたのなら仕方ない。遅れて部屋に入ってきた亀蔵に手を置きながら「芋掘りは任せてちょうだい」と告げる。嬉しそうにかめぇと鳴いた。
だが亀蔵にとってこれが初めてのお出かけである。初めてが長期外泊となると、お父様が一緒とはいえ心配だ。
知らないおじさんたちに囲まれて怖い思いはしないかと心配になってしまう。
そこで残りの二週間、亀蔵に自衛手段を仕込むことにした。
「知らないおじさんが部屋に入ってきました。亀蔵に気づかずに真っ直ぐと大股で歩いてきます。さぁどうするの?」
見知らぬおじさん役として近づきながら、亀蔵に質問を投げかける。
すると亀蔵はプッと前方に水を吐き出し、己の位置をアピールする。一緒にかめぇと大きめの声で鳴くのも忘れない。
「オッケー。じゃあ次。私はお父様が大切にしている亀蔵に危害を加えてやろうと、部屋に忍び込んできた悪いおじさんです。今にも攻撃魔法を打とうとしています。さぁどうする?」
「かぁ~め~」
唸りながら空中に作り出したのは大きな口である。大人を丸かじりしてしまいそうなそれを上下にガバッと開く。そして私の目の前でガチンと勢いよく閉じた。
「やっぱり何度見ても迫力ある」
この威嚇方法を考えたのはお母様である。
なんでもとある魔獣をイメージしたそう。お母様のアイディアを元にルクスさんが細かい調整を行った。
魔獣との戦闘経験が浅い私にはこんな技、絶対思いつかない。冒険者として活躍してきたお母様ならではである。
いつものように地面を歪ませて動けなく出来ればそれが一番楽かつ安全な手段なのだが、あいにくと会場内の床はフローリングである。宿の部屋だってもちろん土ではない。
そこで恐怖で失神させてしまおう作戦が役立つというわけだ。
私とお父様は過剰防衛でも亀蔵の安全が第一だと主張し、顔面を覆うような水球を作らせようとした。
周りに誰かいたら死ぬ前に助けるだろうし、逃げながら使えばそのうち魔法が届かなくなる。どうにかなるだろう、と。
だがいくら防衛とはいえ、やりすぎはよくないと止められたのだ。
特にお母様は「過剰防衛は後でこちらも損を追い込む可能性がありますが、正当防衛なら後でいろいろと絞れるでしょう?」と。
純粋に亀蔵の強さを信じていただけのルクスさんは、お母様の悪い顔に軽くヒいていた。
シルヴェスターで生まれ育ったわけではないとはいえ、お母様もまた家族への愛情が強いのだ。
「それに亀蔵にはちゃんと芸も仕込んだし、大丈夫よ」
だから急いで新たな攻撃魔法を身につけさせる必要はないと、お母様は言っていた。一体どんな芸を仕込んだのだろうか。私はてっきり飼い犬に教えるようなものを想像していたのだが、あの様子だと少し違うのだろう。
亀蔵に頼んで見せてもらおうにも、お母様が「お母様との秘密」と言い聞かせているからか、全然教えてくれる気配がない。
私の知らないところで亀蔵が変わっていくのが寂しくもあるが、新しいことを知っていくのは良いことである。
ここはぐっと堪え、亀蔵のイメージトレーニングを重ねるまでだ。
「影からおじさんが迫ってきました。こちらに気づく様子はありません」
「かめっかめっ」
亀蔵は声を出しながら横にズレていく。教えた通り、バッチリだ。さすがは亀蔵。天才カメである。よしよしと頭を撫でて、ご褒美のカット野菜をあげる。
「そもそも亀蔵レベルの魔獣が近くにいて気づかぬ者がいるとは思えん。ましてや危害を加えようとするなどよほどの命知らずか馬鹿くらいだ」
ルクスさんは呆れた様子。だが命知らずも馬鹿も、ついでに身の程知らずだって世の中にはごまんと溢れている。
我が家の大切な亀蔵がはじめての外出で嫌な思い出や傷を作ってこないためにも、しっかりやっておくに限るのだ。
「……どうしてもダメか?」
「ダメです」
「なら亀蔵に直談判を!」
「待って、お父様!」
諦めの悪いお父様はスクッと立ち上がる。私の制止の声など耳に届いていないようで、そのまま部屋を後にした。
向かう先はおそらく亀蔵とお母様がいる屋敷裏だろう。芸をいくつか覚えさせたいとかで、最近毎日のように練習している。
今から追いかけても間に合うはずだが、そこまでして止めようとは思えなかった。
「亀蔵のこと好きすぎでしょ……」
深いため息を吐きながら、ソファに身体を預ける。
「領主にも何か考えがあるのだろう。亀蔵が承諾するなら許してやれ」
「亀蔵を自慢したい、とか?」
「そうかもしれんな」
ルクスさんはお父様の考えを見抜いているようで、平然とカップを傾けている。私がお父様と話しているうちにおやつタイムは一段落したようだ。
真意は分からないけれど、やはり亀蔵に任せた方が良いのだろう。
芋掘りが大変になったとしても、私達が頑張れば済むことだ。その時は何かお土産でもねだっておこう。
牛肉ジャーキーとか馬肉ジャーキーとか羊肉ジャーキーとか。
脳内がジャーキーで侵略されつつある中で、鮭とばもいいな……なんて新勢力が登場する。
どちらにせよ酒のつまみと呼ばれるようなおやつであることには違いない。
甘いおやつならわざわざ王都で買ってきてもらわずとも、我が家の調理人が最高に美味しいものを作ってくれる。ねだるものに偏りがあるのも仕方のないことだ。
そう、決してロドリーの土産物の味が忘れられないとかではない。
ましてや今度来る時も持ってきてくれないかな~なんて欲深いことは、本当にちょっとしか思っていないのだ。
クッキーを完食し、お茶のお代わりまで済ませた頃にお父様は戻ってきた。そして勝ち誇ったような表情で告げる。
「亀蔵の許可が取れたぞ!」
どうやら亀蔵はお父様についていくことを決めたらしい。
本人が決めたのなら仕方ない。遅れて部屋に入ってきた亀蔵に手を置きながら「芋掘りは任せてちょうだい」と告げる。嬉しそうにかめぇと鳴いた。
だが亀蔵にとってこれが初めてのお出かけである。初めてが長期外泊となると、お父様が一緒とはいえ心配だ。
知らないおじさんたちに囲まれて怖い思いはしないかと心配になってしまう。
そこで残りの二週間、亀蔵に自衛手段を仕込むことにした。
「知らないおじさんが部屋に入ってきました。亀蔵に気づかずに真っ直ぐと大股で歩いてきます。さぁどうするの?」
見知らぬおじさん役として近づきながら、亀蔵に質問を投げかける。
すると亀蔵はプッと前方に水を吐き出し、己の位置をアピールする。一緒にかめぇと大きめの声で鳴くのも忘れない。
「オッケー。じゃあ次。私はお父様が大切にしている亀蔵に危害を加えてやろうと、部屋に忍び込んできた悪いおじさんです。今にも攻撃魔法を打とうとしています。さぁどうする?」
「かぁ~め~」
唸りながら空中に作り出したのは大きな口である。大人を丸かじりしてしまいそうなそれを上下にガバッと開く。そして私の目の前でガチンと勢いよく閉じた。
「やっぱり何度見ても迫力ある」
この威嚇方法を考えたのはお母様である。
なんでもとある魔獣をイメージしたそう。お母様のアイディアを元にルクスさんが細かい調整を行った。
魔獣との戦闘経験が浅い私にはこんな技、絶対思いつかない。冒険者として活躍してきたお母様ならではである。
いつものように地面を歪ませて動けなく出来ればそれが一番楽かつ安全な手段なのだが、あいにくと会場内の床はフローリングである。宿の部屋だってもちろん土ではない。
そこで恐怖で失神させてしまおう作戦が役立つというわけだ。
私とお父様は過剰防衛でも亀蔵の安全が第一だと主張し、顔面を覆うような水球を作らせようとした。
周りに誰かいたら死ぬ前に助けるだろうし、逃げながら使えばそのうち魔法が届かなくなる。どうにかなるだろう、と。
だがいくら防衛とはいえ、やりすぎはよくないと止められたのだ。
特にお母様は「過剰防衛は後でこちらも損を追い込む可能性がありますが、正当防衛なら後でいろいろと絞れるでしょう?」と。
純粋に亀蔵の強さを信じていただけのルクスさんは、お母様の悪い顔に軽くヒいていた。
シルヴェスターで生まれ育ったわけではないとはいえ、お母様もまた家族への愛情が強いのだ。
「それに亀蔵にはちゃんと芸も仕込んだし、大丈夫よ」
だから急いで新たな攻撃魔法を身につけさせる必要はないと、お母様は言っていた。一体どんな芸を仕込んだのだろうか。私はてっきり飼い犬に教えるようなものを想像していたのだが、あの様子だと少し違うのだろう。
亀蔵に頼んで見せてもらおうにも、お母様が「お母様との秘密」と言い聞かせているからか、全然教えてくれる気配がない。
私の知らないところで亀蔵が変わっていくのが寂しくもあるが、新しいことを知っていくのは良いことである。
ここはぐっと堪え、亀蔵のイメージトレーニングを重ねるまでだ。
「影からおじさんが迫ってきました。こちらに気づく様子はありません」
「かめっかめっ」
亀蔵は声を出しながら横にズレていく。教えた通り、バッチリだ。さすがは亀蔵。天才カメである。よしよしと頭を撫でて、ご褒美のカット野菜をあげる。
「そもそも亀蔵レベルの魔獣が近くにいて気づかぬ者がいるとは思えん。ましてや危害を加えようとするなどよほどの命知らずか馬鹿くらいだ」
ルクスさんは呆れた様子。だが命知らずも馬鹿も、ついでに身の程知らずだって世の中にはごまんと溢れている。
我が家の大切な亀蔵がはじめての外出で嫌な思い出や傷を作ってこないためにも、しっかりやっておくに限るのだ。
1
お気に入りに追加
471
あなたにおすすめの小説
月が隠れるとき
いちい千冬
恋愛
ヒュイス王国のお城で、夜会が始まります。
その最中にどうやら王子様が婚約破棄を宣言するようです。悪役に仕立て上げられると分かっているので帰りますね。
という感じで始まる、婚約破棄話とその顛末。全8話。⇒9話になりました。
小説家になろう様で上げていた「月が隠れるとき」シリーズの短編を加筆修正し、連載っぽく仕立て直したものです。
悪役令嬢エリザベート物語
kirara
ファンタジー
私の名前はエリザベート・ノイズ
公爵令嬢である。
前世の名前は横川禮子。大学を卒業して入った企業でOLをしていたが、ある日の帰宅時に赤信号を無視してスクランブル交差点に飛び込んできた大型トラックとぶつかりそうになって。それからどうなったのだろう。気が付いた時には私は別の世界に転生していた。
ここは乙女ゲームの世界だ。そして私は悪役令嬢に生まれかわった。そのことを5歳の誕生パーティーの夜に知るのだった。
父はアフレイド・ノイズ公爵。
ノイズ公爵家の家長であり王国の重鎮。
魔法騎士団の総団長でもある。
母はマーガレット。
隣国アミルダ王国の第2王女。隣国の聖女の娘でもある。
兄の名前はリアム。
前世の記憶にある「乙女ゲーム」の中のエリザベート・ノイズは、王都学園の卒業パーティで、ウィリアム王太子殿下に真実の愛を見つけたと婚約を破棄され、身に覚えのない罪をきせられて国外に追放される。
そして、国境の手前で何者かに事故にみせかけて殺害されてしまうのだ。
王太子と婚約なんてするものか。
国外追放になどなるものか。
乙女ゲームの中では一人ぼっちだったエリザベート。
私は人生をあきらめない。
エリザベート・ノイズの二回目の人生が始まった。
⭐️第16回 ファンタジー小説大賞参加中です。応援してくれると嬉しいです
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
生まれ変わりも楽じゃない ~生まれ変わっても私はわたし~
こひな
恋愛
市川みのり 31歳。
成り行きで、なぜかバリバリのキャリアウーマンをやっていた私。
彼氏なし・趣味は食べることと読書という仕事以外は引きこもり気味な私が、とばっちりで異世界転生。
貴族令嬢となり、四苦八苦しつつ異世界を生き抜くお話です。
※いつも読んで頂きありがとうございます。誤字脱字のご指摘ありがとうございます。
悪役令嬢になりたくないので、攻略対象をヒロインに捧げます
久乃り
恋愛
乙女ゲームの世界に転生していた。
その記憶は突然降りてきて、記憶と現実のすり合わせに毎日苦労する羽目になる元日本の女子高校生佐藤美和。
1周回ったばかりで、2週目のターゲットを考えていたところだったため、乙女ゲームの世界に入り込んで嬉しい!とは思ったものの、自分はヒロインではなく、ライバルキャラ。ルート次第では悪役令嬢にもなってしまう公爵令嬢アンネローゼだった。
しかも、もう学校に通っているので、ゲームは進行中!ヒロインがどのルートに進んでいるのか確認しなくては、自分の立ち位置が分からない。いわゆる破滅エンドを回避するべきか?それとも、、勝手に動いて自分がヒロインになってしまうか?
自分の死に方からいって、他にも転生者がいる気がする。そのひとを探し出さないと!
自分の運命は、悪役令嬢か?破滅エンドか?ヒロインか?それともモブ?
ゲーム修正が入らないことを祈りつつ、転生仲間を探し出し、この乙女ゲームの世界を生き抜くのだ!
他サイトにて別名義で掲載していた作品です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
家出したとある辺境夫人の話
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』
これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。
※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。
※他サイトでも掲載します。
【完結】アラサー喪女が転生したら悪役令嬢だった件。断罪からはじまる悪役令嬢は、回避不能なヤンデレ様に溺愛を確約されても困ります!
美杉。祝、サレ妻コミカライズ化
恋愛
『ルド様……あなたが愛した人は私ですか? それともこの体のアーシエなのですか?』
そんな風に簡単に聞くことが出来たら、どれだけ良かっただろう。
目が覚めた瞬間、私は今置かれた現状に絶望した。
なにせ牢屋に繋がれた金髪縦ロールの令嬢になっていたのだから。
元々は社畜で喪女。挙句にオタクで、恋をすることもないままの死亡エンドだったようで、この世界に転生をしてきてしあったらしい。
ただまったく転生前のこの令嬢の記憶がなく、ただ状況から断罪シーンと私は推測した。
いきなり生き返って死亡エンドはないでしょう。さすがにこれは神様恨みますとばかりに、私はその場で断罪を行おうとする王太子ルドと対峙する。
なんとしても回避したい。そう思い行動をした私は、なぜか回避するどころか王太子であるルドとのヤンデレルートに突入してしまう。
このままヤンデレルートでの死亡エンドなんて絶対に嫌だ。なんとしても、ヤンデレルートを溺愛ルートへ移行させようと模索する。
悪役令嬢は誰なのか。私は誰なのか。
ルドの溺愛が加速するごとに、彼の愛する人が本当は誰なのかと、だんだん苦しくなっていく――
いきなり結婚しろと言われても、相手は7才の王子だなんて冗談はよしてください
シンさん
恋愛
金貸しから追われる、靴職人のドロシー。
ある日突然、7才のアイザック王子にプロポーズされたんだけど、本当は20才の王太子様…。
こんな事になったのは、王家に伝わる魔術の7つ道具の1つ『子供に戻る靴』を履いてしまったから。
…何でそんな靴を履いたのか、本人でさえわからない。けど王太子が靴を履いた事には理由があった。
子供になってしまった20才の王太子と、靴職人ドロシーの恋愛ストーリー
ストーリーは完結していますので、毎日更新です。
表紙はぷりりん様に描いていただきました(゜▽゜*)
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる