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それからの日々
母と娘
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客間はすでに清掃も終わり、中には誰もいなかった。
差し込む西日でオレンジに染められた室内に入り、アリーシェリナはソファーに腰を降ろす。
ベッドの脇の椅子はリヒトが動けるようになってすぐに片づけられている。そしてベッドに張られたシーツは真新しいものへと交換されており、そこに座る気にはなれなかった。
(リヒト様……)
一か月にも満たない月日をここで過ごしていた主の面影も残り香も、もうどこにも残されてはいない。アリーシェリナは俯き、両手の指を膝の上で組み合わせた。
潤む涙がこぼれ落ちないよう、ぐっと堪える。
せめて最後にリヒトのいた気配に触れたいと思って足を運んだけれど、何もなかった。メイドたちの仕事の邪魔になるからと遠慮しなければ少しは間に合っただろうか。
あるいは、人前だろうと縋りついて別れの挨拶をしてしまえば良かった。欠片も残されなかった思い出を必死に探しても今さらだ。アリーシェリナの身体が覚えているものしかない。そしてそれらもいつか、跡形もなく消え去ってしまう。
「やっぱりここにいたのね」
柔らかな女性の声で話しかけられ、視線をドアに向けた。
母親のブリギッタだ。慈しみに満ちた表情に再び泣きそうになる。唇を噛みしめて我慢すると母も娘の心情は分かっているのか頷いてみせた。
「アリーシェリナ、せっかくだから女性同士の話をしましょうか」
そう言って母はゲオルグに視線を向ける。
「この部屋で紅茶の準備をするようにメイドに伝えてもらっていいかしら」
「畏まりました」
ゲオルグの靴音が遠ざかると母はドアを閉め、アリーシェリナの元へ戻った。
「席は、そちらでいいの? 殿下が座っていた場所などは大丈夫?」
「大丈夫、です。この部屋でお話しした時はリヒト様はベッドから出られない時でしたから」
他にはベッドの上で睦言を囁き合ったくらいだ。
もちろんその事実は言えず、ほんのりと頬を染めながらも言葉を濁す。母は「そう」と頷き、正面のソファーに優雅な所作で座った。
話がしたいと言ったにも拘わらず、母は一言も発さずにゲオルグとメイドが戻って来るのを待つ。
余程、聞かれたくない話をしたいのだと思った。だからアリーシェリナも、余計なことを言わないように口を噤んだ。
ゲオルグは今度は部屋には入らなかった。二人のメイドだけが紅茶の支度の為に入室し、与えられた仕事が完了すると一礼して退出する。
ドアが閉められ、静寂が部屋に満ちると母はようやく口を開いた。
「たった一人の可愛い娘の、初めての恋を応援してあげられない母親でごめんなさいね」
アリーシェリナはかぶりを振った。
報われない恋だと父の諫言を受けてもなお、諦めきれなかったのは自分自身だ。
父も母も悪くない。
「リヒト殿下とお会いすることもないだろうから、このままあなたには秘密にしておこうと旦那様と相談して決めたのだけれど――あなたが深く関わることだもの。本当は全てを包み隠さず伝えなければいけなかったわね」
「私には、秘密に……?」
「ええ」
母はカップを手に取ると口をつけた。
「八年前にリヒト殿下がウィンドルフ領にいらしたのは、この国の王太子の資格を持つ王子が必ず抱えるという"穢れ"を取り払う為だったの」
「穢れ?」
初めて耳にする、しかも良くない響きの言葉にアリーシェリナの心は不安になった。
八年前にウィンドルフ領に来た時のリヒトは元気そうに見えていたけれど、実際はどこかを悪くしていたのだろうか。
少なくとも王都を離れて回復に専念しなければいけないのだ。アリーシェリナの知らないところで負担はかかっていたに違いない。
「王族の方々との関与がない私たちには聞き馴染みのない言葉ね。私もリヒト殿下をお迎えするに当たって初めて教えられたくらいだもの。簡単に言うと――魔力の暴走の危険性と言えば良いかしら」
「魔力の暴走……」
そこでアリーシェリナはフリッツ医師の言葉を思い出した。
「フリッツ先生もリヒト様の魔力の心配をされていました。暴走することなく安定したら、って……。あれは八年前に起因していたのですね」
「そうなるわね。――でも」
母は表情を強張らせて眉を下げる。
「誰も予知していなかった事態が起きてしまった。アリーシェリナ、あなたが殿下と接するうちに、何故か穢れをその身に引き入れてしまったの」
穢れが何か分からないし、何かを引き入れた記憶は全然ないけれど、状況を考えれば高熱を出したことが関係しているのだろう。
尋ねると母は肯定し、目覚めた後も身体に様々な悪影響を与え続けていたと教えてくれた。
八年前にリヒトと別れの挨拶すらできなかったのはそれが原因だったのだ。
でもリヒトを救うことができた。そう思うと誇らしい。
「それは本来なら起こり得ないことなのでしょうか」
「旦那様でも前例は聞いたことがないと仰っていたわ。穢れとは本来、精霊の加護を得て浄化されるものらしいから」
「だから風と水の加護の強いこの土地で過ごされることになったのですね」
知らなかった事実が見えて来てアリーシェリナは頭の中で情報をまとめるのに精一杯だった。
あと一つ、根本的な疑問を母に聞いてみる。
「そもそも穢れとは一体……」
「王家の機密事項として、具体的な何を指しているのかは固く守られているそうなの。あなたの場合は殿下の魔力を取り込んでしまったのが原因だと考えられてはいるけれど……詳しいことは不明ね」
つまりは母はおろか父も分からないことらしい。
知っているであろうリヒトはもういない。つまりアリーシェリナが真相を知る機会はもう二度とないということだ。
残念だけれど、当事者の王家が外部には隠し通したいことなら仕方ない。
「王都に戻られた殿下からあなたの容体を気遣う書状を何度もいただいたけれど、その度に旦那様は回復していないからと面会を断る返事を送り続けていたの」
「あ……。だから、お父様はあの時……」
「何か心当たりがあった?」
アリーシェリナは小さく頷いた。
リヒトが改めて礼状を送ると言った時、父はほんの一瞬だけとても険しい表情になった。
手紙など送らなくていい。
そう言っているように見えたのだ。
「旦那様ったら……リヒト殿下にケンカを売るようなことをして」
困った人ね、と母は苦笑いを浮かべ、テーブル越しに手を伸ばしてアリーシェリナの頬を優しく包む。
「今さら償いにもならないけれど……でも旦那様も私も、あなたが幸せになれることを何よりも強く願っているわ。そのことだけは、どうか信じて」
母の言葉と表情に、ずっと堪え続けて来た涙がとうとう頬を伝う。
八年の間にリヒトは手紙を何通も送ってくれていた。
読みたかった。
お見舞いに来てもらうことは叶わずとも返事を書きたかった。
その機会を一度も与えてくれなかった父に対し、何も思わないと言えば嘘になる。でもアリーシェリナの体調はずっと不安定で、いつ回復するとも知れない状況だった。ましてや、王都から離れた領地に足を運ばせるような"特別"を作っても、いずれ困るのはリヒトだ。
大人である父は、リヒトにもアリーシェリナにも見えないことを分かっていた。
(いくら私がリヒト様をお慕いしたって、決して結ばれない恋だということも)
嗚咽をこぼし、ただ頷いた。
リヒトが王城に戻って、想像していた以上に心身に傷を負ったのかアリーシェリナの食は日に日に細くなって行った。
元々、あまり食べる方ではない。それにしても食べ物が全く喉を通らず、それどころか半月も経つ頃にはスープ以外を受けつけなくなっていた。
「アリーシェリナ、あなた……月のさわりが最後に訪れたのはいつ?」
華奢な身体をさらに痩せ細らせた姿を見かねた母に聞かれ、記憶を手繰る。
確か――記憶を失ったリヒトが再びウィンドルフ領にやって来る直前だった気がする。その後、本来ならすでに月のさわりを迎えていてもおかしくはない日数が経過したけれど、一月以上来ていなかった。
(――まさか)
どきりとして母を見上げる。
「マギーに診てもらいましょう」
フリッツ医師ではなく、その妻のマギーに診てもらうことが何を意味するのかなんて一つしかない。
急遽呼び出されたマギーも何かを察したらしい。母に付き添われて診察を受けるアリーシェリナの様子と身体が教える事実が導き出した答えを、静かな息と共に告げる。
「奥様がご想像された通り、お嬢様はご懐妊していらっしゃいます」
「懐妊……? あの、それじゃあ……」
戸惑いと嬉しさで声が震えた。
安心させるようにマギーはにこりと微笑んでみせる。
「新たな命が今、お嬢様の胎内で育まれようとしています」
アリーシェリナはお腹にそっと手を添えた。
リヒトの血を引く子供が、ここにいる。
差し込む西日でオレンジに染められた室内に入り、アリーシェリナはソファーに腰を降ろす。
ベッドの脇の椅子はリヒトが動けるようになってすぐに片づけられている。そしてベッドに張られたシーツは真新しいものへと交換されており、そこに座る気にはなれなかった。
(リヒト様……)
一か月にも満たない月日をここで過ごしていた主の面影も残り香も、もうどこにも残されてはいない。アリーシェリナは俯き、両手の指を膝の上で組み合わせた。
潤む涙がこぼれ落ちないよう、ぐっと堪える。
せめて最後にリヒトのいた気配に触れたいと思って足を運んだけれど、何もなかった。メイドたちの仕事の邪魔になるからと遠慮しなければ少しは間に合っただろうか。
あるいは、人前だろうと縋りついて別れの挨拶をしてしまえば良かった。欠片も残されなかった思い出を必死に探しても今さらだ。アリーシェリナの身体が覚えているものしかない。そしてそれらもいつか、跡形もなく消え去ってしまう。
「やっぱりここにいたのね」
柔らかな女性の声で話しかけられ、視線をドアに向けた。
母親のブリギッタだ。慈しみに満ちた表情に再び泣きそうになる。唇を噛みしめて我慢すると母も娘の心情は分かっているのか頷いてみせた。
「アリーシェリナ、せっかくだから女性同士の話をしましょうか」
そう言って母はゲオルグに視線を向ける。
「この部屋で紅茶の準備をするようにメイドに伝えてもらっていいかしら」
「畏まりました」
ゲオルグの靴音が遠ざかると母はドアを閉め、アリーシェリナの元へ戻った。
「席は、そちらでいいの? 殿下が座っていた場所などは大丈夫?」
「大丈夫、です。この部屋でお話しした時はリヒト様はベッドから出られない時でしたから」
他にはベッドの上で睦言を囁き合ったくらいだ。
もちろんその事実は言えず、ほんのりと頬を染めながらも言葉を濁す。母は「そう」と頷き、正面のソファーに優雅な所作で座った。
話がしたいと言ったにも拘わらず、母は一言も発さずにゲオルグとメイドが戻って来るのを待つ。
余程、聞かれたくない話をしたいのだと思った。だからアリーシェリナも、余計なことを言わないように口を噤んだ。
ゲオルグは今度は部屋には入らなかった。二人のメイドだけが紅茶の支度の為に入室し、与えられた仕事が完了すると一礼して退出する。
ドアが閉められ、静寂が部屋に満ちると母はようやく口を開いた。
「たった一人の可愛い娘の、初めての恋を応援してあげられない母親でごめんなさいね」
アリーシェリナはかぶりを振った。
報われない恋だと父の諫言を受けてもなお、諦めきれなかったのは自分自身だ。
父も母も悪くない。
「リヒト殿下とお会いすることもないだろうから、このままあなたには秘密にしておこうと旦那様と相談して決めたのだけれど――あなたが深く関わることだもの。本当は全てを包み隠さず伝えなければいけなかったわね」
「私には、秘密に……?」
「ええ」
母はカップを手に取ると口をつけた。
「八年前にリヒト殿下がウィンドルフ領にいらしたのは、この国の王太子の資格を持つ王子が必ず抱えるという"穢れ"を取り払う為だったの」
「穢れ?」
初めて耳にする、しかも良くない響きの言葉にアリーシェリナの心は不安になった。
八年前にウィンドルフ領に来た時のリヒトは元気そうに見えていたけれど、実際はどこかを悪くしていたのだろうか。
少なくとも王都を離れて回復に専念しなければいけないのだ。アリーシェリナの知らないところで負担はかかっていたに違いない。
「王族の方々との関与がない私たちには聞き馴染みのない言葉ね。私もリヒト殿下をお迎えするに当たって初めて教えられたくらいだもの。簡単に言うと――魔力の暴走の危険性と言えば良いかしら」
「魔力の暴走……」
そこでアリーシェリナはフリッツ医師の言葉を思い出した。
「フリッツ先生もリヒト様の魔力の心配をされていました。暴走することなく安定したら、って……。あれは八年前に起因していたのですね」
「そうなるわね。――でも」
母は表情を強張らせて眉を下げる。
「誰も予知していなかった事態が起きてしまった。アリーシェリナ、あなたが殿下と接するうちに、何故か穢れをその身に引き入れてしまったの」
穢れが何か分からないし、何かを引き入れた記憶は全然ないけれど、状況を考えれば高熱を出したことが関係しているのだろう。
尋ねると母は肯定し、目覚めた後も身体に様々な悪影響を与え続けていたと教えてくれた。
八年前にリヒトと別れの挨拶すらできなかったのはそれが原因だったのだ。
でもリヒトを救うことができた。そう思うと誇らしい。
「それは本来なら起こり得ないことなのでしょうか」
「旦那様でも前例は聞いたことがないと仰っていたわ。穢れとは本来、精霊の加護を得て浄化されるものらしいから」
「だから風と水の加護の強いこの土地で過ごされることになったのですね」
知らなかった事実が見えて来てアリーシェリナは頭の中で情報をまとめるのに精一杯だった。
あと一つ、根本的な疑問を母に聞いてみる。
「そもそも穢れとは一体……」
「王家の機密事項として、具体的な何を指しているのかは固く守られているそうなの。あなたの場合は殿下の魔力を取り込んでしまったのが原因だと考えられてはいるけれど……詳しいことは不明ね」
つまりは母はおろか父も分からないことらしい。
知っているであろうリヒトはもういない。つまりアリーシェリナが真相を知る機会はもう二度とないということだ。
残念だけれど、当事者の王家が外部には隠し通したいことなら仕方ない。
「王都に戻られた殿下からあなたの容体を気遣う書状を何度もいただいたけれど、その度に旦那様は回復していないからと面会を断る返事を送り続けていたの」
「あ……。だから、お父様はあの時……」
「何か心当たりがあった?」
アリーシェリナは小さく頷いた。
リヒトが改めて礼状を送ると言った時、父はほんの一瞬だけとても険しい表情になった。
手紙など送らなくていい。
そう言っているように見えたのだ。
「旦那様ったら……リヒト殿下にケンカを売るようなことをして」
困った人ね、と母は苦笑いを浮かべ、テーブル越しに手を伸ばしてアリーシェリナの頬を優しく包む。
「今さら償いにもならないけれど……でも旦那様も私も、あなたが幸せになれることを何よりも強く願っているわ。そのことだけは、どうか信じて」
母の言葉と表情に、ずっと堪え続けて来た涙がとうとう頬を伝う。
八年の間にリヒトは手紙を何通も送ってくれていた。
読みたかった。
お見舞いに来てもらうことは叶わずとも返事を書きたかった。
その機会を一度も与えてくれなかった父に対し、何も思わないと言えば嘘になる。でもアリーシェリナの体調はずっと不安定で、いつ回復するとも知れない状況だった。ましてや、王都から離れた領地に足を運ばせるような"特別"を作っても、いずれ困るのはリヒトだ。
大人である父は、リヒトにもアリーシェリナにも見えないことを分かっていた。
(いくら私がリヒト様をお慕いしたって、決して結ばれない恋だということも)
嗚咽をこぼし、ただ頷いた。
リヒトが王城に戻って、想像していた以上に心身に傷を負ったのかアリーシェリナの食は日に日に細くなって行った。
元々、あまり食べる方ではない。それにしても食べ物が全く喉を通らず、それどころか半月も経つ頃にはスープ以外を受けつけなくなっていた。
「アリーシェリナ、あなた……月のさわりが最後に訪れたのはいつ?」
華奢な身体をさらに痩せ細らせた姿を見かねた母に聞かれ、記憶を手繰る。
確か――記憶を失ったリヒトが再びウィンドルフ領にやって来る直前だった気がする。その後、本来ならすでに月のさわりを迎えていてもおかしくはない日数が経過したけれど、一月以上来ていなかった。
(――まさか)
どきりとして母を見上げる。
「マギーに診てもらいましょう」
フリッツ医師ではなく、その妻のマギーに診てもらうことが何を意味するのかなんて一つしかない。
急遽呼び出されたマギーも何かを察したらしい。母に付き添われて診察を受けるアリーシェリナの様子と身体が教える事実が導き出した答えを、静かな息と共に告げる。
「奥様がご想像された通り、お嬢様はご懐妊していらっしゃいます」
「懐妊……? あの、それじゃあ……」
戸惑いと嬉しさで声が震えた。
安心させるようにマギーはにこりと微笑んでみせる。
「新たな命が今、お嬢様の胎内で育まれようとしています」
アリーシェリナはお腹にそっと手を添えた。
リヒトの血を引く子供が、ここにいる。
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