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第二章 排除装置の破壊と闘気の存在
33話 帰還して再度!
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線路に沿って進むと、またテニスコート二面分の広さ程のフロアに出てきた。
そこにはフロアと同じくらいのサイズの魔法陣が描かれていた。
この部屋を探っていると、突然魔法陣が光り始めた。
少し後退して様子を見ていると、手で運べるほどのサイズのコンテナが複数魔法陣の上に出現した。
「どこからか転送……されてきたのか?」
コンテナが到着すると、線路に乗ってトロッコがやって来た。
そして、ドローンがコンテナを忙しそうにトロッコへ運び入れる。
俺はその姿を見ながら一旦状況を整理した。
とにかくこの施設を停止させたい。
しかし、操作パネルなどは一切見当たらない。
施設を破壊するのが一番早いかもしれないが、未知の部分が多すぎる。
というか、この施設は突然出現した。
ただ破壊するだけではすぐにまた出現するかもしれない……。
そして今いるこの魔法陣のフロア……
すべての部品はここから供給されているようだ。
「く……そろそろ限界か」
気が付けば半日が経とうとしている。
俺の闘気装維持もそろそろ限界のようだ。
ここが終着点……一度帰還して情報を共有しよう。
・・・
・・
・
――道場
俺は道場に戻り次第すぐに情報を岩剛斎、フーチェ、リリアナに共有した。
「奥はそんな事になっておったのか……」
3人は俺の見てきた話を聞いて、驚いていた。
「わしは中から全部破壊すればいいと思うんじゃが!」
岩剛斎はにっこりと笑いながら言った。
フーチェもそれを聞いてうんうんと頷いている。
「いや、ダメに決まってるでしょ!」
リリアナだけはそう否定した。
そして、
それだけの巨大な施設、膨大な魔力を使っているに違いない。
もし施設が破壊された場合、漏れ出した魔力が暴走し、大爆発を引き起こす。
と説明してくれた。
「魔力って?」
俺はよく理解できておらず質問した。
「いや、それだけの施設が無人で稼働しているのよ? 膨大な魔力で動いてるに決まってるじゃない」
とリリアナはキョトンとした表情で答えた。
「魔力……電力じゃなくて魔力か!」
俺は思わず声を上げた。
それを見たリリアナ達は困惑している。
「もう一度調査してくる!」
俺はそう言って道場を飛び出した。
・・・
・・
・
早速俺は施設内にあったモニタールームへと戻って来た。
再入場の際、もう一度見えない壁が出現していたの破壊し中へと入った。
その時、同じようにもう一度蜘蛛型兵器が鎮座していたので、同じくブラストを放ってしばらく通路で待機して進んだ。
「さて……」
俺は中央部分にあったサーバーのような機械に触れた。
漠然と魔力は感じていたが、改めて触れると、高速で魔力が流れているのが分かった。
機械や施設……俺は前世の知識のせいで、電力で動くと完全に思い込んでいた。
そこには一切の疑いもなかった為、リリアナの話を聞いたとき目から鱗が落ちた気分だった。
前世の知識は役に立つこともあれば、それが障害になることもあるんだと改めて思った瞬間だった。
「ふう……」
俺は目の前のサーバーに意識を集中した。
特性制御……自身の魔力を操作するものであり、他人の魔力は操作する事は出来ない。
だが、自身の魔力を送り込み混ぜることで多少の操作が可能となる。
この高速で流れている魔力に自身の魔力で滞留させる!
「……」
魔力の流れを止めるため、しばらく両手でサーバーに触れた。
すると、触れてられないほどにサーバーは高熱となり、
突如、アラート音が鳴り響き始めた。
そして、魔力の流れは停止し
異常事態発生、安全の為すべての機能を一時停止しました。
緊急調査及び再起動が必要です。
管理者を直ちに転送してください。
とモニターに赤い文字で映し出されていた。
なんとか機能をおかしくするのには成功したようだ。
サーバーが熱くなってきた時点で大爆発も頭によぎったが、
そのまえに停止するシステムになっていたようだな。
さて、管理者か……こうなったら誰かが来る可能性は高いだろう。
ここでしばらく待ってみるか。
そこにはフロアと同じくらいのサイズの魔法陣が描かれていた。
この部屋を探っていると、突然魔法陣が光り始めた。
少し後退して様子を見ていると、手で運べるほどのサイズのコンテナが複数魔法陣の上に出現した。
「どこからか転送……されてきたのか?」
コンテナが到着すると、線路に乗ってトロッコがやって来た。
そして、ドローンがコンテナを忙しそうにトロッコへ運び入れる。
俺はその姿を見ながら一旦状況を整理した。
とにかくこの施設を停止させたい。
しかし、操作パネルなどは一切見当たらない。
施設を破壊するのが一番早いかもしれないが、未知の部分が多すぎる。
というか、この施設は突然出現した。
ただ破壊するだけではすぐにまた出現するかもしれない……。
そして今いるこの魔法陣のフロア……
すべての部品はここから供給されているようだ。
「く……そろそろ限界か」
気が付けば半日が経とうとしている。
俺の闘気装維持もそろそろ限界のようだ。
ここが終着点……一度帰還して情報を共有しよう。
・・・
・・
・
――道場
俺は道場に戻り次第すぐに情報を岩剛斎、フーチェ、リリアナに共有した。
「奥はそんな事になっておったのか……」
3人は俺の見てきた話を聞いて、驚いていた。
「わしは中から全部破壊すればいいと思うんじゃが!」
岩剛斎はにっこりと笑いながら言った。
フーチェもそれを聞いてうんうんと頷いている。
「いや、ダメに決まってるでしょ!」
リリアナだけはそう否定した。
そして、
それだけの巨大な施設、膨大な魔力を使っているに違いない。
もし施設が破壊された場合、漏れ出した魔力が暴走し、大爆発を引き起こす。
と説明してくれた。
「魔力って?」
俺はよく理解できておらず質問した。
「いや、それだけの施設が無人で稼働しているのよ? 膨大な魔力で動いてるに決まってるじゃない」
とリリアナはキョトンとした表情で答えた。
「魔力……電力じゃなくて魔力か!」
俺は思わず声を上げた。
それを見たリリアナ達は困惑している。
「もう一度調査してくる!」
俺はそう言って道場を飛び出した。
・・・
・・
・
早速俺は施設内にあったモニタールームへと戻って来た。
再入場の際、もう一度見えない壁が出現していたの破壊し中へと入った。
その時、同じようにもう一度蜘蛛型兵器が鎮座していたので、同じくブラストを放ってしばらく通路で待機して進んだ。
「さて……」
俺は中央部分にあったサーバーのような機械に触れた。
漠然と魔力は感じていたが、改めて触れると、高速で魔力が流れているのが分かった。
機械や施設……俺は前世の知識のせいで、電力で動くと完全に思い込んでいた。
そこには一切の疑いもなかった為、リリアナの話を聞いたとき目から鱗が落ちた気分だった。
前世の知識は役に立つこともあれば、それが障害になることもあるんだと改めて思った瞬間だった。
「ふう……」
俺は目の前のサーバーに意識を集中した。
特性制御……自身の魔力を操作するものであり、他人の魔力は操作する事は出来ない。
だが、自身の魔力を送り込み混ぜることで多少の操作が可能となる。
この高速で流れている魔力に自身の魔力で滞留させる!
「……」
魔力の流れを止めるため、しばらく両手でサーバーに触れた。
すると、触れてられないほどにサーバーは高熱となり、
突如、アラート音が鳴り響き始めた。
そして、魔力の流れは停止し
異常事態発生、安全の為すべての機能を一時停止しました。
緊急調査及び再起動が必要です。
管理者を直ちに転送してください。
とモニターに赤い文字で映し出されていた。
なんとか機能をおかしくするのには成功したようだ。
サーバーが熱くなってきた時点で大爆発も頭によぎったが、
そのまえに停止するシステムになっていたようだな。
さて、管理者か……こうなったら誰かが来る可能性は高いだろう。
ここでしばらく待ってみるか。
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