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第三章 旅立ち編
39話 一安心
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「ネビア……遅いな」
ネビアが様子を見に行ってからしばらく経つ。
「少し明るくなりましたねっ」
ルーネの言う通り、辺りは少し明るくなっている。
先程[浄化の光]を設置しなおしたばかり……6時間ちょっとは経っていそうだな。
「戻りました!」
「帰ってきた! 遅いって!」
そう言っている間にネビアが帰ってきた。
その姿は向かった時よりボロボロになっていた。
「ボロボロじゃねーか……大丈夫か?」
「大丈夫です。後から来るって奴も倒したので、多分ここら一帯は安全になりました!」
なんとネビアは後から来た山賊の群れ、そしてボスをも倒したようだ。
俺はにわかに信じられなかったが、
「これ、戦利品です」
と言ってかなり高価そうな斧を俺に見せた。
「ボスが持ってたのか……とにかくすげえよネビア! これで安心してアルネさんを看病できる」
「フィアン、ボスってなんか強そうな響きですが……めちゃくちゃ弱かったですよ」
ネビアが言うにはゼブの方が数倍速く、俺なら止まって見える程の相手だったんじゃないか?
と言う事だった。ボスという言葉に少し警戒し過ぎたのかもしれない。
「とは言え、まだまだ見た事無い強者は居るかもしれないです。油断はしないようにしましょう」
俺はその言葉に強く同意した。
・・・
ボスを倒してから1日が経過した。
アルネの表情はかなり和らいできており、目を覚ますのも時間の問題だろう。
だが、その横でネビアは水を飲みながら深刻な表情をしていた。
「ネビア、どうした?」
「僕、人を殺める事に途中から抵抗が無くなっていました。どうやって殺すか……それしか考えていませんでした」
ネビアはそうなってしまった自分に、少し恐怖を感じているようだ。
「俺も抵抗はもう無くなってしまっているな。だからと言って誰でも殺すわけじゃない……」
俺と同じような葛藤が、ネビアにもあったようだ。
これは平和な世界で生きてきた俺達にはなかった選択肢……だがこの世界でそれは通用しない。
俺達はこれからも、必要があれば人を殺めるだろう。
「とにかく、襲われたら倒すだけだ。生かして捕まえて、その悪人を更生させるなんて思わなくていい」
「ふふ、そうですね。この世界を生き抜きましょう!」
「ああ。てか、俺達は絶対勇者とかにはなれないな! こんな考えじゃ」
笑いながらそんな会話をしていた。
すると、
「う……あれ、私は……」
と、アルネがようやく目を覚ました。
「アルネさん!」
「そうじゃ! 山賊が近くにおるんじゃ!」
アルネはすぐに立ち上がった。
「アルネさん、それは俺達が倒したよ。まだ横になってて」
「あの山賊どもをか……?」
アルネは腰から力が抜けたように座り込んだ。
「どうやらボスも倒したようです。これ、そいつが持ってました」
そういってネビアは[風魔の斧]を見せた。
「これは……魔装具じゃないか!」
「やっぱりアルネさんは知っていたんですね」
魔装具……それは魔法陣石が埋め込まれた装備である。
風魔の斧には緑色に光る石が埋め込まれているが、それの事だ。
石の中には魔法陣が書かれており、これのおかげでごく少量の魔力を込めながら、
決められた所作を行うと魔法が発動する事が出来る。
これらの魔装具は全て誰が作ったのか分からない。
シャドウを倒した時に出現したり、ダンジョンの中にあったりするらしい。
「風魔の斧……これは山賊三大勢力の一つ、風魔の頭が持っていた武器じゃ」
「トゥーカにはそんな山賊が居るのか……」
「この山賊どもはトゥーカ領主もうかつに手が出せなかった。それを倒してしまうとは……!」
そしてアルネは空を見ながら、
「三大勢力の内、一つが崩れた……トゥーカは荒れるやもしれんな」
と言った。
「アルネさん何か言った?」
「いや、何でもないぞ! ずっと寝てたから腹が減ったのう! 飯にするか!」
そう言って俺達は食事をとる事にした。
・・・
「本当に貰っていいのかい?」
アルネは[風魔の斧]を持ちながら言った。
「俺達には使えない。斧を元々使っていたアルネさんがぴったりだよ!」
成り行きで手に入れた[風魔の斧]、俺もネビアも不要だったため、アルネに渡す事にした。
かなり遠慮をしていたが、それを装備して俺達を守って欲しいと言うと、
「分かった! ではこの風魔の斧、有難くつかわせてもらうぞい!」
と受け取ってくれた。
「では軽く振ってみるか」
アルネはそう言って、扇のように下から上に風魔の斧を仰いだ。
すると、ボスがだしていた[ウインドウォール]の数倍威力が高い魔法が発動していた。
「すごい! サイズが全然違いますよ!」
「風魔の頭は限界まで魔力を込められなかったんじゃろうな。この武器はまだポテンシャルを秘めておる……わくわくするのう」
アルネは風魔の斧をまじまじと見つめていた。
・・・
・・
・
「あれ、俺寝てた……?」
アルネさんと風魔の斧を見ていた当たりから記憶がない。
「あの後ばったりと倒れておったぞ。多分魔力の使い過ぎじゃな……」
どうやら[浄化の光]の疲れが安心してから一気に来てしまったらしい。
そのあと気絶するように二日間も眠ってしまっていたようだ。
「ごめん二人とも……! 早くシャドウゴーレム倒さないと」
二日もロスしてしまった事に、俺は少し焦っていた。
しかしアルネは落ち着いた素振りでスープを俺に手渡した。
お腹が空いていた為、それをとりあえず頂く事にした。
「シャドウゴーレムは今回スルーするぞい」
「え!」
俺は思わずスープを噴き出した。
「ネビアには既に説明しておるが……」
アルネはそう言いながらもう一枚の依頼書を俺達に見せた。
「これは緊急公開依頼と言って、個別依頼ではなくて冒険者全員に向けた依頼じゃな。ある意味早い者勝ちの依頼じゃ」
これは国際指名手配のようなものなのだろう。
とにかく、その緊急公開依頼の中に三大勢力の山賊を倒して欲しいと言う内容の依頼があったらしい。
俺達はその内の一勢力の頭を倒し、その証拠である[風魔の斧]も所持している。
既に依頼は達成され、報告できるような状態だそうだ。
「貢献度も報酬も、そこらの依頼とは比べ物にならない程貰えるぞい!」
「楽しみですね! ならトゥーカ城に報告に行くんですか?」
「いや、中央都市でも報告が出来る。そっちでしよう」
なぜ中央都市で報告するのか? 理由は簡単で俺達の旅は先を急ぐからである。
緊急依頼の為、達成した事を依頼主であるトゥーカに直接報告すれば達成報酬だけでなく、宴などが開かれ必ず2~3日潰れてしまう。
そうなると出発が遅れてしまうからとアルネは言っていた。
特に急ぎじゃ無かったらそういった宴は大歓迎だったが、今回は仕方がない。
とにかく十分に実績を稼げた為、今回はこのまま関所に向かう。
・・・
それからずっと、驚くほどに平和に進む事が出来た。山賊の頭が居なくなった事でこの辺りの悪者は大人しくなったのかもしれないな。
シャドウゴーレムは一目見たかったが、スルーした分結果的に順調に進んでいるようだ。
「関所が見えたぞ」
アルネがそう言うと、俺とネビアは慣れた手つきで冒険者カードを出した。
「冒険者か。通って良いぞ」
俺達はすんなり通れたことに少し驚いていた。
トゥーカには流れ者が入国する事が多く、入るのにはかなり警戒されるが、出る分にはそうでもない様だ。
そして俺達はそのままトゥーカ領地からサンレイ領地へと足を踏み入れた。
ネビアが様子を見に行ってからしばらく経つ。
「少し明るくなりましたねっ」
ルーネの言う通り、辺りは少し明るくなっている。
先程[浄化の光]を設置しなおしたばかり……6時間ちょっとは経っていそうだな。
「戻りました!」
「帰ってきた! 遅いって!」
そう言っている間にネビアが帰ってきた。
その姿は向かった時よりボロボロになっていた。
「ボロボロじゃねーか……大丈夫か?」
「大丈夫です。後から来るって奴も倒したので、多分ここら一帯は安全になりました!」
なんとネビアは後から来た山賊の群れ、そしてボスをも倒したようだ。
俺はにわかに信じられなかったが、
「これ、戦利品です」
と言ってかなり高価そうな斧を俺に見せた。
「ボスが持ってたのか……とにかくすげえよネビア! これで安心してアルネさんを看病できる」
「フィアン、ボスってなんか強そうな響きですが……めちゃくちゃ弱かったですよ」
ネビアが言うにはゼブの方が数倍速く、俺なら止まって見える程の相手だったんじゃないか?
と言う事だった。ボスという言葉に少し警戒し過ぎたのかもしれない。
「とは言え、まだまだ見た事無い強者は居るかもしれないです。油断はしないようにしましょう」
俺はその言葉に強く同意した。
・・・
ボスを倒してから1日が経過した。
アルネの表情はかなり和らいできており、目を覚ますのも時間の問題だろう。
だが、その横でネビアは水を飲みながら深刻な表情をしていた。
「ネビア、どうした?」
「僕、人を殺める事に途中から抵抗が無くなっていました。どうやって殺すか……それしか考えていませんでした」
ネビアはそうなってしまった自分に、少し恐怖を感じているようだ。
「俺も抵抗はもう無くなってしまっているな。だからと言って誰でも殺すわけじゃない……」
俺と同じような葛藤が、ネビアにもあったようだ。
これは平和な世界で生きてきた俺達にはなかった選択肢……だがこの世界でそれは通用しない。
俺達はこれからも、必要があれば人を殺めるだろう。
「とにかく、襲われたら倒すだけだ。生かして捕まえて、その悪人を更生させるなんて思わなくていい」
「ふふ、そうですね。この世界を生き抜きましょう!」
「ああ。てか、俺達は絶対勇者とかにはなれないな! こんな考えじゃ」
笑いながらそんな会話をしていた。
すると、
「う……あれ、私は……」
と、アルネがようやく目を覚ました。
「アルネさん!」
「そうじゃ! 山賊が近くにおるんじゃ!」
アルネはすぐに立ち上がった。
「アルネさん、それは俺達が倒したよ。まだ横になってて」
「あの山賊どもをか……?」
アルネは腰から力が抜けたように座り込んだ。
「どうやらボスも倒したようです。これ、そいつが持ってました」
そういってネビアは[風魔の斧]を見せた。
「これは……魔装具じゃないか!」
「やっぱりアルネさんは知っていたんですね」
魔装具……それは魔法陣石が埋め込まれた装備である。
風魔の斧には緑色に光る石が埋め込まれているが、それの事だ。
石の中には魔法陣が書かれており、これのおかげでごく少量の魔力を込めながら、
決められた所作を行うと魔法が発動する事が出来る。
これらの魔装具は全て誰が作ったのか分からない。
シャドウを倒した時に出現したり、ダンジョンの中にあったりするらしい。
「風魔の斧……これは山賊三大勢力の一つ、風魔の頭が持っていた武器じゃ」
「トゥーカにはそんな山賊が居るのか……」
「この山賊どもはトゥーカ領主もうかつに手が出せなかった。それを倒してしまうとは……!」
そしてアルネは空を見ながら、
「三大勢力の内、一つが崩れた……トゥーカは荒れるやもしれんな」
と言った。
「アルネさん何か言った?」
「いや、何でもないぞ! ずっと寝てたから腹が減ったのう! 飯にするか!」
そう言って俺達は食事をとる事にした。
・・・
「本当に貰っていいのかい?」
アルネは[風魔の斧]を持ちながら言った。
「俺達には使えない。斧を元々使っていたアルネさんがぴったりだよ!」
成り行きで手に入れた[風魔の斧]、俺もネビアも不要だったため、アルネに渡す事にした。
かなり遠慮をしていたが、それを装備して俺達を守って欲しいと言うと、
「分かった! ではこの風魔の斧、有難くつかわせてもらうぞい!」
と受け取ってくれた。
「では軽く振ってみるか」
アルネはそう言って、扇のように下から上に風魔の斧を仰いだ。
すると、ボスがだしていた[ウインドウォール]の数倍威力が高い魔法が発動していた。
「すごい! サイズが全然違いますよ!」
「風魔の頭は限界まで魔力を込められなかったんじゃろうな。この武器はまだポテンシャルを秘めておる……わくわくするのう」
アルネは風魔の斧をまじまじと見つめていた。
・・・
・・
・
「あれ、俺寝てた……?」
アルネさんと風魔の斧を見ていた当たりから記憶がない。
「あの後ばったりと倒れておったぞ。多分魔力の使い過ぎじゃな……」
どうやら[浄化の光]の疲れが安心してから一気に来てしまったらしい。
そのあと気絶するように二日間も眠ってしまっていたようだ。
「ごめん二人とも……! 早くシャドウゴーレム倒さないと」
二日もロスしてしまった事に、俺は少し焦っていた。
しかしアルネは落ち着いた素振りでスープを俺に手渡した。
お腹が空いていた為、それをとりあえず頂く事にした。
「シャドウゴーレムは今回スルーするぞい」
「え!」
俺は思わずスープを噴き出した。
「ネビアには既に説明しておるが……」
アルネはそう言いながらもう一枚の依頼書を俺達に見せた。
「これは緊急公開依頼と言って、個別依頼ではなくて冒険者全員に向けた依頼じゃな。ある意味早い者勝ちの依頼じゃ」
これは国際指名手配のようなものなのだろう。
とにかく、その緊急公開依頼の中に三大勢力の山賊を倒して欲しいと言う内容の依頼があったらしい。
俺達はその内の一勢力の頭を倒し、その証拠である[風魔の斧]も所持している。
既に依頼は達成され、報告できるような状態だそうだ。
「貢献度も報酬も、そこらの依頼とは比べ物にならない程貰えるぞい!」
「楽しみですね! ならトゥーカ城に報告に行くんですか?」
「いや、中央都市でも報告が出来る。そっちでしよう」
なぜ中央都市で報告するのか? 理由は簡単で俺達の旅は先を急ぐからである。
緊急依頼の為、達成した事を依頼主であるトゥーカに直接報告すれば達成報酬だけでなく、宴などが開かれ必ず2~3日潰れてしまう。
そうなると出発が遅れてしまうからとアルネは言っていた。
特に急ぎじゃ無かったらそういった宴は大歓迎だったが、今回は仕方がない。
とにかく十分に実績を稼げた為、今回はこのまま関所に向かう。
・・・
それからずっと、驚くほどに平和に進む事が出来た。山賊の頭が居なくなった事でこの辺りの悪者は大人しくなったのかもしれないな。
シャドウゴーレムは一目見たかったが、スルーした分結果的に順調に進んでいるようだ。
「関所が見えたぞ」
アルネがそう言うと、俺とネビアは慣れた手つきで冒険者カードを出した。
「冒険者か。通って良いぞ」
俺達はすんなり通れたことに少し驚いていた。
トゥーカには流れ者が入国する事が多く、入るのにはかなり警戒されるが、出る分にはそうでもない様だ。
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