生死を分けるは一文字より

風見 坂

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第一章 神の遊戯 序盤

裏話

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「はぁ……マジでないわー」

 バルドが、お気に入りの様子を見て愚痴った。
 そう。デートをし始めた“消”能力者を見て。

「まぁまぁそう言わずに。あなたの所の他の人たちが戦ってますよ」

 ケリュセスが言う所を見ると、そこには先程まで一般人女性に手を出していた2人組が他の2人組と戦っている姿があった。

「なぁかなか能力を上手く使ってぇいるのではないでぇすか?」

 ミネブルもその戦いを見て、興味を示した。

「ですが~1人だけ役立たずの方もいるのですよ~」

 クリフィナがそう言って見ているのは“逆”能力者の相方、“映”能力者だった。

「まぁまぁそう言いなさんな! 敵の能力を自身に反映させる能力は一見強そうだが、使い方が分からない事が多々あるようだぞ! ガッハッハッ!」

 役立たず発言をされた能力者を庇うかのように恭爾が言った。
 それに同意するようにフェンジドラも頷いて言う。

「……恭爾の……言う通り……模倣する能力……扱い難しい……」

 そんな会話をフル無視した声がバルドの後ろから聞こえてきた。

「おい! なんか凄いものを創ってる奴が蝶來のところにいるぞ!」

 その声の主はベンドラだった。
 皆、ベンドラに抗議の目を向けるが、ベンドラと同じ光景を見た後、感心した。
 そこには地下街が広がっていたのだ。

「あ、でもあの憎たらしい方が入ってしまってますよ」
「地下街、破壊、悲」

 ジルノールがとある能力者を見て、憎たらしそうにした。
 蝶來もその能力者を見ると、地下街が潰される事を察知し、悲しそうになった。

「誰だよアイツ参加させたの」

 バルドのその一言の後、視線を集めたのは蝶來だった。
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