野良魔道士は百合ハーレムの夢を見る

むぅ

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4.奴隷編

9.幼女の語る理想のペット像について

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快速馬車というものは、速ければ速いほどお金がかかるものらしい。

例えばメーシュブリグまで2日くらいで着いてしまうようなとっても速い馬車は、街を出てすぐにフォレストホースを全力で走らせ、宿に着く度に馬車馬を交換するという、フォレストホースが何匹必要になるのか分からない贅沢な手法を取るらしい。

しかしこんな馬車はお偉いさん専用で、予約も無しに乗ろうとすると、私たちの手持ちでは1人乗れるか乗れないかというすごい費用がかかるとのこと。こんなものに乗るくらいだったら、迷子になるのを覚悟で私がみんなを連れて飛んでいった方が良いと思う。

だから私たちジュゼちゃん救出部隊が乗り込んだものは、貸し切りにして重荷ひとを減らしただけの普通の馬車だ。

それも飛び込みで貸し切りにしてもらったから、若くてスタミナのあるフォレストホースを確保することもできなかったらしい。速さが足りない。


「うぅ……この休憩がもーどーかーしーいー! ジュゼちゃんは今も私の助けを待っているのにー!」


そんな速さの足りない馬車に乗り込んだ私たちが何をしているかというと、今は川辺での水飲み休憩。空も明るい真昼の走り時だというのに、馬車はずっと動かずに居る。

なんでも馬車を引くフォレストホースがそこそこのお年寄りなため、無理させてヘトヘトにならないよう、こまめに休憩を挟む方が早くメーシュブリグに辿りつけるんだとか。

言っていることは理解できるんだけれども、しかし何もしないでただ待つ時間というものは非常にやきもきするもの。しかし御者のおじいさんに早く馬車を出すようお願いしても「逸る気持ちは分からんでもないが、老馬に無理をさせたらいかんでな」と一蹴されてしまう。


「おねーちゃん、うるさいの。どうどう、なの」
「あ、ごめんねミスティちゃん。起こしちゃった?」


そうして猛る思いを声に出して叫んでいると、ミスティちゃんが不満げな声を出しながら私の隣までやってきた。

お昼の陽気にあてられてお昼寝していたところを、私の声で起こしてしまったらしい。ミスティちゃんは眠たげな目を擦りながら、ジットリと私を責めるように見つめてくる。


「えっと……に、二度寝する? 今なら膝枕してあげるよ? 本当は今だけじゃなくて、いつでもしてあげるけど」
「ん、もう眠たくないの」
「そっか。じゃあ……何しよっか?」
「んー、どーしよ」


そうミスティちゃんに聞いてみても、ミスティちゃんは首を傾げるばかりで何をしようとも言い出さない。

そしてそもそも私はやることがないから吠えていた訳で、残るセレスちゃんも「休めるときに休むのも重要ですから」なんて言ってグッスリ眠ってしまっている。


――要するに、暇なのだ。


急いでいるのにやることが無い、このやるせなさ。これでいて先に街を出た悪しき筋肉の手先ことプロンさんとテインさんと比べて、メーシュブリグへの到着はこっちの方が早いって言うんだから文句も言えない。

もういっそ普段の仕返しと言わんばかりに、眠っているセレスちゃんの顔に落書きでもしてやろうか――なんていう悪魔の発想が一瞬頭をよぎったけれども、やめておいた。

もし私がやったってセレスちゃんにバレたりしたら――目を覚ましたセレスちゃんに仕返しの壁ドンからのキスをされて、そのまま押し倒されて、トロトロになっちゃった回数を太ももに書かれるとか、そんな酷いセクハラをされるヴィジョンが浮かんでしまったのだ。それはもう明確に。


「べ、別にビビってる訳じゃないし。イタズラは良くないってだけだし」
「? おねーちゃん、なにを言ってるの?」
「え、あ、いや、なんでも……そ、そうだ! 折角の川だし、お魚釣りでもしない? 乾パンばかりじゃ飽きちゃうし、美味しいお魚を釣って食べよう!」


しかしそんなことをミスティちゃんの前でおおっぴらに言えるはずもなく、健全な方向へと話題を逸らす。

とはいえ話題逸らしと言っても適当なことを言っている訳ではなく、ちゃんと考えあってのものだ。

と言うのも今回、私たちはあまり多くの保存食を持ってきていない。これはお金に余裕が無かったというのもそうだけれども、何より荷物を減らして、馬車が進む速度を少しでも早くしたかったらしい。

馬車は川沿いを進んでいくから水も多く持たなくて良いし、比較的重くない乾き物だけでも十分だろうということ。

しかし意外に食べ物の味にこだわらないタイプだったイリーちゃんが買ってきてくれた保存食は、パサパサして味気が無く、口の中の水分をガッツリ奪っていくクッキーらしきもの。

栄養はあるらしいけれどたくさん食べる気にもなれず、しかもまとめ買いしたらお得だったからと同じ物ばかり。緊急事態だから気にしている余裕が無かったというのもわかるけれど、そこの所もう少しどうにかならなかったのかと思う。

そこで美味しいご飯を食べて英気を養うために、時間潰しも兼ねてお魚釣りをしようというのだ。釣りなら昔から山の小川でやっていたし、きっと良い所を見せられるはずだ。


「ん、わかったの。釣りするの」
「じゃあはい、ミスティちゃんの釣り竿! 身長に合わせたミニサイズだよ!」


そんな私の案を聞いたミスティちゃんは小さく頷き、無表情のまま釣り竿を受け取る。

相変わらずの無表情だけれども、事あるごとにいっぱいスキンシップされた・・・せいか、私にはその無表情の裏に隠されたミスティちゃんの気持ちが良く分かる。

たとえばこの「ん」は機嫌が良いときの時の「ん」で、今のミスティちゃんは顔に出ていないだけで結構乗り気。

そんなミスティちゃんは何を言わずとも釣り糸にルアーを結び付けて、ひょいと流れの弱い岩陰に仕掛けを投げ入れる。その後ろ姿に楽しげな雰囲気を感じるのは、きっと勘違いではない。


「うんうん、ルアーを投げる姿が堂に入っているね。もしかして得意なの?」
「ん、里にいたときは、システィといっしょに川で遊んでたの。釣りだって、いっぱいしたの」


そんな、穏やかな雰囲気の中で唐突に出てきた名前はシスティちゃん――ミスティちゃんの、大切な人の名前。

辛いことまで思い出させてしまうと思って、あまり聞こうとはしなかった名前だ。

でもシスティちゃんの名前を出すときのミスティちゃんはとても穏やかな雰囲気を纏っている。ほんのちょっぴり寂しそうではあるけれども、辛いとか悲しいだとか、そういった感情を堪えているようには見えない。


「……もしかして、システィちゃんのお話って、聞いてもいいお話?」
「ん」


もしやと思って訪ねてみれば、岩場に腰掛けるミスティちゃんは釣り糸を垂らしながら小さく頷く。

つまりこの「ん」は肯定の「ん」ということ。それも嫌々話すような声音ではなく、むしろ聞いて欲しいような雰囲気。

休憩の時間はまだまだあるし、これからジュゼちゃんとミスティちゃんとでお見合いをするにあたって、そういう込み入った話は先に聞いておいた方が良いかもしれない。釣りはじっくり腰を据えてするし、丁度良い。

それならばと私はミスティちゃんの隣に腰掛けて、ゆっくりお話をする準備。

そして座る私を横目で確認したミスティちゃんは、じっと水面を見つめながらこう切り出した。


「システィはね、わたしの守護獣ペットだったの」
「……え、親戚とかじゃなくて? じゃあランドキャットみたいなモフモフだったりしたの?」
「ううん、人とおなじ姿をしていたの。珍しいって、みんな言ってた」
「あ、そうなんだ……じゃあじゃあ、どんな姿だったの? 美人さん?」
「ん」


そう訪ねるとミスティちゃんは私に向き直り、クイ、と自分に指を向ける。

今の「ん」は「自分はどうか」という質問の「ん」なのだろう。

どうしてこんな時にそんなことを聞くんだろう、などと思いつつも、答えは決まっているのですぐに返事をする。


「えっと、ミスティちゃんはすっごく可愛いよ! 大好きだよ!」
「じゃあ、システィもかわいいの。だって、システィはわたしだから」


そう言うとミスティちゃんはまた水面に視線を移し、じっと眺め続ける。

まるで言うべきことは全て言い終えたかのような、そんな雰囲気だけれども、しかし私にはミスティちゃんの言っていることが全然分からない。

目の前にいるのはミスティちゃんで、でもミスティちゃんはシスティちゃんで、システィちゃんがミスティちゃんで……?


「え、え……? ミスティちゃんじゃなくて実はシスティちゃんだった?」
「ううん。わたしはミスティだけれども、システィがわたしなの」
「え、え……えーっと……哲学的?」
「ぜんぜんちがうの。システィは、そう――おなじ、だったの」


そう言って一蹴するミスティちゃんは、どこか懐かしむように足下の水面を眺めている。

……ううん、水面じゃない。水面に映る、ミスティちゃん自身の顔を見ている。

まるでそこに、大切な誰かがいるみたいに。じーっと見つめ続けて、水面に手を伸ばして――その指先が触れると同時に、波打つ水面がミスティちゃんの顔を歪ませる。


「システィは、全部わたしとおなじだったの。
わたしとおなじ姿。わたしとおなじ身長。わたしとおなじ声。やる事もいる所もいつでもいっしょ。
パパもママも見分けがつかない、そんな|ドッペルゲンガーもう1人のわたし。それが、システィ」
「……そっか。システィちゃんは、ドッペルゲンガーだったんだね」
「ん」


そう言い、無表情のままパシャパシャと水面を弄ぶミスティちゃんを見て、私は考える。

私の知るドッペルゲンガーという魔物は、人の姿を真似て生活する魔物だ。見る人の好みに合わせた姿に見える、夢魔のサキュバスの親戚だって話も聞いたことがある。

より詳しく言えば、主人公と全く同じ強さや装備で敵として立ち塞がり苦戦を強いるも、戦いの最中でさらなる成長を遂げた主人公の前に倒されてしまう、絶対に倒される強敵ポジションの魔物だ。しかしミスティちゃんの言うドッペルゲンガーのシスティちゃんは、それとは違っているような気がする。

守護獣だからなのか、それともシスティちゃんとミスティちゃんだけの特別なのか。2人はお話で読んだドッペルゲンガーと本物の関係よりも、もっとずっと親しい存在だったみたい。


「仲良し……だったんだね」
「ん。大好きだったの。
でもシスティはへんな子でね。みんなわたしとおなじなのに、生まれたのはわたしが先なのに、2人っきりになると、いっつもおねーちゃんぶってたの。
聖域に近付いちゃダメだとか、ケガしちゃうから夜の森には入っちゃダメとか……おねーちゃんよりもずっと、おねーちゃんっぽかったの」
「ちょ?! 私、これ以上無いほどお姉ちゃんっぽいでしょ? システィちゃんが大好きなのは分かるけれど、姉のカリスマは私が1番なんだから!」


でもそう言われたって、お姉ちゃん枠はもう譲れないと私だって張り合う。

私だってミスティちゃんが大好きだし、おまけに私の方が年上のはずだから、システィちゃんよりもお姉さんらしさは上のはず。

しかしそれを聞いたミスティちゃんはふるふると首を横に振り――


「システィはおねーちゃんみたいに、わんわんにはならなかったし」
「うぐっ」
「システィはおねーちゃんよりも、ずっと丸猫拾いがとくいだったし」
「はうっ」
「システィはおねーちゃんとはちがって、ぜんぜんチョロくなかったし」
「あっ、あっ、あぅぅ……」


――そして、その可愛らしいお顔からは想像もできないような、鋭い毒を吐いてくる。

なんだよぅ、私だって、ちゃんとお姉ちゃんできてるじゃんか。いっぱいいっぱい抱き締めあったり、一緒にご飯を作ったりしたじゃんか。

そうしていじいじ、腰掛ける岩場の上でのの字を書いていると、ミスティちゃんが「でも」と言葉を続ける。


「でも――少しだけ。ほんの、少しだけ。おねーちゃんは、システィと似ているの」
「え、そうなの?」
「ん、そうなの」


そう言って水面からミスティちゃんに顔を向けると、いつの間にかミスティちゃんもまた、私の方に顔を向けていた。

そうしてミスティちゃんは私に密着するくらい近付いてくると、釣り竿を脇に置いて、私に体重を預けてくる。

おまけにスリスリと頬ずりまでしてきちゃって、なんだか急に妹っぽい。好感度が上がったと言うよりも、妹度が上がった、そんな感じだ。


「おねーちゃんは、とっても良い匂いがするの」
「え、匂い?」
「ん。みんなを幸せにしてくれる人の匂い。そばにいるだけでポカポカ気持ちいい、ひだまりの匂い。――システィとおんなじ、大好きな匂い――」
「……そっか。私、システィちゃんに似ていたんだね」
「ん。……ん」


そうやって私に頬ずりをする、急に妹っぽくなったそんなミスティちゃんが愛おしくて。

寄り添うミスティちゃんの頭をポンポンってすれば、私の好感度もミスティちゃんの好感度もうなぎ登りで。

なんだかとっても、幸せな空気で――でもそれ以上に、すごくすごく、辛くて、悲しい。

セレスちゃんはミスティちゃんのことを「過去を乗り越えられる、強い女の子です」なんて言っていたけれど、そんなことない。

ミスティちゃんはずっと、余裕が無かっただけなんだ。悲しむ余裕も、甘える余裕も無くて、だから涙も流せない。

――きっと、ミスティちゃんがティエラちゃんにではなく、私に着いてきたのも、それが理由なのかもしれない。

少しでもシスティちゃんに、幸せだった頃に似た場所に居たかったから、ただそれだけで私を選んでくれたのかも。

そう思うと自然に私の身体はミスティちゃんを抱き締めていて、ミスティちゃんも身を任せるように寄りかかってくれる。


「……おねーちゃんは本当に、そばにいるとあったかくなれるの」
「うん、うん……私だって立派なお姉ちゃんだから、頑張ってミスティちゃんをあったかくするよ」
「ん。だいすき」
「うん、私もだよ」


あ、大好きって言われちゃった。嬉しい。

嬉しくて抱き締めるだけじゃなく、ミスティちゃんの手を取って、恋人繋ぎで握り合う。なんだだか今の私、すっごくお姉ちゃんぽい。


「……だから本当は、おねーちゃんに守護獣ペットになってほしかったの。
あったかくて、やさしくて、幸せにしてくれる、そんな人と一緒にいれたらな、って」
「……そっか、そうだったんだね」

ともかく、ミスティちゃんが守護獣を欲しがっている理由は、これでようやく理解できた。

問題はジュゼちゃんが、その条件に当てはまるかだけれども――うん、きっと大丈夫。ジュゼちゃんは優しいし、可愛いし、きっとミスティちゃんだって幸せになれるはず。

だったら余計に、早くジュゼちゃんの所に行きたいな。そう思っていると、ミスティちゃんは更に言葉を続ける。


「でもおねーちゃんは、もうみんなのペットだから……わたしの守護獣ペットには、なれないの」
「うん……うん? い、いやいや、私ペットじゃないよ?! むしろ私こそがセレスちゃんというケダモノの飼い主だよ!」
「でも、今だってちゃんと「お手」ができてるよ? わんわんおねーちゃん、かわいいよ?」
「これは手を握ってるだけだから! もー! ミスティちゃんの意地悪!」


どうして私はペット扱いしかされないのだろう。これはもう、哲学の域にある大問題だ。






『ミーシャ、ミスティちゃん、もう行きますよー!』
「あ、はーい! 今行くねー!」

そんな風にしばらく語り合っていると、馬車の方からセレスちゃんの呼び声が聞こえてくる。

どうやら、ようやく休憩時間が終ったらしい。結局お魚は釣れなかったけれど、ミスティちゃんの好感度は釣れたから良しとしよう。

そう思ってミスティちゃんの手を引き、馬車に向かおうとする。もう一瞬だって待ってられない。ジュゼちゃんの元へいざ行かん。

するとミスティちゃんは馬車に向かうのを躊躇うようにその場でたたらを踏み、何事かと思い振り返る私と目を合わせる。そして――


「……ねー、おねーちゃん。わたしたちってこれから、守護獣ペットになってくれる人のところに行くんだよね?」
「ほぇ? そうだけど……不安なの? やっぱりシスティちゃんが守護獣じゃないと、嫌だとか?」
「ううん、そうじゃないの。そうじゃない、だけれども――」



「――わたしが嫌がらなくても、むこうが嫌がるだろうな、って。そう思ったの」



最後まで何も釣れなかった釣り竿を引き上げながら、どこか泣き顔にすら見える愛想笑いを浮かべた。
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