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「わぁ、いるいる~」
園内に入り、いち早くひつじを発見した樹音は、徹の手を引いて駆け寄る。
「餌やれるんだって。やってみるか?」
「うん。あげる~」
徹から餌皿を受け取って柵に近付くと一斉にひつじが寄ってきた。
「や~ん。可愛い~」
「こいつらガッツキ過ぎだろ! 樹音、あっちのちっこいやつにあげろよ。あそこのちょっと痩せてるやつとか」
気付けば夢中になっていて、おかわりを三回もしていた。
「徹もあげなよ」
「あぁ……俺はいい」
「あーっ、怖いんだぁ」
「そんなわけねぇだろ」
「あーっ! あっちにやぎもいる~! 行こうよ」
どさくさに紛れて徹の手をぎゅっと握ると、更に強く握り返され、樹音の感情が昂る。
「お前ここで働けば?」
樹音の思いなどつゆ知らず、徹はそんなことを言ってプッと吹き出した。
園内に入り、いち早くひつじを発見した樹音は、徹の手を引いて駆け寄る。
「餌やれるんだって。やってみるか?」
「うん。あげる~」
徹から餌皿を受け取って柵に近付くと一斉にひつじが寄ってきた。
「や~ん。可愛い~」
「こいつらガッツキ過ぎだろ! 樹音、あっちのちっこいやつにあげろよ。あそこのちょっと痩せてるやつとか」
気付けば夢中になっていて、おかわりを三回もしていた。
「徹もあげなよ」
「あぁ……俺はいい」
「あーっ、怖いんだぁ」
「そんなわけねぇだろ」
「あーっ! あっちにやぎもいる~! 行こうよ」
どさくさに紛れて徹の手をぎゅっと握ると、更に強く握り返され、樹音の感情が昂る。
「お前ここで働けば?」
樹音の思いなどつゆ知らず、徹はそんなことを言ってプッと吹き出した。
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