2 / 9
2
しおりを挟む
「実は二ヶ月後に、雑誌の撮影があって……」
女が口を開いた。
「撮影……ですか?」
聞き返してから茉莉花はハッとして、女の顔を見直し、気が付いた。
彼女はモデルだ。
「雑誌で拝見したことがあります」
「本当ですか? ありがとうございます。まだ駆け出しなんですけど、時々雑誌のお仕事も貰えるようになってきて……」
「へえ、すごいですね。モデルさんって世の女性の憧れですけど、本当に大変なお仕事ですよね。食事に気を遣ったり体型の維持だったり」
「でもモデルになるのがずっと夢だったので、それは苦ではないんです。ダイエットしろって言うなら、いくらでも頑張るんですけど……」
そこで言葉を詰まらせて、女は表情を曇らせた。
「何か、無茶なことでも言われましたか?」
茉莉花がそう尋ねた。
「いえ、そうではなくて、その撮影っていうのが、年に一度の水着特集号の撮影なんです」
なるほど、やっぱりそっちか。
茉莉花は全てを理解した。
「胸を大きくするっていうのは、自力ではどうにも出来そうになくて……」
「まあ、そうですよね」
「それで……豊胸手術をお願いしたいんです」
「そうですか、分かりました。では、詳しくお話させていただきますね」
それから女は熱心に施術の説明を受け、予約を取って帰っていった。
女が口を開いた。
「撮影……ですか?」
聞き返してから茉莉花はハッとして、女の顔を見直し、気が付いた。
彼女はモデルだ。
「雑誌で拝見したことがあります」
「本当ですか? ありがとうございます。まだ駆け出しなんですけど、時々雑誌のお仕事も貰えるようになってきて……」
「へえ、すごいですね。モデルさんって世の女性の憧れですけど、本当に大変なお仕事ですよね。食事に気を遣ったり体型の維持だったり」
「でもモデルになるのがずっと夢だったので、それは苦ではないんです。ダイエットしろって言うなら、いくらでも頑張るんですけど……」
そこで言葉を詰まらせて、女は表情を曇らせた。
「何か、無茶なことでも言われましたか?」
茉莉花がそう尋ねた。
「いえ、そうではなくて、その撮影っていうのが、年に一度の水着特集号の撮影なんです」
なるほど、やっぱりそっちか。
茉莉花は全てを理解した。
「胸を大きくするっていうのは、自力ではどうにも出来そうになくて……」
「まあ、そうですよね」
「それで……豊胸手術をお願いしたいんです」
「そうですか、分かりました。では、詳しくお話させていただきますね」
それから女は熱心に施術の説明を受け、予約を取って帰っていった。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる