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本編
15.とある学生side
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「はっ!?なんだって!!?」
「ローガン、きみの支援者であるコナー子爵が捕まった」
「な、なんで!!?」
「なんでも違法取引と危険薬物所持をしていたらしく、今朝逮捕されたそうだ」
「は? なにそれ?!」
そんな話聞いていない!!
「……今、学院中その話で持ちきりだが……知らなかったのか?」
「知らないよ!そんなこと!!」
どうなってるんだ? 一体なにが起きている? 支援者であるコナー子爵が逮捕されるだなんて!!!
「僕の支援はどうなるんだ?!」
まさか打ち切りなんてことにはならないよね!?
え?え?逮捕されたからって契約通りに支援してくれるんだよね!?
「ローガン、今は支援の心配をしている場合じゃない!」
「え?」
「君にも違法魔道具製造の疑いが掛けられているんだ」
「!? な、なんで?!どうして!?」
「落ち着け」
「落ち着けないよ!!僕は何も悪いことはしていない! ただ僕は魔法道具を造っていただけだけなのに!!なんで支援者が捕まったからって僕まで疑われないといけないんだ!!!」
「とにかく、落ち着け。冷静になれ」
「……先生」
「話は学院長室で聞く。行くぞ」
先生は混乱している僕を引きずるように連行した。
どうしてこんなことになったんだ?
僕にはなにひとつ心当たりなんてないというのに!!
学院長室での取り調べが始まった。
学生という配慮からと言われたけど、刑事が待ち構えているなんて聞いてないよ!
「では、まったく気付かなかったと言うんだね」
「そうです!そんなの知りません!!」
「君は違法な魔道具と一緒に危険薬物を開発していたんだ」
「そ、そんなはずありません!!」
「現物はここにある」
机の上には見覚えのある小瓶があった。中には赤い液体が入っている。それとシンプルな腕輪。
「た、たしかに前に頼まれて造った物です。でも!危険なものなんかじゃない!!液体の方は痛み止めや興奮剤に使われる一般的なもので、この腕輪は位置情報の機能が付いただけのものだ!!!」
「これの使用目的を知っているかい?」
「それは……知りません。依頼されただけだから……」
「なら説明しよう。これは『魅了の香』と呼ばれる特殊な香料を使った魔法薬だ。使用方法は至って簡単だ」
刑事が淡々と説明を始めた。
「名前の通り、異性を魅了する香りだ。君をそれを加工して液体を造ったな」
「『魅了の香』の材料を使用したことは認めます。ですが、それはあくまでも鎮静剤のものだ!他の薬にも『魅了の香』を使用して麻酔薬や痛み止めを造っている!!」
「ああ、確かにそうだ。だがな、君が造った薬にはそれ以上の物だ」
「なっ!?」
「何に驚いている?動物実験はしたのだろう?」
「あ……僕の専門は魔法道具造りで魔法薬に関してはその……造った後の動物実験は子爵の研究職員がすることになってたから……」
「随分いい加減だな」
「僕は契約通りにしているだけだ!!」
「なら、教えよう。君の造った薬は確かに鎮痛剤などが多かった」
「ほら!」
「ただし、飲み薬としてはな」
「え……?」
飲み薬として?
どういうことだよ?
薬なんだから飲むのが当たり前じゃないか。
この刑事何言ってんだ?
「使い方はこうだ。まず自分の手首の内側または首筋などにこの薬品をつける。この時必ず1滴以下でなければならない。そうしなければ使った本人に中毒症状がでてしまう代物だ。これを嗅いだ異性は数秒後には理性を失う。そしてその女性を好きになる。もちろん性的な意味でもな。理性を失って獣と化すわけだ。ちなみに効果は数時間ほどで後遺症もない。ある意味では素晴らしい薬だ。媚薬効果がこれでもかと詰め込まれているんだからな」
まるで犯罪者を見る目だった。
僕は依頼されて造っただけじゃないか!
違法な素材は一切使用してないし、第一飲むための物を別利用するなんて思いつかないよ!
そんなもの使用者自身の問題だろ?僕には関係ない!だいたい、使用する目的まで開発者の責任にするなんてナンセンスだよ!!
その後も刑事たちの尋問は続いた。
「ローガン、きみの支援者であるコナー子爵が捕まった」
「な、なんで!!?」
「なんでも違法取引と危険薬物所持をしていたらしく、今朝逮捕されたそうだ」
「は? なにそれ?!」
そんな話聞いていない!!
「……今、学院中その話で持ちきりだが……知らなかったのか?」
「知らないよ!そんなこと!!」
どうなってるんだ? 一体なにが起きている? 支援者であるコナー子爵が逮捕されるだなんて!!!
「僕の支援はどうなるんだ?!」
まさか打ち切りなんてことにはならないよね!?
え?え?逮捕されたからって契約通りに支援してくれるんだよね!?
「ローガン、今は支援の心配をしている場合じゃない!」
「え?」
「君にも違法魔道具製造の疑いが掛けられているんだ」
「!? な、なんで?!どうして!?」
「落ち着け」
「落ち着けないよ!!僕は何も悪いことはしていない! ただ僕は魔法道具を造っていただけだけなのに!!なんで支援者が捕まったからって僕まで疑われないといけないんだ!!!」
「とにかく、落ち着け。冷静になれ」
「……先生」
「話は学院長室で聞く。行くぞ」
先生は混乱している僕を引きずるように連行した。
どうしてこんなことになったんだ?
僕にはなにひとつ心当たりなんてないというのに!!
学院長室での取り調べが始まった。
学生という配慮からと言われたけど、刑事が待ち構えているなんて聞いてないよ!
「では、まったく気付かなかったと言うんだね」
「そうです!そんなの知りません!!」
「君は違法な魔道具と一緒に危険薬物を開発していたんだ」
「そ、そんなはずありません!!」
「現物はここにある」
机の上には見覚えのある小瓶があった。中には赤い液体が入っている。それとシンプルな腕輪。
「た、たしかに前に頼まれて造った物です。でも!危険なものなんかじゃない!!液体の方は痛み止めや興奮剤に使われる一般的なもので、この腕輪は位置情報の機能が付いただけのものだ!!!」
「これの使用目的を知っているかい?」
「それは……知りません。依頼されただけだから……」
「なら説明しよう。これは『魅了の香』と呼ばれる特殊な香料を使った魔法薬だ。使用方法は至って簡単だ」
刑事が淡々と説明を始めた。
「名前の通り、異性を魅了する香りだ。君をそれを加工して液体を造ったな」
「『魅了の香』の材料を使用したことは認めます。ですが、それはあくまでも鎮静剤のものだ!他の薬にも『魅了の香』を使用して麻酔薬や痛み止めを造っている!!」
「ああ、確かにそうだ。だがな、君が造った薬にはそれ以上の物だ」
「なっ!?」
「何に驚いている?動物実験はしたのだろう?」
「あ……僕の専門は魔法道具造りで魔法薬に関してはその……造った後の動物実験は子爵の研究職員がすることになってたから……」
「随分いい加減だな」
「僕は契約通りにしているだけだ!!」
「なら、教えよう。君の造った薬は確かに鎮痛剤などが多かった」
「ほら!」
「ただし、飲み薬としてはな」
「え……?」
飲み薬として?
どういうことだよ?
薬なんだから飲むのが当たり前じゃないか。
この刑事何言ってんだ?
「使い方はこうだ。まず自分の手首の内側または首筋などにこの薬品をつける。この時必ず1滴以下でなければならない。そうしなければ使った本人に中毒症状がでてしまう代物だ。これを嗅いだ異性は数秒後には理性を失う。そしてその女性を好きになる。もちろん性的な意味でもな。理性を失って獣と化すわけだ。ちなみに効果は数時間ほどで後遺症もない。ある意味では素晴らしい薬だ。媚薬効果がこれでもかと詰め込まれているんだからな」
まるで犯罪者を見る目だった。
僕は依頼されて造っただけじゃないか!
違法な素材は一切使用してないし、第一飲むための物を別利用するなんて思いつかないよ!
そんなもの使用者自身の問題だろ?僕には関係ない!だいたい、使用する目的まで開発者の責任にするなんてナンセンスだよ!!
その後も刑事たちの尋問は続いた。
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