【完結】元婚約者であって家族ではありません。もう赤の他人なんですよ?

つくも茄子

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『聞いた? 遂にヤルコポル伯爵家の三男がスタンリー公爵家を追い出されたそうだぞ』

『あら~可哀そうに。でも、しょうがないわよね。じゃあ。今まで公爵家の威光で傲慢に振る舞っていたもの。あの子、自分が公爵家の一員だと言わんばかりの態度だったもの。幾ら子供だからって目に余っていたのよ』

『全くだ。公爵家が後ろにいるから今まで注意一つ出来なかった』

『たかだか入り婿候補と揉めて、スタンリー公爵家の心証を悪くするなど冗談じゃないわ』

『ヤルコポル伯爵も上に取り入るのが非常に上手いからな。中堅の伯爵家から大臣が出たんだ。それも最年少だ。お偉方の“お気に入り”は得だ。羨ましい限りだよ』


 今、社交界の一番の話題は「ヴィラン」の事。
 社交界に出ていない私にも聞こえてくる位に話題沸騰中。
 恐らく、噂は更に酷くなっていく事でしょう。
 最近は、ヤルコポル伯爵夫妻と他の兄弟にも矛先が向いているようです。

 お父様が言っていた「嫉妬」も幾分か含まれているのでしょう。
 けれど言っている事は間違いではありません。だからこそ伯爵家も訂正できないのでしょう。それをいい事に「嫉妬集団」がここぞとばかりに攻撃しています。

 
 ただ、中には伯爵夫妻を擁護する声も少なからずありました。

『思っていたよりもヤルコポル伯爵夫妻はマトモだ』

『婿入りの常識を知らない彼の親とは、一体どのような神経の持ち主かと思っていたが……どうやら私の勘違いだったのだな。疑って申し訳ない。まさか息子自らが自身の悪行を子飼いの使用人を使って隠していたとは……』

『御三男はよほど演技が上手いのでしょう。身内にはいい顔をして、他者には尊大な態度で接する。息子だからという信頼が裏目に出た結果だ。彼もまだ十二歳。十分更生出来る歳だ。寧ろ、早い段階で分かって良かったのではないか? これが成人近くに発覚しては目も当てられない』
 

 擁護者はきっと「婿入り」か「婿入り家庭」が大半でしょう。
 


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