99 / 130
~番外編 鈴木夫妻の被害者~
7.中島香織side
しおりを挟む
やった!
やったわ!
恋人の彼が離婚した。
それと同時に私と秀一の婚姻届を今日、提出する。
これで名実ともに私と彼は正式な夫婦になれる。
三十歳半ばの秀一は、長身でカッコイイ。営業部の係長で近々、課長に上がるという有望株。既婚者で幼稚園に通う息子がいるけど、そんなの全く気にしなかった。だって今まで付き合ってきた中で一番いい男なんだもの。欲しいと思って当然。結婚したいと思って何が悪いの?
「妊娠した」ってパパに話したら物凄く怒られた。
でもやっぱり孫は可愛いのね。
すぐに許してくれた。ママは元々私に甘いから全面的に味方してくれた。
秀一は社内でも評判になるくらいの『イクメン』。
だからって訳じゃないけど奥さんと離婚するのに少し渋ってたのよね。
噂じゃあ、かなり出来るタイプの女性で、そこそこ美人らしいわ。
私は会った事ないけど、昔、鈴木グループの営業部で働いてたみたい。秀一の元上司だったって。秀一と結婚して退職したらしいけど。それって秀一狙いだったんじゃない?彼よりも三歳年上の姉さん女房だっていうし。美人だって聞くけど、きっと誇張してるだけよ。絶対に私の方が女として上に決まってる!年齢だって私の方が若いし可愛いし、パパが重役だから出世だって約束されてる。
陽向先輩が「応援するわ」「相手を説得しにいくわ」って言ってくれて心強かった。
でも、下手に出たのか悪かったのかな?
奥さんから法外な慰謝料を請求された。
まあ、それはパパが一括で払ってくれたから良かったんだけど、秀一の両親は結婚に反対してた。どうやら奥さんが秀一の両親を味方につけたみたい。どこまで卑怯な手を使うのよ?お陰で秀一が実の両親に勘当されちゃったじゃない!
皆に祝ってもらいたかったのに!
どこまでも邪魔してくるんだから!!
「親に縁を切られたのなら丁度いい」
なんでだかパパは機嫌が良かった。
「何が良いの?」
「婿入りすればいい話しだ」
どうやらパパは秀一を自分の派閥の後継者にするつもりらしい。そんなのどうでも良いんだけど……。
やったわ!
恋人の彼が離婚した。
それと同時に私と秀一の婚姻届を今日、提出する。
これで名実ともに私と彼は正式な夫婦になれる。
三十歳半ばの秀一は、長身でカッコイイ。営業部の係長で近々、課長に上がるという有望株。既婚者で幼稚園に通う息子がいるけど、そんなの全く気にしなかった。だって今まで付き合ってきた中で一番いい男なんだもの。欲しいと思って当然。結婚したいと思って何が悪いの?
「妊娠した」ってパパに話したら物凄く怒られた。
でもやっぱり孫は可愛いのね。
すぐに許してくれた。ママは元々私に甘いから全面的に味方してくれた。
秀一は社内でも評判になるくらいの『イクメン』。
だからって訳じゃないけど奥さんと離婚するのに少し渋ってたのよね。
噂じゃあ、かなり出来るタイプの女性で、そこそこ美人らしいわ。
私は会った事ないけど、昔、鈴木グループの営業部で働いてたみたい。秀一の元上司だったって。秀一と結婚して退職したらしいけど。それって秀一狙いだったんじゃない?彼よりも三歳年上の姉さん女房だっていうし。美人だって聞くけど、きっと誇張してるだけよ。絶対に私の方が女として上に決まってる!年齢だって私の方が若いし可愛いし、パパが重役だから出世だって約束されてる。
陽向先輩が「応援するわ」「相手を説得しにいくわ」って言ってくれて心強かった。
でも、下手に出たのか悪かったのかな?
奥さんから法外な慰謝料を請求された。
まあ、それはパパが一括で払ってくれたから良かったんだけど、秀一の両親は結婚に反対してた。どうやら奥さんが秀一の両親を味方につけたみたい。どこまで卑怯な手を使うのよ?お陰で秀一が実の両親に勘当されちゃったじゃない!
皆に祝ってもらいたかったのに!
どこまでも邪魔してくるんだから!!
「親に縁を切られたのなら丁度いい」
なんでだかパパは機嫌が良かった。
「何が良いの?」
「婿入りすればいい話しだ」
どうやらパパは秀一を自分の派閥の後継者にするつもりらしい。そんなのどうでも良いんだけど……。
97
お気に入りに追加
4,571
あなたにおすすめの小説
兄にいらないと言われたので勝手に幸せになります
毒島醜女
恋愛
モラハラ兄に追い出された先で待っていたのは、甘く幸せな生活でした。
侯爵令嬢ライラ・コーデルは、実家が平民出の聖女ミミを養子に迎えてから実の兄デイヴィッドから冷遇されていた。
家でも学園でも、デビュタントでも、兄はいつもミミを最優先する。
友人である王太子たちと一緒にミミを持ち上げてはライラを貶めている始末だ。
「ミミみたいな可愛い妹が欲しかった」
挙句の果てには兄が婚約を破棄した辺境伯家の元へ代わりに嫁がされることになった。
ベミリオン辺境伯の一家はそんなライラを温かく迎えてくれた。
「あなたの笑顔は、どんな宝石や星よりも綺麗に輝いています!」
兄の元婚約者の弟、ヒューゴは不器用ながらも優しい愛情をライラに与え、甘いお菓子で癒してくれた。
ライラは次第に笑顔を取り戻し、ベミリオン家で幸せになっていく。
王都で聖女が起こした騒動も知らずに……
婚約を破棄され辺境に追いやられたけれど、思っていたより快適です!
さこの
恋愛
婚約者の第五王子フランツ殿下には好きな令嬢が出来たみたい。その令嬢とは男爵家の養女で親戚筋にあたり現在私のうちに住んでいる。
婚約者の私が邪魔になり、身分剥奪そして追放される事になる。陛下や両親が留守の間に王都から追放され、辺境の町へと行く事になった。
100キロ以内近寄るな。100キロといえばクレマン? そこに第三王子フェリクス殿下が来て“グレマン”へ行くようにと言う。クレマンと“グレマン”だと方向は真逆です。
追放と言われましたので、屋敷に帰り準備をします。フランツ殿下が王族として下した命令は自分勝手なものですから、陛下達が帰って来たらどうなるでしょう?
精霊の加護を持つ聖女。偽聖女によって追放されたので、趣味のアクセサリー作りにハマっていたら、いつの間にか世界を救って愛されまくっていた
向原 行人
恋愛
精霊の加護を受け、普通の人には見る事も感じる事も出来ない精霊と、会話が出来る少女リディア。
聖女として各地の精霊石に精霊の力を込め、国を災いから守っているのに、突然第四王女によって追放されてしまう。
暫くは精霊の力も残っているけれど、時間が経って精霊石から力が無くなれば魔物が出て来るし、魔導具も動かなくなるけど……本当に大丈夫!?
一先ず、この国に居るとマズそうだから、元聖女っていうのは隠して、別の国で趣味を活かして生活していこうかな。
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
離縁してくださいと言ったら、大騒ぎになったのですが?
ネコ
恋愛
子爵令嬢レイラは北の領主グレアムと政略結婚をするも、彼が愛しているのは幼い頃から世話してきた従姉妹らしい。夫婦生活らしい交流すらなく、仕事と家事を押し付けられるばかり。ある日、従姉妹とグレアムの微妙な関係を目撃し、全てを諦める。
政略結婚だからと諦めていましたが、離縁を決めさせていただきました
あおくん
恋愛
父が決めた結婚。
顔を会わせたこともない相手との結婚を言い渡された私は、反論することもせず政略結婚を受け入れた。
これから私の家となるディオダ侯爵で働く使用人たちとの関係も良好で、旦那様となる義両親ともいい関係を築けた私は今後上手くいくことを悟った。
だが婚姻後、初めての初夜で旦那様から言い渡されたのは「白い結婚」だった。
政略結婚だから最悪愛を求めることは考えてはいなかったけれど、旦那様がそのつもりなら私にも考えがあります。
どうか最後まで、その強気な態度を変えることがないことを、祈っておりますわ。
※いつものゆるふわ設定です。拙い文章がちりばめられています。
最後はハッピーエンドで終えます。
傍若無人な姉の代わりに働かされていた妹、辺境領地に左遷されたと思ったら待っていたのは王子様でした!? ~無自覚天才錬金術師の辺境街づくり~
日之影ソラ
恋愛
【新作連載スタート!!】
https://ncode.syosetu.com/n1741iq/
https://www.alphapolis.co.jp/novel/516811515/430858199
【小説家になろうで先行公開中】
https://ncode.syosetu.com/n0091ip/
働かずパーティーに参加したり、男と遊んでばかりいる姉の代わりに宮廷で錬金術師として働き続けていた妹のルミナ。両親も、姉も、婚約者すら頼れない。一人で孤独に耐えながら、日夜働いていた彼女に対して、婚約者から突然の婚約破棄と、辺境への転属を告げられる。
地位も婚約者も失ってさぞ悲しむと期待した彼らが見たのは、あっさりと受け入れて荷造りを始めるルミナの姿で……?
婚約破棄に乗り換え、上等です。私は名前を変えて隣国へ行きますね
ルーシャオ
恋愛
アンカーソン伯爵家令嬢メリッサはテイト公爵家後継のヒューバートから婚約破棄を言い渡される。幼い頃妹ライラをかばってできたあざを指して「失せろ、その顔が治ってから出直してこい」と言い放たれ、挙句にはヒューバートはライラと婚約することに。
失意のメリッサは王立寄宿学校の教師マギニスの言葉に支えられ、一人で生きていくことを決断。エミーと名前を変え、隣国アスタニア帝国に渡って書籍商になる。するとあるとき、ジーベルン子爵アレクシスと出会う。ひょんなことでアレクシスに顔のあざを見られ——。
願いの代償
らがまふぃん
恋愛
誰も彼もが軽視する。婚約者に家族までも。
公爵家に生まれ、王太子の婚約者となっても、誰からも認められることのないメルナーゼ・カーマイン。
唐突に思う。
どうして頑張っているのか。
どうして生きていたいのか。
もう、いいのではないだろうか。
メルナーゼが生を諦めたとき、世界の運命が決まった。
*ご都合主義です。わかりづらいなどありましたらすみません。笑って読んでくださいませ。本編15話で完結です。番外編を数話、気まぐれに投稿します。よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる