3 / 130
3.浮気相手からの謝罪1
しおりを挟む
「申し訳ご座いませんでした!!!」
目の前で土下座している女性。
これは一体どういう事なのかしら?
そして彼女は誰なのかしら?
深々と頭を下げている女性はスーツ姿で短い髪型。年齢は私とそう変わらない感じですが、どこか幼さが残っていて可愛らしい印象がありますわ。新人の営業マンといわれても納得してしまう雰囲気がありました。それはそうと、彼女は自分が何処で何をしているのか理解しているのでしょうか?玄関の門の前ですよ?しかも実家の車が待機しているのですよ??それに彼女は名前を名乗り上げる事もなくいきなり土下座して謝罪してきたのです。一体何のための謝罪なのかも明確にしていません。
一方的に謝ってこられても迷惑ですわ。
ですが、彼女は一向に動こうとしません。頭を下げた状態のまま……。え?これは私が「はい、わかりましたのでもういいですわ」と言ってあげるのを待ってるのですか??
困惑する私に助け舟を出してくれたのが実家の運転手でした。
「お嬢様、その女性は早川陽向様でいらっしゃいます。鈴木晃司様の後妻候補、現愛人の方でございます」
え?
離婚する原因となった元凶ではありませんか!?
その彼女が何故ここにいるのですか!?
「大方、お嬢様に許してもらおうとわざわざここまで押しかけたのでございましょう」
なんですか……それは?
許すも何も私は彼女とは関わりたくありません! でもこのままというわけにはいかず、私は陽向さんに話しかける事にしたのですけれど……彼女は私の顔を見て再び深々と頭を下げると謝罪を繰り返す始末。
「本当に申し訳ございません!」
いえ……ですから……謝るのをやめてくれませんこと??
これではまるで私が一方的に彼女を苛めてるみたいじゃありませんか??もう……嫌ですわ~~~。
「ごめんなさい……」
彼女は再び謝罪を繰り返してきます。
「わ、私が晃司の事を忘れられなかったから……。私が悪いんです!」
「……」
「だ、だから……彼は悪くないんです!!私が悪いから……だ、だから晃司は……。せ、責めるなら私を責めてください!!彼を責めないで!!!」
「…………」
何なのでしょうか……この人は?
彼女は晃司様の事を忘れらずにずっと思いを寄せていたという事は解りました。けれどそれが一体何だと言うのでしょう?
既婚者と知っていて関係を持ったのでしょう?
どちらが先に手を出したのかは分かりませんが、それは私には関係のない事ではないかしら?そもそも私は被害者ですよ?それなのに「許し」を強制するとは何事です!?呆れて物も言えません。
彼女は自分がどれだけ常識外れのことをしているのか分かっているのでしょうか??
「それで、謝罪と言う名の言い訳を並べて貴方はどうなさりたいのですか?」
「え?」
「私達は既に離婚しましたわ。双方の弁護士を交えて離婚条件についても合意し、離婚が成立していますわ。晃司様からお聞きになっていないのですか?」
「……そ、れは……」
この様子は知っていたようですわね。
まぁ、知っていなければ此処には来れません。
私が鈴木家を出るのは身内以外は誰も知り得ない情報ですもの。恐らく、晃司様が彼女に喋ったのでしょう。
どうやら愛する女性に関してはお口が軽いようですわ。
それとも彼女だから、でしょうか?
目の前で土下座している女性。
これは一体どういう事なのかしら?
そして彼女は誰なのかしら?
深々と頭を下げている女性はスーツ姿で短い髪型。年齢は私とそう変わらない感じですが、どこか幼さが残っていて可愛らしい印象がありますわ。新人の営業マンといわれても納得してしまう雰囲気がありました。それはそうと、彼女は自分が何処で何をしているのか理解しているのでしょうか?玄関の門の前ですよ?しかも実家の車が待機しているのですよ??それに彼女は名前を名乗り上げる事もなくいきなり土下座して謝罪してきたのです。一体何のための謝罪なのかも明確にしていません。
一方的に謝ってこられても迷惑ですわ。
ですが、彼女は一向に動こうとしません。頭を下げた状態のまま……。え?これは私が「はい、わかりましたのでもういいですわ」と言ってあげるのを待ってるのですか??
困惑する私に助け舟を出してくれたのが実家の運転手でした。
「お嬢様、その女性は早川陽向様でいらっしゃいます。鈴木晃司様の後妻候補、現愛人の方でございます」
え?
離婚する原因となった元凶ではありませんか!?
その彼女が何故ここにいるのですか!?
「大方、お嬢様に許してもらおうとわざわざここまで押しかけたのでございましょう」
なんですか……それは?
許すも何も私は彼女とは関わりたくありません! でもこのままというわけにはいかず、私は陽向さんに話しかける事にしたのですけれど……彼女は私の顔を見て再び深々と頭を下げると謝罪を繰り返す始末。
「本当に申し訳ございません!」
いえ……ですから……謝るのをやめてくれませんこと??
これではまるで私が一方的に彼女を苛めてるみたいじゃありませんか??もう……嫌ですわ~~~。
「ごめんなさい……」
彼女は再び謝罪を繰り返してきます。
「わ、私が晃司の事を忘れられなかったから……。私が悪いんです!」
「……」
「だ、だから……彼は悪くないんです!!私が悪いから……だ、だから晃司は……。せ、責めるなら私を責めてください!!彼を責めないで!!!」
「…………」
何なのでしょうか……この人は?
彼女は晃司様の事を忘れらずにずっと思いを寄せていたという事は解りました。けれどそれが一体何だと言うのでしょう?
既婚者と知っていて関係を持ったのでしょう?
どちらが先に手を出したのかは分かりませんが、それは私には関係のない事ではないかしら?そもそも私は被害者ですよ?それなのに「許し」を強制するとは何事です!?呆れて物も言えません。
彼女は自分がどれだけ常識外れのことをしているのか分かっているのでしょうか??
「それで、謝罪と言う名の言い訳を並べて貴方はどうなさりたいのですか?」
「え?」
「私達は既に離婚しましたわ。双方の弁護士を交えて離婚条件についても合意し、離婚が成立していますわ。晃司様からお聞きになっていないのですか?」
「……そ、れは……」
この様子は知っていたようですわね。
まぁ、知っていなければ此処には来れません。
私が鈴木家を出るのは身内以外は誰も知り得ない情報ですもの。恐らく、晃司様が彼女に喋ったのでしょう。
どうやら愛する女性に関してはお口が軽いようですわ。
それとも彼女だから、でしょうか?
100
お気に入りに追加
4,561
あなたにおすすめの小説

言いたいことはそれだけですか。では始めましょう
井藤 美樹
恋愛
常々、社交を苦手としていましたが、今回ばかりは仕方なく出席しておりましたの。婚約者と一緒にね。
その席で、突然始まった婚約破棄という名の茶番劇。
頭がお花畑の方々の発言が続きます。
すると、なぜが、私の名前が……
もちろん、火の粉はその場で消しましたよ。
ついでに、独立宣言もしちゃいました。
主人公、めちゃくちゃ口悪いです。
成り立てホヤホヤのミネリア王女殿下の溺愛&奮闘記。ちょっとだけ、冒険譚もあります。

婚約破棄に乗り換え、上等です。私は名前を変えて隣国へ行きますね
ルーシャオ
恋愛
アンカーソン伯爵家令嬢メリッサはテイト公爵家後継のヒューバートから婚約破棄を言い渡される。幼い頃妹ライラをかばってできたあざを指して「失せろ、その顔が治ってから出直してこい」と言い放たれ、挙句にはヒューバートはライラと婚約することに。
失意のメリッサは王立寄宿学校の教師マギニスの言葉に支えられ、一人で生きていくことを決断。エミーと名前を変え、隣国アスタニア帝国に渡って書籍商になる。するとあるとき、ジーベルン子爵アレクシスと出会う。ひょんなことでアレクシスに顔のあざを見られ——。
お二人共、どうぞお幸せに……もう二度と勘違いはしませんから
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【もう私は必要ありませんよね?】
私には2人の幼なじみがいる。一人は美しくて親切な伯爵令嬢。もう一人は笑顔が素敵で穏やかな伯爵令息。
その一方、私は貴族とは名ばかりのしがない男爵家出身だった。けれど2人は身分差に関係なく私に優しく接してくれるとても大切な存在であり、私は密かに彼に恋していた。
ある日のこと。病弱だった父が亡くなり、家を手放さなければならない
自体に陥る。幼い弟は父の知り合いに引き取られることになったが、私は住む場所を失ってしまう。
そんな矢先、幼なじみの彼に「一生、面倒をみてあげるから家においで」と声をかけられた。まるで夢のような誘いに、私は喜んで彼の元へ身を寄せることになったのだが――
※ 他サイトでも投稿中
途中まで鬱展開続きます(注意)
もう私、好きなようにさせていただきますね? 〜とりあえず、元婚約者はコテンパン〜
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
「婚約破棄ですね、はいどうぞ」
婚約者から、婚約破棄を言い渡されたので、そういう対応を致しました。
もう面倒だし、食い下がる事も辞めたのですが、まぁ家族が許してくれたから全ては大団円ですね。
……え? いまさら何ですか? 殿下。
そんな虫のいいお話に、まさか私が「はい分かりました」と頷くとは思っていませんよね?
もう私の、使い潰されるだけの生活からは解放されたのです。
だって私はもう貴方の婚約者ではありませんから。
これはそうやって、自らが得た自由の為に戦う令嬢の物語。
※本作はそれぞれ違うタイプのざまぁをお届けする、『野菜の夏休みざまぁ』作品、4作の内の1作です。
他作品は検索画面で『野菜の夏休みざまぁ』と打つとヒット致します。

完】異端の治癒能力を持つ令嬢は婚約破棄をされ、王宮の侍女として静かに暮らす事を望んだ。なのに!王子、私は侍女ですよ!言い寄られたら困ります!
仰木 あん
恋愛
マリアはエネローワ王国のライオネル伯爵の長女である。
ある日、婚約者のハルト=リッチに呼び出され、婚約破棄を告げられる。
理由はマリアの義理の妹、ソフィアに心変わりしたからだそうだ。
ハルトとソフィアは互いに惹かれ、『真実の愛』に気付いたとのこと…。
マリアは色々な物を継母の連れ子である、ソフィアに奪われてきたが、今度は婚約者か…と、気落ちをして、実家に帰る。
自室にて、過去の母の言葉を思い出す。
マリアには、王国において、異端とされるドルイダスの異能があり、強力な治癒能力で、人を癒すことが出来る事を…
しかしそれは、この国では迫害される恐れがあるため、内緒にするようにと強く言われていた。
そんな母が亡くなり、継母がソフィアを連れて屋敷に入ると、マリアの生活は一変した。
ハルトという婚約者を得て、家を折角出たのに、この始末……。
マリアは父親に願い出る。
家族に邪魔されず、一人で静かに王宮の侍女として働いて生きるため、再び家を出るのだが………
この話はフィクションです。
名前等は実際のものとなんら関係はありません。
結婚しても別居して私は楽しくくらしたいので、どうぞ好きな女性を作ってください
シンさん
ファンタジー
サナス伯爵の娘、ニーナは隣国のアルデーテ王国の王太子との婚約が決まる。
国に行ったはいいけど、王都から程遠い別邸に放置され、1度も会いに来る事はない。
溺愛する女性がいるとの噂も!
それって最高!好きでもない男の子供をつくらなくていいかもしれないし。
それに私は、最初から別居して楽しく暮らしたかったんだから!
そんな別居願望たっぷりの伯爵令嬢と王子の恋愛ストーリー
最後まで書きあがっていますので、随時更新します。
表紙はエブリスタでBeeさんに描いて頂きました!綺麗なイラストが沢山ございます。リンク貼らせていただきました。

冷遇する婚約者に、冷たさをそのままお返しします。
ねむたん
恋愛
貴族の娘、ミーシャは婚約者ヴィクターの冷酷な仕打ちによって自信と感情を失い、無感情な仮面を被ることで自分を守るようになった。エステラ家の屋敷と庭園の中で静かに過ごす彼女の心には、怒りも悲しみも埋もれたまま、何も感じない日々が続いていた。
事なかれ主義の両親の影響で、エステラ家の警備はガバガバですw

その発言、後悔しないで下さいね?
風見ゆうみ
恋愛
「君を愛する事は出来ない」「いちいちそんな宣言をしていただかなくても結構ですよ?」結婚式後、私、エレノアと旦那様であるシークス・クロフォード公爵が交わした会話は要約すると、そんな感じで、第1印象はお互いに良くありませんでした。
一緒に住んでいる義父母は優しいのですが、義妹はものすごく意地悪です。でも、そんな事を気にして、泣き寝入りする性格でもありません。
結婚式の次の日、旦那様にお話したい事があった私は、旦那様の執務室に行き、必要な話を終えた後に帰ろうとしますが、何もないところで躓いてしまいます。
一瞬、私の腕に何かが触れた気がしたのですが、そのまま私は転んでしまいました。
「大丈夫か?」と聞かれ、振り返ると、そこには長い白と黒の毛を持った大きな犬が!
でも、話しかけてきた声は旦那様らしきものでしたのに、旦那様の姿がどこにも見当たりません!
「犬が喋りました! あの、よろしければ教えていただきたいのですが、旦那様を知りませんか?」「ここにいる!」「ですから旦那様はどこに?」「俺だ!」「あなたは、わんちゃんです! 旦那様ではありません!」
※カクヨムさんで加筆修正版を投稿しています。
※史実とは関係ない異世界の世界観であり、設定も緩くご都合主義です。魔法や呪いも存在します。作者の都合の良い世界観や設定であるとご了承いただいた上でお読み下さいませ。
※クズがいますので、ご注意下さい。
※ざまぁは過度なものではありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる