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~ロクサーヌ王国編~

24.祖国のニュース2

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 思った通り、王国は非常に厳しい立場に置かれています。
 私への冤罪裁判が尾を引いているのでしょう。
 諸外国に足元を見られ、不利な条約を結ばされているようです。まぁ、これは今までの所業も含まれているようです。ええ、元宰相であった父は非常に、非常に強引な外交政治を行っていましたからね。それを思うと……。

「各地で暴動が起きているようだわ」

「はい。国の財政が破綻寸前です。大多数の一般市民は貧困に喘いでいます。その為、重税に耐え兼ねて反乱や暴動が頻発しているそうです」

 恐れていた事態がとうとう起きてしまいましたか。私はギリリと奥歯を噛み締めます。
 この国に来てからというもの、ずっと平和で穏やかな日々を過ごしてきました。かの国には申し訳ありませんが助ける気は毛頭ありません。

「お父様達から連絡は来ているかしら?」

「はい。旦那さま達は王国を脱出しています。今は隣国の国境付近にいらっしゃるそうですが、時期に別の国に移られるとのことです」

「わかったわ。引き続き連絡を取って頂戴」

「畏まりました」

 私は小さくため息をつくと、今後の事を考えます。

 このまま何もしなければ確実に祖国は滅ぶことになるでしょう。それは間違いないと思います。問題はその後ですね。革命が成功してもしなくてもあの国に未来はない。今のところ、父は亡命政府を立ち上げる気はないようです。それよりも自分で見定めて「良し」と思った国に情報を売りつけるかどうかを思案している御様子。相変わらず抜け目のない人です。
 しかし、革命が起きれば間違いなく混乱が起きるはず。その隙を狙って周辺諸国が攻め込んでくる可能性もあります。そうなった場合、今いる国も無事では済まないでしょう。
 さて、どうしたものでしょうか?
 一度、お父様と合流した方がいいのかしら?

 意思疎通を明確にしておく必要がありそうですわ。



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