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ホワイトアウト (The End.)
【 3 】 ホワイトアウト
しおりを挟む目をきつく閉じて 、アタシは眠った 。
もう … 、起こさないでくれ 。ー…
好き過ぎて 、
" 私 " は 、
周りが見えなくなる、 恋をしていた 。
7年ぶりに 、
また アタシは起こされて 、
強制的にそれを見せられ、知らされる。
19歳の時に 、
ちょこちょこ起きながらも、
長く眠り…… 、月日は流れ 、
それから 7年後 の 、
…… 26歳になった " 私 " に起こされ 。
いつも笑顔だったケンの 、
初めて泣いた顔を、
アタシは 見せられて … 、
ケン が 、 結婚した事を知らされて… 。
力尽きたアタシは 、
眠りながら、消えたかったのに 。
…… それなのに 。
もう、これ以上 … 、
何があるっていうんだよ… ?…
26歳で 、
永眠できたかと思っていたアタシは 、
また 、 …… また!!
7年後 の 、
33歳になったアタシに、起こされる。
《 カッコいいんですけど!!!!》
… ! … 『 うわっ!』
彼女の心の叫びがデカ過ぎて 、
アタシは震えながら驚き、目が覚めた。
彼女の目線を借りると……、
彼女は 、駐車場にいた 。
アタシの知らない男を目の前にして 、
その男の助手席のドアを開けながら 。
彼女に起こされた叫び声で 、
アタシは何となく… 察してしまう 。
彼女が 、新しい恋をしている事を 。
『 (男の目の前で) 叫んじゃえよ (笑) 』
アタシは苦笑いしながら 、
悪魔のように囁き 、ひやかした 。…
彼女が 、「 京くん♪」と 、
目を輝かせながら呼ぶ男は …… 、
アタシには… 、言葉に出来ないほどの、
嫌な予感しか しなくて。
『 おいおいっ、止めとけよ… 』と 、
内心 思ってはいたけど 、
彼に対して目がハートになっていて 、
頭の中がお花畑になっている彼女には、
誰の言葉も、届かない 。
彼女に 言葉 を届けられるのは… 、
ただ1人… 。
京 、という男だけ 。
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