なんで夜だけ鬼畜ですか

うに

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頑張ったマシュー

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「それにしても最近化けの皮剥がれてません⁈ランブルトさん!あの調子で彼女を怒らせなきゃいいんですけどねぇ」

酒をあおりながら話すイリー先輩に、もう勘弁してくれ、と心の中で唱える。

「…ちょっと俺は怖いんで、マシュー先輩の話は振らないで頂けると…。」

この人にとっては気安い同僚でも、自分にとっては有能で仕事に厳しい先輩なのだ。
マシュー先輩に後で知られでもしたら目も当てられない。

「なーにが怖いのよあんなムッツリスケベ!彼女の事しか考えてないって!」

ケラケラと笑いこけてまた酒をあおる。完全に飲み過ぎだが指摘する程の勇気はない。

マシュー先輩の代わりに飲みに付き合うようになり、もう何回目だろうか。
毎回マシュー先輩の話をしている事に、この人は気付いているのだろうか。
複雑な思いを抱えたまま、酩酊している先輩の頭をさり気なく撫でて、

「今ごろ彼女さんと仲良くお泊りでしょうね。」

と優しい口調でとどめを刺しておく。

(くれぐれも頑張って下さいよ、マシュー先輩…!)



(どうするっ…俺!このままいけるか⁈…だめなのか…⁈)

マシューは窮地に立っていた。
今日こそ続きが出来る…!ミヤとヤれる‼︎
そう思ってこの瞬間を待っていたのに。

「こっ、こわい」

そう言って、怯えた顔でふるふると首を振られる。
医者としてミヤに接してきたマシューには、物理的に傷付けるその一線だけは、無理矢理越えてはならないものだった。

(けどこんな…あんまりじゃないか!せめて俺もイかせて貰わないと気が…)

「しゅぅ…?」

覆い被さった自分の下、いつもは勝気な彼女が、一糸纏わぬ姿で自分に怯えている。
潤んだ赤い瞳でこちらを見上げて来る彼女に、俺はーー

「…やっ、あっあっ…!いっ…!!っやだって言ってるでしょう…⁈」

腰が少し進んでしまった。

マシューは頬の内側を噛んで、兄の説教を思い出す。効果は絶大だった。

ゆっくりと息を吐きソファーに腰を掛けると、ミヤの手を引いて起き上がらせる。

「無理にはしないから、こっちにおいで。」


マシューの雰囲気が和らいだ。
ミヤはホッと息を吐き起き上がる。

(話そう、ってことかしら…)

そう思って側に寄ると、脇腹を掴んで膝を跨ぐように抱き抱えられる。
座ったマシューの上、膝立ちで向かい合う体勢になり、居心地の悪さに手をそわそわとさせる。
裸で跨っている自分が、とてもはしたなくて恥ずかしい。

「キスして」

再び欲望を滲ませ始めた薄い色の瞳が見上げて来る。視界に入った適度に筋肉のついた男の身体がとても目に毒だった。

「…お話は、しないの?」

誤魔化すように言った言葉を鼻で笑われる。

「ふっ…お話?この格好で?お話しようってか?…いいよ。お望みとあらば。」

嗜虐的な笑みを浮かべて、ゆっくりと耳を撫でられる。ぞわりとして首が竦すくむ。

「…ミヤってここ弱いよね。キスしながらこうやって触るとトロっとした顔すんの、気づいてる?」

「胸も、意外とあるんだね。昔はー……。白くて柔らかくて、握りつぶしたくなる。ははっ!乳首立ってるけど、コレで気持ちよくなっちゃったの?チョロくて可愛いねぇ。」

「こっちも、俺の指が「もうお話お終い!!!」

というかそれお話⁈と掴んだ手を逆に掴み返され、グッと下に引かれて唇を奪われる。

「…触って」

唇を触れたまま囁かれ、熱いものを摑まされる。
動かすように手で促され見様見真似で上下に扱くと、ははは、と息を吐き、「ヘタクソ」と漏らされる。

「…!し、仕方ないでしょう⁈こんなの、触り方なんて知らないもの」

泣きそうになりながら言い返すのに、「そりゃ光栄だね」と何故か嬉しそうに呟き、目の前で揺れていた胸の先端に舌を触れさせる。
上下に扱いている手に合わせて微かに揺れる胸に、動くたび快感が与えられてしまう。

「は…ぁぅ、はぁ、…あ」

指でされるのとは違い、じんわりと広がる気持ち良さに夢中になりかけて、動きを止めると、

「何サボってんだよ?ほら」

と手を掴まれて動かされる。
(ヘタクソって言ったくせに…)とミヤの負けず嫌いが顔を出し、少し手を早めてみる。

マシューは目を細めると、ミヤの耳元で甘い声を出す。

「もう少し強く。…うん、上手だねミヤ。」

よしよしと頭を撫でる手の心地良さを堪能していると、脚の付け根を掴まれ濡れた場所にグリっと指をねじ込まれる。

「うあっあっやだっ…!」

驚いて腰を震わせている間にもぬるぬると出し入れされ、同時に敏感な場所を親指の先で押し上げられる。

「ソレはココに入れんだよ。分かってんのか?お勉強は頑張ってるのに性教育はまだか?俺がしてやろうか」

ミヤはもうドロドロの快感でそれどころではなかった。
響く水音と自分の喘ぎ声と、「指よりもっと奥に」「気持ち良いよ?」と誘惑する声が頭の中を反響して、腰が立たずにマシューにもたれかかる。

力の抜けた手は上から押さえられ、硬く張り詰めたものを包みながら動かされ続けている。
腰を落としてしまえばすぐに入ってしまう位置に、それはある。

「んっんっ、あっ、きもち、しゅう、きもちぃ…っ」

強がる余裕などは欠片も無く、マシューの耳元で素直に喘ぎながら、

「もっと喘げミヤ」

と同じく余裕のない声を出すマシューに縋り付き、ミヤは本日2度目の絶頂を味わった。
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